理容師と美容師の違いをご存じですか?
以前は理容師は男性がお客様、美容師は女性お客様でした。
今は法律が変わって、女性でも理容師に、男性でも美容師にお世話になっています。
その違いを簡単に言うと、理容師は「容姿を整えること」、美容師は「容姿を美しくすること」です。
今回は、理容師試験についてご紹介します。
Contents
適用する仕事
理容師の職場は
などです。
一般に、理容室は理容院、床屋、散髪店、理髪店などと呼ばれています。
その仕事はカットやシャンプー、刈り上げ、カラー、パーマなどの施術をして、お客様の容姿を整えることです。
おおよその年収とキャリアパス
年代別の平均年収は、次のようになっています。
20代:おおよそ246万円から313万円
30代:おおよそ384万円から417万円
40代:おおよそ371万円から332万円
50代:おおよそ271万円から332万円
60代以上:おおよそ300万円から476万円
地域別の年収は、次のようになっています。
北海道・東北:378万円
関東:384万円
東海:386万円
甲信越・北陸:382万円
関西:366万円
四国:385万円
中国:361万円
九州・沖縄:352万円
アルバイト、パートの平均時給:1,044円
派遣社員の平均時給:1,300円
大きい理容室に入社した場合は、社内で昇進していくのが一般的です。
入社後にアシスタントとして、準備や片付け、シャンプーなどをこなします。
そこで技術を身につけていきます。
その後、カットやカラー、パーマなどの技術を修得していきます。
そこから、スタイリストとして独立するのが一般的です。
スタイリストとして、技術だけでなくて話術なども身につけると、顧客がついてきます。
しかし、2011年以降、理容室の数と従業理容師数は減少しています。
美容室の数と従業美容師数は増加していて、利用客が少しずつ美容室へ流れていることが伺えます。
仕事内容の違いは、理容師のみが提供できるのが顔そりです。
一方、伝統的に美容師の業務とされていたのが着付です。
結婚式や成人式では、ヘアメイクから着付までを一人で提供できることです。
他には、化粧の一部として軽い顔そり、まつ毛に対するパーマネントウェーブやエクステンションができます。
認可団体
理容師国家試験を実施しているのは、公益財団法人理容師美容師試験研修センターです。
受験条件
理容師国家試験を受験するためには、厚生労働大臣または、知事指定養成施設を卒業する必要があります。
養成施設は、全国に200以上あります。
平成10年4月1日以降に入学した人は、理容師・美容師養成施設で次の課程を修了していなければなりません。
昼間課程の場合:2年以上
夜間課程の場合:2年以上
通信課程の場合:3年以上
一方、平成10年3月31日以前に入学した人は、理容師・美容師養成施設で次の課程を修了していなければなりません。
昼間課程の場合:1年以上
夜間課程の場合:1年4ヵ月年以上
通信課程の場合:2年以上
合格率
・第47回(令和4年度)
受験申込者数:1,325人
受験者数:1,305人
合格者数:1,048人
合格率:80.3%
・第46回(令和4年度)
受験申込者数:799人
受験者数:770人
合格者数:549人
合格率:71.3%
・第45回(令和3年度)
受験申込者数:1,310人
受験者数:1,289人
合格者数:1,096人
合格率:85.0%
1年当たりの試験実施回数
理容師国家試験は、年に2回実施されています。春季と秋季です。
- 春季試験は、おおよそ1月下旬から2月上旬に実技試験が行われて、3月上旬に筆記試験が行われます。
- 秋季試験は、おおよそ7月下旬から8月上旬に実技試験が行われて、9月上旬に筆記試験が行われます。
試験科目
筆記試験は7課目あります。
筆記試験の7課目は5分野に括られています。出題数は全部で55問です。
下記はそれぞれの課目の問題数です。
- 関係法規・制度及び運営管理:10問
- 衛生管理:15問
- 保健:10問
- 香粧品化学:5問
- 文化論及び理容技術理論:15問
計55問
一方、実技試験もあります。内容は下記の通りです。
- モデルウイッグの審査
- カッティングの準備[7分間]
- カッティング試験[25分間]
- 基礎刈・仕上げ刈(20分間)
- セニングカット(5分間)
- 毛払い[2分間]
- シェービング・顔面処置及び整髪の準備[7分間]
- シェービング及び顔面処置試験[15分間]
- 整髪試験[5分間]
- 毛払い・顔面拭き取り[2分間]
- 仕上がり審査
採点方式と合格基準
筆記試験は、全て四肢択一の選択式問題です。正答がそのまま採点されます。
第47回理容師国家試験の合格基準は以下の通りでした。
筆記試験の合格基準
- 55問中60%以上の正答率であること
- 関係法規・制度及び運営管理、公衆衛生・環境衛生、感染症、衛生管理技術、人体の構造及び機能、皮膚科学、香粧品化学、文化論及び理容技術理論のいずれの課目においても無得点がないこと
美容師免許所持によって理容技術理論のみの受験を申し出た者については、理容技術理論12問中7問以上の正答数である場合を合格とする。
実技試験の合格基準
- 衛生上の取扱試験 減点が20点以下であること
- 基礎的技術試験 減点が40点以下であること
取得に必要な勉強などの費用
第24回試験~第47回試験の過去問は、理容師美容師試験研修センターが公表しています。
筆記試験を勉強をするための費用はかからないと思います。
ただし、合格するには学費がかかります。
理容師・美容師養成施設での2年間での学費の合計は、300万円ほどのところがあります。
通信教育では、3年間で50万円を超えるくらい~80万円くらいのところが多いです。
受験料
実技試験及び筆記試験を両方受験する際の受験料:25,000円
実技試験のみ受験する際の受験料:12,500円
筆記試験のみ受験する際の受験料:12,500円
受験申込方法
受験願書は、理容師美容師試験研修センター本部、または各ブロック事務所や各養成施設で配布しています。
または、郵送を依頼することも可能です。
郵送を希望する場合は、理容師美容師試験研修センター本部に、電話にて依頼が必要です。
提出書類
受験願書に次のものを添付します。
- 写真
- 受験資格を証明する書類
- 受験料払込の証明書
提出方法
提出書類は、受験案内が入っていた封筒(水色)に、出願者の住所と氏名を記入して、郵便局窓口から簡易書留によってセンターへ郵送します。
簡易書留で郵送した際の「簡易書留郵便物受領証」は、受験票が届くまで保管しておいてください。
郵便物の追跡のために必要となります。
まとめ
以前までは理容室は男性の行く場所、美容院は女性の行く場所と規則で決まっていました。
しかし、現在では、この規則が緩和されて性別に関係なくできるようになりました。
女性も理容室に行く人が出てきています。
理容師はカットやシャンプー、刈り上げ、カラー、パーマなどをする人です。
理髪師、床屋とも称されます。
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