皆さん、日光へは行ったことがありますか。
ご存知のとおり、日光市は栃木県の北西部に位置する市で、旅行や修学旅行で訪れたという人も多いのではないでしょうか。
日光は豊かな自然と長い歴史がある地域です。
日光の社寺はたくさんありますし、ラムサール条約にも登録がありますから、世界に誇る観光地ともいっても良いでしょう。
そんな日光のことを詳しく学べる検定があります。
「日光検定」はすでに14回も開催されています。
どんな検定なのか、詳しく解説していきます。
Contents
適用する仕事
日光検定はご当地検定の1つで、日光の観光や産業振興を通じて、地域の活性化を目的として日光市の歴史、文化、自然や観光の知識を問う試験です。
日光市は栃木県土の約4分の1を占める広大な面積を保有している市で、観光資源にあふれています。
日光東照宮を含む日光の社寺は、観光地やパワースポットとして広く知られています。
日光検定は日光に興味がある人だけでなく、日光で観光やサービス業に就いている人にも役に立ちます。
- 飲食店や小売店での接客や販売
- ホテルや旅館のフロント(宿泊)スタッフ
- バスやタクシーの運転手
- 旅行会社
- メディアの編集やライター
- 通訳や翻訳者
日光という観光地は日本の中で有名な地域ですし、世界遺産にも登録されているところもあるので、外国からのお客様も多いでしょう。
そのため、日光を案内する際に「日光検定」を勉強していたら、日光について多くのことを語れるかもしれませんよ。
おおよその年収とキャリアパス
単刀直入に言って、日光検定はご当地検定の1つで民間資格なので、この検定にだけ合格したからといって年収が上がったり、キャリアパスに作用したりするわけではありません。
しかし、前項目では【適用する仕事】をいくつか挙げてみました。
それをもとに、おおよその年収やキャリアパスを考えてみます。
飲食店や小売店での接客や販売
これは他の地域と仕事内容は変わらないかもしれませんが、お客様への案内や対応で対人のコミュニケーションが行き交いやすい仕事です。
飲食店はお客様に対してオーダーを取ったり、料理を運んだり、会計で接客したりする際に、日光で働いていたら、その魅力を伝えることができるかもしれません。
販売業であれば、レジや商品を説明しているさなかに日光のことを説明できるかもしれません。
栃木県の飲食店スタッフの平均年収は214万1,724円と出ています。
販売業は358万6千円です。
飲食店のホールスタッフの場合は、接客をしながらサービスの基本を学んでいき、マネージャーなどのマネジメントの役割を任される道が考えられます。
販売業では、主任や店長、マネージャーやSV(スーパーバイザー)などの役職が考えられるでしょう。
ホテルや旅館のフロント(宿泊)スタッフ
ホテルでも旅館でもフロントスタッフの役割は、以下の4つです。
2.受付
3.各種案内
4.会計
年収は旅館のランクや規模によって差があります。
それでも年収にすると230万~300万程度になることが多いです。
ホテルのフロントスタッフも、280万円前後の年収と出ています。
業務レベルや仕事量の多さを考えると、低すぎる年収に見えますが、実力が評価されたり、役職に就いたりすると将来的に給料が跳ね上がる可能性はあります。
フロントスタッフとして経験を積んで、必要な接客業を一通りマスターすると、チーフ、マネージャー、フロント支配人といった役職にキャリアアップできます。
バスやタクシーの運転手
観光バスの運転手は、旅行会社が設定したコースにお客様を連れていくのが仕事です。
しかし、通常の路線バスの運転手と異なるのは、窓から見える景色を楽しんでもらいたい、安全を第一に考えながら、バスガイドと打ち合わせて「ここの道はゆっくりと名物を見てもらいたい」などお客様の観光目線で運転することが大切なのです。
観光タクシー運転手も、観光名所を周りながら乗車しているお客様に観光案内をするのが仕事です。
おおよその平均年収は、観光バス運転手の場合は430万円ほど、観光タクシー運転手は390万円ほどです。
バスでもタクシーでも運転手のキャリアパスは、運転手としてエキスパートに進む道もあれば、会社によっては管理者として活躍することも可能です。
旅行会社
旅行会社の主な仕事は、旅行者のための宿泊施設や交通手段の手配、パッケージ旅行のプラン立案と販売です。
平均年収は400万~500万円です。
