掃除は掃除機だけではない!ほうきの良さをあらためて確認しよう!

掃除は掃除機だけではない!ほうきの良さをあらためて確認しよう!

ほうき。それは古来より使われてきた人間の掃除用品です。
今日では掃除機が使われるようになりましたが、ほうきにはほうきにしかない魅力があります。
今回は、そんなほうきの魅力についてご紹介します!
ほうきには隠された秘密などもあるので、是非ともご覧ください!

ほうきで掃除をするメリットって?フローリング、玄関前、コンクリート、ベランダに使える?

ほうきは意外といろんなところで使えるんです。
そんなほうきのメリットを見ていきましょう。ほうきの良さをあらためて確認しよう 女性

音が静か

ほうきで掃除をするメリットは、第一に、音が静かだという点です。
掃除機の種類によっては、音が他のものと比較すると小さい掃除機もありますが、基本的に掃除機というのは音が大きいものです。

それと比較すると、ほうきは音が周囲に響かないため、基本的に時間を気にせずに使う事が出来ます。

例えば、夜遅くにガラスでできたコップや花瓶を割ってしまった際、後処理に掃除機を使う場合は近所に響く音などが気になりますよね。

しかし、ほうきであれば、そういった時間帯でも大きな音を出さずに使う事ができます。
他にも、夜遅くに部屋の隅に溜まった埃などが気になる事ありますよね。
そういった際にも音を気にせずに気兼ねなく使用することができます。

小回りが掃除機よりも利く

ほうきの魅力は、何といっても小回りが掃除機よりも利くという意味合いで利便性が高いことです。
掃除機は使用する際に電気で起動するので、もちろんコンセントが必要となります。

コンセントを繋いで動かす必要のあるタイプの掃除機の場合、どこが掃除しやすい場所か、逆にどこが掃除しにくい場所かというのは、家に配置されたコンセントの位置によって左右されます。

そういった問題も、ほうきであればコンセントを介さずに埃掃除などができるため、小回りの利きやすさや応用性は掃除機よりも上だと言えます。

どんなところにも使える?

ほうきは小回りが利くので、フローリング、玄関前、コンクリート、ベランダといった場所でも使用することができます。

特にフローリングは頑丈そうに見えますが、ひっかき傷やへこみ傷がつきやすい場所でもあります。
掃除機で掃除を行うと、こういった傷がつく原因を作る事となります。

フローリングに対して掃除機を使うと傷ができてしまう理由は、掃除機の「モーターヘッド」という部品が原因になっていることが多いです。

モーターヘッドとは、掃除機のあの横に細長い口の裏側を見るとすぐに見えるところに位置する部品で、ごみを吸い込む際にこの部位がクルクルと回転することで、ごみを巻き取るようにして取る役割を果たす部位でもあります。

このモーターヘッドは床との摩擦力が大きいため、カーペットや絨毯のような毛の長い敷物を掃除する際には使い勝手はいいものの、フローリングに使用すると摩擦力が大きいために、当然傷が付きやすくなる原因を作ることにもなります。

しかし、そういったデメリットもほうきを使うことで、傷トラブルなどを回避する事が可能です。

他の箇所もほうきで掃けますが、場所によってほうきの種類は違います。
どこの場所でどんなほうきを使えば良いか、具体的な選び方を次の項目で紹介していきます。

逆にほうきが不向きな場所は?

カーペット

ほうきの良さをあらためて確認しよう カーペットカーペットはほうきではなく掃除機で掃除を行うのが望ましいです。
カーペットは毛足が長く、その長い毛の奥に点在する埃やお菓子の食べカスといったゴミをほうきで取り除くのは難しいです。

このため、全ての場所を無理にほうきで掃除しようとするのではなく、ほうきが掃除を行うにあたって向いている場所を見極めたうえで掃除を行うのが重要だと言えます。

地面が見えないくらい溜まっている落ち葉庭に落ちた落ち葉などを掃除する際もほうきが必要になってきますが、残念ながら庭や公園など、足場が土の場所ではほとんどのほうきが効果を発揮する事が出来ません。

熊手であれば、柔らかい平坦な土の上に積もったイチョウの葉などの落ち葉ならば搔き集められますが、足場によっては植物のツルが多く生えている場所もありますね。

そういった場所で熊手を使うと、熊手のツメが壊れてほうきが使えない状態になってしまいます。
ツルや木の根が多く生えているような場所では、竹箒を使う事をおすすめします。

竹箒も箒の一種ではありますが、箒の中でも例外的に庭を掃き掃除するために特化した箒のため、庭で安心して使うことができます。

ほうきの材質の違いって?棕櫚(しゅろ)ほうきって?

