善逸推しが語る!鬼滅の刃の魅力と個性的な登場人物について~後編~

善逸推しが語る!鬼滅の刃の魅力と個性的な登場人物について~後編~

鬼舞辻無惨と十二鬼月について

この物語の最大の敵であり、鬼を作れることができるのは「鬼舞辻無惨」という始まりの鬼だけです。そして、無惨が生み出した最強の鬼たちである十二鬼月についても紹介します。

鬼舞辻無惨

平安生まれ/1000歳以上無惨1 無惨は一番最初に現れた鬼で、普通の人間を鬼に変えることができます。無惨の血液を体内に入れられた人が鬼になりますが、血(力)に耐えられなければ人間の細胞が壊れて死にます。

逆に耐えられた人は鬼となり、人々を襲うようになります。人間を襲うのは飢餓状態にあるからで、食べられるのも人間のみです。そして多くの人間を食べるほど強くなります。

無惨の目的は「無限の命(不死身)」を手に入れることで、そのために必要なことは「太陽を克服する体質の人間を探すこと」「上弦の鬼を作ること」です。
鬼たちは太陽の光を浴びると消滅します。無惨も同様に太陽が弱点であり、唯一の倒し方といっても過言ではありません。

上弦の鬼を作ることは太陽を克服するための情報収集に必要だからです。作中でも青い彼岸花の情報を集めているのは上弦の鬼だけのように見受けられます。
※上弦の参との会話などで青い彼岸花の話をしていました。

情報収集以外にも自分自身を守るためではないかと考えます。無惨の能力は高く、鬼殺隊の柱より強いです。しかし、過去に一度だけ太陽以外で死を意識したことがあります。

全ての呼吸の源である「日の呼吸」の使い手、継国縁壱と対峙した時です。
縁壱は生まれつき痣があり、剣士としての才能は群を抜いていました。二人は互角の戦いかと思いきや、無惨が追い詰められていて最終的は体をバラバラにして逃亡しました。
このようなことがあり、自分自身を守るためにも鬼殺隊を殲滅しようとしています。だから、より強い鬼を生み出して鬼殺隊に対抗しています。
※痣…人間の身体能力には限界があります。呼吸を使うことで身体能力を限界まで引き上げますが痣が発現すると、能力の限界を超えた力が使えます。

他にも情報収集や自分を守るために姿かたちを変える能力を使っています。
炭治郎が無惨と初めて会ったときは、成人男性の姿をしていて人間の家族を連れていました。他には女性や子供の姿で作中に登場しているので、性別や年齢を変えることができることが分かります。

なぜ鬼舞辻無惨は「青い彼岸花」を探していたのか?

無惨が鬼になったのは平安時代の話です。
元々は病弱な人間で20歳までは生きられないと言われるほどでした。

ある医者は無惨を助けるためにいろんな治療方法を試しましたが効果が得られず、とある新薬を開発しました。新薬を試しましたが病状は悪化するばかりで、効果が得られないことに苛立ちが募ってしまった無惨は医者を殺害します。

その後、新薬の効果があらわれて病気は治りましたが太陽の光に当たると死んでしまう体質になり、昼間は外に出歩けないので、さらに苛立ちは募りました。
そして、人間を食べたいという衝動により人を襲うようになりました。

新薬は試作品で未完成だったので、副作用として昼間の活動が制限されるようになり、それことを屈辱的だと思った無惨は医者が残した薬の調合を調べましたが、試作段階だったため作り方は分かりませんでした。
手掛かりは「青い彼岸花」が調合されていたということで、生息地や栽培方法などは記されていません。なので、無惨の最優先事項は「太陽を克服できる者」と「青い彼岸花」を探すことです。

前述した通り無惨は目的を果たすために、より強力な鬼を作ることにも力を入れていました。
そして無惨に選ばれた12体の鬼を総じて十二鬼月と言います。厳密には上弦の鬼と下弦の鬼で6体ずつに分かれています。

十二鬼月を選ぶ基準は無惨次第といったところでしょうか。
より多くの人間を食べたり、実力が認められると無惨の血を与えられて強さが増します。
十二鬼月のメンバーが入れ替わるのは、鬼殺隊に倒されときや無惨が見限ったり時、強い鬼を見つけた時です。

ある日、下弦の鬼だけが集められて1体を除いた鬼が無惨によって始末されてしまいました。理由は下弦の鬼が弱くて、鬼殺隊に倒されることが多いからです。
残った下弦の壱の魘夢(えんむ)は認められたようで、無惨の血をもらって以前より強くなりました。(以降は映画「鬼滅の刃 無限列車編」で登場します)

