配色、色彩について専門性の高い知識を要求されるカラーコーディネーター検定ですが、これ一つだけでは、就転職活動において決定的なアピールポイントには足りません。
自身のこれまでの経歴に添えたり、今携わっている業務のステップアップに活かしたりする形となるでしょう。
今回は色づかいの造詣を深めるカラーコーディネーター検定について解説します。
Contents
適用する仕事
適用する仕事はさまざまあります。
カラーコンサルタント
配色、色彩について専門性の高い知識を有し、顧客獲得に効果的な色づかい、デザインを提案するお仕事です。
アパレル業界、プロモーション業務、広告、食器、盛り付けデザインなど、幅広い分野で配色を提案します。
パーソナルカラー診断
その人の生まれ持った髪色、虹彩の色、肌の色合いに合わせて、似合う色のメイク、ファッションのカラーリングを提案します。
- 髪の色がウォームブラウンの方にはオレンジやイエローなどのビタミンカラーが似合う
- 虹彩の色が赤みがかったブラウンの方にはラベンダーやミントグリーンなど淡いカラーが似合う
など、配色についての知識が役立ちます。
ディスプレイデザイナー
百貨店のディスプレイ、セレクトショップの陳列プランなどの空間デザインを考え店内を演出します。
雰囲気づくりに努めることで、販売促進につながるのです。
ときには施工管理状況を監督することもあるでしょう。
カラーコーディネーター検定を取得しておけば、マネキンに着せる服の効果的な色を選択できるかもしれません。
Webデザイナー
クライアントの依頼内容を参照してWebサイトの構成、Webページのレイアウトを制作します。
企業、個人それぞれ、思い描いているWebデザインが違いますので対応する必要があります。
アクセシビリティを高めつつビジュアルの美しさも兼ね備えるWebデザインをするのに、カラーコーディネーター検定が役立つことでしょう。
パッケージデザイナー
商品棚に陳列されたお菓子のパッケージは、しばしば購買意欲を掻き立てます。
お菓子の断面図だったり、溶けたチョコレートがお菓子に注がれていたりするパッケージデザインの雰囲気を、背景や図形、フォントのカラーなどをコーディネートをしてブランドイメージを決定づけるためにも、センスとしてカラーコーディネーター検定が役立つでしょう。
インテリアコーディネーター
個人宅、オフィス、店舗内装、ホテル内装、美術館、教室内装、クリニックなどの家具、雑貨、壁紙、照明など
家族団らんのリビングには温かみのあるベージュ、勉強部屋には集中力を高める青、寝室には気分を落ち着かせる緑など、部屋の用途に合わせて選択できるようになるでしょう。
ですので、カーテン、テーブル、椅子、絵画、オブジェ、ラグ、クッション、観葉植物などの色合いを選択、提案するときにカラーコーディネーター検定が役立つでしょう。
グラフィックデザイナー
雑誌や看板の広告、チラシやポスターのレイアウト、ネット広告のバナーデザイン、会社ロゴ制作などを手がけるのがグラフィックデザイナーです。
カラーコーディネーター検定を持っていると、普段の生活に役立つ色彩の知識がグラフィックデザインの仕事に活かせるかと思われます。
おおよその年収とキャリアパス
2021年7月12日現在
年収350万の化粧品メーカー店舗ディスプレイデザインでは、化粧品メーカーとの直取引にも携われるそうです。
カラーコーディネーター検定の知識を活かせる職業はデザイン系が多いので、クライアントとの折衝やチームメンバーをまとめ上げるための高いコミュニケーション能力が挙げられます。
立場によっては管理スキルも求められます。
フリーランスで働くカラーコーディネーターもいるかと思いますが、その場合実務経験と即戦力が求められます。
認可団体
東京商工会議所が運営しています。
東京23区内の会員(商工業者)で構成される民間の総合経済団体です。
1878年に設立されました。
以下の3つの活動を柱としています。
- 経営支援活動
- 政策活動
- 地域振興活動
受験条件
試験当日に、日本国内に在住している方が対象です。
合格率
2020年度試験結果から合格率が割り出されています。
第49回2020年11月29日(日) | |||
スタンダード | 受験者数4,210人 | 合格者数3,044人 | 合格率72.3% |
アドバンス | 受験者数1,115人 | 合格者数561人 | 合格率50.3% |
1年当たりの試験実施回数
2020年は一回行なわれました。
2021年は二回行なわれます。
- 申込受付期間 2021年6月1日(火)~6月25日(金)
- 試験実施期間 2021年6月17日(木)~7月9日(金)
- 申込受付期間 2021年9月29日(水)~10月25日(月)
- 試験実施期間 2021年10月14日(木)~11月8日(月)
試験科目
試験方式はIBT試験です。
試験時間はスタンダードクラス、アドバンスクラスともに90分となっております。
採点方式と合格基準
スタンダードクラス、アドバンスクラスともに多肢選択式となっております。
100点満点中70点以上で合格となります。
出題数は公表されてません。
取得に必要な勉強などの費用
公式テキストが販売されています。
カラーコーディネーター検定試験®スタンダードクラス公式テキスト
- 出版社名:東京商工会議所
- 商品名:カラーコーディネーター検定試験®スタンダードクラス公式テキスト
- 価格:¥3,410(税込)
カラーを活かして明日から使える色の知識が満載の1冊になっています。
服飾や化粧品、チラシやグラフィック、建築やインテリアなどビジネスや生活上で色が活用されている事例を幅広く掲載しているため、楽しみながら学べます。
カラーコーディネーター検定試験®アドバンスクラス公式テキスト(第2版)
- 出版社名:東京商工会議所
- 商品名:カラーコーディネーター検定試験®アドバンスクラス公式テキスト(第2版)
- 価格:¥5,830(税込)
アドバンスではカラーを活かしてビジネスにつなげるテキスト本になっています。
デザインはもちろん、プレゼンテーションやプロモーションなども範囲に入ります。
カラーコーディネーター検定試験唯一の公式テキストです!
受験料
スタンダードクラスは5,500円(税込)
アドバンスクラスは7,700円(税込)
受験申込方法
インターネット受付のみとなっております。
申込期限は希望受験日から14日前までとなっております。
受験申込にはオンライン試験プラットフォーム『Excert』への登録が必要です。
詳しくは「カラーコーディネーター検定」の公式サイトを熟読ください。
まとめ
カラーコーディネーター検定を活用できる職種は、どれもクライアントのニーズに忠実に応える必要のあるお仕事ばかりで、指示内容には、ターゲット客層や納期といった現実的な項目ばかりが目立ちます。
独創性よりも普遍性が求められる場合もありますが、そういった普遍性に自分らしい独創性を包含させると消費者に受け入れられるケースもあります。
ポスターや商品パッケージなどの残るものばかりでなく、Webコンテンツにもカラーコーディネーターやデザイナーの知識が使われています。
そのようにして、普段のデザインのお仕事にちょっとした変化を加えたい方は、カラーコーディネーター検定を取得なされてみてはいかがでしょうか。
月収22万のリフォーム後の外壁、内装業務にもカラーコーディネーターが役立つでしょう。
また、月収25万のカラーコーディネーター検定そのものの通信講座講師も募っているそうです。