競艇選手について

競艇選手について

競艇選手とは、公営競技の競艇において、レースに出場して賞金を獲得する国家資格所持の選手のことです。
つまり、競艇選手資格検定試験に合格する必要があります。

資格検定試験はどなたでも受験できますが、合格するためにはボートレーサー養成学校を卒業しなければ難しいです。

このため、この記事ではボートレーサー養成学校への入学について詳しく述べていきます。
ボートレーサー養成学校への入学は狭き門となっており、どれだけ難しいかこれから説明したいと思います。

適用する仕事

競艇選手 疾走適用する仕事は競艇選手なので、その特徴や適性を挙げます。

向いている人

身長、体重に制限があることから、小柄で体力があり運動能力が優れ、適応力のある方が向いています。
中学、高校と何らかのスポーツを継続し、高い運動能力も持っていなければ入学試験合格は難しいでしょう。

負けず嫌い、やり通す強い心、チャレンジ精神を持ち、レースという危険な状況でも冷静に行動できる勇気を持った方が向いていると思います。

男女平等の仕事

ボートレースには性別は関係はなく、体重を除けは条件はほぼ同じです。
スポーツとしては珍しく、男女が同じレースで競い合うこともありますし、女性のみのレースもあります。

選手生命が長い

他のスポーツ選手に比べ現役として長く活動でき、50代、60代の選手も数多く活躍しています。
平均年齢は36.6歳で、平均デビュー年齢は22.0歳、平均引退年齢は51.3歳になっています。

おおよその年収とキャリアパス

競艇選手はどのくらいの収入があるのでしょうか。

おおよその年収

ボートレーサーは実力でA1、A2、B1、B2の4クラスに分けられます。

クラス別平均年収(2016年)
A1(約320人) 約2,900万円
A2(約320人) 約1,800万円
B1(約700人) 約1,100万円
B2(約250人) 約500万円

高収入の職業でその内訳としては、レースで高順位で取得する賞金と、参加することで得られる日当やナイター手当などの各種手当があります。
ボートレーサーの年収は日本でもトップクラスで、1億円以上稼ぐ選手も珍しくありません。競艇選手 ボート

働く期間と休日

4日間開催から6日間開催のボートレースがあり、開催前日から選手はレース場に入ります。
その間は外出、他者との接触・通信は禁止になります。
A1レーサーの月間出場日数は約13日、B2レーサーの月間出場日数は約7日となります。

レース以外の日は休日となりB2レーサーの場合は、1ヶ月に20日ほど休みになります。
休日の使い方としては練習をしたり、体力トレーニングをする人もいますし、趣味や旅行にあてる人もいます。
人気のある選手はトークショーなどにも参加をして、レース期間以外も忙しくしています。

認可団体

競艇選手 ロゴ国土交通省が競艇選手資格検定試験を実施しています。
この資格のためのボートレーサー養成学校は下記の1校のみです。

一般財団法人日本モーターボート競走会 ボートレーサー養成所 養成課
〒839-0263 福岡県柳川市大和町大坪54-1
電話 0944-76-5051

受験条件

応募資格にも一般と特別があります。

一般試験応募資格

年齢 15歳以上30歳未満
学歴 入所予定日に中学を卒業していること
身長 175cm以下
体重 男子 49kg以上57kg以下
女子 44kg以上52kg以下
視力 両眼ともに裸眼で0.8以上
コンタクト・フェイキックIOC「有水晶体眼内レンズ」手術は不可
弁色力 強度の色弱ではないこと
聴力その他の健康状態 選手養成訓練を行うのに支障のない者
その他 禁固刑以上の刑に処せられた者及びモーターボート競技法に違反し、罰金以上の刑に処せられた者。
選手養成訓練中に成績不良又は素行不良により養成を取りやめられた者。
反社会的勢力と関係が疑われるなど、モーターボート競走の公正を害する恐れがあると認められるに足りる相当の理由がある者
以上のいずれにも該当しない者

別試験応募資格

  • モーターボートの全日本K400選手権大会において3年以上連続して3位以内の者
  • (一社)日本自動車連盟公認の国際Aライセンス以上の取得者または(一財)日本モーターサイクルスポーツ協会公認の国際ライセンス資格取得者であって、国際または国において5位以内の者
  • スキー、スノーボードまたは体操競技においてオリンピック、その他世界大会日本代表の者
  • その他スポーツにおいて本会が特に認める者

