動物葬祭ディレクター検定について

動物葬祭ディレクター検定について

日本動物葬儀霊園協会が実施している資格です。
取得するには動物に関する法律や宗教、火葬方法、衛生管理、ペットロスなどについての知識を学びます。
動物葬祭の資格は2級と1級があります。
2級は日本在住なら誰でも受けることができます。
1級は実務経験が3年以上、または動物葬祭業を営む経営者としての経験が1年以上という過程が必要条件となります。

適用する仕事

身近で家族の一員であるペットが生涯愛されながら深い眠りについた時に、悲しみに暮れる間もなく葬祭を願う人は少なくありません。

そこで動物葬祭ディレクターの出番です。
動物葬祭ディレクターのサポートにより、専門知識を有して火葬、葬儀、納骨の手順を決められた期間で迅速に対応します。

動物葬祭ディレクターの人達は、日本で初めて法人化された協会である「動物葬儀霊園協会」の下で義務づけられた資格を得ています。
各地に赴き、最期まで可愛がってくれた飼い主にお別れを告げる手厚い葬儀の取り決め方を提案します。

正面に向けて合掌をする男女の葬儀スタッフ動物葬祭を実施する流れについてご説明します。

・ペットの名前 飼い主との主な関係

・飼い主さんの話から得た思い出を歴史にするようなプロットに紐解き、公の場での追卓

・葬儀に至っての始まりと現在

・葬送の種類

・火葬の実施

火葬案内
ペット霊園で火葬する場合は、その施設内でやれば特に問題ないと思われますけど、テレビとか映像で目にする火葬車での火葬は最善の注意を払う必要があります。
この方法は排煙などで近隣トラブルに発展してしまうことや、大型の動物などのサイズが規格外に大きいペットは火葬できないこともあります。
しっかり依頼主からペットの特徴の確認をとります。
立ち会いの有無
火葬を実施する際に立ち会いをしてもらうかの確認です。
もし時間がないなどの都合上の理由で立ち会いできない時は、納骨などの手続きについても未然に相談しておくことがトラブルを起こさない重要なポイントです。

・土葬の実施

土葬案内

土葬予定の場所は法律に違反していないか調べたり、依頼主にまわりへの配慮はできつつ、土葬することに後悔はないか確かめたりします。
また、依頼主にとってかけがえのないペットでも、他の人からしてみれば廃棄物扱いされてしまうのが現状です。

そのため、以下のような場所での土葬は厳重に規制されています。

など

結論から申し上げて、ご自宅のお庭(私有地)でなら、土葬は可能です。
土葬する際は、必ず私有地(自己所有の土地、庭)で確認をとります。

・郷に従った葬送に向き合う接遇

・葬儀の流れ図

おおよその年収とキャリアパス

会社で勤めている場合は約300〜350万程度です。
個人でペット葬儀屋を起業した場合は、約600万円〜800万円ほどが見込めます。

この資格を持っていると、動物霊園や動物の葬儀社などに就職することができます。

認可団体

一般社団法人 日本動物葬儀霊園協会のロゴマーク一般社団法人 日本動物葬儀霊園協会

この団体の方針と実態
  • 動物葬祭ディレクター試験の実施を行える団体法人
  • 動物霊園葬儀業界の分野において、日本で初めて法人化に認可された一般社団法人の業界団体
  • 数々の信用と実績がある動物霊園葬儀業者が運営する法人による業界団体法人
  • 業務労務などは会員の奉仕活動を原則とし、透明性のある経理を行い、会員法人全員が参加運営する、民主的な協会を目指す団体法人

受験条件

2級:18歳以上の日本人と日本に永住権を持つ外国人
1級:3年以上の動物葬祭の実務経験がある動物葬祭業に従事する従業員および、動物葬祭業を1年以上営む経営者

合格率

試験には2級と1級があります。

2級

必修基本書となる「動物葬祭概論 第4版」で専門知識は覚えることが出来ます。
内容規模は広いものの、2級は原則60点以上で合格できるので、難易度は低いです。
独学でも合格できる見込みは十分にあると言えます。
受験者のデータベースによる年間合格率は90%です。

1級

1級も必修基本書となる「動物葬祭概論 第4版」で専門知識は覚えることが出来きます。
また、3年以上の動物葬祭業に従事したことがある従業員および、動物葬祭業を1年以上営む経営者の方が受験対象ですので、実務期間で得た経験や知識を生かすこともできます。

