唐突ですが、筆者は本が大好きです。
昔から図書館の常連です。
そんな筆者がふと「国立国会図書館職員って何だろう?」と気になりました。
調査したことをまとめていきたいと思います。
Contents
適用する仕事
国立国会図書館は重要な文化機関であり、そこで働く職員たちはたくさんの情報資源を管理して提供しています。
その仕事内容は多岐にわたっていて、膨大な情報の中から重要な資料を収集して整理し、利用者に提供することを求められています。
そんな国立国会図書館員の仕事内容をまとめてみます。
資料の収集と整理
国立国会図書館は日本国内外の広範囲的な資料を所蔵しています。
職員たちはこれらの資料を分かりやすく、効率的に集めて整理しています。
デジタルアーカイブの管理
最近ではデジタル化が進んでいるので、電子データも重要情報資源となっています。
職員たちはデジタルアーカイブの管理やコレクションを集めるのにも貢献し、オンラインアクセスを促しています。
これはデジタルアーカイブの整理やメンテナンス、利用者向けのプラットホーム開発も含まれています。
読者サービス
国立国会図書館では、一般の利用者や経験者からの質問に対応するため、資料の検索や提供、リサーチサポートといった様々な読者サービスを行っています。
職員たちは利用者のニーズを理解して、サービスを提供する役割を持っています。
学術・文化イベントのサポート
国立国会図書館は学術講演や文化イベントの開催も行っています。
職員たちはイベントの企画、運営にも参加します。
法令や政策の対応
国立国会図書館は、法令や政策の変化にも対応していく必要があります。
職員達は法律遵守や政府の方針に基づき、資料の提供や情報発信を行います。
おおよその年収とキャリアパス
次は、国立国会図書館職員たちの年収とキャリアパスについて述べていきます。
年収
国立国会図書館職員たちの年収は経験や職階、専門性によって異なってきます。
一般的とされているものを記していきますが、具体的な数字に関しては、時期や地域によって変動していきます。
初任給・新卒入社者
国立国会図書館職員の初任給は、大学卒業者であれば約300万円から400万円程度が一般的です。
これに諸手当や賞与が加わり、総合的な年収が形成されます。
一般的な職階(主任職や係長など)
職務経験を積んだり、昇進したりすることで年収が増加します。
一般的な職階では、500万円から700万円程度が目安とされています。
管理職や上級職(課長や部長など)
管理職や上級職では、職務の責任が大きくなるため、年収も相応に高くなります。
800万円以上の年収が期待されることもあります。
特別職(館長や副館長など)
国立国会図書館のトップリーダーや重要なポジションにある特別職の年収は、1000万円以上に達することがあります。
キャリアパス
次に、国立国会図書館職員たちのキャリアパスについて述べていきます。
1.新卒採用・初任職
大学や専門学校を卒業した者が、新卒で国立国会図書館に採用されます。
初任職では基本的な業務を学びつつ、図書館の運営に携わります。
2.昇進・スキル向上
職務経験を積んだり、専門的なスキルを身につけたりすることで昇進の機会が訪れます。
研修プログラムを受けたり、資格を取得したりすることがキャリアの向上に寄与します。
3.一般的な職階への昇進
主任職や係長などの一般的な職階への昇進を経ていきます。
図書館の運営や資料整備など、より高度な業務に携わります。
4.管理職への挑戦
上級職や管理職への昇進を目指す際には、リーダーシップや組織運営のスキルが求められます。
人事異動や公務員試験を受験することが一般的です。
5.特別職のポジション
特別職に昇進することで、館長や副館長などの重要なポジションを担うことが可能です。
これには幅広い経験と高い専門性が求められます。
一部の職員は学術研究への参加や専門的な論文執筆などを通じて、図書館の知的な発展に寄与することもあります。
以上が、国立国会図書館職員たちの年収とキャリアパスとなります。
認可団体
国立国会図書館職員の認可団体は、試験を実施しているところを述べると「国立国会図書館」自体となります。
受験条件
では、国立国会図書館職員になるにはどうしたらいいのでしょうか。
- 一般職(大卒程度)で21歳以上30歳未満であること
- 一般職(高卒程度)で18歳以上24歳未満であること
- 高校・短大・高等専門学校などの卒業生、もしくは卒業見込みのもの
国立国会図書館の職員は「国家資格」となっています。
これは特別職の国家公務員であり、狭き門の資格です。
合格率
その国会図書館職員の合格率はどれほどなのでしょうか。
2018年~2022年のデータから述べます。
