今回は「Word文書処理技能認定試験」について説明していきます。
MicrosoftのWordに関する資格は、MOS(Microsoft Office Specialist)もありますが、この「Word文書処理技能認定」の資格はMicrosoft Wordを用いてビジネス文書処理を行うことができることを証明する資格なのです。
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適用する仕事
Wordは多くの仕事で使われています。
なので、Wordの機能を使いこなせるということは、どこの職場でも評価してもらえるでしょう。
例えば、プレゼン資料やブログ記事の作成など、さまざまな場面で使えます。
Wordをどこまで使えるかということを、客観的に評価できるのがこの資格です。
Wordを使用して文書を作成する一般企業の事務職などからのニーズは高いです。
Wordの機能を知るという資格には「MOS」というものもあります。
MOSとWord文書処理技能認定の違いについても、少し触れさせていただきます。
― | Word文書処理技能認定 | MOS |
会社で使えるか | 下の級だと微妙(1級、2級レベルだと会社でも使える) | そこそこ使える |
受験の難易度 | 下の級は比較的簡単(1級は難しくて、2級は少しだけ難しい) | 下の級は簡単で、上の級は少しだけ難しい |
受験料 | MOSより安い | 比較的高い |
MOSは、WordやExcelでどのような機能があるのかを知るには適しています。
しかし、Word文書処理技能認定は企業の社内研修にもよく使われているため、企業からの信頼性が高い資格であるのは間違いないでしょう。
おおよその年収とキャリアパス
2019年の調査によりますが、事務職の給料は企業規模ごとに違います。
それでも一般事務・経理の平均給料は、以下の推定となります。
- 20代→15万~22万円
- 30代→18万~25万
- 40代→20万~25万
ちなみに、全体の事務職の平均年収は329万円だそうです。
認可団体
Word文書処理技能認定は、サーティファイという会社が主催している試験です。
ビジネス能力や技能に関する認定試験の開発・主催や、実施主催試験に対応した対策問題集の開発・販売をしています。
こちらは1983年に設立されました。
サーティファイでは、WordだけでなくExcelやPowerPointの資格取得試験も行なっています。
MOSほどの認知度はないかもしれませんが、実務的な試験内容なので、PCに精通しているわけではないけれども実力を証明したい方には向いている試験といわれています。
受験条件
学歴、年齢等に制限はありません。
男女ともに受験することができます。
合格率
1級・2級・3級とありますが、合格率は全体を通して75.1%です。
どの級でも7割ほどの合格率があります。
合格発表日は約1ヶ月後です。
合格者には認定証が発行されます。
1年当たりの試験実施回数
試験実施会場となっているパソコンスクールによって、実施回数は違います。
場所によっては、おおよそ1ヶ月に20回から23回ほど実施されているところもあります。
そうなると、1年当たりにして250回前後開催されています。
なかには曜日を決めて、週に1回というところもあります。
試験科目
簡単に試験内容をお伝えしていきます。
級ごとでは
同時にパソコン・ワープロ・ビジネス帳票に関する基本的な知識を有する。
同時にパソコン・ワープロ・ビジネス図表・ビジネス帳票に関する基礎的な実務知識を有して初心者の指導ができる。
同時にパソコン・表計算(Excel)・ワープロ・ビジネス図表・ビジネス帳票に関する高度な実務知識を駆使してビジネスプロセスを分析し、業務に適した企画・改善提案、高度な指導ができる。
具体的な試験内容
Word、パソコン、ワープロ、ビジネス文書に関する基本的な技能があることが前提ですが、試験内容とそれぞれの級ごとの試験時間を説明します。
知識試験(1,2級のみ)
- 内容:文書処理、およびMicrosoft Wordに関する知識
- 形式:コンピューターに表示される多肢選択式の試験問題に解答
- 問題数:設問15問
- 時間:15分
実技試験
- 内容:Microsoft Wordの操作によるdocxファイル、dotxファイル(1級のみ)の作成、編集
