静岡県富士市について

静岡県富士市について

富士市といえば何を思い浮かべますか?
富士山?それとも紙のまち?たいていの方はこのようなイメージかと思います。
その他はと言うと、残念なことに思い浮かばない方もいるかもしれません。
ですが、富士市には他にも魅力がたくさんあります。
今回は富士市について調べてみました。

特徴

富士市は静岡県東部に位置する、人口約25万人の都市です。北は富士山、南は駿河湾に挟まれており、自然に恵まれています。
また、東京までは新幹線で70分、東名高速道路で80分程で、首都圏へのアクセスにも優れています。

市区町村の花

静岡県富士市に咲いている白いバラ市の花はバラです。
「みどりと花のある美しい都市づくり」及び「明治百年記念事業」の一環として、昭和43(1967)年に制定されました。
バラの見頃は春と秋、4月から5月と9月から10月です。

市内でバラが見られる主な公園
中央公園:200種、1,800本
広見公園:170種、2,000本
岩本山公園:220本
富士駅南第1公園:208本
富士山こどもの国:300本。標高が高く、平地と気温差が大きいため、春は平地の見ごろが終わったころから楽しめます。

災害

富士山を中心に赤く光っている関東地区の地図海抜0メートルから富士山までを市域に持つ豊かな自然は魅力の一つですが、自然は時に災害を引き起こします。
昔から富士山噴火や地震・津波、洪水・土砂災害など様々な災害に見舞われてきました。

中でも嘉永7(1854)年に起きた「安政東海地震」では、市内でも家屋の崩壊や火災など、甚大な被害が出たという記録が残されています。
そのため、市全体で防災意識が高いです。

防災士試験について

かぐや姫伝説

かぐや姫と富士山をモチーフにしたマンホール富士市はかぐや姫伝説発祥の地と言われています。
富士山周辺ではかぐや姫は月に帰るのではなく、富士山に登り去っていったというストーリーです。
この話は富士山信仰に関わる寺社の縁起書などに記され、かぐや姫は富士山の祭神であったと伝承されています。

竹採公園をはじめ、市内各所にかぐや姫伝説にまつわる石塚や神社が点在しています。
また、広見公園内にある「富士山かぐや姫ミュージアム」にて、富士市で受け継がれてきたかぐや姫伝説が詳しく紹介されています。

歴史

文献によると、すでに約33,000年前から暮らしを営んできました。
こちらでは時代別にご紹介します。

中世から戦国時代

中世では「源平合戦」「曽我兄弟の仇討ち事件」の舞台となりました。

治承4(1180)年に、富士川をはさんで繰り広げられたのが源平合戦です。
けれども、この戦いにより、平氏は戦わずして敗走しました。

その後、征夷大将軍となった源頼朝によって建久4(1193)年に行われたのが巻狩りです。
その最中に曽我十郎・五郎の兄弟が、父親の仇である工藤祐経を討つ事件が起きました。それが「曽我兄弟の仇討ち」です。
弟の五郎は鎌倉へ護送される途中、現在の富士市鷹岡で首を刎ねられたと伝えられており、兄弟にまつわる史跡が数多く残されています。
この事件を題材とした「曽我物語」は人気を博し、能や歌舞伎の題材となっています。

戦国時代になると、駿河一帯は戦乱が絶えませんでした。
「応仁の乱」をきっかけに今川家・武田家・北条家のせめぎ合いが始まりました。
天文 23(1554)年に今川義元・武田信玄・北条氏康による三国同盟を結びますが、桶狭間の戦い長篠の戦いなどにより、この地を支配する武将が度々変わります。
こうした覇権争いの時代は、徳川家康が天下統一を果たすまで続きました。

江戸時代から現在に至るまで

江戸時代では吉原地区を中心に宿場町として栄えました。
一方で、富士川上流にかけての地域では、豊富な水資源を利用した紙漉きが「駿河半紙」としてブランド化し隆盛しました。
これが富士市における製紙業の始まりです。

