医療秘書技能検定について

医療秘書技能検定について

医療秘書技能検定に関する記事です。
この検定は医療秘書の専門知識と技能を認定するもので、医療秘書をめざす社会人や学生には学習の目標の1つで、採用する医療機関は志望者の習得レベルを判断する目安になります。
また、教育機関はカリキュラムの改善、教授法の向上につながり、検定実施は関係教育機関の積極的な協力・参加を行なっています。

気になる方は是非ご覧ください。

適用する仕事

医療秘書は、医療機関で活躍する事務のスペシャリストのことを言います。
医療事務のことかと思う人もいると思います。

医療秘書と医療事務は、業務内容と勤務先が違います。
医療事務の主な勤務先は病院やクリニック、検診センターや調剤薬局などです。
一方、医療秘書は総合病院や大学病院といった、比較的規模が大きい医療機関を活躍します。
仕事内容も院長や医局の秘書となり、スケジュール管理や来客応対資料の作成などの業務が中心です。

医療秘書技能検定は医療界における事務のスペシャリストをめざす人にとって、必須の資格となっています。
また、準1級以上に合格することにより、医師事務作業補助技能認定の一つの条件を満すことになります。
最近は医療実務者の受験も増加傾向にあります。

医療秘書室で働く女性

おおよその年収とキャリアパス

医療秘書は、専門性が高い医療の分野で活躍してるから給料も高いはずと思うでしょうが、実際は医師看護師のように国家資格の業務ではないので、給料は一般事務と同じぐらいです。
平均年収は300万円、月収は20万円ほどです。
勤務先や雇用形態、資格の有無や経験値により給与金額は違うので、働き方・年齢・資格の有無、勤務先の違いを紹介します。

給与事情

勤務先、形態、年齢別等でそれぞれ見てみましょう

勤務形態別の給与事情

正社員は、月収15~25万円なのですが、福利厚生面で充実しています。
年に2回ほどボーナスがあり、収入が比較的安定しています。

派遣社員の場合、月収は15万円ほど、パート、アルバイトの時給平均は800~1000円ほどです。
正社員に比べると派遣やパート・アルバイトの給与は少し低いのですが、自分で働く日数や時間を選べて、ライフスタイルに合った働き方ができます。

年齢別の給与事情

年齢ごとに推定年収を比べてみると、30代では約270万円~、40代では約300万円~、50代では約400万円~です。
年代ごとに給与が上がる理由は、キャリアを重ねれば役職に就いたり、ずっと責任ある仕事を任されたり、ステップアップして給与も上がるからと推察できます。

勤務先による給与事情

総合病院

仕事に大きい差はないのですが、医療機関や経営状況で給料に違いが出ます
経営が安定している大規模な医療機関は、初任給が20万円以上、時給が1000円を超える場所もあります。
逆に、比較的規模が小さい場所は、月収が15万円以下と給与が低い場合もあります。
ただし、勤務時間が短い、または仕事が楽だという、給与が低い場合もあり金額より自分の働き方や仕事の関わりを考えて勤務先を選びましょう。

資格の有無による給与事情

資格がない状態でも仕事に就くのは可能ですが、医療秘書の実力を教えてくれる資格を持ってれば資格手当がつき、より条件の良いところに就職でき、年収にも差が出てきます。
医療系の資格はもちろん、パソコンやビジネス関係の資格を取得すれば、未経験でも給与面で優遇されます。
資格が給与面にどう反映されるかは、勤務先の医療機関により違うので、事前に就業規定をチェックしましょう。

仕事のモチベーションが上がる、給料アップの道や医療秘書も存在します!