合格率

第118期の応募者数は1,596名で男性合格者28名、女性合格者8名で、合格率は約2%です。
第1次試験のみを考えても約800名が不合格となっています。

1年当たりの試験実施回数

競艇選手 カーブボートレーサー養成学校への入学の募集は1月と7月の年2回行われていますので、それぞれ合格すれば4月入学と10月入学になります。

  • 第1次試験は北海道、関東、東海、近畿、四国、中国、九州、沖縄の主要都市で行われます。
  • 第2次試験、第3次試験は福岡県にあるボートレーサー養成所で行われます。
  • 第3次試験の身体検査・適性検査については指定された病院で行われます。

試験科目

各試験科目の詳細を述べますが、以下の項目は今後、内容が変更になる場合があります。

第1次試験

学科試験

国語
数学
理科
社会
※高校入試レベルの問題を各科目15問を制限時間40分で実施されます。

体力試験

握力
背筋
垂直跳び
上体そらし
立位体前屈

第2次試験

身長及び体重測定

測定時に受験条件の一般試験応募資格基準を満たしていない者は、以降の試験は受けられません。

適性試験

全身反応
教練
目と手の協応動作
手腕

体力試験

開脚体前屈
上体起こし
反復横跳び

第3次試験

人物試験

面接です。
1人約5分くらいです。
※内容はモチベーションについて、団体生活について、訓練をしていく上での気持ちなどが聞かれます。

身体検査

眼科
耳鼻咽喉科
外科
内科
泌尿器科

適性検査

視覚
視野
音感
運動神経

採点方式と合格基準

競艇選手 レース第1次学科試験の解答用紙はマークシート式になっており、4択になっています。
合格基準は発表されていません。
中学、高校、大学などのスポーツ活動で優れた成績を収めた方のスポーツ推薦試験もあります。

取得に必要な勉強などの費用

ボートレーサー試験予備校として日本で唯一の試験対策を実施している学校があります。
ここでは、まずこの学校についてご説明します。

艇学グループ

艇学グループはボートレーサー試験予備校として日本で唯一の試験対策を実施している機関です。
ボートレーサー養成所への合格倍率が約30~40%と高くなっています。
艇学グループは福岡と東京に予備校を持っていて、福岡校の住所と電話番号は下記の通りです。

艇学スクール福岡校
〒818-0084
福岡県筑紫野市針摺西1-7-7関ビル2階
電話 092-555-7442

ボートレーサー養成学校の費用

養成訓練に係る食費・宿泊費・訓練服・訓練設備費は無償となります。
ただし、交通費・ヘルメット・ジャージ・下着やタオル・洗剤等の個人使用のものについては自己負担になります。

学び

ボートレーサー養成学校に入学して1年間を全寮制で集中して勉強します。

  • ボートの操縦やエンジン・プロペラ整備の技術
  • モーターボート競走法をはじめとする様々な知識
  • 礼儀・節度
    など
学科 約280時間
実技 約1500時間
メンタルトレーニング・徳育・現地訓練 約140時間

学校生活

男子は丸刈り、女子はショートカットで、携帯電話の持ち込みは禁止です。
週一度、公衆電話が利用でき、手紙は自由です。

午前6時起床、午後10時が消灯でスケジュールは分刻みで決まっています。
定期的に身体検査、体重測定などが行われ、身体面も細かく管理されます。

退学条件

ボートレーサー養成学校への入学をしても安心はできません。
入学から4ヶ月後には進級試験があり、全7科目中60%未満の科目が3科目以上あると退学となります。
また1年間に進級試験以外にも4回の班別試験があり、得点率が20%未満の場合は退学となります。

訓練生同士のレースの成績が悪くても退学になり、入学時50名いた学生も卒業時には30名前後になってしまうこともあります。

受験料

ボートレーサー養成学校の受験料です。

第1次試験 3,000円
第2次試験 6,000円
第3次試験 3,000円

なお、受験手数料にかかる振込手数料は受験者本人の負担となります。

受験申込方法

競艇選手 レース場ボートレーサー養成学校の受験申込方法です。
一般試験受験者は、下記の書類等を応募期間内に最寄りの支局・支部(北海道、東北地区は関東支局、沖縄地区は九州支局)へ提出して下さい。

  • 受験申請書 必要事項を記入し、捺印したもの
  • 写真2枚  応募期間内に撮影した縦4cm×横3cm、正面上半身、脱帽のもの
  • 受験手数料 受験者本人名義で指定口座に締切日までに振り込み、振替払込請求書兼受領書を受験申請書受付票の裏面に糊で貼付

まとめ

非常に狭き門ですが、ボートレーサー養成学校でかかる費用は無償なので安心して夢に向かって進めるでしょう。

体づくりは大変ですが、スポーツ選手としては当たり前かもしれませんし、他のスポーツに比べると優遇された世界とも言えます。
そのために目指す人も大変多いですが、自分にはできると思われる方は是非とも挑戦していただきたいです。

 

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