「逃亡者」のトミー・リー・ジョーンズはハリソン・フォードを超えた?

「逃亡者」のトミー・リー・ジョーンズはハリソン・フォードを超えた?

今回は「逃亡者」をご紹介します。
「逃亡者」(原題: The Fugitive)は1993年公開のアメリカ映画です。

妻殺しの罪を着せられた医師が警察に追われながらも真犯人を捜し出すために孤軍奮闘するサスペンス大作です。

1960年代のテレビドラマをベースとしたリメイク作品で、医師リチャード・キンブルをハリソン・フォード、連邦保安官補サミュエル・ジェラードをトミー・リー・ジョーンズが演じています。

容疑を晴らすべく逃亡を続けるリチャード・キンブルと、執拗な追跡を続けるジェラード警部の確執が最大の見どころです。

ベースとなっているテレビドラマ版{逃亡者}は、1954年、アメリカ・オハイオ州でサミュエル・シェパード医師がその妻を殺害したとして逮捕された現実の冤罪事件サム・シェパード事件)に脚色を加えた小説を元に作られています。

この「無実の主人公が警察などの追っ手から逃げつつ、真犯人を捜し出す」という形式には人気があり、これ以外にも多くの「逃亡者」に似た作品があります。

今回はそんな「逃亡者」のあらすじ・ネタバレをお届けします。

あらすじ(ネタバレあり)

外科医のリチャード・キンブルはシカゴでも有名な実力派の医者で、名声と富に恵まれて幸福な人生を送っていました。

ある日キンブルは妻・ヘレンと基金援助パーティ帰宅途中の車内で急患の電話を受け、ヘレンを家に送り届けて病院に行きます。

緊急手術を終えてキンブルが帰宅すると、最愛の妻ヘレンが家の中で暴漢に襲われて瀕死の状態になっていました。キンブルは、犯人と思われる片腕が義手の男を撃退します。

家の中ではヘレンが瀕死状態で倒れており、キンブルの腕の中で息絶えます。

キンブルは、義手の男を捜査して逮捕するように警察に告げます。しかし、警察は死の間際のヘレンが通報した時の通報内容を誤解しており、彼に妻殺しの疑惑をかけらます。

事情聴取で義手の暴漢の話をしても聞き入れてもらえません。そして、ヘレン殺害容疑で逮捕。裁判でも無実を証明することが出来ず死刑判決を宣告されます。

逃亡者1

州立刑務所へ移送途中、キンブルの乗る護送車で他の囚人が反乱を起こします。
護送車は谷に転落して列車と衝突し、軽傷で済んだキンブルは逃走して、身の潔白を証明するために真犯人を探し始めました。

キンブルの逃走を知った警察は、連邦保安官補ジェラードをキンブル捜査の責任者に命じ、キンブルを追跡させます。

キンブルは暴漢が義手であるのを手がかりに病院へ忍び込み、元同僚アンの協力を得て義手の形状で犯人を5人に絞ります。

そして、最後の1人がフレデリック・サイクスという男でした。キンブルはサイクスが犯人だと疑い、証拠を掴むためにサイクスの家に忍び込みます。

そこで、キンブルは、事件の黒幕が自分の親友であり同僚のニコルズだと知ります。

ニコルズは自分が賄賂をもらって使用を決めた薬の危険性をキンブルに指摘され、キンブルが邪魔になったこと、そして、キンブルの家にあるデータ隠滅のため、殺害を画策したのでした。

キンブルはサイクス宅の電話を使ってジェラードに連絡を取り、受話器を置かずに立ち去ります。逆探知によってサイクス宅に辿り着いたジェラードはその場の物品を見て、キンブルの言うとおり彼は無罪で冤罪なのではないかと思い始めました。

ニコルズはキンブルが真相に近づいていることを知り、再び手下を送り、キンブルの命を狙います。
警察もキンブルが犯人ではないことを断定します。しかし、隠蔽体質の警察は誤認逮捕の発表を恐れてキンブルを殺害しようとします。

