保育士採用試験について

保育士採用試験について

ここでは、保育園での保育士採用試験について、取り上げさせていただきます。

適用する仕事

保育士の仕事は、0歳から18歳の児童の養護と教育を行うものです。
保育士の主な職場には、以下のようなものがあります。

  • 保育園
  • 学童クラブ
  • 児童館託児所
  • 児童相談所
  • 乳児院
  • 児童養護施設
  • 障害児、障がい者施設

ここでは保育園で働かれる保育士の仕事内容を、取り上げさせていただきます。

保育士の主な仕事内容ですが、保育園の場合、保育と雑務作業(開園前の園内の清掃、講座やイベント開催に向けての準備や後片付けなど)があります。
保育園の利用目的の大半が、0歳から6歳の児童を日中に預けることです。
利用者は、保護者の代わりになってくれるところを求めている場合が多いです。

保育

健康チェック

どの年齢であれ、園児の健康チェックは保育士の大事な仕事です。

子どもの体調の変化、怪我の有無をみる
顔色、表情、体を見る。体温測定をする。
活動している時の様子を観察する。
いつもと違う様子があるか、傷があるか知っておく。(体調や怪我の程度によっては、迎えに来てもらったり、保護者に連絡をしたうえで病院へ行く。)
昼寝中の呼吸チェック
窒息死やSIDS(乳幼児突然死症候群)を防ぐために行う

次は、年齢別での仕事内容です。
一般的な保育園の0歳から2歳と、3歳から6歳の場合に分けて説明させていただきます。

0歳から2歳の場合

つぶらな瞳で見つめる0歳児・トイレ面
オムツを穿いている子にはオムツ替えをします。
汚れているところを清潔にするところから始めて、トイレで排泄ができるようにトイレトレーニングをしていきます。
そうすると、オムツの着用をやめて、パンツを穿けるようにもなります。

・食事面
0歳児には、ミルクを作って飲ませます。離乳食を食べさせることもあります。
1歳児から2歳児は、自分でスプーンやフォークを使って食べられるようにしていきます。
保育園の方針によっては、2歳後半から箸の練習もします。

・運動とことば
ずりばいやハイハイする子から、歩いたり走ったりする子になっていきます。
ずりばいとは、ハイハイの前段階で、腹ばいで移動するほふく前進のような動作です。

0歳から2歳は、声を出すときに単語をはっきり言えるようになってきます。
会話も少しずつできるようになってきます。
発達、成長の過程が大きい時期で、年齢や個別の違いによって細かい気配りや支援が必要です。
また、理解やコミュニケーションを取る事が難しい時でもあり、相手を叩いたり、かみついたりすることもあるので、トラブルを未然に防ぐようにします。

3歳から6歳の場合

青いボールランドで遊ぶ保育園児自主性や自意識、思いやりなど精神面の成長が著しい時期です。
子どもの気持ちを共感しつつ、他者との関わりや協調などの経験を重ねたり、子ども自身で何かをやってみる意欲や達成感、充実した喜びを味わえたりできるよう、環境づくりをして関わったり見守ったりしていきます。

・生活面の世話
食事、睡眠、着替え、手洗いなどの世話をします。
常に世話をするのではなく、子ども自身で生活面のことができるようにしていきます。

・あそびや製作、うた
子ども同士であったり、保育士との関わりを通して心身の発達を促したり、社会性を養います。

雑務作業

部屋の掃除や、テーブルや椅子などの設置などが含まれます。
また、イベントの製作の準備や、行事での出し物があります。
製作品は装飾品を布や紙などを使って作ります。

書類の作成

保育園で使われている連絡ノート・連絡帳を書く
毎日、日中の様子を専用のアプリやノートを使って伝えています。

・指導案
保育は、育ってほしい姿や、発達を促すためのねらいや目標をもって行います。
そのため、年間、月ごと、週ごとに何をするのか、何ができるようになってほしいかを指導案に書きます。

・日誌
実際に何をやったのか、子どもたちの様子はどうだったのかを毎日書きます。

・個別記録
これは0歳から2歳の子と障害児のみです。
1人ずつの成長の記録や必要な援助等、日や月ごとなどに書いていきます。
個々の成長発達の差が著しいので、必要な事です。

