皆さんはレザー物のお手入れをする時、お気に入りのレザーだったのに、ヒビが入っていたり、またはカビが発生して気分が落ち込むことありませんか?
今回は、お気に入りのレザージャケットを長持ちさせる方法をご紹介したいと思います。
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レザーが水分を吸ってしまうと?雨、泥汚れに防水グッズが有効か?
春になってだんだん暖かくなると衣替えの季節がやってきますね。
寒い時期に大活躍してくれたコートやダウンジャケットのお手入れをされると思います。
また、秋から冬入りたての頃に着用したレザージャケットも使用した場合は、お手入れしなければなりません。
レザージャケットを着用するのは、コートじゃまだ暑いしカーディガンだと夜は肌寒いしといった感じの気候の時かもしれません。
手に持っていても邪魔にならないし、軽くて防寒着にもなるアイテムですね。
レザーを着るのは、秋から初冬にかけてが一番多いかと思います。
レザーと水分
日本では雨もけっこう降るので、レザー(革)は日々のお手入れが不可欠なのです。
雨や湿気に弱いためコートやダウンよりも、お手入れが大切です。
もし、お気に入りのレザーが雨に濡れてしまったら、まず第一に革も人の肌と同じと思って下さい。
私達人間は、夏は日差しから肌を守るために日焼け止めを塗ったり、日傘を使ったり、冬は乾燥を防ぐために通常の季節に比べて化粧水をたっぷりと使用し、瑞々しさを失わないように乳液をしますよね。
レザーが水に濡れると変形してしまう場合があります。
さらに、湿気によってカビが生えてしまったり、雨ジミができたりしてしまいます。
だから、革も肌と同じで日々のお手入れが大切なのです。
レザーと防水グッズ
革製品のお手入れは「水濡れ」と「汚れ」からいかに守るかで決まってきます。
その役割をするのが「革用の防水スプレー」です。
これは単に水や雨から守るだけではなく、日常的に着用していると汚れが付くのを防いだり、乾拭きしたときに革についた汚れも落としやすくしてくれます。
もしも、外出先で突然の雨が降ってきて革ジャンやレザージャケットが濡れてしまったら、まずは、輪染みを残さないために、吸収性が高いティッシュペーパーやペーパータオルで水分を吸収させてあげるのが一番です。
乾いたタオルでもよいのですが、革の種類によってはタオルだと革が先に水分を吸収してしまうこともあるので注意して下さい。
合皮、本革の違いって?なめしの臭いって?天日干ししてはいけない?
まず、合皮と本革の違いは大まかに言うと、合皮はビニール(素材の違いで呼び名も変わります)製で、本革は天然皮革と言って、動物の皮をなめして革にしたものを指します。
合皮とは
合皮とは、布地の上にポリウレタンやポリ塩化ビニル等の樹脂を塗布し、表面を本皮に似せた素材のことです。
表示では「合成皮革」と表記されます。
ポリウレタンを使用したものはPUレザーといい、ポリ塩化ビニルはPVCレザーといいます。
特徴としては、本革は「経年変化」し、合皮は「経年劣化」する点です。
合皮の特徴としては、本革より軽く、水にも強く手軽にお手入れが出来ることです。
雨などに濡れた際には、乾いた布でさっと拭くだけで基本OKです。
ただし、現在の染色技術では色落ちは避けられないので、濃い色のベルトなどを着用して汗をかいたり、こすった際には色落ちに気をつけて下さい。
見た目も本革に近いですが、質感などに違いが出ます。
プラスチックやビニールと同じ素材なので、長時間手で持っていると汗でベタついたりします。
合皮は「経年劣化」すると説明しましたが、だいたい合皮の寿命は3年程といわれています。
本革は天然の物を使っているので、一つとして同じものはありません。
特にこういった天然の表情を生かした革は特に「経年変化(エイジング)」しやすく、使えば使うほど手に馴染み、色味も深みが出くるのが味わい深い一品になっていきます。