キンブルはニコルズの手下を退け、警察からも逃れて、なんとかニコルズの元にたどり着き、格闘になります。

そこにジェラード捜査官がたどり着き、真犯人のニコルズを捕まえます。こうしてキンブルの汚名は晴れるのでした。

キャスト

キャストのご紹介です。

リチャード・キンブル (Richard Kimble)

シカゴ記念病院の外科医。冤罪により妻を殺害した容疑をかけられ死刑判決を受けますが、護送中に脱走し、並外れたタフネスと機転を頼りに逃走を続けながら真犯人「片腕が義手の男」を探します。

その一方で、逃走先で医療行為に及んでは己の身を窮地に晒すことも。

演 – ハリソン・フォード
1977年にフレッド・ルースの紹介で「スター・ウォーズ」のオーディションを受け、ハン・ソロ役に抜擢されます。

「スター・ウォーズ」の爆発的ヒットに伴い大ブレイク。「地獄の黙示録」などに出演した後、彼の代名詞ともいえる「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」のインディ・ジョーンズ役でその地位を確立。その後は話題作を続出するスター俳優となリます。

逃亡者4

サミュエル・ジェラード(Samuel Gerard)

キンブルを執念深く追い続ける連邦保安官補。キンブルが有罪か無罪かを裁くのは自分の領分ではないと考えており、キンブルの主張には耳を貸さないようにしています。

しかし、真犯人の手がかりを集めようとするキンブルを追い続けるうちに、彼もまた事件の真相へと迫っていきます。

演 – トミー・リー・ジョーンズ
映画デビューは70年。主に脇役で活躍します。82年のTVM「死刑執行人」ではエミー賞の主演賞を受賞。

91年の「JFK」あたりから機運が増し、「逃亡者」でついにアカデミー助演男優賞を受賞しました。この作品で演じたジェラード警部役はその後スピンオフして「追跡者」にもなりました。

チャールズ・ニコルズ (Charles Nichols)

シカゴ記念病院の医師。弁護士までもがキンブルの有罪を疑う中、逃亡中のキンブルに対する助力を惜しまず、警察に対して非協力的な態度を貫きます。

しかし、実は彼こそが「片腕が義手の男」を雇っている黒幕です。自分が賄賂をもらっている製薬会社の利益のため、かつてキンブルが指摘した新薬の副作用を隠蔽するため、キンブル殺害を目論んでいます。

演 – ジェローン・クラッベ
オランダ・アムステルダム出身の俳優です。1980年代にポール・バーホーベンの作品に出演した後、アメリカに渡ってハリウッド映画に出演するようになります。

87年の「007/リビング・デイライツ」では敵役のコスコフ将軍や「サウス・キャロライナ/愛と追憶の彼方」のヴァイオリニスト。そして、「逃亡者」の悪役で評価を得ました。

アン・イーストマン (Anne Eastman)

クック郡病院に勤務する若き女医です。キンブルが「片腕が義手の男」が装着していた義手の手がかりを求め、清掃員に扮して同病院を訪れた際、彼が緊急の患者を放置できずに独自に診断を始めるのを目撃します。

演 – ジュリアン・ムーア
1980年代半ばから舞台やテレビに出演。97年の「ブギーナイツ」ではアカデミー助演女優賞に、99年の「ことの終わり」では主演女優賞にノミネートされます。

その後、アルツハイマーに侵される女性を演じた「アリスのままで」アカデミー賞主演女優賞に輝きます。

逃亡者5

フレデリック・サイクス (Frederick Sykes)

キンブルが追う「片腕が義手の男」ことヘレンを殺害した実行犯です。
元は警察官ですが、現在はニコルズが理事を務める製薬会社にて警備員という肩書きで殺し屋の仕事を請け負っています。

