敷金診断士について

敷金診断士について

不動産賃貸での敷金や保証金のトラブル解決の専門家である敷金診断士について、そして敷金診断士になるための試験についてまとめさせていただきました。

敷金とは、家屋や部屋を借りる人が持主に預けておく保証金です。賃料の支払いや、原状回復費用の支払いに問題がなければ、退去時に返金されるお金です。

賃貸住宅の敷金や原状回復トラブル件数は、毎年1万件以上あるようです。
件数をみると、皆さんの身近にあるトラブルであると思います。

適用する仕事

敷金診断士 みんなでこの資格が活きるのは、次のような方です。

  • 不動産仲介会社や管理会社の経営者や、そこに勤務されている従業員の方
  • 不動産会社や建設会社に勤務されていて、敷金についての相談をされる方
  • 投資不動産を取扱う会社の経営者や、その会社の従業員の方
  • 敷金問題について、不動産を借りている人から相談されることが多い方
  • 賃貸物件に住まわれていて、賃貸借契約に興味のある方
  • 上記のような方々から相談を受ける士業の方

敷金診断士は、敷金や保証金の返還に関するトラブルの解決の専門家です。
客観的な視点から、賃貸物件の原状回復費用を厳正に審査し、入居者に敷金が正しく返還されるように手助けします。

おおよその年収とキャリアパス

敷金診断士 アパート適用する仕事のところで挙げさせて頂いた仕事の年収は、次のようになっています。

まず、経営者の場合は別ですが、不動産仲介会社で働かれている人の平均年収は458万円です。
不動産会社は、大きいところの場合は946万円から1,760万円ほどです。

建設会社の平均年収は574.2万円ほどです。
投資不動産家の平均年収は1,064万円ほどです。

敷金診断士の資格を取得すると、不動産会社にお勤めの場合は敷金の専門家としてオーナーから信頼を得られるでしょう。

不動産オーナーの場合は、正しい敷金についての知識が身につきます。
賃貸物件の入居者は、退去時の正当な原状回復費用がわかります。

認可団体

敷金診断士 ロゴ「特定非営利活動法人 日本住宅性能検査協会」が試験を実施しています。
敷金診断士はその試験に合格して、決められた講習を受けて登録されればなることができます。

受験条件

条件は特にありません。どなたでも受験することが出来ます。
ただし、敷金診断士の登録有効期間は2年間です。
更新するには、登録更新手数料を2年分で5,000円支払う必要があります。

なお、登録の更新をしないで2年過ぎてしまった場合は、敷金診断士と名乗れなくなります。
そうなった場合も、取得した資格自体が失効するわけではありません。

合格率

合格率は60%から70%程です。

1年当たりの試験実施回数

試験は、年末年始を除いて随時開催されています。

試験科目

敷金診断士 諸費用問題は50問出題されます。

また、試験はCBT試験となっています。
CBT試験とは、コンピュータを使用した試験方式です。
試験用のコンピュータが設置された試験会場へ行き、会場のコンピュータを使って受験をします。
試験時間は90分です。

試験科目は次の通りです。

法令系科目

民法、借地借家法、消費者契約法、区分所有法、宅建業法、品確法、民事訴訟法、標準賃貸契約書、その他建物賃貸に関わる法令及び判例

建築系科目

建築物の構造及び概要、建築物に使用されている主な材料の概要、建築物の部位の名称等、建築設備の概要、建築物の維持保全に関する知識及びその関係法令、建築物の劣化、修繕工事の内容及びその実施の手続きに関する事項

採点方式と合格基準

出題形式は四肢択一です。
ですので、採点方式も正誤判定で行われます。

合格基準は7割の点数を取れれば合格です。
結果は即時判定されます。

試験の終業後に、スコアレポートの配布があります。
合格者には、試験実施月の翌月の末に合格証と登録案内が郵送されます。

取得に必要な勉強などの費用

敷金診断士の公式サイトに勉強用教材が販売されています。

公式テキスト

敷金診断士 敷金診断士の知識

  • 発行元:日本住宅性能検査協会
  • 商品名:敷金診断士の知識
  • 価格:3,850円(税込)

日本住宅性能検査協会の委託で制作されたテキストです。
敷金診断士受験票教材になっています。
参考問題集も付属しています。

法令系科目
民法、借地借家法、消費者契約法、区分所有法、宅建業法、品確法、民事訴訟法、賃貸住宅標準契約書、国交省ガイドライン、個人情報保護法、賃貸住宅紛争防止条例(東京ルール)、建築基準法、その他
建築系科目
建築物の構造及び概要、主な建築材料の概要、建築物の部位の名称等、各種建築設備の概要、建築物の維持保全及び劣化に関する知識、その他

公式DVD

敷金診断士 敷金診断士講座

  • 発行元:日本住宅性能検査協会
  • 商品名:敷金診断士講座
  • 価格:16,830円(税込)

敷金診断士の業務に必要な法令や建築その他の知識が整理されていて、要点を絞って学習できます。
2枚組で8時間収録されています。
テキスト「敷金診断士の知識」を使用したDVD講座になっているので、興味のある方は併せてご購入ください。

受験料

受験料:7,800円

敷金診断士の認定には、試験に合格した後で登録講習を受講する必要があります。
講習料がテキスト代込みで18,000円です。
それと、登録手数料として15,000円も必要です。

受験申込方法

敷金診断士 女性受験予約の流れを説明します。

1.受験者登録

CBT-Solutionsでの受験が初めての方は、登録が必要です。
登録した後で、取得したユーザーIDとパスワードを使用しての受験予約となります。

敷金診断士の受験者専用サイトには、新規登録用の申込ボタンが設定されていますので、そこから登録しましょう。

2.受験予約

受験者登録をしたらログインします。

CBT-Solutionsの受験規約を確認して、特に問題がないようでしたら受験予約へ進みましょう。
受験予約をした後でキャンセルする場合には、キャンセル手数料がかかりますのでご注意ください。

「受験予約」メニューから支払い方法として選べるのは、以下の通りです。

  • クレジットカード決済
  • コンビニエンスストア決済
  • Pay-easy(ペイジー)決済

3.受験予約の完了

受験料の支払い方法が決まると、受験予約が完了となります。
登録したEメールアドレスに予約完了のメールが届きます。
申込内容や支払い手続き、試験会場地図を確認なさってください。

予約した試験の確認や変更、キャンセルをする場合は受験予約画面からすることが出来ます。
変更やキャンセルは、試験ごとにそれぞれ定められたキャンセル期限まで可能です。
繰り返し述べますが、受験予約をした後でのキャンセルはキャンセル手数料がかかります。

4.領収書

試験予約が確定すると、受験者専用ページで領収書の確認ができます。
受験者専用ページに領収書ボタンが表示されますので、ご自身で出力しましょう。

まとめ

敷金診断士 模型不動産賃貸での敷金や保証金についてのトラブルの解決の専門家である、敷金診断士についてでした。
賃貸物件の入居者には、退去時に敷金の返金がある場合が多いです。
そして、通常は退去してから1ヶ月以内に返金がある場合が多いです。

そこでの返金がない場合や、額に不満がある場合の相談を受けるのは敷金診断士の仕事です。
敷金相談は年間で1万件近くあります。
また、県民相談総合センターのような、公的機関からの業務依頼もあります。

多種多様な賃貸物件がある現状において、このような問題はなくなることはないでしょう。
興味のある方はこの資格検定を受けてみてはいかがですか。

 

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