上弦の鬼たちをザックリ紹介

十二鬼月 上弦の鬼は十二鬼月の中で最も強い6人のことで、ランク(順位)があります。

上弦は100年以上も入れ替わっておらず、歴代の柱を何人も殺しています。

鬼殺隊からすれば倒したいですが柱が二人いてもギリギリ倒せるかどうか、というくらいの実力差があります。

上弦の壱(黒死牟)

十二鬼月の中で一番強くて、見た目や使う武器、攻撃は剣士のようです。
鬼になる前は幼少期から剣の修行していて、真面目な性格でしたが家族に冷遇されていた弟が剣士としての才能や身体能力の高さを持っていたことを知って劣等感を持つようになりました。
青年になってもそれは変わらず、鬼になることを選びました。そして、月の呼吸の使い手でもあるので鬼殺隊にとっては厄介な敵です。

上弦の弐(童磨)

陽気で明るい性格をしていて、ずっと笑顔でいるので印象的です。
幼少期から頭が良く、両親はそれを利用して宗教の教祖にしました。何事にも冷静で現実的な考えを持っていましたが、両親の死に対しても悲しみなどは感じていませんでした。
鬼になった後も教祖を続けていましたが、信者たちを取り込んで強くなっていました。能力は空気の中に氷のような冷気を撒いて、鬼殺隊の呼吸を妨げます。

上弦の参(猗窩座)

武器を使わずに武術を駆使して戦います。小細工などはせず正面から戦いを挑む姿が人気の要因にもなっていますが、その反面で弱者を嫌っていて短気な性格でもあります。
過去には理不尽な出来事もありましたが、道場の師範をやっている男に出会い武術を学びました。その男には娘がいて、仲良くなり普通の日常を送っていましたが、二人が殺されてしまい復讐をして、その後は鬼となって更なる強さを求めました。近接戦が得意で、高い身体能力を血鬼術で強化しています。

上弦の肆(半天狗)

天狗をモデルにした見た目をしていて、小さい老人のような姿をしています。臆病な性格なので、本体は戦闘に参加しません。
人間だったころから臆病で罪から逃れるために言い訳をして、自分は被害者面をしていました。鬼殺隊のことも弱い者いじめをする非道な人間と思っています。
自分の分身を使って戦いますが、分身はそれぞれ喜怒哀楽で表され使う技が違うので厄介です。単純に数が増えるので戦いずらいというのもあります。

上弦の伍(玉壺)

他の十二鬼月は人間に近い見た目ですが、魚みたいで壺から出でくるときは虫のような動きに見えます。見た目だけは一番個性的かもしれません。
人間だったころは芸術家で、鬼になった後も人間を使って作品をつくるという非道なことをしています。そしてプライドが高く、美しいもの(芸術的なのも)に対して執着しています。
壺を使った空間移動や、毒を出す魚を出すこともできるので本体に攻撃しづらいです。瞬間的に移動できるので、情報収集などの隠密行動もできます。

上弦の陸(堕姫&妓夫太郎)

鬼は基本的に群れることができませんが、上弦の陸は二人組で兄妹です。遊郭で妹が人間のふりをしていますが振舞いは鬼そのものです。
二人は血のつながった兄妹ではありませんが、人間だったころから二人で生きていました。しかし、生活していた場所は治安が悪くて二人で死にかけていた時に鬼になりました。
戦うときは兄の妓夫太郎も出てきて、しかも二人を同時に倒さなければいけないので苦戦します。能力は兄が血を鎌にしたり毒を使った攻撃をしてきて、妹は帯状の武器を使うので柔軟性があり切りにくいので、攻撃が当たっても決定打にはなりません。

マンガ(1巻~23巻)

あかざ1 鬼滅の刃の原作は漫画です。吾峠呼世晴の作品で、2016年2月頃から週刊少年ジャンプ(集英社)で連載が始まりました。

単行本1巻は同年の6月に発売されて、23巻(2020年12月)をもって完結しました。鬼滅ブームが巻き起こったのは2019年ごろですが漫画自体は3年以上前に存在していたことを知って驚きました。

人気作品にしては短すぎると思われる方も多いですが、だからこその濃い内容とサクサクと物語が進んでいくテンポの良さがあったので、世界観に引き込まれたのではないかと思います。

原作をお読みでない方はお早めに読むことをオススメします。
そして、読む前に圧倒的世界観に引きずり込まれることを覚悟しておいてください!

