こちらの検定は「通称:もりけん」とも呼ばれる“盛岡通”のレベルを認定する検定試験です。
盛岡商工会議所が主催している検定で、盛岡市の現在を含む歴史や文化、産業、風土などの知識が問われます。
2006年から始まった地元学検定(ご当地検定)です。
盛岡は山や河川が多く、ひっつみやわんこそばなど有名な郷土料理もたくさんある都市です。
盛岡の魅力をたっぷり学べるのが、この検定の意義です。
どのような検定なのかを、ご紹介していきます。
Contents
適用する仕事
今回、特集するのは盛岡です。
盛岡にも魅力的な歴史や文化、風俗や伝統があります。
しかし、その土地に住んでいる人でも、あまり自分たちの地域のことをよく知らないものです。
ご当地検定を開催するのは自分たちの住んでいる地域を学ぶことで、よく知り、価値を再認識することができることに意義があります。
「盛岡もの識り検定」もご当地検定の1つなので、お仕事に直結するというより、地理や歴史、文化を学んで知識や教養をつける目的として、受験する人の割合が高いです。
しかし、訪日外国人向けのサービスに携わるインバウンド業界の方や、観光に携わっている方にとっては、ご当地検定の知識をつければ仕事をするうえでプラスに働くこともあります。
インバウンド業界というと幅広いですが、具体的に次のような職種があります。
- 旅行会社(ツアーやイベントを企画する企画職や取引先との交渉、ツアーの手配・管理を担う営業職)
- ユーザーニーズを調査するマーケティング職
- メディアの編集やライター
- 通訳や翻訳者
- 飲食店や小売店での接客や販売
など
おおよその年収とキャリアパス
繰り返しますが、ご当地検定はお仕事に直結につながる検定ではないので、年収やキャリアパスにも影響が出ません。
しかし、前項目でインバウンド業界や観光系のお仕事を紹介しましたから、そちらの年収は明記しておきます。
旅行会社
旅行会社の平均年収は400万~500万円台です。
その中でも経営企画や営業関係は年収が高くて、上記で挙げた年収並みに稼げます。
カウンター業務やランドオペレーターは契約社員や派遣社員が多く、給与は時給制が多いです。
年収も200万円ほどと安いです。
旅行会社でのキャリアパスは、社内でマネジメント側へキャリアアップしたり、あるいは同業他社への転職が一般的です。
ツアープランナーへの道に進む人もいるでしょう。
マーケティング職
マーケティング職の平均年収は500万円台です。
10~99人規模の事業所よりも、1,000人以上の規模の方が年収が高いです。(688万円)
マーケティング職のキャリアパスには、順序として以下のようなステップがあります。
マーケティング職は実務経験を積むことでリーダーを経験でき、マネージャーへとステップアップするのが特徴です。
キャリアアップすると、新たな商品の開発や新規事業の立ち上げなどを任されるようになります。
メディアの編集やライター
あてはまりそうな職種の年収をまとめてみました。
編集者 | 499万円 |
雑誌編集 | 446万円 |
WEB編集・コンテンツ企画 | 369万円 |
ライター | 434万円 |
編集者のキャリアパスは2通りあります。
社内でキャリアアップする道と、同業のクリエイティブな職種へ転職する道です。
後者のクリエイティブな職種とは、コーダーエンジニアやメディア運営者、プロデューサーPM、マーケターコンサルなどが挙げられます。
ライターのキャリアパスは独立してフリーライターになるか、編集者や校閲者に転職するかといった道が考えられます。
通訳や翻訳者
通訳も翻訳も平均年収は400万円台でした。
どちらの職業もレベルをひたすら上げて仕事を受けていくことが、一般的なキャリアパスだそうです。
飲食店や小売店
飲食店や小売店の従業員の平均年収は300万円台です。
飲食店のキャリアパスは、ホールスタッフでも調理スタッフでも専門性を高めていくことが肝心です。
飲食業の正社員は店長やエリアマネージャー、商品開発や店舗開発が考えられます。
