こちらはご当地検定です。
そもそもこちらは2007年に「川崎産業観光検定試験」としてスタートしました。
市民をはじめ多くの方々に川崎市の産業や観光の魅力について理解を深めてもらうことを目的としています。
それが2017年に現在の「ようこそ!かわさき検定」になってリニューアルしました。
違いはより身近に川崎を感じてもらうように内容を一新したとのことです。
そんなフレッシュさ漂うこのご当地検定を見ていきましょう。
Contents
適用する仕事
冒頭の第1文でも述べたように、ご当地検定とは一般に特定の地域の歴史や文化、観光を問う検定試験とされていて趣味の領域の試験です。
例えば川崎を観光で訪れたときは検定で勉強したことが活きると思いますが、趣味的な色合いが濃いので趣味以上のものを期待してはいけません。
しいていえば、旅行・観光系の職に就きたいならこのご当地検定を学習しても良いと思います。
それ以外の分野の就職では効果を発揮することはあまり無いでしょう。
- 観光案内所
- ツアーコンダクター
- 全国通訳案内士
- バスガイド
- 学芸員
観光案内所
観光案内所とは観光地、鉄道駅、空港などで旅行者に無償で観光情報を提供している場所のことです。
その主な仕事は、その地域に旅行で訪れたお客様に観光名所の紹介や交通手段、宿泊施設などの情報提供をすることです。
カウンター接客
これは想像がつくと思いますが、観光案内所を訪れたお客様に観光情報の案内をする業務です。
もし海外からやってきた外国人観光客なら、英語での対応が求められる可能性があります。
目的地が決まっている方には、目的地までの交通ルートや移動時間、交通費を案内します。
一方、目的地が数ヶ所がある場合には、おすすめの移動パターンや観光ルートを案内した方が喜ばれます。
そして、目的地が決まっていない方には、(今回は川崎ですが)どういったものに興味があるかなどといった相談にのりながらお客様に合った観光地や施設を紹介します。
もし宿が決まっていないお客様には、提携先の宿泊施設を案内することもあります。
そうしたところで、ご当地検定が活かされるだろうと思います。
事務作業
営業前の準備や1日の終わりには簡単な事務作業もこなします。
これはパンフレットの整理や案内用資料の準備が含まれます。
お客様が必要な時にいつでも手渡せるように、パンフレットが古いものでないかを確認するのも大事な仕事です。
そして、案内所を閉める時間になれば、今日来日したお客様の情報の集計作業を行います。
これはどの地域からやってきたのか、案内所を訪れた目的、接客内容などをデータ入力することで、今後の接客や訪問数の促進に役立てるためです。
学芸員
川崎市にはあのドラえもんで知られる藤子・F・不二雄ミュージアムや東海道かわさき宿交流館、かわさき宙と緑の科学館、川崎市立日本民家園といったイチオシスポットがたくさんあります。
そうしたところに勤める学芸員の皆さんは、今回の「ようこそ!かわさき検定」を活かせると思います。
学芸員とは博物館や美術館などで資料の収集、保管、展示などを担当する専門の職員のことです。
私たちがイメージする学芸員といえば、美術館や博物館で説明してくれるガイド・案内役が浮かぶかもしれませんが、それ以外にも展示の企画や広報・講演活動といったお仕事があります。
資料の収集および保存の仕事では、複製や修復などの業務も含まれます。
学芸員はさまざまな文化施設(美術・科学・動植物など)に勤務する専門職員として、学問や文化向上に貢献する役割を担っています。
ただし、学芸員になるには学芸員資格が必要です。
おおよその年収とキャリアパス
前項目で挙げた職業で年収やキャリアパスをお伝えしていきます。
観光案内所の場合
観光案内所の雇用形態は正社員もしくは契約社員が多いです。
そのような雇用なので年収も低めです。
年収例でいうと25歳の段階で276万円だったり、契約社員の雇用で月給25万円、時給制では1,300円台の求人が出ています。
キャリアパスですが、まず観光案内所の雇用は契約社員が多いことから、働きが認められると正社員に登用される可能性があります。
そうした「正社員登用制度」を設けている求人もあります。
