アイデザイナー技能検定(JECA)について

アイデザイナー技能検定(JECA)について

アイデザイナーとはまつ毛エクステンションに関する分野のことです。
つまり、本記事の「アイデザイナー技能検定」というのはまつ毛の美容に関して正しい技術と知識が問われる資格試験です。
美容分野に興味のある方は魅力的な資格かもしれませんよ。

適用する仕事

アイデザイナー技能検定(JECA)職人「アイデザイナー技能検定」の資格を持っていて適する仕事と言えば、まつ毛エクステンション(マツエク)やまつ毛パーマを施し、お客様へ目元の美しさを提供する「アイリスト」なのではないでしょうか。

まつ毛エクステの歴史

まつ毛のエクステンションの発症は韓国で、つけまつ毛を生産する工場が余ったまつ毛を人工まつ毛として再利用したことが始まりでした。
1980年頃のことです。

まつ毛エクステが日本に入ってきたのは2000年頃と言われています。
2003年頃には現在主流となっている毛先が細い人工毛が誕生したことで、1本の自まつ毛に1本のまつ毛エクステを装着するスタイルが一般的になりました。

と同時に、まつ毛エクステに使われる専用の接着剤の性能も改良され、より安全性や持続できるものが普及しました。

まつ毛エクステとは

まつ毛エクステは自分のまつ毛に、1本ずつ人工のまつ毛を専用の接着剤で装着していくメイク技術です。

まつ毛エクステンションはサロンでの施術が必要になるため、費用は高くなるものの自然な仕上がりになります。
3週間~1ヶ月ほど持つそうです。

アイリストとは

アイリストというと、単なるまつ毛パーマ、まつ毛エクステの施術を行う人と思い浮かべがちですが、実際にはその内容はもっと幅広いです。
どんなことをする人なのかを説明したいと思います。

まつ毛パーマの施術

まつ毛パーマは専用のパーマ液を使って、自身のまつ毛をカールさせる技術です。
カールさせることで目元にインパクトを与える施術といっても良いでしょう。

これを施すとまつ毛をビューラーで上向きにする必要がなくなるため、お客側とすればメイク時間が短縮できるという効果があります。

しかし、まつ毛パーマの施術時間は1時間が平均なうえ、まつ毛の質によっては時間がかかることもあります。
目元なので非常にデリケートなため、集中力が必要になる施術なのです。

まつ毛エクステの施術

まつ毛エクステは人工のまつ毛(エクステンション)を自身のまつ毛の根元に1本1本装着する施術です。
ボリュームアップさせたり、長さを変えたりすることもできます。

意外にも装着するまつ毛の本数は多いです。
ナチュラルな印象をキープしたい場合は両目で80本ほど必要になり、ボリュームを出したい場合は100~140本も装着します。

まつ毛パーマ同様に目元に施すので、安全性はもちろんセンス良く仕上げることも求められます。アイデザイナー技能検定(JECA)施術中

その他の業務

施術の作業はもちろん大事ですが、お客様あっての仕事ですからその他の店舗業務も大事です。

営業時間前の予約管理や掃除、施術道具の準備など、そしてお客様の来店時には受付やカウンセリングを行います。

カウンセリングは健康状態の確認とまつ毛の悩みについてのヒアリングを行います。
まつ毛も肌や髪と同じように個人差があり、要望もお客様によって異なります。

そのため質の高いカウンセリングやきめ細やかな対応が大切になります。
薬剤を使用することになるので、アレルギー反応や注意事項を確認しておくことも大事です。

あとはお店が終わっても片付けがありますし、今の時代ではホームページやSNSなどの広報活動も行わなければなりませんね。

おおよその年収とキャリアパス

では「アイデザイナー技能検定」を取得してアイリストになると、どのくらいの収入があり、どんなキャリアプランを描けるのでしょうか。

アイリストの年収は?

アイリストの給与は美容師やネイリストの年収よりも、比較的高額といわれています。
2020年5月時点で一例ですが、具体的に求人に掲載されているアイリストの平均給料は以下のとおりでした。

雇用形態 平均給料(下限) 平均給料(上限)
正職員・契約社員 月給21.2万円 月給37.6万円
パート 時給1,040円 時給1,455円

※残業手当や賞与などは含んでいない

これでしたら正職員の年収は低く見積もっても、250万円くらいになります。
これは低く見積もっての金額ですから、サロンや契約条件によって給与は異なります。

それにインセンティブ給があるアイラッシュサロンだと、指名料として基本給にプラスされることもあります。
頑張り次第で昇給や責任者として任されるなど、やりがいのある職だと思われます。

アイリストのキャリアパスとは

独立開業しやすい

アイリストは目元ケアを専門に行う美容サロンを中心に働いています。
正社員・アルバイトなどさまざまな働き方がありますが、キャリアパスとして独立開業しやすいというのが特徴です。

アイリストとしてお店を持つには美容室ほどの大規模な設備が必要ないため、自宅の一部をサロンとして使って仕事することもできます。
しかし、その場合は技術者だけでなく、経営についても勉強していく必要がありますね。

結婚後や出産後は?