小売店のキャリアパスでは、まずは部門担当として実務を学びながら部門長となり、副店長、店長へとステップアップしていきます。
そして、店長を経験した後はスーパーバイザーやバイヤー、人事や店舗開発などの本部スタッフへ配置転換されることが考えられます。
認可団体
「盛岡もの識り検定」は盛岡商工会議所が主催しています。
〒020-0875
岩手県盛岡市清水町14-12
TEL:019-624-5880(代表)
FAX:019-654-1588
受験条件
2・3級は学歴・年齢・性別・国籍などの制限はありません。
1級は2級合格者のみ受験が可能です。
※なお、新型コロナウイルス感染症拡大防止の期間は全級共通で、岩手県内在住者のみの受験となります。
合格率
近年の合格率は不明
1年当たりの試験実施回数
年に1回、1月に実施されます。
試験科目
いずれの級も以下の事項が出題されます。
・盛岡の現在
・盛岡の気候と地理
・盛岡の産業
・盛岡の文化
・盛岡の先人や著名人
・盛岡の歴史
【各級のレベル】
3級:基礎的な事項
2級:やや高度な事項
1級:高度な事項
採点方式と合格基準
各級とも出題数と合格基準が設けられています。
3級
4者択一の選択問題で100問出題されます。
70%以上の正解で合格です。
2級
こちらも4者択一の選択問題で100問出題されます。
70%以上の正解で合格です。
1級
記述式20問と、4者択一の選択問題30問で、合計50問出題されます。
80%以上の正解で合格です。
取得に必要な勉強などの費用
2級・3級については、公式の参考書が販売されています。
発行元:盛岡商工会議所
商品名:もりけん本スーパーVer.2
価格:1,800円(税込)
もりおか歴史文化館、もりおか町屋物語館 時空(とき)の商店街、東山堂書店、さわや書店、ジュンク堂書店盛岡店で販売されています。
その他、推薦参考図書や資料、もりけん公式過去問題ウェブサイトなどが、公式サイトにて紹介されています。
受験料
― | 1級 | 2級 | 3級 |
個人受験料 | 4,000円 | 3,500円 | 2,000円 |
団体受験料 (1名あたり) |
3,500円 | 3,000円 | 1,800円 |
受験申込方法
「盛岡もの識り検定」では、個人受験と団体受験を行なっています。
個人受験の方法
実施要項兼申込書内の盛岡もの識り検定専用の「払込取扱票」に、必要事項等を記入します。
払込取扱票は申込書を兼ねています。
記入したら、郵便局にて受験料を納入します。
※実施要項兼申込書の郵送を希望する方は、盛岡商工会議所検定係まで問い合わせてください。
団体受験の方法
団体受験とは、5名以上の団体・グループで一括受験申込を行う形態です。
団体受験の申込方法は、公式サイトで「団体受験申込書はこちら」のバナーがありますから、そちらに進んでいただき、記入して申し込み期間内に盛岡商工会議所(本所)に郵送で提出します。
郵送にはFAXも可能です。(FAX番号:019-654-1588)
そして、団体受験専用の「郵便局払込取扱票」が送付されますので、受験料を納入します。
まとめ
以上、盛岡のご当地検定である「盛岡もの識り検定」について、お伝えしました。
盛岡は自然豊かなところで、美味しい食べ物もたくさんあります。
残念ながら、現在新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、全級すべて岩手県内在住者のみの受験となっています。
しかし、つまり岩手県民にとっては、自身が住んでいる地域を深く学べるチャンスです。
こちらの検定は仕事やキャリアにつながるものではないですが、文化や教養、郷土などが学べるので、前よりさらに自分たちの住んでいる土地に愛着を感じるのではないかと思います。
こちらの検定では、多くの参考図書を紹介しています。
そのような書物を手にするだけでも、おもしろそうですね。
こちらの記事をきっかけに、ご興味のある方はぜひ「盛岡もの識り検定」の公式サイトを開いてみてくださいね。
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