皆さん、外へ出かけてイベントに参加するのは好きでしょうか。
イベントがあると華やかだし、つい覗きたくなりますよね。
人の賑わいが好きって方もいますよね。
そうしたイベントは例えば実施企業やイベント会社が企画・運営しているかと思われますが、イベントに関係する資格があることをご存知でしょうか。
そのうちの1つが「イベント業務管理士試験」というものです。
どのような試験なのかその内容を紹介していきます。
Contents
適用する仕事
「イベント業務管理士試験」はその名前の通り、イベントの的確な企画から立案、施工・実施にいたるまでを総合的に管理できる人材の育成を図ろうと創立された民間資格です。
この資格はイベントの企画・制作・運営に関わる企業やイベントを発注する企業などにお勤めの方が、専門的な実務能力の程度を測れる一つの指標となる試験となっています。
活躍する場としては、広告代理店やイベント企画会社などが挙げられます。
「イベント業務管理士」の仕事というのは音楽バンドのライブや企業の展示会、自治体のお祭りなども入ります。
とにかくイベントに関わる企画や運営が主な仕事になります。
この仕事はアクティブなものでイベントを開くにあたっての書類提出や会場のレンタル、参加企業との交渉なども業務に含まれます。
他にもどういったプログラムを組めば集客につながるかなどのプランやスケジューリングなども把握します。
とにかく諸々のことも含めてイベント開催に向けて精を尽くします。
ちなみにこの資格に合格すれば、1級は金バッジ、2級は銀バッジが交付されます。
会社で使う名刺にも「イベント業務管理士」としてのロゴマークと登録番号が記載され、活用できるためそうした会社に勤めている方にとっては重宝される資格でしょう。
資格試験合格後、当認可団体の合格手続きをとると、「イベント業務管理士」の称号を付与してもらえ、他にも登録簿に登録される・イベント業務管理士証書およびイベント業務管理士証(カード)と認定バッジを交付してもらうことができます。
登録有効期間は3年です。
おおよその年収とキャリアパス
年収は職種にもよりますが、350万~500万円ぐらいかと思われます。
しかし、大規模なイベントを担当すると、年収がアップするケースもあります。
イベント関係の求人を少しばかり紹介します。
仕事内容:企画立案・予算管理・スケジュール管理・会場の設営・施工管理・運営管理
年収:450万円~
イベント会社などでの実務経験3年以上・学歴不問
仕事内容:イベント企画や地場産品のブランディングなどの戦略構築
年収:350万~500万円
また、キャリアパスとしては企業で経験や実績、人脈を築いた後に独立という道があるかもしれません。
自身のイベント制作会社を立ち上げ運営していくこともできます。
それには
- 実力
- イベント全体を見渡して行動する広い視野
- 業界内外での人脈
- イベントに関する知識が豊富
- 企画力や交渉力に優れている
- クライアントの意向やイベントの目的をしっかり把握できる
- 自分にしかできないものを作り上げる
こうしたことが必要とされますね。
いつの世もイベントというのは必要になります。
現在の社会ではサービスが多様化し、SNSなども活性化していることから従来のイベントを踏襲するよりも新しい角度からのものが好まれるかもしれません。
イベント案件の仕事は単価も高いため、フリーランスでも高収入が見込めます。
多様化するイベントを効率的に安全に管理するものとして、プロフェッショナルな知恵や技術をもつ「イベント業務管理士」の需要は増えています。
認可団体
「イベント業務管理士試験」を主催している団体は「一般社団法人 日本イベント産業振興協会」通称・JACEというところです。
この協会はイベントの企画制作から主催側まで、幅広い分野にわたる企業や団体で構成されるユニークな社団であり、多くの関係者の協力のもと、イベントやイベント産業に関する調査研究、情報提供、普及啓発、人材育成、内外関係団体との交流、支援、会員交流などの事業活動を粉うことを設立主旨としています。
平成元年8月28日:通商産業省(現在の経済産業省)の外郭団体として、設立許認可される
(省略)