- 形式:コンピュータに表示される仕様や指示に基づきドキュメントを作成。docxファイルの作成、編集
- 問題数:連続したテーマによる大問形式5問
- 時間:1級、2級は90分。3級は60分。
実技試験では、タイピングの速さが重要です。
ブラインドタッチはできた方が良いです。
タイピングのスピードに自信がない方でも、試験を受けるのであればタイピングの練習はしておいた方が良いです。
採点方式と合格基準
知識試験は選択問題なので、正誤判定での得点になると思われます。
実技試験の形式は、コンピュータに表示される仕様や指示に基づきドキュメントを作成なので、正しいドキュメントを作ることができたかどうかが採点になると思います。
合格基準は次の通りです。
- 1級、2級は、知識試験と実技試験の合計得点において、得点率70%以上で合格
- 3級は実技試験の得点において得点率70%以上で合格
取得に必要な勉強などの費用
勉強する参考書と価格をご紹介します。
Word文書処理技能認定試験 3級問題集【2019対応】
- 出版社名:ウィ・ネット
- 商品名:Word文書処理技能認定試験 3級問題集【2019対応】
- 価格:2,200 円(税込)
合格に必要な技術をつけるための練習問題、および本試験と同形式の模擬試験問題(7回分)で構成されています。
Word文書処理技能認定試験 1・2級問題集【2019対応】
- 出版社名:ウィ・ネット
- 商品名:Word文書処理技能認定試験 1・2級問題集【2019対応】
- 価格:3,190 円(税込)
1級および2級の各級に対応したテーマ別の【知識試験】練習問題と【実技試験】練習問題、および本試験と同形式の模擬試験問題(2級:4回分/1級:3回分)で構成されています。
また、付属のCD-ROM内に模擬問題、練習問題を収録しておりますので、合格に向けての充分な対策が可能です。
受験料
2級:6800円
3級:5800円
※税込みです。
受験申込方法
個人で受験する方法と、団体で受験する方法があります。
個人で受験する場合、各試験会場に直接申し込みます。
団体受験の申込は、インターネット経由で「CERTIFY ONLINE」より24時間いつでも行うことができます。
個人での受験の情報
試験日 | 各試験会場が設定した日程 |
申込締切 | 試験会場によって異なります。 |
試験期間 | 試験会場によって異なります。 |
実施場所 | 全国主要都市にて実施 |
申込方法 | 各試験会場に直接申込 |
受験料支払方法 | 各試験会場へお支払 |
試験結果 | 各試験会場より、試験後1ヶ月を目途に会場指定の方法にて届けられます。 |
試験実施バージョン | 各試験会場によって異なります。事前にバージョンをご確認ください。 |
団体での受験の情報
受験者 | 団体に所属する内部受験者のみを対象として試験を実施 |
受験料 | 会場割引料を適用 |
還付金 | 試験実施手数料として別途定めた還付金を認定試験会場に還付 |
受験申込手続料 | 1回の受験申請につき2,240円 |
受験人数 | 1名からの受験が可能 |
試験実施 | 各団体にて試験監督官を配置 |
試験日時 | 各団体にて任意に設定 |
受験申請締切 |
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試験地は、全国各地のパソコンスクールなどで実施されています。
「随時試験受験会場検索」ページで、都道府県名・試験・バージョン・実施級を指定して選びます。
試験日時を知るには、試験を実施する会場への問い合わせが必要です。
申し込み締め切りは、試験会場によって異なります。
まとめ
Word文書処理技能認定試験について、載せさせていただきました。
Wordに関する資格では、MOSというものもあります。
Wordにどのような機能があるかを知るにはMOSは適していますが、雛形のない状態でファイルを最初から作るような仕事をする際には、Word文書処理技能認定が役に立ちます。
いずれにしても、オフィスでは信頼性の高い資格なので、パソコンに自信を付けるためにも気軽に受けてみてはいかがでしょうか?
だけども、一般事務からのギアチェンジはできます。
さらにいうと、会社経営やフリーで働くのにも必要になる資格だと思われます。