イベント検定試験について

イベント検定試験について

イベントにどうやってお客さまを集めようか、イベント会場はどこにしようか、イベント制作の流れを示すタイムラインを用いてどのように情報共有すれば効果的か、イベントではどのようなコンテンツが喜ばれるか、イベントの参加者をどのように管理しようか、イベント当日の受付はどう手配しようか、当日の進行はどうしようか……このようにイベントの企画、制作、管理にはじつにさまざまなタスクが発生します。

今回は、イベント企画から運営まで学べる「イベント検定試験」をご紹介します。

適用する仕事

この資格はイベントの企画制作管理が学べます。
適用する仕事の一例として「イベントプランナー」が挙げられます。

イベントプランナーとは

イベントプランナーはその名の通りイベント企画の発案を担当する仕事です。

具体的な仕事内容は次のとおりです。

仕事内容
  • イベント企画の発案
  • 情報収集や資料作り
  • イベント会場の下見
  • イベント会場設営の段取り
  • パンフレット制作などの宣伝告知
  • 音響備品などの手配
  • 関係各所に対する対応
  • イベント開催時のトラブル対応

イベントの仕事をもっと掘り下げていくと…

イベントの企画、制作、管理をするのに大切な6W2Hがあります。

6W2Hとは
  • why,なぜ……イベントの背景、動機、目的、コンセプト
  • who,誰が……イベントの責任者、関係者、協力者、主催者、後援、協賛
  • whom,誰に……イベントの顧客、客層、対象、ターゲット
  • what,何を……イベントの内容、コンテンツ、アクション、盛り上がり
  • when,いつ……イベントの告知、開催、実施時期、期間、曜日、日程、時間帯、スケジュール
  • where,どこで……イベントを実施するのに最適な会場、広さ、地区、地域、交通アクセス、ロケーション
  • how,どのように……イベントの実施、進行方法、現地、現場、当日の運営、演出
  • how much,いくら……イベント費用、予算、積算、金銭管理

why,なぜ

イベントの目的はさまざまなコンセプトがあります。
「自社製品、サービス、コンテンツの宣伝」「過疎地域の地方活性化」「団体による普及、啓発」など。

自社製品の新たな顧客、過疎地域の新たな労働者、団体の新たな賛同者が期待できるでしょう。

また、既存顧客単価向上につながる より上位モデルの購入を確約していただくアップセル、オプション追加サービスを検討していただくクロスセルを促しましょう。

who,誰が

いろいろな人とディスカッションしている図イベントはさまざまなメンバーが意思の伝達をし合うことで実施につながります。
一般的に、企画、承認、決裁の順で進められます。
潜在ニーズ、顕在ニーズを把握、加えて、業績拡大の実現を見越した課題意識のすり合わせをチーム間で行いましょう。

招待者のリストアップをしてくれる縁の下の力持ちに感謝しましょう。

whom,誰に

スマートフォンと一緒に置かれたUSERの積み木イベントのターゲットユーザーをどれにするのが良いかを決めるのは重要です。
現代で流行りのトレンド、事例を取り入れたり、例えば『コロナ禍』や『推し活』といった流行りのキーワードに肖(あやか)るなどアイディアはさまざまですね。

what,何を

コンテンツを考えてイベントのタイトルを決めましょう。

ターゲットユーザーの抱える問題を明確にするとイベントのコンセプトを決めやすいでしょう。

イベントを終えたあと、ユーザーがどのようなアクションを起こすか想定してイベントコンテンツを決めましょう。

when,いつ

2021年9月のカレンダーとその前に置かれた置物のリスイベントスケジュールを決めましょう。
開催時期の旬も考慮しましょう。
イベント実施二か月前にはユーザーに告知しておきたいです。
定期的に実施するのであれば、毎月第何曜日と、決まった曜日にすることでユーザーから認知されやすくなるでしょう。

where,どこで

住宅地の近くにある大きな会場会場をブッキングしましょう。

自社会議室、イベント用レンタルスタジオ、大型イベント会場、レンタルカンファレンスルーム、コワーキングスペース、ホテル、レストラン、カフェなど
イベント内容の世界観、雰囲気に合った会場を見つけましょう。

また

  • ターゲットユーザーがアクセスしやすい立地か
  • キャパシティ(人数)は足りるか
  • プロジェクター、スクリーン、音響設備は充実しているか、持ち込む必要があるか、持ち込めるか
  • 飲食物は会場側が用意してくれるのか、運営、ユーザー側が持ち込めるのか
  • 控え室を必要とするイベントか

