皆様こんにちは。今日は、フィッシング海上安全指導員試験についてお伝えします。
海釣りには事故の危険が潜んでいます。
フィッシング海上安全指導員試験では、海釣りを楽しむ人を守るための知識が学べます。
フィッシング海上安全指導員は、民間資格です。
のちに解説しますが、受験すればだいたい受かります。
Contents
適用する仕事
こちらの資格は釣具店での業務に適用します。
豊富な釣り具を眼前にした浮かれている顧客に対し、海釣りの恐ろしさと安全対策を解説するときにフィッシング海上安全指導員資格で得た知識が役立つでしょう。
また、釣具店のフィッシング事業部では、実演販売も企画しています。
それから釣具店では、釣具の実演販売として、顧客と一緒に実際に海釣りに行く場合があります。
海釣りはほとんどの場合趣味です。
海釣り中の水難事故を警戒し、未然に防ぐための知識が得られます。
事故を少しでも減らし、海釣りを楽しむ人々の安全を守るための養成・試験・認定資格です。
フィッシング海上安全指導員は趣味の延長線上にある資格です。
釣具店で海釣りの安全対策について解説するシーンがあるかどうかは、店舗の方針によりけりですが、取得していることが、アピールポイントにつながる可能性も期待できます。
定年後に、フィッシング海上安全指導員としてボランティア活動をする機会に恵まれる場合もあるそうです。
大好きな海釣りを楽しみながら社会貢献したい方にとって、フィッシング海上安全指導員は適しているといえるでしょう。
大学内や社内の釣りクラブで、海釣りをする機会があるかもしれません。
また、親睦を深める目的で、社員イベントの海釣りが催されることもあるでしょう。
フィッシング海上安全指導員資格を取得していれば、仲間内での海釣りで、気配りできる自分をアピールするチャンスに恵まれます。
マリンレジャーも兼ねて、モーターボートやヨットに乗って釣りを楽しむ人がいます。
海上での事故はゼロではありませんが、フィッシング海上安全指導員はこれからも一定の需要があるでしょう。
おおよその年収とキャリアパス
おおよその年収の参考として、簡単な求人例を紹介します。
「フィッシング海上安全指導員」という直接的な求人はありません。
そこで、釣具、釣りクラブ、マリンレジャーで求人検索してみたところ、見つかりました。
- 「月給20万 釣り具の買い取り査定・中古品メンテナンス・店内レイアウト・釣りに関する顧客へのアドバイス・在庫管理・発注業務」
- 「月給19万 新卒採用の釣り具・スポーツ・アウトドア等レジャー用品・店」
フィッシング海上安全指導員のキャリアパスについて
フィッシング海上安全指導員は、安全管理に係る専門性の高い資格でありながら、趣味の延長線上に位置する特殊な資格です。
そのため、キャリアパスについて調べてみても、釣具店以外の、具体性が伴ったキャリアパスの情報を見つけられませんでした。
釣具店のキャリアパス
釣具店のキャリアパスですが、正社員の店舗スタッフとしてスタートします。研修期間は三日間です。
接客や品出しといった一般的な作業からこなしていきます。
三か月間の店舗勤務を経て、独断作業(指導する先輩からの独り立ち)が可能となります。
早い人は、一か月で可能となる場合もあります。
さらに慣れてくると、売り場業務を担当できます。
ルアーのコーナー、海釣りのコーナーはもちろん、ブラックバスのコーナーといった、特定の魚を釣り上げる対策に特化したコーナーもあるので、専門知識も求められます。
フィッシング海上安全指導員資格を取得しておけば、安全グッズに関する造詣(ぞうけい)を深められるでしょう。
実力が認められるほどの努力を重ねているならば、バイヤー、販売促進部門、商品企画開発部門など、様々なポジションが用意されています。
SNSで流行の釣り具やスタイルを把握しておくことは、顧客との雑談に花を咲かせられるだけでなく、商品を売り込むための戦略を練るときにも大いに役立ちます。
認められれば、店長(店舗マネージャー)になれるでしょう。
また、なかには独立してフィッシングアドバイザーになった人もいます。
認可団体
一般財団法人 日本海洋レジャー安全・振興協会
受験条件
以下のいずれかに該当する者が試験を受けられます。
- 海釣りの知識と経験がある。
- 過去5年以内に、受験者本人の過失による重大な事故がないこと。また、漁業に係る法令違反がないこと。
- 受験者本人の所属する釣り団体の推薦がある。
ちなみに、受験条件を満たしていなくても、熱意を持って協会安全事業部に問い合わせれば、相談に乗ってくれるみたいです。
合格率
ほぼ100%です。
講習をきちんと受けていれば合格できます。
1年当たりの試験実施回数
1回です。
試験科目
試験科目と講習内容はほとんど同じです。
実技試験なのか筆記試験なのかまでは公表されてません。
- 海釣りの際に起こりがちな水難事故や、波浪予想といった日本沿岸域の気象についてなど
- 水難事故の実例・実態・対策
- 安全指導を行う際の留意事項
それから、日本赤十字社が実施する救急法(救急法短期講習)も学びます。
救急法短期講習は心配蘇生・応急手当・気道異物除去などについて学びます。
採点方式と合格基準
公表されていません。
取得に必要な勉強などの費用
講習料は10,000円(税込)です。
受験料
受験料はありません。
その代わりに、先ほど申したとおり、講習料として10,000円(税込)がかかります。
受験申込方法
公表されていません。
詳しくは認可団体である「日本海洋レジャー安全・振興協会」に問い合わせてください。
まとめ
「フィッシング海上安全指導員」という資格は、試験科目と講習内容が同じなので、ほとんど相互確認的な立ち位置にある資格です。
海釣りは、埠頭やモーターボートの上で、大海原の潮風や水しぶきを感じながら楽しめます。
しかし、危険が伴うのも念頭に置かなければなりません。
2021年2月には、北海道の岩内町で、釣りをしに来ていた三十三歳の女性看護師が、釣った小魚を逃がそうとしたところ、誤って足を滑らせて、真冬の冷たい海に落ちる事故がありました。
命に別状はないとのことですが、あわや大惨事です。
また、2021年10月には、青森市の埠頭で、市内の男子中学生が海釣り中、岸壁から海を覗き込み、転落し、搬送された病院で心肺停止の重体となった事故があります。
このように海釣りは楽しいですが、危険が伴いますから気を付けてください。
皆様も、フィッシング海上安全指導員試験に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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ライフセイバーについて
フィッシング海上安全指導員資格と関連する情報として、海上安全指導員制度発足の歴史について解説します。
昭和49年に、制度が発足しました。
昭和40年代は、まだ高度成長期で、モーターボートやヨットを楽しむ人が増え始めた時期でもありました。
そのため、マリンレジャーに係る事故も多発し、紙面を賑わせてしまいます。
漁のために仕掛けられた定置網に、誤ってモーターボートが突っ込んで網を破損させ、漁業者から苦情が出たこともあったそうです。
海洋性レクリエーション・スポーツが危険で野蛮だと世間一般的に受け止められるのを避けるため 海上安全指導員制度が発足されました。
これは、海上を運行する者が相互確認を怠らないようにする、という狙いがあります。