日本シニア検定について

日本シニア検定について

総人口の約30%が65歳を超える今の日本は、超高齢化社会です。
団塊の世代が75歳以上となってくる2025年に向け、高齢者支援に必要な人材を237万~249万人増やす必要があるといわれています。
今回ご紹介する「日本シニア検定」とは、高齢者を知る検定です。

適用する仕事

この資格の効果が出てくる仕事は、介護業界や、幅広い年代と接する接客業、サービス業などです。
また、ボランティアなどでも意義あるものとなるでしょう。

ですが、「日本シニア検定」の資格は、仕事に使える資格とはあまりいえません。
家族の介護をされている人や、今後に自分が高齢者になることを考えて、早めの準備をしたい人に向いている資格です。

老夫婦と子供家族のむつまじい人形まとめると、この資格の取得をして価値があるのは、次のような方々です。

該当する人
  • 高齢者社会について学びたい人
  • 介護業界で働く人
  • 家族の介護をされている人
  • 接客業のような、幅広い年齢の人と触れ合う人
  • 高齢者のためのボランティアをお考えの人

おおよその年収とキャリアパス

日本シニア検定で身につけたことで就職や転職で、有利になるとはあまりいえません。
ちなみに一例ですが、介護職の場合、男性介護職の年収はおおよそ390万円、女性介護職の年収はおおよそ347万円となっています。

認可団体

日本シニア検定は、一般社団法人の日本シニア検定協会の検定です。

一般社団法人 日本シニア検定協会のロゴマーク

受験条件

日本シニア検定の受験には、特に制限がありません。どなたでも受験することが出来ます。

合格率

令和2年度:受験者数101人:合格者数97人:合格率96.0%

令和1年度:受験者数65人:合格者数59人:合格率90.8%

平成30年度:受験者数108人:合格者数100人:合格率:92.6%

これより最新の合格率は不明です。

1年当たりの試験実施回数

数字の2

1年に2回の公式試験が予定されています。場所は、東京・大阪・名古屋などの主要都市です。

また、公式試験とは別に、認定校での臨時検定試験も開催されています。
2024年3月現在、認定校がある都道府県は以下の通りです。
愛知・東京・大阪・静岡・三重石川長野・千葉・埼玉・神奈川・群馬・香川・兵庫福岡長崎

※認定校の学科は様々ありますが、福祉科や理学療法学科、作業療法学科、言語療法学科などがあるところです。
認定校の講師も、看護師、介護福祉士、理学療法士、社会福祉士、鍼灸師などの国家資格がある人です。

試験科目

試験科目の前に、まず検定試験の流れをご説明します。

検定試験の流れ
  • 基礎課程:シニア検定基礎課程テキストの購入⇒受験願書提出⇒公式試験
  • 一般課程:シニア検定テキストの購入⇒受験願書提出⇒公式試験
  • 実技課程:一般課程合格の方⇒願書提出⇒実技試験

一般課程に合格すれば、実技課程を受験できます。
実技課程では車椅子の扱いなどが試験内容として、実施されます。

一般課程

基礎課程

など

実技課程

車椅子、ギャッジベッド、基本体位、移動、移乗など

義肢装具士試験について

採点方式と合格基準

マークシート方式で行われる試験です。

合格基準
100点が満点の試験で、70点以上で合格となります。
全50問中の、35問の正解で合格です。

取得に必要な勉強などの費用

日本シニア検定の一般課程基礎課程が、認定校で随時開催されています。
1回は無料招待で受講することができます。
受講料とテキストの代金は以下に示させていただきます。

一般課程

「一般課程」講習日程 全5回:33,000円(税込)
お試し一回無料です。無料参加されるときはテキストのみご準備ください。1回につき2時間です。

【講習内容】

日本シニア検定テキスト第3版【一般課程】商品名:日本シニア検定テキスト第3版【一般課程】
第3版は【一般課程】と【実技課程】が分冊で発行されています。

  • 一般課程テキスト:価格3,960円(税込)
  • 実技課程テキスト:価格1,540円(税込)