平成25年4月:社団法人から一般社団法人へ移行
- 調査研究や提言提案
- イベントに対する支援
- 人材育成
- イベントの普及啓発と交流
受験条件
2級:イベント業務に関する実務経験を3年以上有する方
1級:イベント業務に関する実務経験を5年以上有する方で2級登録者
- イベントの企画、制作の発注に関する業務
- イベントの企画、プロデュースに関する業務
- イベントの制作、実施運営に関する業務
なお、これは学生時代の経験も合わせて含まれます。
受験の際にキャリアシートに記入します。
反対に以下の経験は実務経験に該当しませんので注意してください。
- イベント開催期間中の歌手、モデル、俳優、司会者、ナレーターなどの出演業務
- イベント準備や開催期間中の物品販売員、湯茶接待要員、床養生、椅子配置、資料配布などの労務
- 冠婚葬祭
- 選挙運動
- 旅行やホテルのみの手配
合格率
― | 1級 | 2級 |
2020年度 | 68.0% | 86.8% |
2019年度 | 70.1% | 81.1% |
2018年度 | 67.9% | 76.1% |
やはり受験条件に実務経験を伴うので、業界の方が受験してこのような高めの合格率になるのだと思います。
1年当たりの試験実施回数
2級は前期と後期の2回
1級は1回だけの受験実施回数となります。
試験科目
「イベント業務管理士 公式テキスト 1級・2級共通」を中心に出題されます。
- イベントと社会
- イベントの概念・構造・機能
- イベントの分類
- イベントの4大管理
- イベントの企画と計画
- イベントの企画書の策定とプレゼンテーション
- イベントの告知・集客
- イベントプログラムの制作
- イベント会場の設営・施工
- イベントの運営の考え方
- イベント会場運営の実務
- イベントマーケティング
- プロジェクトマネジメントとリスクマネジメント
- イベントのコンプライアンスと関連法規
- ユニバーサルイベント
採点方式と合格基準
2級はマークシート方式で100問出題されます。
合格基準は合計70点以上です。
配点は各1点×100問とします。
1級は今のところ未定です。
取得に必要な勉強などの費用
試験内容でも表記したように以下のテキストを購入するのが、第一の対策だと思われます。
- 出版社名:一般社団法人 日本イベント産業振興協会 人材育成委員会
- 商 品 名:イベント業務管理士 公式テキスト 1級・2級共通
- 価 格:¥4,620(税込)
試験内容にもなっている公式テキストです。
資格に必要なイベントの企画・制作・運営に関する業務知識をわかりやすく解説しています。
イベントに携わる方がイベントの仕組み全体を広く学ぶことで、より安心・安全なイベント成功させるためのノウハウが身に付くように作られています。
※なお、この本は電子版も用意されています。
受験料
2級試験 16,500円 JACE会員会社の方は14,850円(税込)
1級試験 22,000円 JACE会員会社の方は19,800円(税込)
受験申込方法
1級も2級も受験条件をご確認のうえ、公式サイト(イベント業務管理士資格試験)の「受験の流れ」の項目で「申し込みする」のバナーより申し込んでください。
申請確認後、受験票を送付します。
受験票の送付については試験日1週間前までに届く予定です。
まとめ
以上「イベント業務管理士資格試験」についてでした。
これはイベント企業に在職している方向けの資格試験でしょう。
となると、一般の方には違う名称の試験名が良いでしょう。
しかし、イベント関連会社に勤めている方には大きな肩書がつくチャンスです。
例えばイベントが好きで関連企業に入った方は、ご自身の実務経験と照らし合わせてチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
こちらでは該当する実務経験も明記しておきましたので、経験をコツコツ積んで試験に臨んでみてくださいね。
関連する記事はこちら
イベント検定試験について
申し込み方法などの詳細は「イベント業務管理士資格試験」の公式サイトをご確認ください。
受講料は¥27,500(税込)です。