第二種自動車運転免許(タクシー等)について

第二種自動車運転免許(タクシー等)について

第二の人生にタクシードライバーを選ぶ人は結構いるそうです。
逆に最近では新卒でタクシードライバーを選ぶ人も増えています。
今回はタクシードライバーに代表される第二種自動車運転免許についてご紹介します。
不況にも強い資格ですので是非参考になさってください。

適用する仕事

タクシーを運転するには普通自動車二種免許が必要になります。
仕事としてお客様を乗せて、代金をいただくのに必要です。

多くの方が日常的に運転している自動車の免許、第一種と何が違うのでしょうか?

第一種運転免許 第二種運転免許
普通自動車 車両総重量3.5t未満、
最大積載量2t未満および乗車定員10人以下
車両総重量3.5t未満、
最大積載量2t未満および乗車定員10人以下
運転できる車(職種) 自家用車、原動付自転車
※自家用車(白ナンバー)であれば、人を乗せることや、荷物を運ぶことも可。
※旅客車(緑ナンバー)でも、回送や私的運用であれば運転可。
バス、タクシー、ハイヤー、介護タクシー、運転代行業など商業目的の旅客車
※無料送迎車は含まれない。

第二種運転免許の代表的なお仕事は、タクシードライバーでしょう。

その他には代行や介護タクシーなどのお仕事にも就業可能です。
このようにタクシー会社などプロドライバーとしてはもちろん、需要が高い介護送迎など、就職全般的に有利になる免許と言えるでしょう。

おおよその年収とキャリアパス

年収とキャリアパスを見てみましょう。

給料アップ

年収

タクシーを例にとり、東京と大阪の例で年収を見てみましょう。

東京

求人サイトで賃金レンジを見ますと

200万~ 3174件
300万~ 1914件
400万~ 1164件
500万~ 604件
600万~ 359件

これらでわかるとおり、一番多いのは200~300万円のレンジとなっています。

大阪

200万~ 1695件
300万~ 1123件
400万~ 715件
500万~ 179件
600万~ 60件

東京と同じく200~300万のレンジが一番多いです。

キャリアパス

タクシー運転者のキャリアパスを見てみましょう。

スキルアップ

タクシー会社で出世を目指す

一般のタクシードライバーから社内でどのようなキャリアを積めるのか例を見てみましょう。

  1. エキスパート・ドライバー・サービス
  2. ハイヤードライバー
  3. 営業所職員、運行管理者 → 子会社責任者、営業所管理職
  4. 本社職員 → 本社管理職

そしてどのコースも最終ゴールは役員になります。

個人タクシーを目指す

個人タクシーになると、働く時間や営業活動など自ら行うため、会社勤めのタクシードライバーよりも自由度高く働けます。
会社の賃金体系とは違い、働き次第の収入になります。

個人タクシーになるための条件は、以下の3点です。

  1. 65歳未満であること
  2. 年齢に応じた運転歴、運送歴、同一のタクシー又はハイヤー事業者に10年以上雇用されていること
  3. 過去10年間無事故無違反であること

タクシーの運転手として10年以上のキャリアを持ち、厳しい審査をパスした人だけが認められ、営業できるのは経験の豊富さ、無事故・無違反歴の長さなどが保証された真の優良ドライバーだけとなります。

認可団体

国家公安委員会
公安委員会

受験条件

  • 満21歳以上であることです。
  • 一種免許を取得してから3年以上が経過していることが条件です。※違反などで免許の停止などがあった場合は、その停止されていた期間は除いた3年となります。
  • 片眼で0.5以上、両眼で0.8以上であること。深視力という立体視における遠近感、立体感を測る検査で2cm以下であること。
  • 赤・黄・青(緑)が識別できること。
  • 日常の会話を聴取できること、10mの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえること(補聴器使用可)。

合格率

二種免許の合格率は36.0%となっています。

1年あたりの試験実施回数

2つのパターンを見てみましょう

教習所

教習所に通う方

最短で一カ月程度教習所に通い、その後免許センターで学科試験を受けます。
免許センターの試験日については下記記載の「受験申込方法」の「一発試験の方」をご覧ください。

一発試験の方

下記記載の「受験申込方法」をご覧ください

試験科目

試験には学科と技能があります。

学科

学科試験ではマークシート式の問題が90問とイラスト問題が5問出題され、ほとんどの問題は一種免許の時の基礎的な問題になります。
ただし、一種免許のときにはなかった「旅客に関する問題」が一部出題されますので、その勉強は必要となります。

