今回は経絡リンパマッサージ・セルフケアアドバイザーについて解説します。
同じ民間資格のなかに、よく似た名前の「ユーファイ式セルフケアアドバイザー」がありますが、これとは異なるものです。
経絡は東洋医学の、リンパは西洋医学の言葉です。双方の考え方や技術を取り入れたマッサージのことを経路リンパマッサージと呼びます。
Contents
適用する仕事
セルフケアアドバイザーは、暮らしにも活かせる資格と言えるでしょう。
経絡リンパマッサージの方法を身につけることで、自力である程度の不調を緩和・予防することができるようになります。
自分らしい健康的な生活を実現しながら、家族や周りの人の健康にも気を配れるようになりたい人におすすめしたい資格です。
また、この資格は美容業界やリラクゼーション業界で活躍する人にも人気があります。
おおよその年収とキャリアパス
正社員として働く場合の全国的な平均年収は300万円弱です。働くお店や地域によりますが、月収は20万円から50万円程度と幅があります。
おもにボディサロン、エステサロン、リラクゼーションサロンなど、美容業界で活躍する人が多いようです。こういった業界は技術の高さや実務経験を重視する傾向にあります。
この資格だけを武器にするよりは、未経験者も採用する企業で実務経験を積んで昇進、よりよい条件の企業への転職などを目指すのがよいでしょう。
認可団体
一般社団法人経絡リンパマッサージ協会が認定しています。
経絡リンパマッサージとは
経絡リンパマッサージとは、自然治癒力を引き出して体を健康で美しい状態に導いていくものです。
西洋医学と東洋医学の理論と技術を組み合わせ、自然治癒力を最大限引き出して体の深部から健康になることで、病気の予防や美容の維持、ダイエットなどの健康維持ができます。
全身をめぐる血液やリンパ液の流れが悪くなると、以下のような不調を生じることが多くなります。
- むくみ
- 痛み
- コリ
- 疲労
- 体調不良・免疫力の低下 など
経絡リンパマッサージは、経絡とリンパの双方に共通する流れに着目してその流れを改善していきます。
全身のバランスを整え、血行の促進と免疫機能の改善がなされると同時に、体に溜まった余分な水分や老廃物などを排出するようにはたらきかけることによって、体の内側から健康を目指すことができます。
このように多くの不調を改善する効果がある経絡リンパマッサージは、もちろん健康維持と病気の予防にも役立つでしょう。
さらに、さまざまなめぐりが改善されることによってボディラインの無駄も減少し、肌ツヤも良くなるなど、美容面での効果も期待できます。
経絡リンパマッサージは、不要なものが滞らない健康な体を維持することを目的とし、このように幅広い効果をもたらすものです。
社会貢献できる人材の育成
経絡リンパマッサージやセルフケアを用いて社会貢献できる人材の育成もこの協会の活動内容のひとつです。
ここで言うセルフケアとは、自分で自分の状態を知り、日常の中で疲れた体を癒すことを指します。
平成15年に施行された健康増進法では、国民の責務として「国民は健康な生活習慣の重要性に対する関心と理解を深め、生涯にわたって、自らの健康状態を自覚するとともに、健康の増進に努めなければならない」とあります。
経路リンパマッサージを暮らしに取り入れることによって、セルフケアの質の向上が期待できます。また、この技術を用いて周囲の人の健康増進をサポートすることも可能です。
経絡リンパマッサージ協会は、東洋医学と西洋医学の理論や技術を合わせた経絡リンパマッサージを用いて、自分の体を自分でケアする方法を薦め、広めています。
教育プログラムの企画や開発
セルフケアアドバイザーのほか、これの上位にあたる以下の資格についてもこの協会で認定しています。
- セルフケアインストラクター
- セルフケアマネージャー
これらの資格はセルフケアアドバイザーを取得後に挑戦することができます。詳細については公式サイトを確認してください。
受験条件
特に条件はありません。誰でもチャレンジ可能です。所定の講座修了後に試験に合格することで、この資格を取得することができます。
合格率
合格率は公表されていません。合否判定は受験日から約30日後です。
1年当たりの試験実施回数
講座のカリキュラムの最後に試験があります。講座の開催予定は協会に問い合わせて確認しましょう。
講座の開催数だけ試験が開催されています。講座での案内に従って試験を受験してください。
試験科目
筆記試験と実技試験が実施されています。
筆記試験:45分
実技試験:5分
出題範囲は以下の通りです。
- 経絡リンパマッサージ概論
- セルフケア概論
- 基本手技
- 体の仕組み
- 全身マッサージ
- 経絡ストレッチ
- 症状別セルフケア(首コリ・肩コリ・腰痛・坐骨神経・ギックリ腰・手や腕のコリ等)
- 毒素改善(むくみ・だるさ・頭の疲れ等)
- 内臓不調改善(便秘・胃腸の不調等)
- 血流改善(冷え性・のぼせ・高血圧等)
- 体質改善(生理痛・生理不順・片頭痛・更年期障害等)
- 精神疲労改善(不眠・自律神経失調症等)
- ダイエット&ビューティー
- 講座で教わった手技(各手順1回ずつ)
- お客様対応
実技試験では、技術の高さだけが評価されるわけではありません。受験者がお客様にどのように対応し、配慮するのかも見られています。
お出迎えから施術ベッドへの誘導、施術、施術を終えてからのふき取りまでが試験の対象となります。
もちろんこれは20時間の講座のなかで教わる内容ではありますが、そのほかにも自分で時間をつくって練習しておいたほうがよいでしょう。
採点方式と合格基準
試験の形式や採点の方式、合格基準は公開されていません。
取得に必要な勉強などの費用
経絡リンパマッサージ協会のセルフケアアドバイザー講座を受ける際にかかる費用です。
ここでの費用には、受験料・入会費・年会費・登録料等を含んでいます。
- 時間数:20時間
- 費用:122,000円(教材費別途)
経絡リンパマッサージの知識と手技をセルフケアに活かす方法を学ぶことができます。
受験料
受験料自体は10,000円です。講座料・受験料・年会費・登録料を合わせると、費用は前述のとおり122,000円かかります。
受験申込方法
経絡リンパマッサージ(セルフケアアドバイザー)の公式サイトを開き、「セルフケアアドバイザーの資格と講座」のページの下部分にある「お申し込みはこちら」のボタンから申し込みましょう。
資格取得の流れは以下の通りです。
- 公式サイトから受講申し込み
- 各種費用の納付
- 講座の受講
- 試験
- 合格通知(試験日からおよそ30日後)
- 資格の取得
問い合わせ先は「一般社団法人経絡リンパマッサージ協会」です。詳しいことは公式サイトの問い合わせフォームから確認しましょう。
まとめ
以上が経絡リンパマッサージのセルフケアアドバイザーについてでした。
セルフケアや周囲の人の健康増進・維持などに重点が置かれた資格ではありますが、講座内容は充実しています。
ボディサロンやリラクゼーションサロンに勤務している人、この先の自分・家族・友人の暮らしをよりよいものにしていきたいと考えている人にぜひチャレンジしてほしい資格です。
関連する記事はこちら
あん摩マッサージ指圧師試験について
はり師試験について
きゅう師試験について