最近nisaなどの投資が流行っていますが、投資に関することといえば証券も関係してきます。
証券の動きを見極めるには情報が必要で、その為に証券アナリストという資格があります。
その資格について解説していこうと思います。
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適用する仕事
証券界隈に関する仕事、顧客の対するリスクなどの説明などの信頼を高めることが出来ます。
大学生や大学院生も取りやすくなるように会員補という形も取っているので、入会できない場合でも疑似的な会員になることが可能ですが、卒業後に証券会社などで証券に関する業務を3年間しなければなりません。
アナリストの資格を取っておくと、会社で昇給や昇進にも影響しています。
おおよその年収とキャリアパス
平均年収としては、824万円です。
キャリアによっては、もっと高めることが期待出来ます。
この資格を持っていると、証券取引の仕事で有利になるのでキャリアアップにも繋がります。
証券会社に入社するときに、第1レベル試験を受けさせるなどの資格の信頼性もあります。
第2次レベルになるとアナリスト協会に入会できるので、仕事のノウハウを得られると同時に証券取引について詳しくなります。
金融に関しての知識を覚えられるので、銀行系の仕事にも役に立ちます。
認可団体
証券アナリスト試験は、SAAJ(公益社団法人日本証券アナリスト協会)が認可しています。
1962年に組織が創立されて、証券アナリストの基本などのノウハウを教え証券の部門の発展、活性化を目的としています。
1977年に証券アナリスト第1レベル試験が行われて、1980年に証券アナリスト第2レベル試験が行われました。
1981年にCMA試験が設立されて、投資の応用などに出来るように資格が設立されました。
金融市場を健全に発展させて、そのまま維持できるようにしたり、証券への視野と知識を得る事で証券関係に強い人材を育成したり、人材の質の維持のために講習を行なったりして、市場が回るように活動しています。
受験条件
第1次レベルの受験条件は特にありませんが、講座受講した後翌年度以降にならないと試験は受けることが出来ません。
第2次レベルの受験に関しては、第1次レベルを合格しないと受験資格がありません。
試験合格後の入会に関しては、第2次レベルを合格しても証券関係の実務経験が3年に満たないとCMA入会の申し込みが出来ません。
合格率
第1レベルの合格率は、2022年春で受験者数7,533人、合格者は3,663人です。
よって、合格率は48.6%となり、50%を切った難易度となります。
資格としては高難易度な資格となっていますので、しっかりと理解を深めないと難しそうです。
第2レベルの合格率は、2022年で受験者数3,405人、合格者は1,865人です。
合格率は54.8%です。
第1次レベルの理解が深まっているのかが、合格の近道となるでしょう。
合格しているのは銀行、証券会社、生命保険会社などの所属が多いです。
年齢も20~30代が一番多い印象です。
1年当たりの試験実施回数
第1次レベルは春試験と秋試験があり、2回実施されています。
第2次レベルの試験は1回しか行われません。
3回以内に本試験に合格しないと、また第1次受講からやり直しになります。
試験科目
第1次レベルは
- 証券分析
- ポートフォリオ・マネジメントの科目Ⅰ
- 財務分析
- コーポレート・ファイナンスの科目Ⅱ
- 市場と経済の分析
- 数量分析と確率・統計
- 職業倫理・行為基準の科目Ⅲ
の基本的な問題が出題されます。
配布されるテキストを読んでおくのがベストです。
第2次レベルは前回の応用レベルなので、ただテキストを読むのではなく、想像を膨らませてステップアップした内容を覚える必要があります。
問題も論述式が多いので応用、分析、判断が要求される問題となっております。
学習ポイントに示されている基本的な理論、概念、分析手法などを着実に修得し、テキストの練習問題などを通じて十分に理解することが合格の鍵となります。
問題ですが、科目Ⅰが難易度が高く、科目Ⅱが比較的易しい範囲となっています。
採点方式と合格基準
第1次レベルの試験はマークシート式で鉛筆、シャープペンシルのみを使え、ボールペンは使用できませんので気をつけてください。
電卓も持参出来ますが2台までで、使える電卓の種類に制限があります。
受験者の上位の平均点内で決まるので、そこに収まらなければ合格することが出来ません。
全科目が合格圏内に入っても、科目Ⅲの職業倫理・行為基準の科目をクリアできないと不合格になりますので、そこだけは気をつけてください。
第2次試験は、第1次試験の持ち込みの筆記用具に加えて黒か青のボールペンも持ち込むことが出来ます。
取得に必要な勉強などの費用
受講は基本的に自習となり、マイページからテキストなどを見ながら知識を覚えていく形となります。
第1次レベルで一般受講者60,000円、会員受講者で54,000円になります。
第2次レベルで会員関係なく57,000円となります。
配本時期も時期によってばらつくので、届いたテキストから勉強すると良いでしょう。
テキストの知識を高めるために協会が推奨している本もありますので、興味があれば参考にすると良いでしょう。
受験料
第1次レベルの受験料としては、科目Ⅰ 6,400円、科目Ⅱ 3,300円、科目Ⅲ 3,300円となります。
一科目だけでも全科目でも受けることが出来ますが、科目分の金額を支払う必要があります。
支払方法はコンビニ決済、ペイジー決済、ネットバンキング、ATMから支払います。
第2次レベルは15,000円となります。
第1次レベルとは違い、3科目分申し込みます。
受験申込方法
第1次レベル、第2次レベルと共に受講講座があり、それを通らないと受験することが出来ません。
申請フォームから講座受講申請をしてマイページが発行されるので、そこから各自で受験の申し込みなどを行います。
2022年に申し込んだら、2023年~2026年までに受けなければなりません。
受講年には受験できないので気をつけてください。
まとめ
証券アナリスト試験についていろいろと挙げてきましたが、難易度は高く合格率も半数なのでしっかり対策しないと、合格は難しいでしょう。
受験資格も勉強する期間が1年設けられているので、そこでしっかりと基礎を学び知識を身につけて、合格にたどり着けるようにしましょう。
社会人だけでなく大学生も形式上は受けられるので、証券関係の仕事を考えている人は在学中に合格を目標としましょう。
在学中に第2次まで合格できれば満25歳までの登録料、年間料は免除されるのも良い点です。
登録料と更新料が必要になりますが、証券アナリスト協会の講習などを割引、もしくは無料で受けることが出来ます。
取得しているだけでも高いスキルを有しているという見方になりますので、証券の仕事にも大きな効果があります。
証券は専門的な分、知識を持ち合わせていないと有利不利に関わってきます。
しかし、証券アナリストは協会が認めた制度なので、信頼性もあります。
以上のように証券アナリストは難関に入る部類で簡単にはいきませんが、大学に在学中でも入会できるメリットがあります。
証券や金融に興味がある方、あるいは就職したい方には必ず助けになる資格だと考えています。
興味があれば受けてみてはいかがでしょうか。
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