・児童保育要録
子どもたち1人ひとりの様子や発達状況を記録します。
これは小学校へ引き継ぐためのものです。

行事の計画案や講座

スムーズに行事が行えるように計画案を作成します。
時間配分や活動の流れ、担当する場や部分を決めます。
連携が取れるようにするために作ります。

講座では、外部から講師を呼んで、ベビーマッサージや親子歯磨き教室、親子で体を動かすリトミックなどを行う場合があります。

リトミック:楽しく音楽と触れ合いながら、基本的な音楽能力を伸ばし、身体的や、感覚的、知的にも、その後に受ける教育を身につけて育つことができるように、子供たちが持っている潜在的な基礎能力の発達を促す教育のこと。

おおよその年収とキャリアパス

正社員として働かれている保育士の平均年収は、374万5,000円です。
パートとして働かれている保育士の平均年収は、185万円です。
ここでの年収は、男女合わせての平均です。
年収の男女差は、男性の方がおおよそ20万円ほど高くなることが多いようです。

年代別年収

年代別の保育士のおおよその年収は次のようになっています。

20代:300万円から350万円
30代:360万円から380万円
40代:390万円
50代:430万円
60代:400万円から350万円

キャリアパス

ステップアップの様子を明確に表している積み木・初任者
経験年数:初任から1年程度
必要な経験:日常保育業務、職場理念や必要制度の理解、ルールやマナーの遵守、保育指導計画の理解

・クラス担任
経験年数:1年以上
必要な経験:初任者の保育指導、園内業務や会計業務の補佐、専門知識と技術の向上、保育指導計画の立案・評価(一部)

・リーダー
経験年数:3年以上
必要な経験:クラス業務責任、メンバー間の信頼関係構築、担任や初任者の指導や育成、知識や技術の向上

・主任保育士
経験年数:8年以上(副主任は5年以上)
必要な経験:業務遂行責任、研修プログラムの計画や実施、他部門や地域関連機関との連携、経営状態の把握、園長補佐、提供サービスの質向上、組織の強化とリーダー以下の育成

・園長
経験年数:10年以上
必要な経験:施設内のあらゆる調整、保育士の管理や指導責任、運営や経営責任、事務や出納の管理、資金計画、保育に対する深い理解と経験

認可団体

公立保育園の運営主体は市区町村の自治体です。
自治体が運営主体ですので、公立の保育園で働いている職員は公務員になります。

一方、私立保育園の運営主体は様々です。
社会福祉法人が運営主体となる事が多いですが、近ごろはNPO法人であったり、学校法人、企業(株式会社)などの様々な団体が運営主体となっています。

受験条件

保育士として働くには、保育士資格を取得する必要があります。
保育士資格を取得するルートを2つ紹介させて頂きます。

保育士試験を受ける

独学で保育士試験を受ける方法です。
独学で合格できれば、費用を抑えられます。
勉強の費用はテキスト代くらいです。

なかには、通信講座を利用するケースも考えられます。
自由に勉強ができるので、生活の中でやることがある人でも、保育士資格を目指すことができます。

しかし、デメリットとしては、独学だとモチベーションの維持が難しいのと、法改正などの新しい情報が入りづらくなる点です。
保育士試験では、法改正の情報収集は欠かせないからです。

一方、この方法のメリットは、保育士の国家資格は年齢に上限がないので、幅広い世代の人が保育士を目指すことができます。
大人になってから保育士を目指すこともできますよ。

保育士試験は、1年に2回実施されています。前期(4月)と後期(10月)です。

保育士資格の取得が可能な学校に通う

もう1つは保育士養成校を卒業する方法です。
保育士養成校には、専門学校、短大、大学があります。

厚生労働大臣指定の「保育士を養成する学校その他の施設」に入学して、必要な科目を修めて卒業すると、自動的に保育士資格を取得することができます。
保育士養成施設として国が認めた施設であれば、保育士試験を受験せずに保育士資格を取得できます。
メリットとしては、実習で実技試験の内容がカバーできることです。

保育士国家試験の受験をする場合は、二次試験に実技試験がありますので、筆記試験の他にそちらの対策が必要になります。

採用条件では
採用条件も雇用形態によって違います。
雇用形態には、正社員、契約社員、派遣社員、パート、アルバイトがあります。
どの雇用形態なのかによって、賃金形態なども変わってきます。