アニメ(漫画1巻~6巻)

アニメが放送されたのが2019年4月~9月までで、制作をしたのはアニプレックス・集英社・ufotableですが、ファンも含めて多くの方が関わって出来た作品です。
鬼滅の刃ブームを巻き起こし、社会現象にもなった一因としてアニメの映像が美しく、迫力のある戦闘シーンが魅力的です。
全体的に映像が美しかったのはufotable特有のもので、今回のプロデューサーとの繋がりがあったから実現したのではないかと思います。

個人的には那谷蜘蛛山編(なたぐもやま)の後半あたりに駆けつけた冨岡義勇(水柱)の戦闘シーンが大好きです。水の呼吸を使い主人公たちが苦戦していた敵を倒していく迫力と、水の呼吸 拾壱の型「凪」という技のギャップにハマりました。

映画(7巻~8巻)

えんむ1 劇場版 鬼滅の刃「無限列車編」は2020年10月16日に公開されました。5ヶ月経った今でも多くの映画館で上映しています。

製作を担当したのはufotableで、他にもアニプレックスや集英社なども関わっていて、アニメとは違う魅力がありました。

公開から約1か月後には日本歴代興行収入ランキングで5位を獲得するなど、驚異の速さで日本のトップに迫りました。

そして、「君の名は。」や「タイタニック」、「千と千尋の神隠し」などの人気映画を抑えて日本歴代興行収入『第1位』を獲得しました。

映画史に残る偉業を成し遂げ、ゴールデングロス賞『最優秀賞』や日本アカデミー賞『優秀アニメーション賞、音楽賞』などを受賞しました。

あらすじ

那田蜘蛛山での激戦後に胡蝶しのぶの私邸「蝶屋敷」での治療と特訓を終えた炭治郎はヒノカミ神楽や始まりの呼吸について知るため煉獄杏寿郎に会いに行くことになりました。
煉獄には『無限列車』で会えると聞き、善逸・伊之助・禰豆子と共に乗り込みました。
しかし、そこは短期間で40人以上が行方不明になっていて、数名の隊士を送り込むも誰一人として帰ってきませんでした。
異常事態につき、柱である煉獄と炭治郎たちの次なる任務は『無限列車』の調査でしたが、すでに敵の罠がしかけられていました。

絶望的な状況で少年たちは、どう立ち向かうのか。

感想

鬼滅の刃の映画はアニメの続きから物語が展開されるという珍しいものでした。
例えば、アニメのオリジナルストーリやアニメとは別の独立した物語が描かれていることが多いように思います。

他の映画とは一風変わった感じではありましたが、多くの方が鑑賞したという点を見れば大成功ではないでしょうか。
原作やアニメを見ていないという方でも、物語の全体が鬼を倒すというシンプルなものになっているので楽しむことができ、そういう点でも魅力的な映画です。

個人的には最後に「信じると言われたなら、それに応えること以外考えんじゃねえ!!(原作8巻より)」という伊之助の言葉が大好きです。

主題歌

アニメと映画の主題歌はどちらも『LiSA』が歌っています。

アニメの主題歌「紅蓮華」の作詞も自身で行っていて、最大のヒット曲と言っても過言ではないほどに人気です。オリコンチャートで1位になって人気が伸びてき、ゴールドディスク大賞を受賞するなどの成績をのこしています。

映画の主題歌「炎」も歌っていて、この曲も大人気で多くのオリコンチャートで1位になり、日本レコード大賞などを受賞しました。

はじめて両曲を聴いたときは感動しました。

他にも「炭治郎のうた」などがあり、アニメ19話の戦闘シーンで流れました。
曲名の通り炭治郎の悲しい過去やそれを超えて戦い続けるということが歌われていて涙が出ました。

まとめ

柱1改めて鬼滅の刃の世界観を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

主人公の炭治郎や鬼殺隊の隊員は10~20代が中心で、この時代がいかに不遇だったかを物語っています。
鬼殺隊に入隊する人は家族や友人を殺されたり、人々からひどい扱いを受けた人もいます。時代背景を考えても発展途上であったため貧富の差が見て取れます。
家族を失い、若くして厳しい修行に耐えて試験を受けたとしても、ほんの一握りの人間しか隊員にはなれません。

なれたとしても才能がなかったり、殉職する人が多いので常に人手不足だったので新人であろうが、危険な任務へ赴かなくてはいけません。その負の連鎖の中でも強くあろうと努力し続ける姿に心を打たれる人も多くいたと思います。

そして、何度も何度も理不尽な現実を前にして心が折れて、そのたびに立ち上がる主人公たちを見て自分もそうでありたいと願いました。

鬼滅の刃という大きな作品は日本だけでなく、世界中にも広がっています。
この時代に生まれ、この作品に触れられたのは大きな幸運と言っても良いでしょう。

皆さんは鬼滅の刃を見て、何を感じたのでしょうか。