本革とは
皮革は動物からはいだ原革を「皮」、用途に応じて脂肪や汚れ、不要物を取り除いた後、なめす・漉く・染めるなど加工したものを「革」と区別して表します。
一般的に流通している革は、牛・豚・羊など飼育されている動物です。
他にも、エキゾチックレザーと言われるような、ワニなど様々です。
同じ動物の革でも種類は多種多様でそれぞれの特徴を把握し、製品が製作されています。
動物の皮はそのままの状態で放置したままでは使用が出来ません。
繊維についた膠質(ゼラチン)が腐敗し、乾燥して硬くなります。
それを防ぐため、なめし剤を使って膠質を取り除き、繊維だけに加工したものを「革」といいます。
「なめす」とよく聞きますが、大きく分けて植物性のタンニン(渋)なめしと、鉱物性のクロムなめしの2種類があります。
比較的軽くやわらかい質感に仕上がり、ミシン縫いにも適しています。
なめし直後はクロム化合物の影響で青みがかった白色になり、染色すると発色よく仕上がります。
短時間で加工できるので、流通している革製品のほとんどがクロムなめしです。
本革はお手入れ次第で、10年ほどもちます。
ですが、本革の弱点は水分です。
なので、雨や汗をかいたり、高温多湿の場所において置くのはNGです。
そういった場合はきちんと乾いた布で拭き、風通しの良い場所で保管し、まめにオイルやクリームを定期的にしてお手入れをすることが大事です。
革製品の臭いって?
新品の革製品には、独特の臭いがしますよね?
そもそも革の原点は動物の革です。
動物から剥いだ革は、そのままでは腐敗し乾燥し硬くなってします。
それを防ぐために加工する技術を「なめし」といい、それに用いたものが以前は植物性のタンニン(ミモザの木)を使われていましたが、手間がかかる為ここ最近は、手間や時間を比較的掛からない「クロム」という化学薬品を使用したものが使用されています。
その皮をなめして革にする過程で使用する「タンニン剤」が、革独特の臭いを発生させているのです。
基本的に革は水に弱いので、もし使用して水に濡れてしまったら、すぐに乾いた布で丁寧に拭き取って下さい。
臭いが発生しないように、保管場所は風通しが良く、かつ日陰のところにしましょう。
革製品の臭い取りですが、紫外線の消臭・紫外線の殺菌作用で臭いを取る方法があります。
革製品は天日干しは厳禁なので、天気が良く少し風があるときに、日陰干しを何度か試してみるとよいでしょう。
この方法は時間はかかりますが、手間がかからずコストがかからないのが良いところです。
大きめな袋と重曹を使った環境にも易しい方法です。
45Lのゴミ袋を使用する場合、重曹を300gを入れます。
重曹は編み目が細かい布などに入れて、革製品と重曹を一緒に入れて24時間以上置いておくと臭いが薄れていきます。
1回で無理な様なら何度か試してみてください。
最後に天日干しして良いのかと聞かれますが、これはNGです。
革は人の肌と同じ様に日焼けてしまい、革そのものを傷めてしまいますので天日干しは避けましょう。
ちりやほこりを落とすのにブラシが有効?レザークリームがひび割れを防止する?
買ったばかりのジャケットのお手入れは、防水保護です。
防水保護しておけば、突然の雨や食べこぼしなどから守ってくれます。
- 乾いた布や柔らかいブラシでジャケットの汚れを軽く拭き取る
- レザージャケット全体に、むらなく防水スプレーを吹きかける
- きちんと乾燥させたら、乾いた布で優しく乾拭きして完成!
普段の汚れはレザーをよりよい状態で長持ちさせるには、普段のお手入れが重要です。
そのお手入れ方法は簡単で一週間に一度程度、乾いた布や柔らかい馬毛ブラシで優しく拭くだけです。
レザーは乾拭きすることによって革の油分が染み出し、光沢が出ます。
レザーの寿命を延ばすためには、油分を補給しましょう!