また、公立保育士では、地方自治体が設置した保育園や、幼保連携型認定こども園、児童福祉施設などの保育施設などで働くケースがあります。

合格率

合格率は非公表です。

1年当たりの試験実施回数

保育園によって、1年当たりの採用試験の回数は違います。

試験科目

保育士の女性に抱っこされている赤ちゃん保育園の保育士採用試験の試験内容は、公立か私立かによっても違います。

公立保育園

公立保育園で働かれる場合は、公務員保育士試験に合格する必要があります。
また、公立保育園の場合は、採用試験の内容は自治体によって変わってきます。

公立の場合は公務員の採用試験となるので、多くの自治体では保育士の専門科目だけではなく、一次試験では教養科目の準備も必要になります。教養科目は出題範囲が広いです。

二次試験では、論文や面接が行われることが多いです。
保育について自分なりの考えを持つのはもちろんのこと、子どもに関しての行政や時事問題などにも目を通しておき、自分なりの意見を持っておいた方が良いでしょう。
二次試験では、論作文、面接、実技試験、体力試験などを課すことが多いです。

論作文

通常は、テーマと文字数を指定されて、制限時間内に自分の見解を論理的に述べる文章を作成する形式です。
対策をするのには、出題されやすいテーマで実際に書いてみるのがいいです。

次のようなテーマが、近年出題されやすいです。

  • 少子化社会における保育士の役割とは
  • 理想とする保育士像
  • (保育園のある)市が抱える諸問題について
  • 待機児童問題について
  • 少子高齢化社会の原因と対策
  • 公務員のコンプライアンスについて
  • 最近のできごとで学んだこと

本番は制限時間があるので、うまくまとめられないことがあります。
論作文のテクニックには、最初に結論を書く、理由を3点にまとめるといったものがあります。
例えば、参考書を使って確認しておくのが良いです。

面接

個別面接や集団面接が行われます。
面接は、コミュニケーション能力や保育士の適正を試されます。
よく質問される内容には、次のようなものがあります。

自己PR、長所と短所、趣味や特技、学生時代に打ち込んだこと、どうして保育士になりたかったのか、公務員保育士の志望動機、時事問題、専門知識、事例対策(状況を提示されて、そのときどうするかを述べる)

面接では、緊張しているときも自分の意見を説明できるか、まわりへの配慮があるかといったことを確認されます。
模擬面接をしたり、自分で答えている姿を撮影するなどして、自分の話し方を確認しておくのがいいです。

実技試験

自治体にもよりますが、保育園の採用試験で実技試験がある場合があります。
よく行われることが多いのは、音楽実技言語実技造形実技です。

【音楽実技】
音楽実技試験では、ピアノや弾き歌い、手遊びなどが多いです。

チョコレートのような茶色いミニチュアピアノ
――ピアノ
課題曲、自由曲、初見などの課題があります。子どもたちの歌いやすさが重要です。
ミスがあっても、最後まで止まらずに、楽しそうに弾くように心がけるのがいいです。

――弾き歌い
弾き歌いでは、無理ない音域で感情をこめて行うのがいいです。姿勢や表情も注意したほうがいいです。
背筋を伸ばして、自身をアピールするのがいいです。
高い演奏技術が求められるわけではありません。
幼児に歌って聴かせることを想定して、子どもたちの前で楽しく笑顔で演奏できるか、歌えるかがポイントです。

――手遊び
手遊びは、うたに合わせて手や指を動かす遊びです。
手指の運動をしたり、リズム感を身につける狙いがあります。
コミュニケーション力をつけることもできますし、脳の活性化にもなります。

【造形】
実技試験の造形では、保育現場のワンシーンを絵画で表現することがあります。
試験当日に出題される問題文での一場面を、絵画で表現します。

合格するのに意識するポイント
情景および人物などを豊かにイメージした描写や色使いができているかです。
保育士の仕事では、絵を描いたり、物を作ったりする子どもの豊かな想像力を理解して、援助していく必要があります。
絵画などの造形表現力が必要です。
子どもが楽しい気持ちになる、明るい絵が高得点となることが多いです。

