皆さんは星や宇宙に興味がありますか。
何年かに1回、日食や月食、流星群などが現れるときがありますよね。
そのような夜には、外でジーッと眺めていた方もいるでしょう。
今回ご紹介する記事は民間資格ではありますが、宇宙や天文について楽しく学ぶことができる検定試験です。
宇宙や天文というと小難しく感じるかもしれませんが、楽しく学んでもらうために科学的なことだけでなく、生活に身近な星座や暦のことも出題しています。
こちらの検定を勉強すると、星空を見るのがさらに楽しくなるかと思います。
どんな検定かご覧ください。
Contents
適用する仕事
星空宇宙天文検定の知識は、サイエンスショーやプラネタリウム、天体イベントがあるときに役立ちます。
ただし、この場合は嘱託職員や臨時職員、ボランティアといった立場として適用できます。
プラネタリウムをはじめとするサイエンスショーを行える場所は、天文台、科学館、公民館、星空教室、星空観察会などが挙げられます。
星空宇宙天文検定は民間資格でしかないので、本格的な職員になりたいのなら、天文学のある大学で学位を取得して学芸員の資格を取得するのが望ましいです。
ちなみに、星空を人工的に再現し、星の観測体験を提供するプラネタリウムを運営する仕事は「プラネタリアン」とも呼ばれます。
プラネタリウムでは、星の動きを制御する機械や音響などさまざまな機器を連動させて星空を再現していきますので、これらの機器の保守点検が重要な仕事のうちの1つです。
けれども、ただ夜空を時間ごとに映すだけでなく、プラネタリウムのプログラムづくりや演出も大事です。
また、演出に合わせた各機器へのデータ入力も担当します。
プラネタリウムでは解説も魅力です。
星の知識を伝えるだけではなく、来場者に楽しんでもらえるように声質や話術にも工夫しなければなりません。
あるいは、出張としてプラネタリウムを行う仕事も出てくることもあります。
その場合はプラネタリウム装置一式とともに、スタッフが皆様(幼稚園や保育園、特別支援学校、高齢福祉施設や病院)のところへ行って、星空解説や宇宙の話をします。
機器の操作以外の業務では、上映時に観客の誘導を行なったり、チケットを販売したりと接客する仕事もあります。
施設の規模にもよりますが、プログラムの投影や調整は専門知識のあるスタッフを解説員として配置し、嘱託職員や臨時職員などの他のスタッフは接客や事務といった役割分担で回しているところもあるでしょう。
いずれにしても、プラネタリアンを目指すには、星空宇宙天文検定で満足しないで大学や専門学校などで、専門的な知識を身に付けるのが最適でしょう。
星空宇宙天文検定は1級以外は受験資格がありませんから、受検者層としては地学研究部や天文部に所属している中高校生や学生、星空が好きなサークルメンバーなどが多いです。
おおよその年収とキャリアパス
星空宇宙天文検定は民間資格ですので、どちらかというと教養や趣味の領域の検定です。
嘱託職員や臨時職員、ボランティアとして、業務に就くこともあり得ますが、この資格だけで正規雇用としての年収やキャリアパスは考えられないでしょう。
ちなみに、嘱託職員や臨時職員といった非正規雇用としての収入では、時給1,100円~1,200円(プラネタリウム接客・ご案内)だったり、月給22万円(移動プラネタリウムの実施の契約社員)だったりといった求人がありました。
日本には全国各地にプラネタリウムを実施できる施設がありますが、そのほとんどが公立の科学館です。
公立の場合は県庁や市町村役場の職員が配属されることが多いので、県職員を目指すのもアリでしょう。
直接職員を募集することもありますが、採用人数は少ないため競争率が高いです。
一方、民間企業が運営しているプラネタリウム施設はその企業への就職を目指すのが最適な道です。
いずれにしても、天文学や宇宙科学を中心として自然科学の知識は必要です。
嘱託職員や臨時職員、ボランティアで留まりたいなら、星空宇宙天文検定のみの知識だけでも働けます。
しかし、それより上の地位に行きたければ、大学で自然科学を学んでおくと採用時のアピールポイントになりますよ。
認可団体
星空宇宙天文検定を主催している団体は「一般社団法人 星空宇宙天文検定協会(略称:星検協会)」というところです。
星空宇宙天文検定の公式サイトには、「お問い合わせフォーム」が設定されております。
受験条件
制限はありません。
ただし、1級は2級合格者のみが受験できます。
申込み受付などの連絡はE-Mailで行いますので、申込者本人の連絡可能なE-Mailアドレスが必要です。
