「就職活動を始めるけどマナーとかよくわからない」「いまいちビジネスマナーについてよくわからないので基本から勉強したい」という人たちに役立つのが「ビジネス実務マナー検定」です。
ビジネス実技マナー検定とは、職場常識の育成を目指し、ビジネスマンとしての判断や行動が適切にできるかどうか、人間関係やマナー、話し方などを理解しているかどうかといったことが問われます。
「ビジネス社会の基本的なルール=(職場の常識)」を身に付けているかどうか、これらの知識や行動の型を一定の審査基準によって判断するための検定試験です。
Contents
適用する仕事
すべてのビジネスマンにあてはまります。
というのも、この資格は主に
「場面に適した判断や行動をとることができるか」
「ビジネスマナーの知識を身に付け実践できているかどうか」
「良好な人間関係を築く能力を持っているか」
といったことを判断します。
これらの能力は業界や職種に関係なくあらゆる場面において必須といえます。
メリットとして、まず就職や転職する際、高評価を受けることができる可能性があります。
特に新卒採用の場合には就職活動の際に「職場の常識がすでに身についている」ということで高い評価を受けられ、企業に対してビジネスパーソンとしての基礎知識があるとアピールできることがメリットとなります。
公務員を目指す人にも役に立つ資格で、不特定多数の人とコミュニケーションをとる必要もあり、移動ごとに人間関係も変化します。
ですので、ビジネス実務マナー検定で覚えたことはどの部署に行っても応用が利きます。
公務員試験の面接においても、ビジネス実務マナー検定を取得していることは評価に繋がります。
就職や転職の選考において、実績や人柄といった部分には応募者や採用側の主観が入りやすくい一方、資格取得実績は主観ではなく客観的に証明された能力のため誰が見ても明確な評価基準となります。
また、この検定で身につけた知識は私生活においても活かすことができます。
マナーの基礎が構築されていれば、シチュエーションが変わったとしても柔軟に対応することができ、特に冠婚葬祭などフォーマルな場面で非常に役に立ちます。
ですので、自身に備わっているスキルや知識の証明だけでなく現場などでの実務に自信を持つきっかけにもなり、自身の判断や行動に対しても自信や責任感が生まれます。
周囲からの信頼を得られることにも期待できます。
おおよその年収とキャリアパス
ビジネスマナーについての資格なので、この資格を持っていれば仕事ができるというものではありません。
この資格のスキルを持っていることで仕事がスムーズに進められるという感じです。
この資格に関しては賛否の意見があります。
賛成意見では
- ビジネスマンとしては、最低限必要な資質を持っている証明になる
- 実際の現場でも役立つ内容になっている
- 特に新卒には為になる知識やスキル
反対に役に立たないという意見には
- 知名度が低いので就職活動には役に立たない
- 社会人経験がある程度あると役に立たない
といった意見があります。
ですので、マナーが分からない、詳しくない人にとってはある程度有効な資格となります。
認可団体
公益財団法人実務技能検定協会(民間の資格検定)
受験条件
受験資格はなく、誰でも受けることができます。
1・2級と2・3級の併願受験が可能で、受験会場は札幌・仙台・東京・横浜・上越・松本・名古屋・大阪・広島・福岡・熊本・那覇と全国各地にありますので、申し込みの際に受験希望地を選びます。
1級の面接試験は筆記試験合格者のみを対象として、札幌・東京・名古屋・広島・新潟・大阪・広島・高松・福岡で行われます。
ただし、2020年の疫病流行(新型コロナウィルス)のように社会情勢などで試験が中止される場合もあります。
合格率
1級 40%前後
2級 60%前後
3級 60%前後
1年当たりの試験実施回数
年2回 6月下旬と11月中旬です。
1級筆記試験合格者には、二次試験(面接試験)があります。
前期7~9月、後期12月~翌年2月です。
試験科目
筆記試験は全ての級で
- 理論:(必要とされる資質)、(企業実務)
- 実務:(対人関係)、(電話実務)、(技能)
これら2つに分けられており、それぞれの級では以下のようなことが求められます。
- 3級では、ビジネス実務遂行に必要な一般的知識を持ち平易な業務遂行をおこなうのに、必要な技能を持っているレベル。
- 2級ではビジネスの遂行について理解を持ち、一般的な業務を行うのに必要な知識や技能を持っているレベル。
- 1級はビジネス実務遂行について深い知識を持ち、業務全般に関して高度の知識、技能を発揮できるレベル
具体的には、以下のような基礎的な知識が問われます。
必要とされる資質 | (1)ビジネスマンとしての素質(2)執務要件 |
企業実務 | 組織の機能 |
対人関係 | (1)人間関係(2)マナー(3)話し方 |
電話実務 | (1)会話力(2)対応力 |
技能 | (1)情報(2)文書(3)会議(4)事務機器(5)事務用品 |
採点方式と合格基準
「理論」「実務」それぞれの得点の60%以上で合格となります。
ですので、「理論」が高得点でも「実技」が60%に満たない場合には不合格となります。
出題形式は、2,3級が選択問題と記述問題、1級が記述問題だけとなります。
試験時間は3級が2時間、2級が2時間10分、1級が2時間半となります。
1級は筆記試験合格後に、面接試験(ロールプレイ形式)の試験があります。
取得に必要な勉強などの費用
認可団体である実務技能検定協会が出版する問題集、「ビジネス実務マナー検定 実問題集」というのがあります。
ビジネス実務マナー検定実問題集3級(第55~60回)
出版社:早稲田教育出版
書籍名:ビジネス実務マナー検定実問題集3級(第55~60回)
価 格:1,320円(税込)
ビジネス実務マナー検定実問題集1・2級(第55~60回)
出版社:早稲田教育出版
書籍名:ビジネス実務マナー検定実問題集1・2級(第55~60回)
価 格:1,650円(税込)
勉強方法に関しては、これらの問題集や過去問題を中心に独学で行なっている人が多いという印象です。
受験料
3級:2,800円
2級:3,100円
1級:6,500円
2・3級併願:6,900円
1・2級併願:10,600円
受験申込方法
インターネットまたは郵送による申し込み | 支払い方法はインターネットによる申し込みはクレジットカード決済またはコンビニエンスストアによる決済 |
郵送による申し込み | 現金書留による支払い |
申込期間は、前期4月上旬~5月中旬頃、後期9月上旬~10中旬頃になります。
まとめ
ビジネス実務マナー検定は「ビジネス社会の基本的なルール(=職場の常識)」を身に付けているか、これらの知識や行動の型を一定の審査基準によって審査する検定試験です。
認可団体は「公益財団法人 実務技能検定協会」で民間の資格検定です。
試験実施回数は年2回で全国12か所で試験を受けることができますが、2020年のコロナウィルスの流行の様な状況のときには行われない場合もあります。
試験は筆記試験および面接試験によって行われます。
3級と2級の併願、2級と1級の併願受験が認められています。
1級の面接試験については、筆記試験合格者のみ9か所の会場で試験が行われます。
この資格は営業などの外回りやオフィス勤務の人に限らず様々な職種で応用できる知識が多いので、これから就職活動を始める学生はもちろん社会人になって間もない方や改めてマナーを知りたい方にお勧めの資格です。
ぜひビジネス実務マナー検定を学んで、しっかりスキルアップしましょう。
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