【言語】
お話を課題から1つ選択して、3分ほどのお話をすることが多いです。
課題として挙がっていることが多いのは、次のようなお話です。
「ももたろう」「3びきのこぶた」「おおきなかぶ」「3びきのやぎのがらがらどん」

20人程の子どもが、前にいることを想定します。
お話の編集や、展開にルールはないですが、3分になるようにまとめるといった条件で行われます。

合格するポイント
  • 保育士として基本的な声の出し方ができること
  • 表現上の技術
  • 幼児に対する話し方ができること

物語には、導入、展開、余韻といった流れがあります。
子どもたちが御話に夢中になるような流れにしたり、子どもの想像する世界を広げられるような魅力ある言語表現をする工夫が大切です。
美しい言葉の使い方にも、注意した方が良いです。

私立保育園

私立保育園の場合は、保育園ごとに採用試験問題の作成をしています。

多くの私立保育園の一次試験は書類選考です。
履歴書や大学の卒業見込み証明書、保育士資格の証明書だけでなく、志望動機や保育園指定の小論文を提出する場合があります。

二次試験は、公立保育園と同じで、面接と実技試験、論文が実施されます。
試験では、保育園の運営方針や教育理念を理解しているかを確認される場合も多いです。
事前にホームページや応募要項などを、しっかり確認しておきましょう。

採点方式と合格基準

採点方式や合格基準は、その園によって違います。
保育士採用試験では、次のような採点基準や合格基準があります。

勤務条件

給与や勤務時間が希望と合わなければ、働くことが難しくなるでしょう。
多くの保育園では、延長保育が行われています。
朝7時くらいの朝早い時間に開園したり、夜20時くらいの遅い時間まで開いている施設があります。

経験

中途採用の場合は、経験年数でどの程度の経験があるかがわかります。
今までに勤めていた保育園と、採用試験を受ける保育園の保育の観念が合うかどうかの判断もできます。

能力

コミュニケーション能力や協調性は、採用基準のひとつです。
保育園は、職員や保護者や地域の人とのかかわりが多いです。
基本的なマナーがあるかどうかや、職員との協力ができるか、言葉遣いに問題はないか、表情に明るさがあるか、適度な清潔感があるかが見られます。

スキル

園によっても違いますが、ピアノを弾くことができるかや、英語スキルが見られることもあります。
卒園式のときにピアノ演奏があったり、誕生会などで伴奏することもあります。
音楽に力を入れている園や、英語教育に力を入れている園は増えています。

取得に必要な勉強などの費用

一例ですが、保育士の資格の取得が可能な学校の費用をご紹介します。
学校によっても様々ですが、私立の学校の場合は2年間でおよそ200万円以上は見ておいた方が良いでしょう。
大学の場合は、4年間で400万円以上はかかる場合が多いです。

また、保育士試験には実技試験があります。
音楽表現、造形表現、言語表現の3科目のうちから、2科目を選択するのでそれらを勉強するための費用も必要でしょう。

音楽表現

ピアノの前に置かれているアコースティックギター音楽表現では、ピアノかギターかアコーディオンの技術が必要です。
ここでは、選択した楽器の使用環境は整っているものとして、話を進めさせていただきます。

ピアノの場合

ピアノの練習をするのにかかる費用は人それぞれです。
それに、保育園の採用基準によっても変わってきます。

音楽教室によっては、保育士の対策コースもありますので、教室で指導を受けるのも良いと思います。
ピアノ教室に通う場合は、費用は教室によって違いますが、1ヶ月に1万円ほどはみておいた方が良いでしょう。

ピアノ教室に通わずに独学で練習する場合は、1曲まるごとをいきなり弾こうと思わずに、数小節ずつ練習するのが良いです。

ギターの場合

保育士試験でのギターはアコースティックギターです。
ギターを選択するのであれば、基本的には持参することになります。
ギターを使うことを考えられているのであれば、メンテナンスの方法も身につけておきましょう。

ギター教室に通われる場合、費用は月に1万円から2万円ほどのところが多いです。
レッスン内容や場所によっては、月に4万円ほどのところも見受けられます。

サイレントギターで練習をする場合
サイレントギターであれば、室内で練習をすることができます。
生音が静かで、夜でも周りを気にせずに練習をすることができます。
持ち運びや保管もしやすいですし、軽くてコンパクトです。
気軽に弾くことができます。