今や男性のアイリストも徐々に増えているとはいえ、アイリストは女性の比率が多いですね。
アイリストの働き方や雇用形態はさまざまです。

結婚しても正社員として勤務してバリバリ店長クラスまで昇格する人もいれば、結婚を機にパート・アルバイトなどの雇用形態に切り替える人もいます。
また、企業に属さず、面貸し・業務委託などのフリーランスとして働く人もいます。

出産後は短時間勤務を導入し、働きやすい環境を作ることで技術ある人を確保する職場もあります。
また、この場合もスケジュールの融通がききやすい自宅サロンでの開業や面貸しで働く人もいますね。

アイリストは即戦力を重視する業界のため、一度離職しても復職しやすいのがメリットのようです。

認可団体

アイデザイナー技能検定(JECA)ロゴ「アイデザイナー技能検定」を主宰する協会は「JECA一般社団法人日本まつ毛エクステンション認定機構」という団体です。

広く国民に対して資格認定を行うことで、まつ毛エクステンションの普及と業界の健全な発展に寄付することを目的とし、アイデザイナーの知識及び技術の向上を図り、一般消費者の方にも安全安心な技術を受けていただける環境を構築することを理念としています。

主に技能検定試験やセミナー、イベントを行なっています。

受験条件

安全技術師 美容師免許を取得していること
認定機構3級 衛生管理士および安全技術師を取得していること
認定機構2級 認定機構3級を取得していること
認定機構1級 認定機構2級を取得していること
認定講師 認定機構1級取得者でかつ法人会員、もしくは機構パートナー(申込時)であること

同時に2つ以上の級を受験することはできません
安全技術師以外の級では、受験の当日にモデルが必要になります。

合格率

非公表

1年当たりの試験実施回数

何回なのかは不明

試験科目

安全技術師

まつ毛エクステンション技術において、施術者の体勢、ツイーザーなど使用する用具の安全や使用する用具類、さらには技術者の衛生管理が行き届いているかや装着状態が適切であるかなどといった、基本的技能および知識の判定

認定機構3級

  • 基本的技能および知識
  • まつ毛エクステンション技術において、施術者の体勢、ツイーザーなど使用する用具の安全な使用方法と装着の正確さ

認定機構2級

  • サロンワークとしての技能および知識
  • まつ毛エクステンション装着に使用する用具の安全性および正確性
  • 装着状態や装着位置がそろっているか
  • テーマのデザインに仕上がっているか

認定機構1級

  • トップレベルアイデザイナーとしての正確かつ安定した技術力
  • スピード、装着バランス、デザイン力などの総合的技能および知識

採点方式と合格基準

いずれの級(安全技術師・認定機構3級・認定機構2級・認定機構1級)も

  • 実技 50点満点中40点以上
  • 筆記 50点満点中40点以上
  • 合計80点以上(実技・筆記どちらかが40点未満の場合は不合格)

取得に必要な勉強などの費用

アイデザイナー技能検定(JECA)きれいな仕事まず、アイデザイナーの検定資格を受けるためには、美容師免許を取得しなければなりません。

美容師免許が必要な理由

その理由は全国の消費生活相談センターにマツエク専用の接着剤が原因と考えられる「目の充血」や「まぶたの腫れ」の相談件数が増加するようになったからです。

そこで2008年厚生労働省は「まつ毛エクステンションの施術は美容行為にあたり、施術者は美容師免許を必要とする」との通達を出したからでした。

美容師免許を取得したうえでアイデザイナー技能試験の勉強をしたいと思っているなら、次の方法があります。

スクールや通信講座を利用する

この資格合格のために開設されているスクールやアイデザイナー協会が認定しているスクールなどを利用すると効率的に勉強ができます。

各協会のホームページには認定校が設けられていることが多いので、そういったスクールを活用するのも一つの手です。

一例
3級技能認定試験対応コース(教材費込み)
30時間 33万(税込)

セミナーを利用する

日本アイリスト協会が開催する検定対策セミナーに参加して勉強する方法もあります。
これは一人一人の弱点や間違いなどを修正してもらえることができ、検定試験に向けての実技や学科両方の勉強ができます。

これも協会の認定校に問い合わせた方が良さそうです。

テキストやDVDで学習する

協会の公式サイトが推奨している検定対策のテキストやDVDを購入して勉強する方法です。
「日本まつ毛エクステンション認定機構」のサイトでは、オンライン配信がされている教材もありますから、そういった講座を受講することもできますね。

検定マニュアル 安全技術師/まつ毛エクステンション3級

アイデザイナー技能検定(JECA)検定マニュアル 安全技術師/まつ毛エクステンション3級

  • 出版社名:JECA
  • 書籍名:検定マニュアル 安全技術師/まつ毛エクステンション3級
  • 価格:¥4,180(税込)

検定マニュアル まつ毛エクステンション2級・1級

アイデザイナー技能検定(JECA)検定マニュアル まつ毛エクステンション2級・1級

  • 出版社名:JECA
  • 書籍名:検定マニュアル まつ毛エクステンション2級・1級
  • 価格:¥4,180(税込)

受験料

クラス 価格(税込)
安全技術師 8,640円
認定機構3級 10,800円
認定機構2級 16,200円
認定機構1級 21,600円

受験申込方法

「JECA一般社団法人日本まつ毛エクステンション認定機構」のホームページに申込フォームがあります。
そちらに記入するか、申込書をFAXしましょう。

まとめ

今回はまつ毛エクステに関する資格についてでした。
「アイデザイナー技能検定」はまつ毛の美容施術するのに大変役立つ資格です。

ですが、この資格を持つには「美容師の免許」が必要になります。
そうなると「アイデザイナー技能検定」は狭き門かもしれませんが、その分キャリアの可能性が広がります。
独立して開業することもできますし、長いスパンで働くことができる資格の一つです。

ぜひ、美容の道で極めたい方にはおすすめの資格です。
手先が器用で、集中力があって、なおかつ意欲がある方はいかがですか。

 

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