ほうきは前述の通り、掃除を行う際に大きな音が出ない、細かい場所に溜まった埃にも小回りが利く、などといった利点があります。

また、ほうきを使って掃除する際にもやはり有効な場所とあまり効果を期待できない場所があることが分かりました

ほうきには様々な種類様々な用途のほうきがあり、それぞれどこを掃除するのに適しているかタイプが違います。

ほうきの材質の違い

棕櫚(しゅろ)ほうき

その名の通り、棕櫚(しゅろ)という植物からできたほうきです。
棕櫚とは、ヤシ目ヤシ科の植物で中国やミャンマーが原産地ですが、日本でも多く見ることができる植物です。

背丈の大きな植物で、外見はヤシ目ヤシ科という分類の通り、ヤシに似ています。
葉先は他のヤシ科の植物に比べて尖っておらず、丸くなっているのが特徴です。
棕櫚の樹皮、そしてその樹皮にくっついている繊維を加工して作られたものが棕櫚帚です。ほうきの良さをあらためて確認しよう 木

棕櫚ほうきの特徴
ほうきとしての特徴は、繊維は細くてしなやかであり、フローリングや畳を傷つけずに効率的にゴミを集められるほうきなので、フローリングの掃除にはもってこいです。

草ぼうき

ホウキギ(アサガ科)の植物体を乾燥させてそのままで、あるいは枝を束ねたものです。
もっと広い定義では、ほうきぎを含めた「草」を利用したものと捉えられます。

竹ぼうき

竹の枝を束ねた材質の固いほうきです。
孟宗竹寒小竹などが用いられます。
柄も竹で作られており、主に庭掃き用として使われます。

万年(萬年)ぼうき

水に強く、耐久性もあるためそう呼ばれているほうきです、
ポリプロピレンなどプラスチック素材やしゅろが用いられます。

シダほうき

熱帯原産のニガシダの繊維を用いたものになります。
黒シダや赤シダのように品質が異なるものがあります。ほうきの良さをあらためて確認しよう ほうき2

どこをどんなほうきで掃除すれば良いのか

フローリング

フローリングを掃除する場合におすすめするのは、棕櫚ぼうきです。
ただ掃除をするだけではなく、編み込まれた棕櫚の繊維が床と擦れ合っているうちに、繊維から棕櫚の脂が染み出します。

掃除をしつつ棕櫚の脂でフローリングの床をコーティングしていることにもなり、棕櫚帚で掃除を続けているとフローリングにツヤを出す事も出来ます。
埃も掃けて、床のメンテナンスもできるとは一石二鳥の働きですね。

玄関前

玄関前にふさわしいほうきは、黒シダほうき化学繊維ほうき(掃く部分が化学繊維でできている)です。
玄関は床の材質が家の外のコンクリートに近いような素材のため、外用のほうきを使って掃除を行う必要性があります。

また、玄関、玄関前は雨水に触れた靴が入るために、そういった環境でも掃き掃除をする場合があるために耐水性が第一に求められるのと、溜まった小石や砂利を掃きだすのも役割として担うのもあります。
多少なりとも力を込めてほうきを掃くという必要がありますね。

コンクリート

コンクリートを掃除する上でおすすめなのは、竹箒です。
竹箒は数多い種類のほうきの中でも随一の頑丈さを誇り、屋外、特にコンクリートやブロック、アスファルトといった硬い石材を使って作られた場所を掃除するのに向いています。

竹箒の毛はかなり硬く作られているので、落ち葉を掃くのに適しています。

雨が降った後に落ち葉の履き掃除をしなければならない場合も、濡れた落ち葉もガンガン掃いていけます。

また、庭木や街路樹の剪定後、切り落とされた樹木の枝や葉を集める際にも使用可能ですよ。

ベランダ

ベランダを掃除する上でおすすめのほうきは、黒シダ箒化学繊維の箒が適していると言えます。
ほうきと塵取りが一体化して置くことができるものを選ぶことで、ベランダが狭い場合でもコンパクトに収納させることができます。

ほうきの歴史って?

ここから先は、少しだけ豆知識でほうきの歴史について触れていきます。

縄文時代

ほうきの良さをあらためて確認しよう 縄文時代縄文時代というまだ人類が狩猟をしていた時代から、掃除の文化はあったのではないかという研究がされています。

縄文時代には貝塚という、貝殻が積み重なったゴミ捨て場のようなものがありました。

この頃から既に、日本にはゴミが出たらそのゴミを一か所に集めることで、自分達の生活圏を清潔に保つという行為が行われていました。
その理由は、一説によると日本の気候、温暖湿潤気候が関係しているとも言われています。

そのゴミを集める際、手で引っかき集めていたとも考えられますが、人間というのは道具を開発して進化をしてきた生き物です。
明確な文献はありませんが、この時代からほうきに準ずる掃除用具はあったのかもしれません。