演 – アンドレアス・カツーラス
1993年から5年間に渡ってパイロット版とシリーズ110話、その他長編スペシャルが複数話放映されたワーナー・ブラザースの大作宇宙SFテレビドラマ『バビロン5』で、シリーズを通して、ナーン星人のジ・カー大使役を演じています。

コズモ・レンフロ (Cosmo Renfro)

ジェラードの4人の部下のひとりで、チームとして一見理不尽な命令であっても上司を信頼し行動を共にします。映画のクライマックスではジェラードと共にホテルに突入しますが、ニコルズに襲われ銃を奪われるという失態を演じます。

演 – – ジョー・パントリアーノ
80年に映画デビュー。83年の「卒業白書」や88年の「ミッドナイト・ラン」などで演じた個性的な役柄を得意として強い印象を残しました。

キャシー・ワーランド (Kathy Wahlund)

シカゴ記念病院の女医で、キンブルやニコルズの同僚。レンツの研究データに不正があることを突き止めようとするキンブルに協力します。

演 – ジェーン・リンチ
1960年アメリカ、イリノイ州生まれ。フォックス のテレビドラマ「glee」で スー・シルベスター を演じたことで知られています。

 

基本情報

監督           アンドリュー・デイヴィス
脚本           デヴィッド・トゥーヒー
原案                 デヴィッド・トゥーヒー
原作                 ロイ・ハギンズ(キャラクター創造)

製作                       アーノルド・コペルソン
製作総指揮                       キース・バリッシュ、ロイ・ハギンズ、デヴィッド・トゥーヒー
出演者                      ハリソン・フォード、トミー・リー・ジョーンズ

音楽                 ジェームズ・ニュートン・ハワード
撮影                    マイケル・チャップマン
編集                    ディーン・グッドヒル、デニス・ヴァークラー、デイヴィッド・フィンファー

配給                 ワーナー・ブラザース
公開                  (アメリカ)1993年8月6日 (日本)1993年9月11日
上映時間                     130分

製作国                  アメリカ
言語              英語
製作費             $44,000,000
興行収入                     $368,875,760
配給収入                     (日本)22億5000万円

受 賞 歴

受賞歴
第66回 アカデミー賞(1994年)助演男優賞              トミー・リー・ジョーンズ
第51回 ゴールデングローブ賞(1994年)最優秀助演男優賞           トミー・リー・ジョーンズ

この映画の見どころ

無実の主人公が警察の追跡から逃げながら、真犯人を探し出す物語です。
妻殺しの濡れ衣を着せられた医師をハリソン・フォード、追っ手の刑事役をトミー・リー・ジョーンズが演じました。

「医者の経験に基づいた機転」 VS 「保安官の経験に基づいた勘」で、それぞれの視点で真実に迫っていくストーリーは最後まで緊迫感があり目が離せません。

自らの潔白を証明するため、数々の危険を冒してまで片腕の男を捜し求める医師キンブル。
そして、冷酷で執念深く幾度となくキンブルを追い詰めるジェラード。まさにお互いの正義を貫く2人です。

ジェラードがキンブルに言った「お前が有罪か無罪かは私にはどうでもいいことだ」という言葉はとても印象的でした。

確かにジェラードの「脱走した囚人を捕まえる」という職務には関係のないことです。

この作品は頭の切れる者同士の頭脳戦という魅力だけでなく、2人の人間性があらわれるシーンが随所に見られます。
この2人の関係の描写がこの映画の見どころです。

この映画では特に、トミー・リー・ジョーンズの好演が光ります。アカデミー助演男優賞を受賞した出世作でもあります。

スピンオフ作品「追跡者」

「逃亡者」の捜査官ジェラードを主役にしたサイド・ストーリーです。

(あらすじ)
シカゴからニューヨークへ犯罪者を護送中の護送機がオハイオ川に墜落。2人の外交保安局の特別捜査官が殺害された事件の容疑者であるマーク・ウォレン(ウェズリー・スナイプス)が、この事故に乗じて脱走します。