とはいえ、当時生産の中心は隣の富士宮市一帯で、富士市域においてはまだ主流産業になるまでには至りませんでした。

明治時代以降

明治時代になると、次第に和紙から洋紙へ、個々の生産から機械による工場生産へと切り替わるようになりました。
明治23(1890)年に富士製紙第一工場が誘致されたのを皮切りに、機械製紙が一気に広まります。
このことが富士市の製紙業の土台となりました。
その後、大正時代から昭和初期にかけても企業の進出が相次ぎ、工場の操業を開始するようになりました。

ペーパーロールの断面

戦後の発展と公害問題

太平洋戦争中は製紙工場から軍事工場に変わりましたが、戦後になると再び製紙⼯業都市として⾶躍的に発展していきました。

しかし、その代償として、公害が発生してしまいます。
急速な地域工業化により、「田子の浦港のヘドロ」や大気汚染による「富士ぜんそく」、水質汚濁、悪臭が発生し、問題となりました。

【田子の浦港のヘドロ問題とは】
高度経済成長に伴う生産拡大により、田子の浦港付近にある多数のパルプ工場から処理されない水が流れ込みました。
あまりに大量の工場排水が流れたため、悪臭や健康被害、漁獲量の減少、貨物船の立ち往生が発生し、全国的な問題に発展していきました。

その後行政と企業、それに地元住民の話し合いのもと解決に向けた対策が施行され、状況が改善していきました。
現在では持続可能な社会の実現に向け、再生紙をはじめ資源の循環利⽤に力を入れています。

交通

関東地方と近畿地方を結ぶ東海道沿いにあるため、非常に多くの交通網が張り巡らされています。

鉄道

富士山の近くを通る東海道新幹線岳南電車以外はJR東海の鉄道路線です。
東海道新幹線…新富士駅
東海道本線…東田子の浦駅、吉原駅、富士駅、富士川駅
身延線…富士駅、柚木駅、竪堀駅、入山瀬駅、富士根駅

岳南電車…岳南線の全駅は富士市内を走ります。こちらは人気観光名所でもあるため、後半の「名所」欄でもご紹介します。

バス

路線バス

富士急静岡バス
富士急シティバス
富士急バス
山梨交通
富士市コミュニティバス

高速バス

東名ハイウェイバス
東海道昼特急号
かぐや姫エクスプレス(富士-東京線)
やきそばエクスプレス(富士宮-東京線)
新富士・沼津・御殿場-成田空港線
フジヤマライナー(富士山駅・河口湖-大阪・京都線)
金太郎号(小田原・新松田・沼津 – 大阪・京都線)

道路

晴れた日の新東名高速道路

高速道路

東名高速道路…富士IC-富士川SA/富士川SIC
新東名高速道路…新富士IC

自動車専用道路

西富士道路…富士IC-広見IC-新富士IC
静岡県道88号-色久沢線…新富士IC-大淵末広

国道

国道1号線
国道139号
国道469号

県道

6つの主要地方道と20の一般県道
旧街道
東海道

漁港

田子の浦港

産業や企業

農業・漁業:主に林業、お茶の生産、しらす漁業です。
工業:富士市は工業が盛んな町です。多くの企業が工場を置いています。

【支社や工場を置く大手企業】

  • 旭化成株式会社
  • 日医工株式会社
  • 王子マテリア株式会社
  • 興和株式会社
  • ジヤトコ株式会社
  • パーパス株式会社
  • 東芝キヤリア株式会社
  • 日本製紙株式会社
  • ポリプラスチックス株式会社

など

現在でも製紙業は富士市において主要産業です。
全国で生産されているトイレットペーパーの約4割は、富士市内で生産されています。
先の公害問題の反省から、製紙産業の発展と環境問題を両立させるため、現在は古紙再生に積極的に取り組んでいます。
富士地域で作られた再生紙製品「ふじのかみ」は、地元メーカーの協力を得て製品化されたブランド品です。