奈良時代や平安時代

ほうきはなんと、奈良時代から既に原型が存在していたと考えられます。
それを裏付けるのは、日本最古の歴史書にして日本神話が記された「古事記」の一節です。

天若日子(あまわかひこ)の死後、その妻の下照比賈(しもてるひめ)が喪屋(もや)を建てて、鷺(さぎ)を掃持(はきもち)した

この文の「掃持(はきもち)」という単語に注目してください。「掃」という文字が入っています。

喪屋とは、古い言葉で、墓の近くに造った、遺族が喪中の間に過ごす家のことです。
遺体を埋葬するまでの間に保管しておく場所でもあります。

先ほどの文は、簡単に言うと遺体安置所をほうきで掃いて綺麗にしましたという意味の文です。
奈良時代や平安時代において、掃除というのは空間を綺麗にする、清潔に保つという意味の他に、神事としての意味合いも込められていました。

ほうきで掃くことは「掃き清める」とも表現できます。

ほうきで掃除をするということは、悪霊や疫病神、邪神を追い払い、福の神をお迎えする力を有していたとも考えられており、ほうきは神聖な力を持つ道具とも見られていました。
神器としても扱われていたという時代もあったのです。

身近に使っているほうき、そして掃除という身近な行為はもしかしたら、魔を祓い、福の神を呼び込むための儀式なのかもしれません。

おすすめほうき

前項目に置いて、ほうきにも古い歴史があるということがわかりました。
今現在はただ単純に塵や埃を効率的に集めるための掃除用品としての用途が主な使われ道です。
さて、ここで本来の流れであるほうきの機能と言いますか、おすすめのほうきを紹介しましょう。

ほうきの選び方
  • 柄の長さ(長柄、短柄、ハンディタイプの3種類がある)
  • ほうきの素材
  • 収納のしやすさ
  • ちりとりが付属しているかどうか

手編みホーキ特選長柄 AZ111

手編みホーキ特選長柄 AZ111
created by Rinker
  • メーカー名:アズマ(azuma)
  • 商品名:手編みホーキ特選長柄 AZ111
  • 価格:¥3,170(税込)

長柄タイプのほうきです。
アズマという有名な掃除用品メーカーが開発しました。
素材は一般的なほうき草ですが、柔らかい素材のため、フローリングを傷つけることなく掃除を行えます。

棕櫚帚よりもコシは強めでサイズは133cmの長さ。
重量も重すぎず、しっかりとゴミを掃いて集められます。
学生時代、掃除の時間にこのほうきを使った人も多いのではないでしょうか?

レデッカー(REDECKER)わらほうき 110cm

レデッカー(REDECKER)わらほうき 110cm
created by Rinker
  • メーカー名:レデッカー(REDECKER)
  • 商品名:レデッカー(REDECKER)わらほうき 110cm
  • 価格:¥1,870(税込)

こちらも長柄タイプのほうきで、ドイツの老舗メーカーが作ったわら素材のほうきです。
デザインも明るく、かわいい雰囲気のほうきを使いたいという方におすすめ。

繊維は粗めなので、カーペットの埃を掃除するのに適しています。
屋外にも使えるのがうれしいポイント。
サイズは110cmと、大きすぎず小さすぎずなサイズも良いですね。

名匠163黒シダほうき中柄

名匠163黒シダほうき中柄
created by Rinker
  • メーカー名:アズマ(azuma)
  • 商品名:名匠163黒シダほうき中柄
  • 価格:¥800(税込)

こちらは中柄タイプのほうきです。
玄関やベランダなどの外の空間を掃除するのに最適なほうきです。

黒シダという素材は玄関やベランダを掃除する際に求められる耐水性、耐久性の2つをしっかりと兼ね備えているので、こういった空間を掃除するのに向いています。
サイズは約78cmから約91cmです。

また、このほうきは長柄サイズも用意されており、そちらは約124㎝となっています。

棕櫚4玉荒神箒 トサカ 中

棕櫚4玉荒神箒 トサカ 中
created by Rinker
  • メーカー名:山本勝之助商店
  • 商品名:棕櫚4玉荒神箒 トサカ 中
  • 価格:¥2,420(参考価格)

最後はハンディタイプのほうきです。
デザインもシックで、機能性も抜群。
フローリングに落ちた細かなゴミや、本棚の上に溜まった埃等の汚れもサッとこれ一つで払いのけられます。

また、デザインも派手ではなく、落ち着いたダークブラウンのカラーリングのため、壁に掛けるとインテリアのような雰囲気を出す事も出来ます。

まとめ

以上、ほうきの良さについてお伝えしてきました。
掃除機にはない魅力がほうきにはありますね。

時と場合によっては、例えばカーペットの中に棲息するダニを除去したいときは、掃除機を使った方が良いケースもありますが、掃除機は基本的にコンセントのある場所しか使えないし、濡れた場所にも使う事ができません。

その点では、ほうきは室内でも屋外でも種類を変えれば使う事ができます。

ほうきにも向き不向きはありますが、コンセントを介さずとも使えるため、そういった点ではなかなか利便性が高いのではないでしょうか。
あなたも今日からほうきを使ってみてはいかがでしょうか。

 

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