終活とは、人生の終わりのための活動の略です。
人生の最期を意識して、それまで自分らしく生きる準備をし、亡くなった後のことを手配しておくことです。
Contents
適用する仕事
終活アドバイザーは、終活の相談相手となる人です。
終活アドバイザーの仕事内容には次のようなものがあります。
エンディングノート作成のアドバイス
エンディングノートには、決まった形はありません。
どう取り組むかわからない方も多く居られるようです。
終活アドバイザーは、終活の基本となるエンディングノート作成のサポートができます。
サポートの内容としては、ノートの選び方や、エンディングノートがどうして必要なのか、エンディングノートには何を書くといいのかといったことを解説やアドバイスします。
自治体の窓口へ一緒に行って手続の補助
終活をする際に、保険や年金の手続きなどで自治体の窓口へ行く機会は多いです。
しかし、窓口での手続きは複雑なことも少なくありません。
それに、最近は自治体の窓口での手続きも電子化されていることが多くて、高齢者には馴染みがなく難しいことが多いです。
終活アドバイザー講座では、自治体での手続きの仕方も学べるので、同行してどの場での手助けができます。
電子化に慣れている世代が高齢化する頃には、必要なサポートも減るかもしれませんが、しばらくは高齢化と電子化が進む現代では、窓口への同行サポートは需要が高いものになるでしょう。
弁護士やファイナンシャルプランナーを紹介する
資産の管理や、相続の手続きをするのに、弁護士やファイナンシャルプランナーの力を借りた方が良いこともあります。
遺言書を作成するときなどです。
しかし、専門家に頼るとしても、どのように探して依頼したらいいかは難しい所があります。
そこで、終活アドバイザーは、専門家との繋がりを築く役割もします。
終活の手助けに強い弁護士や、ファイナンシャルプランナーを探すことも終活アドバイザーの仕事です。
仲介するだけでなく、相談時に同行することもできるので、依頼者にとっては不利な契約をしてしまうリスクも下がります。
介護施設や葬儀場でセミナー講師として登壇する
介護施設や葬儀場では、終活セミナーが開催されていることが多いです。
終活セミナーは、終活に興味を持っている人たちの背中を押してあげる機会です。
そのセミナーに講師として登壇するのも、終活アドバイザーの大きな仕事の1つです。
おおよその年収とキャリアパス
終活アドバイザーの資格が活きる業種と、おおよその年収は次の通りです。
終活アドバイザーのおおよその年収
業種平均の年収が、440万7千円です。
医療福祉の分野では、年収397万2千円です。
日本は近い将来、超高齢化社会を迎えると言われています。
そのため、高齢者本人やその家族の負担を減らすために、終活アドバイザーの必要性は増していくと考えられています。
資格が活きる業種
どのような業種があるのか見てみましょう。
葬祭業
葬祭の仕方は宗教や地域によって違います。終活の知識を幅広く持つことで、相談に乗れるようになります。
石材業
お墓は大きな買い物です。
人生に1度あるかないかのものなので、慎重にしたいものです。
終活アドバイザーの資格があると広く知識を得られるので、お墓を購入する人へアドバイスができます。
士業
士業とは、末尾に士の字を用いる職業です。
弁護士や司法書士などが含まれます。
士業は、遺言書、家族信託などの遺産相続に関する終活の相談を受けることが多いです。
終活全般の知識があると、依頼者に良いアドバイスができます。
金融業
相続だけでなく、人生の後半期を思うように過ごすための資産運用のアドバイスもします。
資産を集結、整理することも終活の一環なので、終活アドバイザーからのアドバイスはトラブル回避に繋がります。
保険業
終活の内容として、家族に迷惑をかけないために生前にできるだけのことをしておきたいと思う方も多いようです。
終活アドバイザーの資格がある人は、葬儀やお墓周りの費用についての知識があるので、見合った保険の提案もできます。
医療、介護業
備えや医療に関する意思表示、死後の手続きなど、晩年の介護において終活アドバイザーの知識が活きます。
医療の現場でも、退院してからの生活や社会保険制度、地方自治体によるサービスなども含めたアドバイスができます。
認可団体
終活アドバイザー協会を運営しているのは、特定非営利活動法人「ら・し・さ」です。