名所(観光地やレジャー、公共施設や商業施設など)

ふじのくに田子の浦港みなと公園

駿河湾に面する公園です。
園内にある展望台「ドラゴンタワー」からは、田子の浦漁港や駿河湾を眺めることができます。
中でも、天気の良い日に漁港越しに見える富士山は、この公園の大きな魅力です。

「ふじのくに田子の浦港みなと公園」のドラゴンタワー

富士山こどもの国

富士山麓標高800~940メートルに位置する、自然体験・アクティビティが楽しめる公園です。
園内は「街」、「草原の国」、「水の国」という3つのエリアに分かれ、それぞれ特徴を生かした造りになっています。
ホテルやキャンプサイトを設けているため、宿泊が可能です。

「富士山こどもの国」のキャンプ場から見た富士山

道の駅富士川楽座

県道富士川身延線、または東名高速道路「富士川SA」上り線からアクセスできる道の駅です。
飲食店や物産店に加え、プラネタリウム、学びながら各種体験が楽しめる体験館があります。

人気の観覧車「富士スカイビュー」は特徴的な構造をしています。
36台あるゴンドラの内、8台が真下の景色が丸見えなシースルー構造となっており、迫力満点です。
日没になると、15分毎にLEDイルミネーションが色鮮やかに彩ります。

「道の駅富士川楽座」

岩本山公園

北に富士山、西に富士川を望む公園です。
梅や桜、バラ、アジサイなど、季節によって様々な花が楽しめます。
中でも梅園に定評があり、早春には多くの人が富士山を背景に梅の花の写真撮影に訪れます。
夜景スポットとしても人気が高いです。

「岩本山公園」の梅エリア

岳南鉄道

JR東海道線吉原駅と岳南江尾駅を結ぶ、全長9.2Kmの鉄道です。
全駅から富士山が見えるのは、富士市ならではというところでしょうか。
昭和の雰囲気をまとったレトロ感も魅力の一つで、今でも駅員さんが乗車券を一枚ずつ切れ込みしています。
筆者も実際に乗車したことがあるのですが、車内にいるとまるで昭和30~40年代にタイムスリップしたかのようでした。

ホームに停まっている岳南電車

また、月に数回「夜景電車」が運行されます。
このイベントでは車内の照明を全て消灯し、外の景色、とりわけ工場の夜景を楽しむというものです。
ノスタルジックな雰囲気を味わえることから、地元の方や鉄道ファンの方だけでなく、市外や県外からも多くの人がやってきます。

食べ物やグルメ

田子の浦しらす

伝統の一艘曳き(いっそうびき)と素早い氷締めから、抜群の鮮度が自慢です。
釜揚げでも生でもお好みでどうぞ。
田子の浦港や漁協食堂をはじめ、多くのレストランで提供されています。

釜揚げしらす丼セット

つけナポリタン

麺をスープにつけて食すスタイルのナポリタンです。スープはトマトと鶏ガラなどを掛け合わせています。
主に吉原地区のレストランやカフェで食べることができます。

つけナポリタンー漬けるナポリタン

サイダーかん

学校給食オリジナルメニューです。サイダーと寒天を使っています。
寒天特有のプルプルとした感触と、サイダーのシュワシュワとした舌ざわりが特徴で、今では大人気の給食メニューです。(写真はイメージです)

緑色のゼリー

まとめ

以上、富士市についてご紹介しました。
富士市は海抜0メートルから富士山を市域に持つため、地区によって生活スタイルが異なる大変珍しい市です。
とはいえ、市全域で古来より豊富な自然を生かして暮らしてきたというのは共通しています。
製紙工業はその一貫と言えるでしょう。

市内には富士山を見渡せる公園や施設がたくさんあります。
富士山を間近に感じられる街、富士市。
一度探索してみてはいかがでしょうか。

 

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