1級は原則70点以上で合格できる低い設定です。
受験者のデータベースによる年間合格率は70%以上です。
いたって難易度は高くない試験であると伺えます。

1年当たりの試験実施回数

(2022年度・参考)
東日本会場
東京か埼玉・・・・6月中旬頃に1回

西日本会場
大阪・・・・6月中旬頃 に1回

試験科目

天使の柄のアニマル骨壺と猫の飾り付きのオルゴール細かくなりますが、試験内容をお伝えします。

動物葬祭の基本知識

  1. 動物葬祭の呼称の位置付け
  2. 動物葬祭の歴史
  3. 動物葬祭業の始まり
  4. 葬送の種類
  5. 土葬の定義
  6. 火葬の定義
  7. 動物葬祭ディレクターとしてみる葬儀

火葬の知識と実践

  1. 火葬の歴史
  2. 火葬及び燃焼とは
  3. 火葬及び火葬炉について
  4. 拾骨の意味と方法
  5. 骨上げ及び収骨設備
  6. 火葬燃焼器の種類
  7. 煙突等の空気循環装置
  8. 火葬の安全な作業
  9. 火葬炉の維持及び管理
  10. 公害防止装置
  11. 動物炉の集塵装置
  12. 燃焼計算の意味
  13. 火葬場建設と住民対策
  14. バーナーの基本構造図
  15. 動物火葬場の基本構造例

動物葬儀霊園管理

  1. 動物霊園施設
  2. 従業員の意識と能力の向上
  3. 動物葬儀霊園管理
  4. 墓地・納骨堂の種類
  5. 管理のマニュアル参考例

ペットロス

  1. ペットロスの定義
  2.  ペットロスの分類
  3. ペットロスのプロセスとエピソード
  4. ペットロス悲嘆を重くする要因
  5. 専門者に照会すべき喪主
  6. ペットロスへの準備教育
  7. 死別の悲しみを乗り越えるには

喪主対応及び業務道徳

  1. 喪主への心遣い
  2. ホスピタリティ精神
  3. 礼儀礼節
  4. 四段階のサービス
  5. グリーフケア
  6. 喪主への挨拶と説明
  7. 業務規範
  8. 法律遵守と企業道徳

衛生管理

  1. 人と動物の共通感染症
  2. 共通感染症の種類
  3. 消毒とは
  4. 遺体の取り扱い方・その他注意点

動物愛護法及び愛玩動物

  1. ペットに関する法律について
  2. 主な犬の体重や特徴
  3. 動物の寿命

宗教

  1. 日本の宗教
  2. 神道
  3. 日本の仏教
  4. 仏教の系統
  5. 日本の仏教の歴史
  6. その他の仏教観
  7. 新仏教の概要
  8. 近年の仏教組織
  9. 神仏習合及びキリスト教

神社検定(神道文化検定)について

関係資料

  1. 関係する条例の例
  2. 関係する法律
  3. 般若心経の解説

採点方式と合格基準

試験問題は「動物葬祭概論 第4版」から作られた問題で全25問、4択の中から選ぶ方式です。
1級試験のテストの場合は“複合4択方式”となっていて、25問出題されます。

合格基準は
「2級は60点以上で合格」
「1級は70点以上で合格」
という範囲です。

取得に必要な勉強などの費用

検定試験用の公式テキストが公式サイトにて、発売されています。

動物葬祭概論 第4版

発行元: 日本動物葬儀霊園協会
商品名:動物葬祭概論 第4版
価格:定価3,500円(内税)+送料400円

受験料

2級の受験料
8,000円

1級の受験料
15,000円(2級合格者の場合のみ:7,500円)

受験申込方法

受験申込や問い合わせは「一般社団法人日本動物葬儀霊園協会」へ行なってください。
電話番号:076-266-5666

送られてくる受験票に、必須事項を記入して証明写真(縦3.5㎝・横3㎝)を箇所に貼り付けます。
それを当日に、受験場の受付で提出してください。

まとめ

何のために動物葬祭ディレクターという資格があるのでしょうか?

少し前、ペットブームの時代にさかのぼり、暮らしの中で責任を持って犬や猫などのペットを飼い家族の一員として迎えてきました。
ヒトと同様に命ある生き物ですから、いつか息をひきとり永遠の眠りの時がやってきます。
その為、行政での火葬だけでは追い付かなくなり、ペット専用の葬祭を行ってくれる業者の需要性が高まりました。

合掌する男女の葬儀スタッフを斜めから撮った写真当時はペットの火葬や葬儀を行うにあたって資格が必要なく、それに伴う法律が十分ではありませんでした。
それ故に、火葬で発生する煙や臭いの不快感での近隣トラブルや、葬祭の高額な料金請求、火葬炉を使わず内密で死骸の不法投棄する悪質な業者によるトラブルが起きていました。

低迷する信頼を回復させるためペット葬祭業界の人達が結集して、動物供養するにあたって知識と作法の向上を目的とした、「日本動物葬儀霊園協会」を社団法人として設立して動物葬祭ディレクターという資格ができました。

 

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