合格率
第19回(2021年6月20日)の合格率を記載します。
5級:88%
4級:82%
3級:63%
2級:47%
1級:65%
1年当たりの試験実施回数
年2回実施されているようです。(3月、8月)
近年は年1回の実施が見受けられます。
会場は東京と大阪です。
会場の最寄駅は、決まり次第公式サイトに掲載されます。
試験科目
出題範囲は星空観察・観測、星・宇宙、宇宙開発・探査、宇宙観の歴史、星と生活です。
その他にも、星座や暦などの生活文化に根差した内容も含まれます。
検定級によって、レベルが異なります。
主な受験対象者も併せて記載しておきます。
5級:星空初心者のスタートレベル(最近学び始めた方)
4級:星空愛好者の必要レベル(ひと通りの基本知識をお持ちの方)
3級:星空愛好者の目標レベル(基本内容を理解し、応用の利く方)
2級:星空エキスパートの必要レベル(深い知識を持ち、基本内容は解説もできる方)
1級:星空エキスパートの目標レベル(深い理解のもとに解説や指導ができる方)
採点方式と合格基準
問題数はどの級も25問で、制限時間は40分です。
解答は記述式です。
一見難しそうですが、文章で答えさせるような問題はなく、多くは選択肢から選ばせる方法の解答形式です。
ときどき、星座名や星名など、言葉や数字を答えさせる問題もあります。
合格基準は各級とも70%以上です。
ただし、基準は難易度を考慮して調整されることがあります。
取得に必要な勉強などの費用
公式サイトには公式問題集が紹介されています。
星検公式問題集 5級、4級 新版
発行元:星空宇宙天文検定協会
商品名:星検公式問題集 5級、4級 新版
価格:¥1,430(参考価格)
星空宇宙天文検定の受験参考用の問題と解説を、120問収録しております。
星検公式問題集 3級、2級 新版
発行元:星空宇宙天文検定協会
商品名:星検公式問題集 3級、2級 新版
価格:¥1,760(参考価格)
こちらは星空宇宙天文検定の受験参考用の問題と解説を、160問収録しております。
受験料
受験料には個人申込み用(1人受験)と、家族・団体申込み用(2人以上受験)とがあります。
個人申込み
5級:3,400円
4級:3,900円
3級:4,400円
2級:4,900円
1級:5,900円
5級・4級併願:6,900円
4級・3級併願:7,900円
3級・2級併願:8,900円
家族・団体申込み
5級:3,100円
4級:3,600円
3級:4,100円
2級:4,600円
1級:5,600円
家族・団体申込みでは、併願料金は設けていません。
受験申込方法
申込みは公式サイトからのみで受け付けています。
実施要項をお読みの上、内容に同意いただき、該当するボタンをクリックすると申込み画面に入れます。
必要事項を正確に記入し、お申込み下さい。
受検者が1人の場合は「個人申込み(1人受験)」を、2人以上の場合は「家族・団体申込み(2人以上受験)」をクリックします。
家族・団体申込みは最大で20人までを申込みすることができます。
申し込みましたら、入力されたE-Mailアドレスに受付確認メールが自動返信されます。
そして、再び事務局よりご案内E-Mailが送られますから、そこに記載された案内にしたがって、指定の銀行振込口座に検定料を振り込みましょう。
入金が事務局で確認とれましたら、申込み受付完了のE-Mailが送られます。
受験票や会場の案内は、試験日の1週間前を目安に郵送されます。
まとめ
星空宇宙天文検定は宇宙や天文のことを、楽しく学んでもらおうという検定試験です。
こちらはどちらかというと、お仕事というより趣味や教養を培う検定のようです。
この検定をアピールポイントにして、プラネタリウムなどの天体に関するスタッフになれそうな感じもしますが、正規職員や専門職員を目指すのであればときついと思われます。
5級~2級は受験資格はありませんから、地学研究部や天文部に所属している中高校生や学生、星空が好きなサークルメンバーなどが受験しているケースが多いです。
実際に大学の研究同好会が活動の一環として、この検定を受検しているところもあります。
お仕事に直接は活かせないですが、この検定をきっかけに夜空を見上げるのが楽しくなることかと思います。
家族・団体申込みが設けられていますから、ぜひご家族やご友人達と受験してみませんか。
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