夜が明け、遺体の数と生き残った囚人の数を確認した結果、ウォレンがいなくなっていることに気づいたサミュエル・ジェラード連邦副保安官(トミー・リー・ジョーンズ)は、すぐにウォレンの追跡を開始します。

一方ウォレンは、捜査網をかいくぐり恋人のマリー(イレーヌ・ジャコブ)に連絡を取り、自分は無実だと主張します。マリーの協力を得て、冤罪を晴らすべく密かに行動を開始していました。

ウォレンの追跡チームに外交保安局から特別捜査官ジョン・ロイス(ロバート・ダウニー・Jr)が加わり、ジェラードは彼に違和感を覚えながらも、共にウォレンを追跡。追いつめられながらも咄嗟の判断で逃げ延びるウォレン。

ウォレンは単なる逃亡犯ではなく、本名をマーク・J・シェリダンといい、海兵隊特殊部隊、CIA工作員を経て、外交保安局の臨時雇いとして危ない仕事を請け負っている、その道のプロフェッショナルだということが判明します。

明晰な頭脳とプロのテクニックを駆使して逃げ続ける彼でしたが、ついにジェラードとの対決の時が近づきます。

1963年のテレビドラマ

ベースとなった1963年のテレビドラマシリーズをご紹介します。

4シーズン30話ずつで構成され、全部で120話、最終シーズンのみカラー作品です。
妻殺しの濡れ衣を着せられ死刑を宣告された医師リチャード・キンブルが、警察の追跡を逃れながら、真犯人を探し求めて全米を旅する物語。

アメリカでの最終回(後述)の視聴率は50%、占有率は72%で、アメリカにおける視聴率の最高記録を樹立しました。

日本でも1964年5月16日かラ1967年9月2日までTBS系列(近畿地区は当時朝日放送)で放送されて人気を博し、最終話の放送時刻には、ラジオドラマ「君の名は」のように、銭湯がガラ空きになったり、町から人が消えた.などの逸話が残されています。

当時発売されたTVガイドによると、日本での最終話の視聴率は、前編が24.5%、後編(最終回)が31.8%でした。
また、リメイクとなる日本版がSPドラマ「逃亡者2020」として放送されました。

ドラマの舞台は現代の日本、GPSやドローンなど最新の技術が登場します。

原作では犠牲になるのは妻だけですが、日本版では主人公・加倉井一樹(渡辺謙)が雇っていた家政婦も殺害されてしまいます。

日本版では追跡者側の人物が大幅に増えて警視庁特別広域捜査班所属というエリートチームが組織されています。

追跡者・保坂正巳(豊川悦司)がリーダーですが、データよりもどちらかというと自身の経験を重視するタイプです。

日本版では一樹を匿う女性・米本花江(余貴美子)のように逃亡者に関わる人物が追加されています。

これはアメリカのテレビドラマ版が重視していた「逃亡先で出会う人々との様々な関係」を取り入れていると思われます。

これはちょっと納得いかない

私が感じたツッコミどころをいくつか・・・。

逃亡者2

1. えっ、もう死刑確定?
冒頭であっさりと死刑判決が出るところには違和感があります。キンブル医師がお金に困っていないのは誰にでも分かりますし、自供もなく、無実を訴えている人に状況証拠だけで死刑判決というのは少し強引すぎます。

2. あのダイブで無事だったの?
脇腹に深手を負っているのにすごい高さ(30m以上?)のダムから飛び降りても平気なキンブル医師。何か特殊な訓練でも受けていたのでしょうか。

3. なんでもっと変装しないの?
キンブル医師の変装は髪の色かえて髭を剃っただけ。新聞の一面に載り、常にテレビに出ているレベルのニュースになってあれでバレないのでしょうか。せめて、メガネくらいかけてほしかったです。

4. そこまでして新薬販売したい?
データを改ざんして、副作用が起きれば最終的にはメーカーも大ダメージのはずです。
最終的な犯人の動機が弱すぎると感じました。新薬を認可させるために、わざわざリスクの高い妻殺しの犯人に仕立て上げる方法を取ったのも違和感があります。