キャリアアップする

国家資格ではないのですが、医療秘書の実力の高さを証明する民間資格はあるので、資格があれば「資格手当」が支給されて、給料アップになります。
取得すれば有利になる資格は、『医療事務検定』、『医療事務コンピュータ検定』、『電子カルテ技能検定』、また秘書の資質の高さを証明する『ビジネス文書技能検定』や『秘書技能検定』などです。

他には、『診療報酬請求事務能力検定』は難易度が高い資格ですので、取得すれば就職の際に大きな強みとなり、より条件が良い医療機関へ就職できます。

女性のステップアップ

認可団体

一般社団法人 医療秘書教育全国協議会

医療秘書や医療事務に従事する人材の質を良くすることは、長年課題でした。
特に現代みたいに、医療内容が高度化・専門化し、また多くの人が関係するチーム医療が主流の現在、医療秘書は事務の面で専門的な援助と各部門の連絡調整を担う重要な役割を持ちます。

その質的向上は各方面から望まれていて、全国の医療秘書教育機関が集まる「医療秘書教育全国協議会」も緊急に取り組む課題でした。
こんな状況から生まれたのが、医療秘書技能検定です。

受験条件

なし。どなたでも受験できます。

合格率

検定は3級・2級・準1級・1級の4つがあります。

3級:70~75%
2級:45~60%
準1級:20~30%
1級:10~20%

1年当たりの試験実施回数

検定は年2回実施されます。

数字の2

試験科目

領域Ⅰ 医療秘書実務、医療機関の組織・運営、医療関連法規
領域Ⅱ 医学的基礎知識、医療関連知識
領域Ⅲ 医療事務(レセプト作成、診療報酬点数表の理解)

採点方式と合格基準

合格基準(全級共通)ですが
試験は、領域I、II、III(技能審査基準参照)それぞれ100点ずつ配点されます。
上の三つの領域の正解を合計して全体で180点以上の人のうち、それぞれ正解が60%以上だと合格となります。

取得に必要な勉強などの費用

テキストが販売されています。

2022年度版 医療秘書技能検定実問題集3級(1)

2022年度版 医療秘書技能検定実問題集3級(1)
created by Rinker

発行元:つちや書店
商品名:2022年度版 医療秘書技能検定実問題集3級(1)
価格:¥1,595(税込)

医療秘書教育全国協議会試験委員会が編集した問題集です。
領域Ⅰ・Ⅱに対応した問題を収録しています。
問題集(2)も販売されています。

2022年度版 医療秘書技能検定実問題集2級(1)

2022年度版 医療秘書技能検定実問題集2級(1)
created by Rinker

出版社名:つちや書店
商品名:2022年度版 医療秘書技能検定実問題集2級(1)
価格:¥1,595(税込)

こちらはさきほど紹介した問題集の2級版です。
3級と同じく領域Ⅰ・Ⅱに対応した過去5回分の問題を収録しています。
丁寧でわかりやすい解説です。
やはり問題集を解いて力をつけることが、資格取得のためにはとても役立ちます。
ぜひ問題集を購入してみて、実際に中の問題や答えを何度も繰り返し解いてみてください。

受験料

1級:6500円
準1級:5,800円
2級:5,100円
3級:4,000円

併願の場合は、受験級の受験料を合計した金額(学会員は別)が必要です。
納入された受験料の返金はできませんので、ご注意ください。

お金

受験申込方法

申込方法は郵便で行います。
受験願書は「医療秘書技能検定試験」の公式サイトを検索していだだき、受験願書の欄→「お問い合わせフォーム願書を請求する」のボタンから、申し込んでください。

そして「受験料」を振込後、「受験願書」を下記まで申込み期間内に必着で送付しましょう。

受験料振込口座
三井住友銀行 西葛西支店
(普) No.1272084
一般社団法人 医療秘書教育全国協議会
願書送付先
〒171-0014
東京都豊島区池袋2-65-18
池袋WESTビル
医療秘書教育全国協議会 第2分室
電話:03-3983-8032

まとめ

まとめ医療秘書技能検定に関する記事でした。
いかがでしたか?
医療秘書ってよく聞きますよね。
ちょっとチャレンジしてみたいという人は、この記事を参考に医療秘書技能検定に挑戦してみてください。
この記事が読んでくださった方の役に立てたなら嬉しいです。

 

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