これらと会場費用とを天秤に掛けましょう。

how,どのように

イベントのオープニングからエンディングまでだけでなく、最寄り駅に到着してから、会場に到着してから始まっていると認識してもいいでしょう。

会場の入口が奥まっていて見つけづらい位置にあったら、貼り紙で知らせるか、案内役のスタッフに立っていただきましょう。

混雑が予想される場合、ユーザーのストレスを軽減する手段を講じましょう。

当日の場合、リハーサルの手筈どおり、進行表、進行台本、会場見取り図に従って関係者の方々に動いてもらいましょう。

一つひとつの予定とその時刻、所要時間、それからスクリーン、音響効果、マイクテスト、照明、受付開始時刻、オープニング、休憩、中締め、エンディング、これらが希望どおりかどうかリハーサルで確認し通しリハの時点で確定させておきましょう。

how much,いくら

電卓といっぱいある5千円の商品券チケット代、告知サイト制作、ダイレクトメール、チラシ等制作配布、動画、プレゼンテーション制作、会場レンタル代、音響等各種機材、現場スタッフ人件費など、さまざまな場面でお金がかかります。
そうした費用と照らし合わせてイベントを作り上げていきましょう。

おおよその年収とキャリアパス

2021年8月6日現在

  • 月25万で、社員寮完備のイベント企画運営業務があります。
  • 月23万で、舞台、ミュージカルのイベント企画運営業務があります。
  • 年収380万で、ティーン層向けキャラクターコラボイベント企画運営業務があります。
キャリアパスは?
まずは広告代理店やイベント制作会社に就職し、営業や事務などの仕事からスタートします。
そうして業界に関する知識を得て経験を積んだ後に、プランナーとして仕事を任せられるようになります。

こうしたイベントプランナーというのはアシスタントとして、アルバイトを採用しているケースも多いようです。
働きぶりが認められれば、アルバイトから正社員に登用されるのも少なくありません。

また、力があれば独立も考えられるでしょう。
その場合、業界内外での人脈やイベント全体を見渡して行動する広い視野などが必要になります。

認可団体

一般社団法人 日本イベント産業振興協会 JACEのロゴマーク「JACE 一般社団法人日本イベント産業振興協会」が提供しています。

受験条件

ありません。
イベント検定はイベント管理未経験の方でも受けられます。

合格率

直近ですと、2020年度の受験者数が534名
うち合格者数が417名
合格率は78.1%でした。

1年当たりの試験実施回数

年一回です。

2021年8月9日現在
2021年度の試験実施日は11月13日(土)です。

申込受付開始は7月14日(水)でもう始まっています。
10月24日(日)まで受付期間となっております。

試験科目

  1. イベントの概念と全体像
  2. イベントの企画と計画
  3. イベントの制作推進
  4. イベントの運営とマネジメント

採点方式と合格基準

全50問のマークシート方式です。
合格基準は公表されていません。

取得に必要な勉強などの費用

公式テキストが発行されています。

イベント検定公式テキスト 基礎から学ぶ、基礎からわかるイベント
created by Rinker
  • 発売元:JACE 一般社団法人 日本イベント産業振興協会
  • 商品名:イベント検定公式テキスト 基礎から学ぶ、基礎からわかるイベント
  • 価格:3,300円(税込)

また、試験対策セミナーも開催されています。

  • 日程:2021年10月16日(土)10:00~16:30
  • 会場:TKP市ヶ谷カンファレンスセンター
  • 費用:7,700円(税込)

受験料

11,000円(税込)です。
JACE会員ですと7,700円(税込)になります。

受験申込方法

インターネット申込の際に顔写真画像を添付する必要があります。
詳しくは「イベント検定」の公式サイトを一読してください。

まとめ

ファイルを持って人差し指を上げている白シャツの女性以上「イベント検定試験」の概要でした。
繰り返しますが、イベントの企画、制作、管理をするには大切な6W2Hがあります。

  • why,なぜ……イベントの背景、動機、目的、コンセプト
  • who,誰が……イベントの責任者、関係者、協力者、主催者、後援、協賛
  • whom,誰に……イベントの顧客、客層、対象、ターゲット
  • what,何を……イベントの内容、コンテンツ、アクション、盛り上がり
  • when,いつ……イベントの告知、開催、実施時期、期間、曜日、日程、時間帯、スケジュール
  • where,どこで……イベントを実施するのに最適な会場、広さ、地区、地域、交通アクセス、ロケーション
  • how,どのように……イベントの実施、進行方法、現地、現場、当日の運営、演出
  • how much,いくら……イベント費用、予算、積算、金銭管理

このようにイベント運営で学べる6W2Hの考え方は日常生活、社会生活においてさまざまな場面で応用できるでしょう。
皆さんも「イベント検定」取得を目指してみてはいかがでしょうか。