1970年から高齢化社会だった日本も、高齢社会が進行して2010年には超高齢社会を迎えました。
介護をする側もされる側も、どちらも高齢者である老々介護も問題となっています。
この資格の取得は、ご家族やご自身のために、生活に欠かせないお住まいの問題を解決する術を身に付ける手段となります。
また、それを外からサポートする仕事にも意味のある資格です。
Contents
適用する仕事
次のような職種の方々が取得されていることがあります。
ケアマネージャー
介護保険のプロです。
しかし、高齢者の住まいについて詳しいかどうかの差はあります。
プロとしての知識を示すためには、この資格があるといいです。
在宅ケアから施設ケアに移行するときなどに、必要となることなどを学べます。
ソーシャルワーカー(MSW)
MSWとは、Medical Social Workerの略です。
医療機関などに常駐していて、患者やその家族の経済的、心理的、社会的な問題を社会福祉の観点から支援します。
終活アドバイザー
終活をしている人にとって、老後の住まいは大きな関心事です。
「高齢者住まいアドバイザー」を持っていると、相談に乗れることはたくさんあります。
不動産業(宅建士)
不動産業の方にとって、高齢者の住まいの事情の知識は必要です。
どんな種類の住まいがあるのかを押さえておいて、今後増えてくる高齢者層のお客様の対応のために、知識として身につけておきたいものです。
税理士
相続対策などをするのに、老後の住まいや生活を考えるときに必要な知識です。
銀行員
老後の将来設計のためには、高齢者の住まいの知識が大切です。
貯蓄の額も、今後どのような生活をしたいかで変わってきます。
保険外交員
老後の将来設計のために、保険を考える方は多いです。
そんな中で、高齢者の住まいの知識が必要になってきます。
最近では、民間の介護保険も注目されていて、老後のお金の話をする上で、高齢者住まいの知識というものは必要になってきます。
行政書士
成年後見などをされている行政書士には、介護保険や高齢者の住まいの知識が必要になっています。
遺言や相続の問題でも、老後のお金ということに関して、高齢者の住まいの知識は必要です。
学生
福祉関連や士業や金融機関に就職したいという方に、オススメの資格です。
受験の費用に学生割引が使えます。
おおよその年収とキャリアパス
上記の職業の、おおよその年収は以下の通りです。
・ケアマネージャー:410万円(2021年調査)
平均年齢:50.9歳
・ソーシャルワーカー(MSW):404万円(2021年調査)
平均年齢:43.4歳
・終活アドバイザー:年収397万2千円(2018年調査)
平均年齢:不明
・不動産業(宅建士):男性470~520万円:女性400~420万円
平均年齢:35歳
・税理士:700万~800万円
平均年齢:60歳代
・銀行員:573万円(2021年調査)
平均年齢:36.4歳
・保険外交員:462万円(2021年調査)
平均年齢:45.6歳
・行政書士:584万円(2021年調査)
平均年齢:43.3歳
認可団体
内閣府認可の「一般財団法人 職業技能振興会」が認定する資格です。
受験条件
どなたでも受験することができます。
合格率
受験者数、合格率は共に非公開です。
ですが、2020年の受験者数、合格率は調べることができました。
【東京】
受験者数:64人
合格者:54人
合格率:84.38%
【大阪】
受験者数:44人
合格者:29人
合格率:65.91%
【合計】
受験者数:108人
合格者:83人
合格率:76.85%
1年当たりの試験実施回数
年に2回です。
5月と11月に実施されています。
試験科目
試験の出題範囲は次の通りです。35問の出題です。
- 高齢化の加速と住まいの整備
- 老後の暮らしの資金(公的年金、社会保険、民間保険等)
- 介護保険の知識(介護保険制度、介護保険サービス等)
- 在宅の暮らし(介護の備えと介護予防、高齢者にも住みやすい住宅環境、在宅で利用できる介護・医療サービス、介護と仕事の両立等)
- 高齢者住宅、施設(高齢者住宅・施設の種類と概要、経営主体、利用する介護保険サービス、居住の権利と保全措置等)
- 高齢者住宅、施設の探し方、選び方
採点方式と合格基準
試験はマークシート式です。
合否の基準は、問題の総得点の7割が目安です。
問題の難易度で補正があります。
取得に必要な勉強などの費用
勉強には、公式テキストと対策講座があります。
公式テキスト
出版社名:学術研究出版
商品名:高齢者住まいアドバイザー検定公式テキスト【第3版】
価格:2,500円
1,500円で電子書籍でも購入できます。
直前対策講座
高齢者住まいアドバイザー検定の試験に必要な基礎知識の復習をします。
受講は任意で、検定の合否には関係ありません。
受講料:9,000円
時間:3時間程度
講座の内容:テキストと配布資料による復習と模擬試験
テキストは公式テキストを持参
受験料
受験料は8,000円です。
ただし、受験者が学生の場合は6,000円です。
受験申込方法
WEBでの申込か、郵便での申込になります。
WEBで申し込む場合
パソコンでの出願になります。スマートフォンでの出願はできません。
出願は、専用出願システムFOSSYを使用します。
・出願前に、FOSSY登録手順および利用規約を一読の上でお手続きください。
・出願には、必ずFOSSY登録手順に定めるOSを搭載したパソコンでブラウザGoogleChromeまたはSafariを使用してください。この条件以外を利用した場合、一切サポートはされません。
・受験を希望する会場を指定した後、「上記の内容で出願する」を押した時点で、出願されたものと見なされます。
・出願後に、希望の会場を変更することはできません。希望会場を誤って選択してしまった場合も、変更はできませんのでご注意ください。
※出願後は、FOSSYのマイページをご確認いただき、ステータスが「出願中-申込完了」となっていることを必ずご確認ください。
承認作業には、約7営業日のお時間がかかります。
特に締切間際は多くの方が申込をされるため、承認作業に時間がかかります。
申込締切までにステータスが「出願中-承認待ち」になっていれば、承認された日が申込締切後でも受け付けはされています。
しばらくお待ちください。
出願内容に不備があった場合、事務局よりメールが届きます。
郵便で申し込む場合
出願するには、願書を「高齢者住まいアドバイザー検定」のホームページからダウンロードして、印刷して事務局まで郵送します。
印刷はA4の両面印刷が推奨されています。
願書が印刷できず、願書を郵送してほしい場合は、以下の手数料がかかります。
普通郵便の場合:200円
簡易書留の場合:600円
速達を希望する場合は、上記金額に300円を足した金額になります。
合否の結果は、認定試験が終わってから約1ヶ月後に職業技能振興会から通知があります。
まとめ
内閣府認可の一般財団法人職業技能振興会が認定する資格の「高齢者住まいアドバイザー検定」についてでした。
介護関係のお仕事や、不動産、税理士、銀行員、保険外交員、行政書士の方に必要になってくる知識が必要な検定なので、そういったお仕事をされている方や、学生の方に価値のある資格だと思います。
どなたでも受験することができます。
試験は年に2回実施されています。マークシート式です。
受験料は8,000円ですが、学生の場合は6,000円と少し安くなります。
勉強方法として、3時間程度の直前対策講座もあります。
直前対策講座には9,000円かかりますが、受講することは合否に関係ないので、合格に自信がない方は受けてみてもよろしいかと思います。
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