パソコン検定試験(ICTプロフィシエンシー検定)について

パソコン検定試験(ICTプロフィシエンシー検定)について

今回お伝えするのはP検と呼ばれるパソコン検定試験についてです。
P検はご存知の方も多いでしょう。
この資格はどんな仕事で役に立つかから、受験情報に関するイロハまでお伝えしていきます。
是非ご覧ください。

適用する仕事

女性の事務職員
総合的なパソコンの技術を学び、解決能力を認める資格なので下記のような職種に役立ちます。

パソコン検定(P検)は企業に就職や転職をするときに総合的なIT活用能力をアピールでき、大学や短大だと、入試の優遇や単位認定の指定があります。

また、厚生労働省が行なっている若年者就職基礎能力支援事業の資格試験にも選ばれています。
厚生労働省が1万数千の企業に行なった調査では、パソコン検定3級は「高校卒業の時点で持っていれば高く評価する」と答えた企業が31.4%ありました。

パソコン検定は一定の評価があり、3級以上であれば履歴書に書いたときに面接官の評価を得られるでしょう。
また、パソコン検定とは総合的にICTをどれだけ活用できるかをはかる試験で、エンジニアや技術者が対象ではありません。

パソコン検定には1級・2級・準2級・3級・4級・5級が存在します。
レベルは幅広く、パソコンに初めて触れるほどの初心者や中学、高校生から実務で使用しているプロまでを対象とします。

おおよその年収とキャリアパス

キャリアアップ、給料アップ

前項目で挙げた職種のおおよその年収は以下のとおりになります。

一般事務といった企業の事務は医療事務や経理事務など、専門知識をプラスしてそれらの職種へのキャリアアップが期待できます。
医療事務や経理・会計、そして生産管理部門では、その職種の役職への昇進が考えられます。
教育機関ですとマネジメント職が挙げられます。
つまり、教室の運営に携わるようになるでしょう。

認可団体

ICTプロフィシエンシー検定協会(P検協会)
パソコン検定委員会がパソコン検定を主催している団体です。
もっと詳しく言うと、ICTプロフィシエンシー検定協会(P検協会)が正式団体名になります。
株式会社ベネッセコーポレーションが実施し運営しています。

受験条件

パソコン検定の受験資格はありません。
学歴、年齢、実務経験など問わず誰でも受験することが可能です。

ですが、1級だけ条件があります。
1級を受検するためには2級に合格していることが条件です。
1級を受験する際、2級を合格したIDが必要となるので忘れず用意する必要があります。
忘れると受験できない場合があります。

資格の受験条件

合格率

【2020年データ】

社会人
(大学生含む)
高校生・中学生
(合格支援制度利用なし)
高校生・中学生
(合格支援制度利用あり)
1級 29.2%
2級 69.3% 48.8%
準2級 81.6% 48.1% 72.6%
3級 85.9% 51.7% 71.3%
4級 88.5% 68.9% 83.4%

1年当たりの試験実施回数

パソコン検定は一般の受験だと、全国約1000校のPASS認定校で随時試験が行われています。
PASS認定校により試験日が違ってくるので、電話またはメールでPASS認定校へ直接問い合わせてください。

試験科目

試験の内容は5級が中学生レベル、2級や1級は実務でリーダーとしての活躍が期待されます。
特に1級になると、ビジネスイノベーションリーダーと期待されます。

5級 情報モラルと情報セキュリティ、情報通信ネットワーク、コンピューターの知識
4級 表計算、ワープロ、ICTを活用した問題解決、情報モラルと情報セキュリティ、情報通信ネットワーク、コンピュータ知識、タイピング
3級 表計算、ワープロ、ICTを活用した問題解決、情報モラルと情報セキュリティ、情報通信ネットワーク、コンピュータ知識、タイピング
準2級 表計算、ワープロ、ICTを活用した問題解決、情報モラルと情報セキュリティ、情報通信ネットワーク、コンピュータ知識、タイピング
2級 総合実技、プレゼンテーション、ICTを活用した問題解決、情報モラルと情報セキュリティ、情報通信ネットワーク、コンピュータ知識
1級 ICTを活用した問題解決、業務プロセス改革、企業内ネットワーク構築、情報セキュリティ管理