技能

技能試験の一例を見てみましょう

教習項目

  • 車の乗り降りと運転姿勢
  • 運転装置の取扱いと日常点検整備等
  • 基本的な運転操作
  • 時機を捉えた発進と加速、目標に合わせた停止
  • カーブや曲がり角の通行
  • 坂道の通行
  • 後退
  • 狭路の通行
  • 鋭角コースの通過
  • 縦列駐車・方向転換
  • 通行位置の選択と進路変更、障害物への対応
  • 信号、標識・標示等に従った走行
  • 交差点の通行(直進・左折・右折)、見通しの悪い交差点の通行
  • 踏切りの通過
  • 転回
  • 旅客輸送を想定した走行
  • 急ブレーキ
  • 教習効果の確認(みきわめ)

応用項目

  • 交通の流れに合わせた運転、適切な通行位置、進路変更
  • 信号、標識・標示等に従った運転
  • 交差点の通行(直進・左折・右折)、見通しの悪い交差点の通行
  • 歩行者等の保護
  • 道路及び交通の状況に合わせた運転
  • 転回
  • 旅客輸送を想定した運転
  • 経路の設定
  • 先急ぎの危険を理解した運転
  • 危険を予測した運転
  • 夜間の運転
  • 悪条件下での運転
  • 特別項目
  • 教習効果の確認(みきわめ)

採点方法と合格基準

学科試験と技能試験、それぞれ見てみましょう。

ボーダーライン

学科試験

試験時間50分間
〇×問題90問(1問1点)
イラスト問題5問(1問2点)
合計90点以上取れれば合格

技能試験

路上法規走行
路上試験課題
場内試験課題
合計80点以上取れれば合格

取得に必要な勉強などの費用

合宿に行く、教習所に通う、一発試験に分け、それぞれ見てみましょう

合宿に行く

教習所が実施する合宿に参加し、用意されたプログラムを効率よく学習し、短時間で免許習得を目指します。

日数 8日
費用 18万~

教習所に通う

教習所に通いながら、教習を受け、技能の卒業検定を合格し、運転免許試験場で学科試験を受けて合格すれば免許習得です。

日数 最短1カ月程度
費用 22万~

一発試験を受ける

独学で学び、免許センターで学科、技能の試験を受ける場合の費用は4万円弱です。(内訳は下記「受験料」をご覧ください。

1回で合格!第二種免許完全攻略問題集 赤シート対応 〔2022〕

1回で合格!第二種免許完全攻略問題集 赤シート対応 〔2022〕
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出版社:成美堂出版
書籍名:1回で合格!第二種免許完全攻略問題集 赤シート対応 〔2022〕
値段 :1,045円 (税込)

第二種免許完全合格問題集 一発攻略!

第二種免許完全合格問題集 一発攻略!
created by Rinker

出版社:日本文芸社
書籍名:第二種免許完全合格問題集 一発攻略!
値段 :1,210円(税込)

受験料

2パターンご紹介します。

教習所から卒業証明書をもらって免許センターに行く場合

試験手数料 7,860円(申請費用4,500円、試験車両代3,360円)
免許発行費用 2,100円

計 9,960円

免許センターで一発試験の場合

試験手数料 7,860円(申請費用4,500円、試験車両代3,360円)
応急救護講習 7,200円
旅客車講習 18,900円
免許発行費用 2,100円

計 36,060円

4万円

受験申込方法

2パターンご紹介します。

教習所に通う方

電話かWeb申し込みが一般的です。

以下の物が必要になります。

  • 運転免許証(お持ちの方のみ)
  • 住民票
  • 本人確認書類(免許をお持ちでない方)
  • 学生証(学生の方のみ)
  • メガネ・コンタクトレンズ 視力検査がありますので、必要な方は必ず持参して下さい。
  • 印鑑
  • 写真(教習所での撮影も可)
  • 教習料金(現金で直接お支払いをご希望の方はお持ちください。)

一発試験の方

免許センターに出向きます。

受付日時
月曜日から金曜日の平日
(祝日・休日・年末年始【12月29日から翌年1月3日】を除く)
午前8時30分から午前9時15分(45分間)

※上記は一例です。各免許センター、各試験会場にお問い合わせください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
第二種自動車免許の代表のタクシー業界は不況にも強いと言われています。
また、タクシードライバーから役員へのコース、より収益が狙える個人タクシーへの道もありますよ。
最近では新卒採用も増え、中高年の仕事というイメージも減っています。

この記事が第二種免許をご検討されている方のご参考になりましたら、幸いです。
ご一読ありがとうございました。

タクシードライバー