5. 最後はお決まりの肉弾戦
講演パーティ以降は明らかに長すぎで、本来クライマックスであるはずの場面がありきたりだったことが残念です。単純に頭脳戦として終わらせれば良いものをラストの流れでテンポを崩してしまった印象があります。

レビュー

「逃亡者」のレビューをご紹介しましょう。

H.フォードを応援したくなる

死刑囚の逃亡とはいえ、冤罪なので頑張って逃げ切ってくれと応援したくなります。その逃亡役が、優等生な雰囲気漂うハリソン・フォードなら尚更のこと。しかし、トミー・リー・ジョーンズの名演技も見どころです。役にハマっていて、かっこいい。前半は派手なアクションが多く、後半はサスペンス要素が強い。よく出来た映画です。

冷徹な保安官補がいい

妻殺しで死刑になったキンブルは逃走し、無実を証明するため真犯人を探し始める。一方、連邦保安官補のジェラードはキンブルを冷徹に追い詰める。逃走劇の緊迫感はあんまり感じなかったが、トミー・リー・ジョーンズ演じる冷徹な保安官補役が良い。最後のシーンで見せるギャップも面白い。

何度観ても楽しめる

ただの逃亡劇ではなく逃げながら真実を追求していく。この頃のハリソンやトミーは、カッコイイというか渋いというかイケてるなぁ。終始ハラハラドキドキで飽きずに最後まで観られた。90年代のアメリカの街並みも結構映っていて、ザ・アメリカの感じがとても良かった。トミーが渋くてカッコいい。面白かったな。何度観てもしっかり楽しめる作品。

一見の価値あり
妻殺しの罪で逮捕された医師が、列車事故に紛れて逃亡しながらも真犯人を探す物語。往年の人気テレビドラマを人気絶頂のハリソン・フォード主演で映画化しています。さすがに良く出来た映画でした。ストーリーも最後まで楽しめる映画でした。ただ、FBIが関わるとはいえ、やや敵役が力不足に感じます。それでも一見の価値がある作品だったと思います。

まとめ

「逃亡者」のご紹介でした。いかがでしたか?

冤罪で死刑宣告をされ脱走中の優秀な外科医(ハリソン・フォード)と、冷酷で有能な連邦保安官補(トミー・リー・ジョーンズ)」の逃走劇・追跡劇です。

ハイレベルな頭脳戦と、つかず離れずのスリリングさが全編に渡って描かれています。

ハリソン・フォードといえば、「インディ・ジョーンズ」や「スター・ウォーズ」、「エアフォース・ワン」など有名な作品が思い浮かぶのですが、一方のトミー・リー・ジョーンズは「MEN IN BLACK」と、あとは缶コーヒーのCMのイメージくらいしかありませんでした。

しかし、この映画でのトミー・リー・ジョーンズの存在感は主役のハリソン・フォードを超えていると思います。アカデミー助演男優賞の熱演は見物です。
連邦保安官補サミュエル・ジェラードの登場から映画はグッと緊張感を増します。

また、ハリソン・フォードも、冤罪を着せられ逃亡中とは思えない人格者キンブル医師を好演しています。

印象に残ったのは、犯人の手がかりを探るため、用務員に扮して病院に潜り込むシーンです。
搬送が続いて本来なら手術が必要な子どもに対して、正確な診断ができない医師を横目にカルテを素早く書き換えて手術室に運びこみます。

逃走中の切羽詰まった状況でも見捨てることのできないキンブルの道徳心が垣間見えるシーンです。
だからなおさら「自分で犯人を見つけ、自分の潔白を証明する」という執念が伝わってきます。

上述したような都合の良すぎる展開も見受けられますが、それらを全く感じさせない面白さがあります。

私が最も好きなのは、最後に車の中でジェラードがキンブルの手錠を外すシーンです。
「逃亡者」少し古い映画ですが、今観ても十分見応えのある作品です。