今の時代そろばんをはじいている人はあまりみませんね。
しかし、ちょっと待ってください。
そろばんで鍛えられる力は今でも効果があるのです。
今回、どのような仕事で役に立つか?
場面を想定して記事にしましたので、ぜひ読んでみてくださいね。
Contents
適用する仕事
そろばんを使って伝票算・暗算・応用計算を解くことで、思考力・記憶力・暗算力が上がり、地頭がよくなるという効果が得られます。
この検定で鍛えられる地頭というのは人間の基礎体力みたいなもので、個別具体的な仕事に役に立つというよりも、仕事を覚えることや業務を工夫すること、問題を解決する力など、そういった面で現れます。
採用の際に+ポイントにもなります。
そのため、珠算検定の級位や段位を取得していることは有利といえるでしょう。
このように数字に強いことはアピールポイントになります。就活だけでなく様々に役に立つ強みです。
おおよその年収とキャリアパス
数字をよく扱う仕事を一意に選ばせていただき、営業、設計、化学系エンジニアの年収とキャリアパスを見てみましょう。
また、東京と大阪の求人データも見てみましょう。
(2022年8月時点 indeed調べ)
年収
年収別の求人件数は以下です。
営業
東京
200万~ 58094件
300万~ 48101件
400万~ 24313件
500万~ 13629件
600万~ 7545件
大阪
200万~ 28833件
300万~ 22180件
400万~ 7647件
500万~ 4110件
600万~ 2551件
設計
東京
200万~ なし
300万~ 16418件
400万~ 10117件
500万~ 5904件
600万~ 3324件
700万~ 1863
大阪
200万~ なし
300万~ 8480件
400万~ 5308件
500万~ 2632件
600万~ 898件
700万~ 340件
化学系エンジニア
東京
200万~ 1843件
300万~ 1363件
400万~ 573件
500万~ 287件
600万~ 175件
大阪
200万~ 1716件
300万~ 1176件
400万~ 480件
500万~ 207件
600万~ 113件
キャリアパス
営業、設計でそれぞれ見てみましょう。
検定は15級から始まり、段位まであります。
4級までは乗算(掛け算)、除算(割り算)、見取算(書いてある数字を見ながらそろばんで計算すること)、準3級以降から段位になると伝票算、暗算、応用計算が加わります。
暗算や応用計算になってくると、問題解決能力が鍛えられます。
この検定による脳トレがリアルな現場でどう役立つか見てみましょう。
営業
- 組織的な営業活動が行えていない
- 人材の育成ができていない
- 業務が属人化している
- 顧客の管理が行えていない
- モチベーション管理ができていない
- 新規開拓がうまくいかない
- 提案力が向上しない
この中で例えば属人化や顧客管理の課題や新規開拓、提案力の課題に対して珠算がどのように効いてくるのでしょうか?
応用計算とは文章で書かれた問題をよく読み、しっかりと理解したうえで計算式を考え、答えを出すものです。
これは問題を認識、理解し、解決方法を導き出すプロセスです。
たとえば属人化や顧客管理のDX化について詳細を言語化し、現実のアプリに落とし込む業務にこの思考プロセスは役に立つでしょう。
提案力のある営業をする為には、お客様の抱えている問題やニーズをいかにヒアリングするかが重要になってきます。
そのヒアリングの時に、お客様がお話になる内容をいかに頭の中に留め、処理し、改善案を出せるか、その時に暗算で鍛えた脳のワーキングスペースの広さは役に立つでしょう。
設計
設計の課題というと例えば性能、品質、耐久性などがあります。
珠算で鍛えた思考力や記憶力は、これらの課題解決にも一役買うことでしょう。
設計とは企画された仕様を図面化することですが、この仕様を読み解き、処理し、図面化するというプロセスは珠算の応用計算と同じです。
一例を見てみましょう。
設計部署には、仕様書が親会社や受注先や仕様企画部門から届きます。
まずはその仕様書を読み解くところから始まります。
そして、その仕様書に書かれた課題、例えば、電源回路をICで組むか、ディスクリートで組むかを検証します。これは応用計算で計算式を立てるプロセスに相当すると言っていいでしょう。
そして、図面化するのです。これは答え出しに相当します。
このように、設計という業務と珠算の応用計算のプロセスは似たものなのです。
また、設計部門もお客様先にてヒアリングを行います。
営業の課題と同じように、この時に暗算で鍛えた記憶力が役に立つことでしょう。
以上のように思考力や記憶力を現場で発揮し、営業ならCEO、設計ならCTOを目指すというのが1例になります。
認可団体
全国珠算教育連盟
受験条件
学歴、年齢、性別、国籍など制限はありません。
合格率
非公開です。
1年当たりの試験実施回数
段位及び1級~準3級は1・3・5・7・9・11月の年6回実施します。
4級~15級は毎月の年12回実施しています。
試験科目
級位、段位ともに共通する科目は乗算、除算、見取算です。
段位になると、伝票算、暗算、応用計算、開放が加わります。
採点方式と合格基準
段位と級位のそれぞれ見てみましょう。
段位
乗算・除算・見取算の3種目と、伝票算・暗算・応用計算・開法のうち3種目を選択します(審査選択)。
6種目とも80点以上で準初段、以後、点数により段位が上がります。
最高段位の十段位は280点以上、1種目300点満点です。
級位
1級~準3級 | 乗算・除算・見取算の3種目に伝票算・暗算・応用計算のうち2種目を選択(審査選択)。5種目とも100点以上。1種目150点満点。 |
4級~8級 | 3種目とも100点以上。1種目150点満点。 |
9級~15級 | 2種目とも100点以上。1種目150点満点。 |
取得に必要な勉強などの費用
参考書をご紹介します。
sato【全珠連】珠算■段位■プリント集(大判A3)[取り外すとプリントに そろばん検定対策]
出版社:佐藤出版株式会社
書籍名:sato【全珠連】珠算■段位■プリント集(大判A3)[取り外すとプリントに そろばん検定対策]
価格 :1,320円 (税込)
全国珠算教育連盟 全珠連 珠算プリント集 1級 そろばん検定対策 B4判 消費税10%問題 2022年新検定対応
出版社:佐藤出版株式会社
書籍名:全国珠算教育連盟 全珠連 珠算プリント集 1級 そろばん検定対策 B4判 消費税10%問題 2022年新検定対応
価格 :700円 (税込)
受験料
段位 | 3,000円 |
1級 | 2,400円 |
準1級 | 2,200円 |
2級 | 1,800円 |
準2級 | 1,700円 |
3級 | 1,600円 |
準3級 | 1,500円 |
4級~準6級 | 各1,100円 |
7級~10級 | 各1,000円 |
11級~15級 | 各600円 |
受験申込方法
各地域の事情に応じて定めている場合がありますので、詳細は最寄りの支部にお問い合わせください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ひところに比べるとそろばん人口は減りました。
しかし、仕事で数字を扱うことは今も昔も変わりません。
計算力や記憶力は仕事をやるうえでの基礎体力と言え、それを鍛える意味は大きいです。
特に若い頃に鍛えた頭は年をとっても大きな武器になりますよ。
皆さんも珠算検定(全国珠算教育連盟)を、ぜひ検討してみてくださいね。
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