皆さんは日頃運動していますか。
どんな運動がお好きでしょうか。
今回はエアロビックダンスエクササイズについてお伝えしていきます。
これはダンス形式の有酸素運動です。
アメリカのケネス・H・クーパー博士の提唱による運動処方理論「エアロビクス」を起源とし、健康体力作りのための運動プログラムの1つとして1970年代初頭に日本に紹介されました。
今回はこのインストラクターの資格の取得の仕方について見ていきます。
Contents
適用する仕事
エアロビックダンスエクササイズは生涯スポーツ(健康スポーツ)として広い裾野を持っており、愛好者も増えています。
子供から中高年者まで対象に、親子向け、妊婦向け、障がい者向けとさまざまなプログラムが考えられています。
エアロビクスを指導するのに必須の資格はありませんが、エアロビクスがエクササイズの1つとして定着している現在ではインストラクター資格を持つのが当たり前という雰囲気になっています。
エアロビックダンスエクササイズインストラクターは、主にフィットネスクラブや運動施設などで音楽を使ったダンスエクササイズであるエアロビックダンスの指導を行うのが仕事です。
生徒のレベルに合わせてエアロビクスを指導していきます。
体力や実演力、フィットネスの知識はもちろん、大勢の人を惹き付けリードする指導力や表現力、それに生徒のニーズに応える頭の回転の速さも求められます。
幅広い年代の利用者やターゲットに受け入れられるようなプログラムを企画する力も必要になってきます。
おおよその年収とキャリアパス
エアロビックダンスエクササイズインストラクターの働き方には大きく分けて3つあります。
- エアロビクスなどができるスタジオが併設されたフィットネスジムに専属で勤める
- フリーのエアロビックダンスエクササイズインストラクターになる
- 開業して自分のスタジアムを持つ
フィットネスジムに勤める
フィットネスジムに勤める場合は、雇用形態によります。
アルバイトでは時給、契約社員や正社員では月給です。
一口にフィットネスジムといっても大手と中小では収入も変わってきます。
大手だと平均年収320万~480万円くらいを得られますが、中小規模だと308万~420万円くらいに下がってしまいます。
契約社員だとボーナスが入ってこない点も含めて年収は200~300万円程度、アルバイトだと都心部の時給で1,000円前後くらいが相場です。
フィットネスジムなどに就職するメリットの1つには、年齢が上がるにつれて給料も上がっていく点です。
一例になりますが、ボーナスを含めた年収では20代では239万~298万円程度に対して、50代では394万~430万円と上がっていきます。
フリーの場合は
フリーの場合はフィットネスジムなどと契約して、1レッスンあたりいくらもらうかをお互いに決める契約です。
最初は1レッスンあたり3,000円あたりが相場のようです。
この金額は人気が出たり、経験を積むことで例えば1レッスンあたり5,000円以上に上げることができます。
こういった報酬額とレッスンの本数で収入が決まります。
開業した場合
自分でスタジオを持つ場合は自分が経営者なわけですから、レッスン料を自分で決められます。
人気のジムなどの経営者は年収数千万円にも稼いでいるところもあるでしょう。
認可団体
エアロビックダンスエクササイズインストラクターの資格を主催している団体は「公益社団法人日本フィットネス協会(略称JAFA)」です。
任意団体として、1983年1月に「エアロビックフィットネス協会」を創立しました。
「社団法人日本フィットネス協会」に名称を変更したのが2007年の9月です。
やがて、2012年4月「公益社団法人日本フィットネス協会」に改組しています。
- 若年者、高齢者、障がい者を含む全ての国民のフィットネスに関する調査・研究およびその助成事業
- フィットネスの普及啓発のための情報誌の刊行および講習会などの開催事業
- フィットネスに関する専門指導者の養成および資格の認定事業
- フィットネスに関する国際交流事業
- フィットネスの普及・発展に資するために必要な物品の販売事業(教本や問題集、エクササイズ用ミュージックCDやDVD、ボールなど)
など
受験条件
グループエクササイズフィットネスインストラクター、またはフィットネス指導者を目指す18歳以上の方
合格率
86.5%(2018年度)
1年当たりの試験実施回数
1年で1回と思われます。
試験科目
資格取得にはベーシックインストラクター[BI](中級レベル)とインストラクター[I](上級レベル)の2つがあります。
中級・上級共通科目
筆記テスト | フィットネス基礎理論 |
グループエクササイズ指導理論 | |
種目別の指導理論 | |
実技テスト(基礎能力テスト) | 各種目における規定動作の実演 |
各種目における規定動作の指示・指導 | |
各種目の規定動作(レッグカール、グレープパイン、ニーアップ、ステップタッチ) |
上級向け科目