カウンターセールスなどで経験を積んでいくと、社内でマネジメント側へキャリアアップしたり、ツアープランナーになったりといった道が考えられます。
メディアの編集やライター
日光は立派な観光地ですから、編集やライターでの仕事にも「日光検定」は役立ちます。
ライターは編集者の企画に沿って取材やインタビューなどで得た情報をもとに、原稿を執筆します。
このとき、ご当地検定で得た知識も活かせるかもしれません。
ライターの年収は、全体では300万~400万円ですが、ふり幅が大きいです。
一方、編集の仕事の年収は498万円です。
ライターは一定の経験を積むと、編集者としての道も開けます。
また、企業の専属ライターとして、社内でライターとして働く方法もあります。
通訳や翻訳者
日光は外国人の方も訪れる観光地です。
ですから、外国人でも理解できるように通訳や翻訳の仕事も大切です。
通訳の平均年収は584万円、翻訳者では正社員では464万円です。
認可団体
「日光検定」を主催している団体は日光商工会議所です。
概要
名称:日光商工会議所
所在地:栃木県日光市平ケ崎200番地1
また、その中には複数の事務所が存在しています。
- 日光商工会議所 今市事務所
- 日光商工会議所 日光事務所
- 日光商工会議所 鬼怒川事務所
事業内容
日光商工会議所は地域の産業活動を支援しています。
- 相談サービス(金融、税務、経営、労務、商取引や倒産防止など)
- 指導事業(中小企業経営関係や、新入社員や従業員の教育訓練など)
- 地域振興(まちづくりや特産品開発、観光都市としての環境整備など)
- 意見や要望活動
- 技能および検定(珠算や簿記、文書技能、販売士など)
- 情報サービス(機関誌「会議所ニュース」の発行など)
- 社会福祉の増進
受験条件
日光検定には、3級・2級・1級があります。
1級は2級合格者が受験できます。
2級は3級合格者が受験できます。
3級のみ、条件がありません。
合格率
受験者数と合格率は非公開です。
ですが、2018年に実施された試験では、合格率が載っていました。
1級:0%(受験者なし)
2級:22.9%(合格者数8人/受験者数35人)
3級:87.7%(合格者数71人/受験者数81人)
1年当たりの試験実施回数
年に1回、9月に実施されています。
試験科目
3級:公式問題集と日光市の基本的知識
2級:公式問題集と日光市の基本的知識
1級:公式問題集や日光に関する書物、新聞記事などの広い範囲
採点方式と合格基準
3級:四者択一方式で出題
2級:選択肢や記入方式で出題
1級:記入形式や小論文形式で出題
合格基準は3級が70点以上、2級と1級は80点以上取らなければなりません。
取得に必要な勉強などの費用
試験内容では、どの級も公式問題集から出題されます。
日光検定の公式問題集は、資料をダウンロードして入手するのでお金はかかりません。
以前は書籍として販売していましたが、今はダウンロードする形式に変わりました。
「日光商工会議所の日光検定公式問題集のページ」から、ダウンロードしましょう。
パソコンをお持ちでない方の場合は、商工会議所各事務所に問い合わせてみてください。
受験料
3級:2,000円
2級:2,500円
1級:3,500円
小中高生は半額の受験料で受けられます。
一企業(事業所)5人以上での申し込みの際は、一人につき500円の割引があります。
ただし、定員が設けられています。
3級が40名、2級が20名、1級は10名です。
受験申込方法
日光商工会議所の各事務所の窓口(今市事務所・日光事務所・鬼怒川事務所)による申込み、または郵便為替での払い込みによる申込みのどちらかです。
電話での申込みはできません。
窓口では、実施要項に基づき所定の受験申込用紙にて記入したうえ、受験料を支払います。
詳細は日光商工会議所に、お問い合わせください。
なお、申し込んだ受験料は、中止の場合以外は返金できませんのでご了承ください。
まとめ
今回は栃木県のご当地検定である「日光検定」を取り上げました。
調べてみると、一番下のレベルである3級でさえも難しいという感想もあります。
ダウンロードするのが大変ですけど、きちんと公式問題集を用意して勉強してみてください。
まずは3級に受かると、2級・1級へと受験条件が与えられますよ。
関連するご当地検定の記事はこちら
水戸歴史文化検定について