人事評価と聞くと、する方もされる方も身構えてしまいませんか?
大丈夫です。
今回は人事評価のイロハについて、気楽に学べる人事評価者検定についてご紹介します。
Contents
適用する仕事
初級は2017年8月リリースされたばかりの資格で、無料で受検できます。
この資格の開発された背景は管理職の方でも人事評価を正しく理解している人が意外と少なく、自己流や印象評価で行われていることが増えていました。
人事評価者に必要な基礎知識を学び、その能力証明のために、また、気軽に学べるように開発されました。
経営者や管理職になれば、部下を評価する仕事は大切な仕事のうちの1つです。
この資格は評価する立場の人の為の資格です。
さらに、単に部下を評価するためのツールに終わらず、人としてどうあるべきか?そういった部分にまで視野が広がる資格です。
また、評価される立場の人であっても、人事評価者が何を見ているのかを知るために当資格に挑戦してみてもいいでしょう。
おおよその年収とキャリアパス
人事畑の収入やどのようなキャリアがあるのか見てみましょう。
年収
管理職の給与の平均は
係長367万円
課長476万円
部長577万円
となっています。
キャリアパス
人が人を評価する時の心得が学べる当資格は、企業の人事部といった仕事に就く場合に役に立つでしょう。
今回は、人事部に配置された場合のキャリアパスを見てみましょう。
人事部の主な仕事は、採用・教育・人事・労務です。
実務のスペシャリスト
企業に入り、人事に配属された場合、採用や労務から始まることが一般的です。
例えば、採用担当になった場合、新卒採用として会社説明会、インターン、選考、内定者のフォローといった具合です。
自社や自社の業務理解が深まってくると、中途採用を担当したり、他に若手研修、人材開発、組織開発と広がっていきます。
このように採用や教育のスペシャリストとして歩みます。
また、専門性の高い会社や部や課の人材獲得として、人事担当者にも専門知識が求まれる場合もあります。
そういった専門性に通じた採用担当者は高く評価され、業界に置いても頼られる存在になるでしょう。
経営陣に加わる
人事の最高責任者のCHROを目指すのももう1つの道です。
CHROは経営戦略を実現するために人事や組織の施策を計画、主導します。
具体的には、経営戦略において、人事の視点から他の経営陣に意見や提案を行います。
例えば、現状の人材で計画が達成可能かどうか、また、達成するのに足りない人材はどういう人物か、また、何人必要か、といった具合です。
人事の立場から経営を導く仕事です。
他には、人事施策の進捗管理として、採用したり、異動、転勤させた人材が現場で活躍できているか、また給与体系がモチベーション向上に繋がっているか、そういった事をマネジメントします。
そしてさらに、会社が目指す方向に対して、社員が活躍できるように教育計画を立て、実施も仕事です。
どのようにしたらCHROになれるでしょうか?
その為にはまず人事に関して豊かな経験が必要でしょう。
採用・教育・人事・労務などです。
その中で教育や組織の配置について、深い知見があると好まれるようです。
また、例えばアメリカの場合、人事部門の経験だけでなく、他部門の経験や他企業の経験も買われる事があるそうです。
日本に置いてはまだアメリカほどCHROの求人はありませんが、今後は年功序列から成果主義に移り変わる中で求人が増えてくる可能性があります。
独立する
人事部に配属され、例えば労務の担当になった場合、給与計算や社会保険手続きなどの実務を行います。
その後、中堅になれば、保険や給与に関する知識の習得、また、従業員からの各種問い合わせ対応、さらには組合があれば組合折衝なども行います。
このように労務の担当者として社会保険労務士への道が出てきます。
資格を取り、労務のスペシャリストとして社労士事務所に入り、お取引企業の社会保険手続き、給与計算、他、さまざまな労務相談を行います。
そして、その後は独立して事務所を構えるというキャリアになります。
認可団体
特定非営利活動法人 人事コンサルタント協会
受験条件
受検資格等を設けていませんので、どなたでも受検していただけます。
人事評価に携わる可能性のあるすべての方、人材ビジネスに携わる方、人事関連の専門家などが想定する主な対象者です。
- すべての管理職(部下の有無にかかわらず)
- 経営者
- 人事担当者
- 人材ビジネスの営業担当者、コーディネーター
- キャリアコンサルタント
- 社会保険労務士、ならびに社会保険労務士の受検予定者
- ビジネススキルの向上に興味のある方
合格率
無料の初級は24時間365日、Webで何回でもトライできます。
人によっては、70%の確率で合格しています。
1年当たりの試験実施回数
初級は24時間365日Webで、いつでも受験可能です。
上級は年1回行われています。
試験科目
初級と上級があります。
初級
- 人事評価の要素に関する理解
- 能力評価
- 情意評価
- 業績評価
- コンピテンシー評価
- 人事評価者に求められるもの
- 人事評価の目的
- 納得性の高い評価への4大原則
- 評価者に対する期待と評価者の心構え
- 評価エラー
- ハロー効果
- 寛大化効果(厳格化効果)
- 中心化傾向(分散化傾向)
- 対比誤差
- 逆算化傾向
- 期末効果
上級
初級の全範囲に加えて、以下の範囲が含まれます。
- 目標管理に関する理解
- 目標の立て方・上位方針との連動
- 内容基準
- 形式基準
- 目標管理とPDCA
- 部下育成面接の進め方
- 目標設定面接の進め方
- 目標達成面接の進め方
- 面接の留意点
- 効果的な逆質問技法
採点方式と合格基準
初級は、全30問中18問(正答率60%)で合格となります。
上級は、現在コロナ禍で中止となっていますので不明です。
取得に必要な勉強などの費用
公式サイトから学習用テキストがダウンロードできます。
受験料
初級 無料
上級 コロナ禍で現在中止しています(2022年9月現在)
受験申込方法
初級 公式Webから登録します
上級 コロナ禍で現在中止しています(2022年9月現在)
まとめ
人事評価者検定は経営に携わる者や人事部員など、主観や印象による評価を避けて、透明性高く社員の人事評価をしたい人におススメです。
なぜなら、人事評価者として最低限身につけておかねばならない「評価の基本」「評価要素の理解」「評価者が陥るエラー」といった項目が学べ、その知識獲得を確認するプロセスを経られ、また、その能力証明のために、気軽に学べるように開発されているからです。
また、上級コースになると、初級コースに加えて、目標管理に関する理解や部下育成面接の進め方がさらに学べます。
まずは、初級の無料コースで感触をつかみ、その後上級コースに進むのがいいでしょう。
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アメリカの企業では成果に対して事実ベースで評価し、報酬を払うという人事評価が標準でした。
しかし昨今、その手法が廃止されつつあり、ノーレイティングという手法が有名大手企業で採用されつつあります。
ノーレイティングとはA、B、Cといったランク付けをしない手法です。
1on1で上司と部下が面談し、リアルタイムで目標設定とフィードバックを行って、その都度評価します。
その頻度は1週間に1度くらい行われます。
これは、従業員の状況や働き方に合わせて、フレクシブルに評価を行う事が出来ます。
このことによって、頑張ってるのに正当な評価をされていないといった、上司と部下のズレを解消する効果が期待できます。