アコーディオンの場合

アコーディオンを選択するのであれば、独奏用アコーディオンを用意しましょう。
試験の日に不具合が生じることも考えて、メンテナンスの仕方も練習した方が良いかもしれません。
アコーディオンの教室に通われる場合ですが、月に4回ほどのレッスンだと、費用は月に1万円から2万円ほどのところが多いです。

※言語表現や造形表現の場合は、あまり大きな費用はかかりません。
お話で使う本や造形表現で使うクレヨンなどはかかりますね。

おすすめの参考書

参考書を1点紹介させて頂きます。

2023年版 ユーキャンの保育士 実技試験 合格ナビ
created by Rinker

出版社名:ユーキャン
商品名:2023年版 ユーキャンの保育士 実技試験 合格ナビ
価格:1,540円(税込)

こちらは、音楽、言語、造形の実技試験について紹介しているのが特徴です。
・音楽
2023年の課題曲の弾き歌い用の楽譜が、2種類ずつ掲載されています。

・言語
2023年の課題のお話のアレンジ例が、2パターンずつ収録されています。
ご自身の話しやすさや速さに合わせて選択ができます。

・造形
作品見本がフルカラーで掲載されています。色鉛筆での着彩がわかります。
本番と同じ大きさの枠がダウンロードできます。
なぞり描きでの練習であったり、1つのポーズを多場面へアレンジする方法などの、上達のための工夫がよく見られます。

受験料

保育園の採用試験では、受験料は基本的にはかかりません。

受験申込方法

公立か私立かの学校申込方法は公立保育園と私立保育園で、やり方が異なります。

公立保育園の場合

公立保育園で働くには、保育士資格を取得して各自治体が実施する職員採用試験に合格する必要があります。
採用試験の内容や応募方法、試験日程や申し込みの受付時期は自治体によって異なります。

1.受験申込
就業したい各自治体の採用試験などの情報を集めて、受験申込をします。
申込期間は自治体によって異なりますが、採用の年度の前の年の5月から9月くらいに募集されることが多いです。
ただ、年度によっては募集をしない自治体があります。
逆に、保育士に欠員が出た場合は追加募集の採用試験を急きょ行う場合もあります。

2.一次試験
筆記試験が行われることが多いです。

3.二次試験
一次試験通過者のみ、二次試験が行われます。
二次試験では、面接や実技試験が行われるのが一般的です。
なかには三次試験が行われる自治体もあります。

4.合格者名簿に登録
二次試験か三次試験に合格すると、合格者名簿に登載されます。
公立保育園の場合は、試験に合格しても即採用ではないので注意しましょう。
ここで、もし登録期限の1年が過ぎても採用が決まらない場合は、再度採用試験を受験しなければなりません。

5.配属先の内定
各保育園で欠員が出たり、補充することになったりした場合は、合格者名簿に登載された者が配属先への内定が決まります。

6.採用
内定へ承諾の返答をすると、正式な採用となります。公務員保育士としての勤務が開始されます。

私立保育園の場合

1.求人から応募
保育園を運営する会社や法人などが出す求人に、応募をします。
学校に寄せられた求人案内を見たり、ハローワークで探したり、人材紹介会社を使ったりするなどの方法があります。

2.一次選考
私立保育園の場合は、一次選考は書類審査が多いです。
一次選考を通ると、二次選考へ進みます。

3.二次選考
二次選考は、面接、実技試験、小論文などで行うのが一般的です。
各保育園や運営会社で選考試験を受けます。
なかには三次選考がある場合もあります。

4.採用内定
二次選考か三次選考に合格すると、内定通知が届きます。

5.採用
内定に対して承諾の返答をすると、正式に採用決定です。
保育士としての仕事が始まります。

まとめ

保育園での保育士採用試験について、取り上げさせていただきました。
保育園では健康チェックから始まって、2歳まではトイレや食事や運動とことばの世話をします。
3歳から6歳のこどもには、生活面の世話やあそびや製作、うたなどをします。

公立の保育士は公務員となります。運営団体は市区町村の自治体です。
公立の保育園は、2000年には57.1%ほどだったのですが、2019年には35.4%ほどに減っています。

一方、私立保育園の運営主体は様々です。
私立保育園の場合は、求人が出ているところに応募して、選考を通過していきましょう。

 

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