惣菜管理士について

惣菜管理士について

今回は惣菜にかかわる人の資格である、惣菜管理士についてです。
お惣菜というと、スーパーの総菜コーナーや宅配のお惣菜を思い浮かべますよね。
そうした惣菜の開発・製造・加工に伴う食品衛生、食品に関する法令までを学べる資格です。

適用する仕事

惣菜管理士は、惣菜の製造、流通、販売といったものに携わる人に関する資格です。
安全で良質な惣菜を提供することを目的としています。
この資格を持つ人は、食品製造現場で働く人が多いです。

野菜の食材を切っている二人の従業員の手元この資格ができた背景に、食品の偽装表示などが社会問題になったことがあります。
そういったことがあり、食の安全や信頼などが求められるようになりました。
また、食品に対するアレルギーの問題もあって、消費者は自分や家族の健康について一層考えている人が多いのが現状です。

そういった理由もあり、食に対する関心が高まっている時代といえます。
そのような理由から、惣菜の専門家である惣菜管理士という資格が注目度を増しています。

おおよその年収とキャリアパス

幅がありますが、正社員だと年収は250万円から650万円であることが多いです。
惣菜管理士の資格を有して働いている場合、食品製造工場などの管理職として採用されることがあります。

認可団体

一般社団法人 日本惣菜協会のロゴマーク一般社団法人である、日本惣菜協会が主催している資格です。
日本惣菜協会とは、惣菜メーカーによる業界団体です。元々は、農林水産省の所管です。
惣菜管理士の資格制度が開始したのは、1993年です。

受験条件

惣菜管理士になるには、日本惣菜協会が主催する通信教育の研修を受けてから資格試験を受けなければなりません。
養成研修には半年ほどかかります。研修開始から合格発表までは9ヶ月ほど要します。

3級
  • 惣菜の製造や流通、販売等業務に従事する者。経験者も可。
  • 大学や短期大学、専門学校において食品や栄養等に関する学部、学科を修了した者。修了見込みを含む。
  • その他、協会の会長が受講を認める者のいずれか。
2級
3級資格に合格した者か、管理栄養士の資格保持者のどちらか。
1級
2級の資格保持者。

1級を取得するには、基本的には3級から順番に受験する必要があります。
試験に合格した場合で、各級それぞれ9ヶ月程度が必要です。
試験は、研修を受講後3年以内に受験しなければいけません。研修の修了年を含んで3年間です。

合格率

2022年6月19日から6月24日に実施された惣菜管理士資格試験の合格率は、次の通りでした。

・1級
受験者726人:合格者594人:合格率81.8%

・2級
受験者1,207人:合格者1,035人:合格率85.7%

・3級
受験者2,239人:合格者1,812人:合格率80.9%

1年当たりの試験実施回数

試験を受けることが出来るのは、年に1回です。

クラフトの紙をめくると次の紙が青い「1」試験を受けるには半年間の養成研修を受ける必要がありますが、養成研修は10月から翌3月にかけて実施されています。
養成研修を申し込めるのは、例年だと8月1日から9月20日です。
この期間に申し込まないと、資格の取得は1年以上遅れるので注意が必要です。

法人の場合は、早期申し込みができます。早期申し込みは4月1日から7月31日です。

試験科目

試験時間は90分です。
各級6科目ずつあります。

それぞれの難易度はこちらです。

  • 3級は基礎レベルで食品の特性と栄養がテーマ
  • 2級は専門的なレベルで品質と製造がテーマ
  • 1級は高度に専門的なレベルで経営と管理がテーマ

3級

1.食品の特性と惣菜
2.食品安全と食品衛生
3.食中毒
4.法令と表示
5.栄養と成分
6.ライフステージと栄養

2級

1.食品製造の衛生管理
2.原材料の管理
3.調理と調味
4.加工と保存
5.おいしさと官能評価
6.食品表示と規格基準

1級

1.食品の国際規格
2.HACCPの実践
3.基準値設定の考え方
4.食品事故とリスク管理
5.労働と安全
6.食と生活文化

採点方式と合格基準

試験は五肢択一のマークシート方式ですので、採点方式は正誤判定です。

合格基準は、6科目で600点満点中の360点以上で合格となります。
しかし、1科目でも40点以下の科目があると不合格です。
そして、科目ごとの合格基準もあり、そちらは60点以上です。

全体で不合格になって再受験をする場合でも、合格した科目は免除されます。

取得に必要な勉強などの費用

イラストの黒板に書かれたTrainingの文字と男性の人形養成研修の受講料は、正会員賛助会員と協力会員一般学生で異なります。

正会員、賛助会員、協力会員とは、一般社団法人日本惣菜協会の会員および賛助会員、協力会員となっている企業の方です。
学生は、大学や短期大学、専門学校に在学している方です。
企業などで働かれている方は対象ではありません。

惣菜管理士養成研修料金は、税込みでそれぞれ次の通りです。

正会員

三級養成研修:33,000円
二級養成研修:38,500円
一級養成研修:44,000円

賛助会員、協力会員

三級養成研修:44,000円
二級養成研修:49,500円
一級養成研修:55,000円

一般

三級養成研修:55,300円
二級養成研修:60,500円
一級養成研修:66,000円

学生

三級養成研修:33,000円
二級養成研修:38,500円
一級養成研修:44,000円

これとは別に、資格試験には受験料が必要となります。
次の項目でご説明します。

受験料

受験料は、各級全て税込みで15,700円です。

再受験の場合、有効期間内に合格した科目があるときは合格していない科目のみの受験ができます。
科目数と受験料、受験時間は次のようになっています。

1科目受験:5,200円(試験時間15分)
2科目受験:7,300円(試験時間30分)
3科目受験:9,400円(試験時間45分)
4科目受験:11,500円(試験時間60分)
5科目受験:13,600円(試験時間75分)
6科目受験:15,700円(試験時間90分)

受験申込方法

カラフルな積み木で並べられた「お申込み」申込から養成研修までの流れをご説明します。

惣菜管理士の資格を得るためには、養成研修を受ける必要があります。研修は通信講座です。
期間は10月から翌3月です。養成研修の申込期間は、例年8月1日から9月20日です。
法人の場合は、早期申し込みができます。早期申し込みの期間は、4月1日から7月31日です。

申込みは、WEBか郵送です。
WEB申込みの場合は、申込みフォームに必要事項を入力します。
そこで入力したメールアドレスに振込案内が届くので、指定の銀行口座に受講料を振り込みます。

郵送での申込みの場合は、公式サイトから受講申込書をダウンロードして印刷し、必要事項を記入します。
受講料を指定の口座に振り込んで、受講料振込受領書を貼った申込用書類を郵送すると申込完了となります。

申込完了となると、1週間から2週間後にテキストが発送されます。

まとめ

以上、惣菜に関する資格についてを解説しました
こちらは元々は農林水産省所管の資格です。

こちらの資格を取得するには、研修を受けてから資格試験を受けなくてはいけません。
研修には半年ほどかかります。
基本的には、惣菜にかかわる仕事をする者経験したことがある者でなければ受けられません。

研修を受けても、合格率は80%から85%程です。
研修を受けるだけではなく、しっかり勉強しておかないと研修費用が無駄になってしまいます。
全体は6割以上の得点で合格ですが、1科目でも40点以下の科目があると不合格になるので、苦手な科目も対策しないと合格できないですよ。

 

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