特定非営利活動法人「ら・し・さ」は平成15年に設立されています。
受験条件
終活アドバイザーの資格を取得するには、ユーキャンの通信講座を受講する必要があります。
受講の仕方、資格取得の方法は【受験申込方法】のところをご覧ください。
合格率
全ての講座を受けた場合の合格率は、ほぼ100%です。
特定非営利活動法人「ら・し・さ」が指定している通信教育の講座を通して試験を受ける形なので、難易度は低いです。
さらに、在宅受験であることと、通信講座の受講期間なら、合格するまで何度でも受験できます。
そういった理由から、合格率がほぼ100%です。
しかし、合格率の高さからの油断は禁物です。
合格基準が設けられているからです。
合格基準は後半の【合格基準】の項目でお伝えします。
1年あたりの試験実施回数
終活アドバイザーは、通信講座が終わるときに在宅で検定試験を受けるので、特に試験日というものが定まっているわけではありません。
受講者の都合が良い時に、試験を受けることができます。
試験科目
試験内容は、3分野から出題されます。
「自分らしく今を生きる」「安心のライフプラン」「大切な人へ想いを託す」の3分野です。
自分らしく今を生きる
ここでは、高齢化社会となって終活の需要が高まっていることや、財産の管理、身の回りの整理、終活として実際行うべき手筈に関して広い範囲の学習が必要です。
安心のライフプラン
年金、医療、介護制度などの社会保険制度や、社会福祉に関する知識を修得します。
大切な人へ想いを託す
自分の死後のことを記載するエンディングノートの作成について、実践的に学習します。
葬儀スタイルの希望や相続の詳細、お墓、家族や大切な人に残したいものなどを作成しておくことで、先の準備を行うことができます。
採点方法と合格基準
試験はマークシートです。
60%以上の得点で合格になります。
取得に必要な勉強などの費用
ユーキャンの受講費用が勉強の費用となります。
一括払いと分割払いがありますので、次の項目をご覧ください。
受験料
ユーキャンの受講費用は、一括払いの場合は35,000円です。
分割払いの場合は2,980円の12回払いを行なっていて、計35,760円かかります。
合格後は、協会への入会費が4,000円、年会費が6,000円必要になります。
受験申込方法
資格取得の流れは次のようになります。
1.ユーキャンで講座を受講
終活アドバイザーの講座が受けられるのは、ユーキャンです。
インターネット上の公式ホームページか、ハガキで講座申込を行います。
講座は全て通信講座です。自宅で受講することができます。
2.検定試験を受ける
3回分の講座の添削課題を提出したら、4回目で検定試験を受けることができます。
試験も在宅で出来るので、会場などへ行く必要はありません。
試験に合格すると、講座が終了となります。
試験に不合格でも、8ヶ月の受講期間内ならば何回でも試験を受けることができます。
3.終活アドバイザー協会で資格登録をする
ユーキャンの通信講座を終えたら、終活アドバイザー協会に入会することができます。
入会すると、終活アドバイザーの資格を得ることができます。
ただし、協会への入会費は4,000円、年会費が6,000円です。
入会すると、会員の特典として終活の最新情報を知ることができます。
また、優待価格でセミナーを受けられます。
会員証も発行されます。
そして、終活アドバイザーを名乗って活動することができるようになります。
まとめ
人生の終わりのための活動を補助する資格、終活アドバイザーについてでした。
エンディングノート作成などは、一般化してきていることと思います。
ただ、決まった形があるものではないので、悩んでおられる方も多いことと思います。
エンディングノートはどうして必要か、何を書くのがいいかなどのアドバイスをするのも、終活アドバイザーの仕事です。
資産管理や遺産相続、そういったことも一人では不安なものです。
弁護士やファイナンシャルプランナーとの繋がりを築くのも、終活アドバイザーが手助けできることです。
終活アドバイザーの資格を取るには、ユーキャンの通信講座を受講する必要があります。
受講してから検定試験ですが、試験も在宅でできるところが資格の取りやすさに繋がっていると思います。
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