年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2022年 | 542人 | 13人 | 2.4% |
2021年 | 412人 | 13人 | 3.2% |
2020年 | 435人 | 14人 | 3.2% |
2019年 | 638人 | 17人 | 2.7% |
2018年 | 757人 | 13人 | 1.7% |
上記のデータからわかるように、かなりの狭き門となっています。
1年当たりの試験実施回数
試験日は1年に1回実施されます。
試験は3次試験まであります。
- 1次試験は5月下旬
- 2次試験は6月中旬~7月上旬
- 3次試験は7月下旬~8月上旬
試験科目
試験科目も相当難しいものとなっています。
試験枠は総合職試験と一般職試験(大卒程度試験)の2種類です。
第1次試験から第3次試験まであります。
第1次試験
総合職、一般職とも、教養試験(多肢選択式)を120分間行います。
内容は一般的知識や知能を問う試験です。
第2次試験
第2次試験はいろいろ行われます。
- 専門試験(記述式)/総合職120分、一般職90分
- 英語試験(多肢選択式)/60分
- 小論文試験/総合職のみ60分
- 個別面接(オンラインで実施)/参考として性格検査を実施
専門試験は、受験者が選択した1科目のみを記述式で問われます。
科目は申込時に申請します。
法学(憲法、民法、行政法、国際法から受験時に2科目選択)、政治学、経済学、社会学、文学、史学(日本史、東洋史、西洋史から受験時1科目選択)、図書館情報学、物理学、化学、数学、工学・情報工学(工学全般、情報工学から受験時に1科目選択)、生物学
英語試験は長文読解が求められます。
小論文試験は与えられた課題について、1200字書きます。
第3次試験
第3次試験は総合職、一般職とも個別面接が実施されます。対面で行われます。
採点方式と合格基準
独自のテストと面接に受かる必要があるとされています。
特に第2次試験が重要と思われます。
第2次試験の際に、質問紙法による性格検査を行い、人物試験の参考とします。
第2次試験合格者は、専門試験、英語試験及び人物試験の成績を総合して決定されます。
また、総合職試験の小論文試験は、第3次試験における評定に用いられます。
取得に必要な勉強などの費用
特別教材などは出ていないようです。
受験をした方の記録を見ると、独自で赤本や教材をそろえて勉強をしていたようです。
書籍名を挙げていきます。
国家一般職[大卒]教養試験過去問500 2025年度版
出版社名:実務教育出版
商品名:国家一般職[大卒]教養試験過去問500 2025年度版
価格:3,300円(税込)
公務員試験 新スーパー過去問ゼミ7 数的推理
出版社名:実務教育出版
商品名:公務員試験 新スーパー過去問ゼミ7 数的推理
価格:1,980円(税込)
公務員試験 新スーパー過去問ゼミ7 判断推理
出版社名:実務教育出版
商品名:公務員試験 新スーパー過去問ゼミ7 判断推理
価格: 1,980円(税込)
公務員試験 新スーパー過去問ゼミ7 社会科学
出版社名:実務教育出版
商品名:公務員試験 新スーパー過去問ゼミ7 社会科学
価格:1,980円(税込)
公務員試験 新スーパー過去問ゼミ7 人文科学
出版社名:実務教育出版
商品名:公務員試験 新スーパー過去問ゼミ7 人文科学
価格: 1,980円(税込)
畑中敦子の資料解釈ザ・ベストNEO
出版社名:エクシア出版
商品名:畑中敦子の資料解釈ザ・ベストNEO
価格:1,540円(税込)
令和6年度試験完全対応 公務員試験 速攻の時事
出版社名:実務教育出版
商品名:令和6年度試験完全対応 公務員試験 速攻の時事
価格:1,320円(税込)
公式のテキストが出ていないため、自身で工夫して勉強をしています。
一概に「これが良い」というのは存在しません。
他にも「国立国会図書館」のホームページに、職員採用試験合格者の「合格体験記」が載っていますので、それらの声も参照しましょう。
受験料
受験料は驚くことに、無料とされています。
挑戦のしやすさはある一方、狭き門をくぐるには何度もトライしている方もいることでしょう。
受験申込方法
受験希望者は国立国会図書館のホームページから、受験を希望する試験種別の受験申込フォームから、申し込みます。
令和6年の場合は、申込受付期間が2月1日10時~2月16日17時まででした。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ふと気になって調査してみた国立国会図書館職員ですが、いやはやかなりの難度ですね。
簡単な資格ではないと思いますが、「是非挑みたい!」という方もいることでしょう。
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