採点方式と合格基準

パソコン検定の採点は、ヒューマングレーダー方式(人による採点)です。
パソコン検定の合格条件は少し複雑です。
基本的に次の3つが必要です。

  • 総合得点が合格基準点以上
  • タイピングテストで合格基準点以上
  • 試験の得点がカテゴリー別ボーダーライン以上

取得に必要な勉強などの費用

コスト

パソコン検定試験は独学での対策が可能です。
選択の問題では問題集やテキストがあれば対策することができます。
表計算やプレゼンテーションといった実技試験も手順と完成形を把握しているのならば問題ないです。

また、タイピングは特に個人がどれだけ練習したかにかかっています。
毎日少しの練習もスピードと正確さを高められます。

無料のタイピング練習ソフトを使おう

タイピングの練習は無料のタイピングソフトを使用するのがおすすめです。
パソコン検定では主催者側がタイピング練習ページを用意しています。
無料なので使ってみましょう。

それ以外でもパソコン検定対策に使えるテキストがいくつかあります。
これらを利用して対策しましょう。

おすすめのテキスト

パソコン検定対策を独学でしたいという人には「P検合格シリーズ」というテキストがおすすめです。
パソコン検定事務局が発行しているオフィシャル教材です。

P検合格シリーズ

テキストとドリルが存在し、完成したものを作りながら自然とパソコン検定のスキルが得られます。
出題内容ごとに確認問題や模擬問題が存在するので、試験対策に使うことが可能です。

P検4級テキスト 2,200円
P検3級テキスト 2,200円
P検準2級テキスト 2,200円
P検2級テキスト 3,300円
P検1級テキスト 6,600円

P検4級ドリル 838円
P検3級ドリル 838円
P検準2級ドリル 838円

パソコン検定では過去問がありません。
市販されておらず、受験者から入手も難しいです。
なので、過去問を使った対策は残念ながらできません。

ですが、パソコン検定対策専用問題集を使うことで問題を練習すること自体はできます。
それに、ネット上からパソコン検定の模擬試験プログラムをダウンロードできます。
パソコン検定の難易度からはこれらの問題でも充分です。

パソコン検定対策講座も

パソコン検定対策は独学でも出来るのですが、仕事や学業が忙しいと個人差が出るので難しい人もいるでしょう。
そんな人におすすめなのがパソコン検定対策講座です。
アビバといったパソコン教室を使えば、パソコン検定対策の教室で講座を受けることができます。
独学と違って、わからないことへの質問・相談が出来るので実技試験の対策ができますよ。

ちなみに、アビバの公式サイトでは受講料を公表していませんので資料請求をしてご確認ください。

受験料

一般価格(税込)
社会人・大学生
学割価格(税込)
高校生以下
1級 10,000円
2級 6,220円 4,180円
準2級 5,200円 2,550円
3級 5,200円 2,040円
4級 3,060円 1,530円
5級 無料(公式サイトからWEB受検)

また、P検アプリからも受験できます。
P検アプリとは、P検本試験に準じた「ワープロ」「表計算」の単独の実技テストです。

一般価格(税込)
社会人・大学生
学割価格(税込)
高校生以下
準2級 1,000円 200円
3級 1,000円 200円
4級 1,000円 200円

受験申込方法

パソコン検定の受験申込はPASS認定校で行いましょう。
PASS認定校でパソコン検定が行われるので、パソコン検定の申し込みもそこで行われます。

PASS認定校で電話またはメールで申し込めば、パソコン検定の受験の申請ができます。
申請可能な日時は会場により違うので、希望の日時を伝えると良いです。

また、会場で使うものが古いバージョンのことがありますから、申し込みの際に確認しておくと良いでしょう。

まとめ

事務の仕事をする人たち

以上、パソコン検定(P検)に関する記事でした。
パソコン検定は広く事務系のお仕事に適用する資格で、一定の評価があります。
気になる方は、この記事を参考にパソコン検定の資格取得にチャレンジしてみてください。
この記事が読んでくださった方の役に立てたら嬉しいです。

 

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