レザーの油分が不足すると、革の繊維が固くなり傷がついたり、破れやすくなります。
長持ちさせるにも油分の補給が大切なのです。
目安は年に1回~2回程度です。
「シーズンが終わったら油分を補給する」と覚えておくことが大事です。
先の事でシーズンが終わったら油分を補給と述べましたが、レザークリームを塗ることによってヒビ割れを防止できます。
ライダースは牛革が多く、軽さと柔らかさの羊革にはレザージャケットに多く使用されています。
どんな革にも合うオールマイティーなレザークリームも販売されていますが、物によっては合わないのもありますので、どんな物でも一度見えないところで試してから使用しましょう。
革のジャケットやレザーは動物の革ですから、私達人間と同じ様に乾燥に弱いです。
なので、クリームで保湿することが大事です。
クリームを塗る事により乾燥を防ぎ、薄汚れも落とすことが出来ます。
ですが、あまり塗っても逆にカビが発生してしまうので、薄くムラなく伸ばすような感じでクリームを塗りましょう。
おすすめ防水グッズ、カビ取りクリーナー、レザークリーム、クリーニング店、業者
おすすめ防水グッズは、特に革にとって大敵の水。
突然雨が降って濡れた日には「このジャケット駄目かも…」と思うほど、シミや革がゴワゴワになって、どうしようと途方にくれた事ありませんか?
そうならないために、おすすめな防水グッズや情報をご紹介したいと思います。
デリケートレザープロテクター
- メーカー名:コロンブス
- 商 品 名:デリケートレザープロテクター
- 価 格:¥1,320(税込)
- 容 量:180ml
プロの革製品を扱う方からも絶大なる評価を受けた逸品です。
通常の革の防水スプレーは、フッ素樹脂という成分が配合されているのですが、これを吹き付けて革の表面に吹き付けフッ素の粒を並べることで、水の粒子を弾く撥水層を作り出すというのが、従来品に多く見られた作りでした。
こちらのスプレーは、デリケートな革向けに成分を調整しており革がシミになりにくい配合になっています。
また、革への保湿成分が含まれており乾燥を防ぐ効果があります。
この撥水スプレーを使って大雨の中で、実験したところ雨が玉のようになって落ちたそうです。
更に同じところを2度がけするのがポイントだそうです。
ラナパー レザートリートメント
- メーカー名:Renapur(ラナパー)
- 商 品 名:ラナパー レザートリートメント
- 価 格:¥2,200(税込)
- 容 量:100ml
革に必要な油分を補いワックス成分で表面を保護してくれるレザートリートメントです。
自然なツヤをよみがえらせます。
撥水効果があり、匂いもありません。
革だけでなく、木、金属、人工皮革など幅広く使用できるそうです。
ナチュラルクリーン
最後に、おすすめのクリーニング店です。
千葉県君津市にある「ナチュラルクリーン」というお店をご紹介します。
全国各地から、ここであれば何とかしてくれるかもしれないとクリーニング品が殺到しているお店だそうです。
しかも、そのクリーニング技術はプロでも目を見張るものだそうです。
基本、テーラードスーツやジャケットは、原則洗わないこととされていて、その理由を服が「壊れてしまうから」と言っています。
その理由は簡単で、服の構造を理解していないからだそうです。
それに、プレス(仕上げ)の際に、服に合わせて最適なプレス仕上げを行っていないから「服を壊す」ということが起きるそうです。
また、水にもこだわりがあるといいます。
こちらのお店では、必要不可欠な「水」は地下400mという深さから採取しているそうです。
つまり天然水で洗っているのです。
他にも、絶大な効果がある「ウォータクリーニング」や「細かい仕上げが高いクオリティを生む」など、各工程をスペシャリストがこだわりと服に対する敬意を持って扱っていると見受けられます。
こちらのクリーニングですと、洗いのプロと仕立てのプロが組み合わさった唯一無二の一品になるかもしれませんね。
まとめ
ここまで革について色々述べてきましたが、少しでも長く革を持って接すれば、きっと素晴らしい革になっていくと思いました。
一品一品同じものはないのが本革です。
メンテナンスは大変ですが、その分愛着がわくと思います。
この記事を見て本革っていいなと思って下さったら、嬉しいです。
タンニンなめしとは、古くから行われている方法で樹木の渋を用いて革をなめします。
時間と手間がかかりますが、コシやハリが出ます。
また、油分を吸収しやすい特徴があり、経年によりアメ色に変化します。
「ヌメ革」の多くは、タンニンなめしがほどこされたものです。