基礎課程

「基礎課程」講習日程 全5回:33,000円(税込)
こちらもお試し一回無料です。無料参加されるときはテキストのみご準備ください。
こちらも1回につき2時間です。

【講習内容】

  • 人体のしくみⅠ
  • 人体のしくみⅡ
  • 誰にでも起こる老化を知ろう
  • 高齢者を悩ます病気
  • 元気に歳を重ねるためにⅠ
  • 元気に歳を重ねるためにⅡ

「基礎課程」は、はじめて介護をされる方、老化についての知識を仕事に活かしたい方、認可外サービスを始めたい方、日本以外の国籍をお持ちの方で介護の日本語を学びたい方に適しています。

日本シニア検定テキスト第1版【基礎課程】

商品名:日本シニア検定テキスト第1版【基礎課程】
価格:2,750円(税込)

テキスト内容

日本語圏でない読者にも学びやすい、フリガナ付きのテキストです。

  • 人体解剖生理
  • 生理的老化
  • 高齢者のかかりやすい疾病
  • ノーマライゼーション
  • 社会保障制度

など

受験料

受験料:7,000円+消費税

受験料は「一般社団法人 日本シニア検定協会」にお振込みする必要があります。税込みの金額をお振込みください。
このとき振込手数料も納めます。

振込の際の名前と、願書の名前は一致させる必要があります。

【振込先】
岐阜信用金庫 八田支店 029
一般社団法人 日本シニア検定協会 普通 1222049

受験申込方法

基礎課程を受験される人は、シニア検定基礎課程テキストの購入が必要です。
一般課程を受験される人は、シニア検定一般課程テキストの購入が必要です。

どちらの課程も、受験願書はシニア検定のテキスト内にあります。

日本シニア検定の受験までの流れは、次の通りです。

1.受験料のお振込み

「一般財団法人 日本シニア検定協会」に、受験料7,000円に消費税を加えて振込みをします。
消費税を含めた金額で振込んでください。このとき振込手数料も納めます。

また、お振込みの際の名前と願書の名前は一致していなければなりません。

2.必要書類の準備

受験日時や受験会場などをホームページでご確認して、各書類の記入が必要です。
次の物を用意する必要があります。

  • 受験願書、個人情報使用承諾書
  • 証明写真2枚
  • 受験料振込明細書コピー1枚

3.出願手続き・送付

書類を簡易書留か宅急便で送ります。

4.受験票の到着

出願書類のデータをもとにした受験票が、事務局から、申込締切から2週間ほどで指定した住所へ届きます。

当日の持ち物では、次のものが必要です。

  • 受験票
  • HB以上の鉛筆(B~6Bまでの鉛筆も問題なし)
  • 消しゴム

まとめ

赤い車の前で妻の車椅子を押す夫

日本シニア検定は、仕事に使う資格というより、家族の介護のためであったり、自身が高齢者となるのに備えたりするための資格です。

高齢者の介護を高齢者が行う「老々介護」や、高齢の認知症患者の介護を認知症である高齢の家族が行う「認認介護」が増えているのが現状です。
介護者が高齢となって、負担が大きくなることが心配されています。

もし、外出することも減って、外部から刺激が得られずにいると認知症となるリスクが高まってしまいます。
そして、最悪の場合「共倒れ」になることも考えられます。

さらにいうと、介護する側が男性の場合は、家事が困難となってしまうこともあります。
妻が認知症になってしまった場合、それまで妻に炊事、洗濯、掃除、ごみ出しなどをしてもらっていた男性は、介護だけでなく、家事をすることも困難になってしまうこともあり得ます。

日本人の平均寿命は、男性が81.5歳で女性が86.9歳です。
日本人の健康寿命は、男性が72.6歳で女性が75.5歳です。
日本は世界的に、どちらも長寿の国なのですが、その健康寿命と平均寿命の差の分だけ、介護が必要になってしまいます。

「日本シニア検定」はそうした必要なことを学ぶための検定なのです。

 

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