照明士試験について

照明士試験について

照明士試験とは、照明による空間の演出を学べる資格です。
同じような資格に「照明コンサルタント試験」というものがありますが、それの上位資格が今回の照明士試験にあたります。
照明士は照明に関する高度な専門知識を有する照明のスペシャリストのことです。
そのようなスペシャリストを目指す資格試験を、今回取り上げていきます。
どうぞご覧下さい。

適用する仕事

照明デザイナー

照明士は照明に関するプロとして専門知識を使って、目的に合った内装や世界観を創り上げるのが仕事です。

仕事内容はさまざまあり、陳列される商品と店舗のイメージに調和する照明を選んだり、商品が美しく・見やすくなるようにレイアウトを考えたりします。
他にも効果的に照明を当てる工夫をしたり、照明による雰囲気を考案したりもします。

また、照明を使いつつ省エネ効率を高める方法や、適度な明るさをキープしながら快適に作業できる照明を提案するなどアドバイスをすることもあります。

たとえ建物の建築は建築士が設計したとしても、照明については照明士が任せられて立ち会うケースもあります。
立ち会う際には、例えば依頼主の要望に沿った環境になっているか、照度や光の拡散具合に問題はないかを確認します。
もし計画と異なっていたら調整もします。

おおよその年収とキャリアパス

照明士の資格が活かされるのは、ハウジングメーカーや建築設計事務所などの建築業界、それと照明メーカーやインテリアショップなどの家電・家具業界の2分野です。

実際、求人に照らし合わせてみると、デザイナー関係のものに需要があるようです。
それらの収入例は年収が396万だったり、月給が22万円や28万円だったりします。
なかには450万~700万円の求人を掲載している企業もあります。
また、照明に関連した企業ですと、照明士の資格を持っていると資格手当が支給されるところもあります。

照明士という資格は照明コンサルタント試験の上位資格にあたります。
照明学会の会員でなくてはならないという条件があるものの、照明士の資格を一度取得すると学会を脱会しないかぎりは有効です。
照明士はより実践的な照明のプロフェッショナルとして、十分活躍が可能でしょう。
そして、独立という道も見えてくるでしょう。

認可団体

一般財団法人 照明学会

認可団体は「一般社団法人 照明学会」というところです。

所在地

〒101-0048
東京都千代田区神田司町2-8-4 吹田屋ビル3階

電話:03-5294-0101
FAX:03-5294-0102

主な沿革

大正5年11月29日 創立
大正12年3月21日 社団法人認可(文部省が認可)
平成24年4月1日 一般社団法人に移行

活動の概要

活動は学会の組織づくりや学会の活動を行なっています。

  1. 研究・調査活動
  2. 照明学会全国大会などの開催
  3. 研究助成
  4. 規格・基準の策定
  5. 会誌の発行
  6. 表彰(照明の学術および技術の進歩発達や普及に貢献された方々を表彰)
  7. 照明教育活動
  8. 講演会、講習会、見学会などの開催
  9. 照明の普及活動

など

照明についてイロハ

受験条件

照明士の資格は講座を受けて取得します。

受講条件は照明学会の会員であることです。
学生会員の方は、受講の翌年度から正会員へ会員種別を変更していただくということです。
会員登録をしていない方は入会が必要になります。
入会には会費がかかります。

会費は【受験料】の項目を参照して下さい。

合格率

不明

1年当たりの試験実施回数

年1回です。
講座期間は6月~翌年2月です。

主なスケジュール
  • テキストに基づくテスト(演習問題への解答提出が計4回、7月~10月)
  • 課題テーマに対するレポート提出(10月~11月)
  • 照明に関する特別講義と呼ばれるスクーリング(翌年1月)

試験科目

テキストに沿った独習を行います。

  1. 照明設備
  2. 視覚の基礎、色彩学
  3. 初等幾何光学と測光量
  4. 光環境の見え方とその役立ち
  5. 市街地のトラフィック
  6. 視覚情報表示とシステム
  7. 防災照明システム
  8. 生物環境
  9. 工業分野
  10. 光エネルギーの障害
  11. 照明関係の安全基準
  12. 環境与件

採点方式と合格基準

合格基準のイメージ

照明士の認定条件は各回の演習問題とレポートの全てに合格し、スクーリング履修が認められた講座合格者のみです。

演習問題は第1回~第4回まであり、各回10問の選択形式で出題されます。
各回ともに100点満点中、60点以上が合格です。

レポート課題というのは、指定のテーマについてA4所定用紙1ページを提出する形式です。
こちらも合格基準は60点以上です。

そして、カリキュラムの最後として、照明に関する特別講義と呼ばれるスクーリングを受講します。
これはインターネットを利用したe-learning講義です。

留年制度
講座を合格できなかった場合、翌年度に限り、同一講座を下記の費用で再度受講することができます。
受講内容も通常の受講と一緒です。
受講料は9,900円(税込)です。

取得に必要な勉強などの費用

照明士試験は通信講座を受けて取得しますから、受講料以外の勉強の費用はないでしょう。
受講料は次の項目でお伝えします。

受験料

こちらは受講料を表記しています。

会員の方:37,400円(税込)
非会員の方:37,400円(税込)+受講年度会費7,500円(不課税)
なお、翌年度以降の年会費は10,000円です。

会費を支払わなければ、会員登録手続きが完了しないため、照明士の認定が受けられません。

受験申込方法

講座は専門講座として申し込みます。
受講の申込方法はインターネットによる申し込みと、郵送による申し込みとがあります。

インターネットによる申し込み

「照明コンサルタント試験」の公式サイトを開いていただくと、講座の申込受付期間内に「インターネット申込み」というボタンが表示されます。
そこから受付システムにて必須事項を入力します。

受講料の支払方法は、クレジットカード決済、コンビニ決済、銀行振込の3種類から選べます。

郵送による申し込み

郵送による申し込みも同様に、公式サイト内に「郵送申込み(PDF形式)」というボタンが表示されます。
PDFファイルを印刷して、受講申込書に必要事項を記入の上、一般社団法人照明学会「通信教育担当」に郵送します。

※受講申込書をプリントできない場合は、学会から郵送します。
自分の住所・氏名・希望講座名を記入し、84円切手を貼付した返信用封筒(12cm×23cm)を同封して、一般社団法人照明学会「通信教育担当」に依頼します。

郵送申込の受講料支払方法は銀行振込のみです。
受講料を支払った後、申込書を郵送する順番です。

まとめ

照明でデザインされた店舗

今回は「照明士試験」という資格をご紹介しました。
照明士とは、照明に関する高度な専門知識を有する照明のスペシャリストのことで、照明コンサルタント試験の上位資格に該当します。

取得するには【認可団体】である一般社団法人照明学会の「照明専門講座」を受けなければなりません。
しかし、照明学会の会員になるのが受講条件で、会費を払わなければ照明士の認定はされません。
会費というお金が発生しますが、照明士の資格は学会を脱会しないかぎり、有効期限はありません。

照明士の資格をもって独立の道も考えられますので、照明に関して、専門的に究めていきたい方は照明士の資格を取得してみてはいかがでしょうか。
照明を扱う企業では照明士の資格を持っている方を歓迎、または優遇しているところも多いです。
照明メーカーやインテリア系の企業で働きたい方は力になる資格だと思いますので、ぜひチャレンジしてみて下さいね。

 

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