皆さんは学校の授業やビジネスの場でプレゼンテーションのソフトを使っていると思います。
よく知られているプレゼンテーションソフトウェアとして、Microsoft PowerPoint、LibreOffice Impress、それにKeynoteがあります。
こうしたパソコンのプレゼンテーションソフトの有効な利用を通じて、プレゼンテーション資料作成能力を身につけ、それとともに情報化社会の中でコンピュータ活用能力の向上を図ることを目的として実施しているのが、今回の「プレゼンテーション作成検定」なのです。
その中身を見ていくことにしましょう。
Contents
適用する仕事
どういうところに適用するかというと、やはりPowerPointなどのプレゼンテーションソフトを活用してビジネスプレゼンの資料を作成する際に、今回の資格が活かされるでしょう。
企画系の会社ではプレゼンテーション業務は外せないでしょう。
他会社に自社の強みを伝える時に話し方を含めたプレゼン資料は必要になりますし、社内においても他のチームのメンバーに業務内容やプロジェクト内容、方針や見積もりを説明する手段としてもプレゼンを用意する作業はあるでしょう。
ですが、こちらの検定は難易度が易しく初心者向けの資格のため、この資格を取得しただけで就職でアピールするのは難しいです。
(就職のためにはネームバリューのあるMOSの方が良いでしょう)
しかし、一部の大学や短期大学、専門学校では、入学試験で優遇される資格のようです。
つまり、こちらの資格は就職や仕事でというより、学生向けにメリットがある類のものといえます。
こちらの資格は入力の速さと正確さがないと合格できません。
入学後の論文や課題提出においてだけでなく、社会人になってからも企画書や決算書を書く際にキーボードを入力しますので、学生のうちにこの資格を勉強をすることは力になることでしょう。
おおよその年収とキャリアパス
前項目でもお伝えしたように「プレゼンテーション作成検定」は、どちらかというと学生向けの資格に入ります。
社会人の方でも勉強して無駄にはなりませんが、就職の場面で特にこの資格があるからといって有利になることはありません。
企業から資格取得手当が出ることもないでしょう。
そして、昇給・昇格の条件として優遇されるということも見込みが薄いです。
なので、この資格はプレゼンの資料を作る際に力になるというもので、それ以上の年収アップやキャリアパスを描くという期待に直接応えるものではないでしょう。
認可団体
「プレゼンテーション作成検定」を主催しているのは「日本情報処理検定協会」(通称:日検・ニッケン)というところです。
1985年6月1日に設立しました。
〒461-0023 名古屋市東区徳川町1002
TEL:052-936-3817
FAX:052-936-5625
受験条件
制限ありません。
合格率
非公開
1年当たりの試験実施回数
試験は7月上旬、10月上旬、12月上旬、2月下旬の4回です。
試験科目
こちらの資格は4級~1級まであります。
4級
基本的な機能を使用して、プレゼンテーション資料を作成する(20分)
- 文字や記号の入力
- フォントの変更(明朝、ゴシックなど)
- フォントサイズの変更(ポイントの変更)
- 文字書体(太字、斜体、下線、文字色など)
- 箇条書き記号
- 文字の配置
- 図形描画(四角形、角丸四角形、楕円、八角形、ひし形)
- 図形の配置
- 図形の加工(文字入力や塗りつぶし)
- アニメーションの挿入(スライドイン、ディゾルブ、ピーク、ボックス)
- プレゼンテーションソフトの保存
3級
4級基準を含み、画像や表などを使用して、聞き手の理解を促すプレゼンテーション資料を作成する(30分)
- 複数スライドの共通設定(スライド番号や背景の設定など)
- 画像の挿入(貼り付け)
- 画像の配置
- 図形描画(吹き出し、ブロック矢印など)
- 表の挿入と配置
- 線種などの表の加工
- アニメーションの挿入(ストリップ、ワイプ、ランダムストライプなど)
2級
3級基準を含み、図形や表の加工などのデザインに重きを置き、グラフやアニメーションなどの視覚効果を多用した資料を作成する(30分)
- 図形の加工(立体、影付きなど)
- 表の加工(セル結合、塗りつぶしなど)
- グラフの作成
- 画面切り替えの設定
- アニメーションの応用
1級
2級基準を含み、高度な機能を使用するとともに画像・図形などを自由に配置し、プレゼンテーションのストーリー展開を意識した資料を作成する(30分)
- 特殊文字
- テキストファイル(CSV形式)を使用したグラフの作成
- リンクの挿入(スライド間や外部リンク)
- スライドの並べ替え
- その他応用
採点方式と合格基準
合格基準は試験時間内に出題条件のとおりに処理を完成させ、保存された結果データを100点満点とします。
そして、減点基準によって採点していき、80点以上の答案が合格ラインです。
採点方法は減点法です。
取得に必要な勉強などの費用
認可団体である「日本情報処理検定協会」から模擬問題集が販売されています。
級 | 定価 | 直接販売価格(税込み) |
1・2級編 | 1,210円+税 | 1,331円 |
3・4級編 | 1,000円+税 | 1,100円 |
あとは公式サイトに過去問が載っていますので、力になることでしょう。
PowerPointの書籍と実機を使用して勉強すれば、十分合格できると思います。
出版社名:FOM出版
商品名:よくわかる 初心者のためのPowerPoint2019
価格:¥1,320(税込)
受験料
1級 3,000円
2級 2,500円
3級 2,000円
4級 1,500円
受験申込方法
「プレゼンテーション作成検定」の受験申込は学校団体受験と一般団体受験が一般的です。
学校団体受験
学校団体は学校教育法に定める学校(小学校・中学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校・大学)および専修学校、各種学校、専門学校です。
つまり、受験志願者はこうした学校が試験会場校として登録を済ませ、受験申込を募ったら応募ができるわけです。
あとは学校側が試験を主催してくれるはずです。
一般団体受験
こちらは企業やパソコン教室、NPO法人や各種支援事業者が一般団体となる受験の方法です。
こちらも団体側が試験会場校として登録を済ませ、受験申込を募ったら志願者は応募ができます。
なお、学校やパソコン教室などに通われている方は、必ずそうしたところで受験が可能なのか確認しましょう。
まとめ
今回はプレゼンテーションの“作成”に関する資格についてでした。
こちらは就職や仕事というよりは、入試に有利になる学生向けの資格といって良いでしょう。
ということは、年収やキャリアアップには結び付きません。
それでも学生さんにとっては、大学での課題提出や社会人になったときのプレゼン資料作りの際に役立つでしょう。
こちらのサイトをご覧の学生の皆様、将来のためにこの「プレゼンテーション作成検定」を受けてみてはいかがですか。
プレゼンテーション資料を作成するスキルを身に着けることができれば、大勢へ向けての発表以外にも、商品の企画書や報告書の作成など細かいデータのまとめもグラフや表を使いながら分かりやすい資料を作成することができますよ。
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