ITコーディーネーターは、ITと経営に関する知識を持ち、経営者目線で企業経営をサポートする、経済産業省推進の資格です。
現在、約6,500名の資格保有者が全国各地で活動しています。
Contents
適用する仕事
lot、ビックデータ、人工知能の到来。
今、ビジネスや社会の在り方そのものが、大きく変化への道に進んでいます。
市場環境とともに変化する経営環境に対応することは、今日の必須の経営課題といえます。
”ITと企業経営の両方の知識”を持ち、活用して経営者の経営戦略を実現する人材こそが、”ITコーディネーター”なのです。
おおよその年収とキャリアパス
ITコーディネーターの収入はとても幅広く実務次第です。
資格取得したての新人コーディネーターであれば、平均400万円台くらいだそうです。
そして、キャリアを積んでいくと、平均600万円台が一般的になるでしょう。
その後の実力や、経験を経て完全独立したスペシャリストになれば年収1,000万円台も夢ではありません。
認可団体
2001年に通商産業省(現:経済産業省)によって、設けられた資格制度が”ITコーディネーター”です。
ITと企業経営の両方における知識を使うことによって、経営のIT化を支援する専門家、そして、その資格名のことを指して呼びます。
認可団体としては「ITコーディネーター協会」があります。
「ITコーディネーター制度」と同時に、推進機構として特定非営利活動法人を経て、この「コーディネーター協会」が2001年2月に創設されました。
また、ITコーディネーターはその頭文字を取って”ITC”と略されることもあります。
受験条件
ITコーディネーターに必要な専門知識と、実務経験を有している方ならどなたでも可です。
合格率
試験問題、模範解答、合格基準は非公開となっていますが、おおよそ50%位の合格率と思われます。
1年当たりの試験実施回数
ITコーディネーター・専門スキル特別認定試験は(2月上旬~下旬・7月上旬~下旬・10月中旬~11月中旬頃)
ケース研修は(4月中旬~7月中旬頃・9月中旬~11月中旬頃・12月下旬~3月上旬)
試験の実施期間が1ヶ月程ありますが、同一開催期間内で1回のみ受験が可能になります。
試験科目
まず、ITコーディネータ試験は「ITコーディネーター試験の合格」と「ケース研修の受講」という2つの条件をクリアすることが必要です。
ITコーディネータ試験
ITコーディネータ試験 120分 CBT多肢選択式100問(必須問題60問/選択問題40問→選択問題2個から一つ選択 経営系or情報系) |
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1.基本問題(40問) | IT経営推進プロセスガイドライン全体に関する基本問題 |
2.応用問題(20問) | IT経営共通領域に関する応用問題 |
3.応用・選択問題(40問) | 経営系問題か情報系問題かを選択 経営系の範囲:経営戦略プロセス・業務改革プロセス・IT戦略プロセス 情報系の範囲:IT戦略プロセス・IT利活用プロセス *試験の申し込む際に、経営系か情報系かを選択してください。 |
専門スキル特別認定試験
協会が定める専門スキル特別認定制度の対象資格を保有している事が条件となります。
対象となる資格の一部です。
- 公認会計士
- 税理士
- 中小企業診断士
- 技術士3資格(経営工学部門、情報工学部門、総合技術監理部門)
- 経営品質協議会認定セルフアセッサー
- ITストラテジスト
- PMPなど
専門スキル特別認定試験募集開始時点で、専門スキル特別認定制度の対象資格を保有していること→選択問題40問免除
専門スキル特別認定試験(60問) | |
1.基本問題(40問) | IT経営推進プロセスガイドライン全体に関する基本問題 |
2.応用問題(20問) | IT経営共通領域に関する応用問題 |
採点方式と合格基準
ITコーディネーター試験を合格する事と、ケース研修受講が必要です。
例年は15日間の研修が必要で、この研修日程をこなしつつ、以下の条件を満たさなくてはなりません。
- 主席率90%以上
- 座学及び課題演習に積極的に取り込む
- アンケート類を全て提出する(100%)
研修中に条件を満たせない場合は、また受講料を支払い研修を受けなくてはなりません。
ケース研修費用は50万円以上とかなり高額なので、一発合格を目指しましょう。
ですが、2012年度より研修内容がそれまでの集合研修15日間から6日間と短縮され、その代わりにeラーニングによる個別学習となりました。
代わりに資格取得後に最初の資格更新までに、協会主催の研修に受講する必要があります。
取得に必要な勉強などの費用
ITコーディネーターの資格を目指す方は、独学で勉強する方がほとんどです。
予備校や専門学校に通って勉強する人はほとんどいません。
通信講座等はありませんので、自力で勉強する必要があります。
そこまで難易度が高いという訳でもないので、1ヶ月~1ヶ月半(15時間~20時間程度の時間)あれば合格出来ると言われています。
計画的に試験対策をしましょう。
また、受験者の中でも特に評価が高い教材は「IT経営推進プロセスガイドライン」のテキストでと言われています。
試験には必須のテキストとして、これを理解出来れば合格は十分だと言われています。
こちらのテキストは、ITコーディネーターの公式サイトにて電子書籍版として購入できます。
受験料
- ITコーディネーター試験¥19,800(税込)+ケース研修代¥220,000(税込)
- 専門スキル認定試験¥9,900(税込)
受験申込方法
ITコーディネーター試験は、年間3回開催しており試験方式としては、試験日時、会場(260ヶ所)を試験期間内で自由に選択可能が可能です。
指定の資格を有する人は、「専門スキル特別認定試験」があります。
また、結果の合否はその場でわかるようになっています。
CBT(Computer Based Testing)とは、試験に関することを全てコンピューター化したサービスの一つで、ITコーディネータ協会の試験はCBTS(CBTソリューションズ社)に、試験実施業務に全面委託しています。
受験料はクレジットカード、コンビニエンスストア、Pay-easy払いとなっており、申し込みには「ITC+メンバーID」の取得が必要です。
未取得の方は、ITCメンバーページページの登録画面で新規登録を行なってください。
まとめ
ITコーディネーターになるために、持っていて良い資格をご紹介したいと思います。
公認会計士・税理士・日本経営品質協議会認定・セルフアセッサーなど、これらは税金に対する知識や、より良い経営をしていく上でより専門性の高い資格になっています。
これに+αでITコーディネーターの資格を持つことで仕事の幅が広がるそうです。
それ以外にも業種は多岐にわたり、サービス業や小売業から始まり、学校や病院など私達の日常になくてはならないところにもITコーディネーターの存在があるんです。
この資格の男女の保有率を調べてみると、女性の割合はわずか全体の5%ほどでした。
ITコーディネーターの資格は、1年更新です。
2012年度以降に受講されたITコーディネータの方は、2回目の更新時までに「フォローアップ研修」を3講座以上受講することが必須になります。
その他、資格更新のための必要な実践力ポイントを取得するために、自主勉強会、セミナーなどへの参加やITコーディネータ活動が必要となります。
資格を取得しても、常に時代の先を見据え、企業理念・使命の確認、あるべき姿の構築など多方面から、ITと経営戦略を率先して活動をするITコーディネーターという職業というのは凄いと思いました。
それぞれの立場で「IT経営」を実践されています。
これからの時代のイノベーションをリードしていく人材として、期待されている資格です。