その地域の観光について説明できるほどの知識がついているなら、公務員試験を突破して市役所や県庁の観光課に属することも可能でしょう。
それに観光案内所で培った経験を他でも活かすことができます。
英会話塾での仕事やバスガイド、旅行会社での仕事などです。
学芸員の場合
学芸員の年収は平均で300万円~400万円未満でしょう。(2021年のある統計では496万円という平均年収も出ていますが)
公立の博物館に所属するとなると公務員としての扱いなので、各自治体の給与体系に従って安定した収入が得られますが、実際のところは採用人数は若干名であることが多いです。
こうした公務員級の学芸員として働ける人は非常に少ないため、実際は非正規雇用で働いている人が多いです。
学芸員のキャリアパスは一般企業と同じく、役職を得ていくことが1つの道です。
単なる一学芸員から学芸課長、主任学芸員、学芸係長、学芸主査、学芸部長などといった役職があります。
また、国立系の博物館では学芸員を研究員と呼ぶことから、研究員から主任研究員、美術課長や室長などへと昇格します。
館長補佐や副館長、館長まで出世するケースもあります。
館外でのキャリアステップとして、研究者としての側面を生かして学会で論文を発表したり、アートプロジェクトをやる際に外部ディレクターとして呼ばれて活躍する方もいます。
外の活動では人脈があれば、独立してインディペンデント・キュレーター(フリーランス)になったり、大学で講師や教授として教鞭に立つことも可能です。
認可団体
「ようこそ!かわさき検定」を主催している団体は川崎産業観光振興協議会です。
事務局は川崎商工会議所です。
川崎産業観光振興協議会
川崎産業観光振興協議会は、川崎市の産業の振興に関する総合的な施策の推進のために必要な事項に関して調査審議することを目的として設置されています。
設置年月日:平成4年3月23日
川崎商工会議所
〒210-0007
神奈川県川崎市川崎区駅前本町11-2 川崎フロンティアビル3階
TEL:044-211-4111(総務部)
FAX:044-211-4118
E-mail:sodan@kawasaki-cci.or.jp
昭和15年10月設立
- 信用や交流(部会活動や会員の交流・国際交流)
- 情報提供(広報誌の発行)
- 各種研修や検定試験
- 健康管理(会員の巡回生活習慣病健診)
- 会員サービス事業
受験条件
年齢、性別、学歴、国籍一切問いません。
合格率
受験数、合格者数ともに非公開のため不明
1年当たりの試験実施回数
年1回です。3月中旬に実施されます。
試験科目
- 「川崎産業観光読本」「川崎日和り」「川崎産業観光ガイドブック」の内容から出題
- 川崎市を取り巻く様々な話題や産業観光に関するもの
採点方式と合格基準
試験は4択の択一式問題35問と、記述式の問題2問が出されます。
合格基準は100点満点で70点以上です。
取得に必要な勉強などの費用
試験勉強には「試験科目」の欄で挙げた「川崎産業観光読本」「川崎日和り」「川崎産業観光ガイドブック」の3冊が必要になりますが、すべてダウンロードで用意できます。
受験料
1,650円(税込)
受験申込方法
申込方法は「ようこそ!かわさき検定実施要項」に付いている「払込取扱票」に受験者本人が記入して、郵便局で受験料を振り込みます。
実施要項は川崎商工会議所各支所、川崎市観光協会、各区役所、図書館などに設置しています。
不明な点は川崎商工会議所に問い合わせしてみてください。
まとめ
今回は川崎のご当地検定である「ようこそ!かわさき検定」について見てきました。
川崎は工業地帯として有名な都市ですが、そこで働く人や作られる製品、または昔の工場跡や産業発祥の地をめぐる産業観光にも力を入れています。
2016年までは川崎産業観光検定という名称でしたが、翌年から今の検定名にリニューアルしました。
新しくなった検定の下で川崎のことを勉強してみるのはいかがでしょう?
きっと川崎を訪れた際に楽しくなるはずですよ!
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