実技テスト(応用力テスト) 運動強度を徐々に上げる2分30秒間のプログラム作成、実演・指導
採点方式と合格基準
筆記テスト | 3種類のテストそれぞれで、正答率約60%で合格 |
実技テスト | 各種目の評価項目で、基準以上の「〇」評価を得る(評価項目数は種目により異なる) |
エアロビックダンスの実技テストの場合は
- 基礎能力テスト:「規定動作の実演」「規定動作の指導」における各4つの評価項目(良い姿勢だったり指示のタイミングなど)でそれぞれ3つ以上の「〇」評価で合格
- 応用力テスト:5つの評価項目(強度変化、スムーズにつなぐ、安全性への配慮など)で、すべて「〇」の評価を得る
取得に必要な勉強などの費用
こちらの協会では資格取得のための勉強方法を手厚くサポートしています。
教材が届く
もちろん希望者に対してですが、教材を購入して勉強することができます。
届いた教材はeラーニングでご使用できます。
※GFIは「グループエクササイズ フィットネス インストラクター」の略です。
GFIのためのフィットネス基礎理論
- 発売元:公益社団法人日本フィットネス協会
- 商品名:GFIのためのフィットネス基礎理論
- 価格:¥3,080(税込)
フィットネス指導者にとって必要な知識、技術、能力に基づき、グループエクササイズ指導者を目指す人が取り組みやすいように、フィットネス指導の基礎知識に必要な理論を抽出して作成されています。
GFIのためのグループエクササイズ指導理論
- 発売元:公益社団法人日本フィットネス協会
- 商品名:GFIのためのグループエクササイズ指導理論
- 価格:¥770(税込)
こちらもフィットネス指導者にとって必要な知識、技術、能力に基づき、グループエクササイズ指導者を目指す人が取り組みやすいように、フィットネス指導の基礎知識に必要な理論を抽出して作成されています。
ADBI・ADIのためのエアロビックダンスエクササイズ指導理論
- 発売元:公益社団法人日本フィットネス協会
- 商品名:ADBI・ADIのためのエアロビックダンスエクササイズ指導理論
- 価格:¥1,650(税込)
こちらはフィットネス指導者にとって必要な知識、技術、能力に基づき、グループエクササイズ指導者を目指す人が取り組みやすいように、エアロビックダンスエクササイズ指導の基礎知識に必要な理論を抽出して作成されています。
eラーニング「自楽習(じがくしゅう)」
これはパソコンやスマートフォンで理論の解説映像を視聴できる勉強法です。
筆記テスト対策に役立ちます。
- フィットネス基礎理論 4,400円
- グループエクササイズ指導理論 2,200円
- 指導種目(6種目) 1種目あたり3,300円
資格取得講習会(実技)
こちらは実技テストに向けた試験対策です。
1.基礎能力(ベーシックインストラクター/中級) | 1種目あたり4,400円 |
2.応用力(インストラクター/上級) | 1種目あたり5,500円 |
受験料
- フィットネス基礎理論 3,300円
健康運動指導士と健康運動実践指導者は免除/GFI2種目め以降の受験では免除 - グループエクササイズ指導理論 2,200円
GFI2種目め以降の受験では免除 - 種目別指導理論 2,200円
- 実技(基礎能力)4,400円
- 実技(応用力・上級レベルのみ)4,400円
受験申込方法
JAFA 公益社団法人日本フィットネス協会のサイトに行き、「資格等認定」をクリックします。
そして、GFI資格取得講習会(実技)・認定テストの欄に進みます。
そのページに「資格取得講習会(実技)・認定テストのお申し込みはこちら」のボタンがありますので、そこから申し込んでください。
まとめ
「エアロビックダンスエクササイズのインストラクター」の資格はお分かりになりましたか。
近年、スポーツの重要性が認められ、エアロビックダンスエクササイズもこれからの社会に必要とされるスポーツです。
それを教える側ですから、それに対応した資格を持っていた方が有利だし信頼されます。
受験料を見ると分野ごとに費用がかかってしまいますが、インストラクターで活躍したい方にはしっかりと力をつけられる資格制度となっています。
他のスクールに通わなくても、こちらの認定団体が手厚く学習をサポートしています。
体を動かすのが好きな人、ダンスが好きな人、社交的で人と接するのが好きな明るい性格の人に向いていますよ。
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ラジオ体操指導士(ラジオ体操指導員)について
エアロビックダンスエクササイズインストラクターはスポーツジムやフィットネスクラブの他、地域のスポーツ施設、病院、学校、介護福祉施設などが就職先にあたります。
そうした就いた職場を細く長く続けることも立派なキャリアパスです。
一方、フリーになったり自身のスクールを持ったりする人もいるでしょう。
女性インストラクターの場合、出産の機会もあり、長く続けていける職種だと思います。