簡単にお湯を沸かせる電気ケトル、よく使っている方も多いでしょう。
短時間でお湯が沸くので、ふと緑茶や紅茶、コーヒーなどが飲みたくなったときに便利ですね。
しかし、水を扱うものなので当然カルキ汚れなどが気になってくると思います。
今回はクエン酸を使ったカルキ汚れの掃除を中心に取り上げていきます。
Contents
カルキ汚れって?ケトル内部にクエン酸って使える?外側は重曹で?
カルキ汚れは電気ケトルの注ぎ口の周りや底にできる白い汚れです。
正式には「次亜塩素酸カルシウム」や「炭酸カルシウム」などのミネラル成分です。
次亜塩素酸ナトリウムは水道水の殺菌・消毒に使われています。
水道の蛇口周りや洗面所の鏡にもよく現れる水アカも、カルキ汚れとまったく同じものです。
ケトル内部の汚れにはクエン酸
カルキ汚れのようなミネラル成分は、アルカリ性の汚れです。
アルカリ性の汚れを落とすにはクエン酸がオススメです。
酸性であるクエン酸は、アルカリ性の汚れを中和することで落としやすくしてくれます。
クエン酸で電気ケトルのカルキ汚れを落とす方法は次のとおりです。
- 電気ケトルに満タンの水を入れ、そこにクエン酸を加えて沸騰させる
クエン酸の量は、水1.2Lに対し大さじ3杯が目安です。 - 沸騰したら2時間ほど置き、そのあと中身を流す
クエン酸がカルキ汚れを浮かせるので、擦らなくてもほとんど大丈夫です。
ケトルの外側の汚れには重曹を
ポットの外側は主に皮脂汚れなどが目立ちますね。
キッチンに置いている場合は油も跳ねて汚れとなってしまいます。
電気ケトルの外側につく手アカ・油などは酸性の汚れです。
酸性の汚れに対しては、アルカリ性である重曹を使うのが適しています。
重曹を使ってケトルの外側の汚れを取る手順を記します。
アルカリ性、酸性の汚れの違いって?フィルターはきれいな歯ブラシで優しく磨く
汚れの種類は、酸性汚れとアルカリ性汚れの2つに大きく分かれます。
酸性汚れ |
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アルカリ性汚れ |
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それぞれの汚れを効率よく落とすためには洗剤の性質も知っておくといいでしょう。
洗剤には酸性洗剤、中性洗剤、アルカリ性洗剤があります。
酸性洗剤
酸性洗剤にはトイレ用洗剤や油汚れ用の食器用洗剤などがあります。
アルカリ性の汚れを落とすのに適しており、加えて消臭効果もあります。
同じ酸性の汚れには効果を発揮できません。
また、酸性洗剤の拭き残しはサビや酸化に繋がるので、拭き残しのないように注意しましょう。
酸性洗剤と塩素系の洗剤が混ざると有毒な塩素ガスが発生して命の危険に繋がります。
中性洗剤
中性洗剤は食器用洗剤・台所用洗剤・洗濯用洗剤に代表されます。
その名の通り中性(pH7前後)の性質を持つ洗剤です。
洗浄力は控えめですが刺激が少なく、素材を傷めにくいという特徴があります。
また、素手で使っても荒れにくいため手軽に使用できます。
中性の汚れだけでなく、軽めの酸性汚れやアルカリ性汚れにも使えます。
汚れの元がわからないときは中性洗剤を使ってみると良いでしょう。
アルカリ性洗剤
アルカリ性洗剤はキッチン用洗剤や洗濯用洗剤などがあります。
ぬめり気があり、酸性の汚れを落とすのに適しています。
家の汚れの8割は酸性といわれており、アルカリ性洗剤と中性洗剤で大体は掃除できます。
ただし、水回りの汚れには強くないため酸性洗剤に切り替えましょう。
また、水洗いや水拭きできないものや、クッション性のある床・家具にも使用できないので気をつけましょう。
フィルター掃除はどうすればいい?
電気ケトルのフィルターには、衛生面と安全面を保つ役割があります。
衛生面では、ほこりの侵入を防ぎ、水が沸騰する際に発生する石灰質の結晶を取り除きます。
安全面においては、お湯の温度を感知する役目があります。
フィルターが汚れてしまうと、こういった役割を十分に果たせなくなります。
1ヶ月~3ヶ月に1回はキレイにするようにしましょう。
フィルターの汚れもアルカリ性なので、クエン酸を用いるのが良いです。
- お湯500mlに対して大さじ2~3杯のクエン酸を入れる
クエン酸の量は汚れ具合や匂いが気にならない程度で調整します。 - 1で作ったお湯にフィルターを2~3時間つけて放置する
電気ケトルのフィルターはだいたいが取り外し可能です。 - フィルターを取り出し、歯ブラシやスポンジで優しくこすって洗い流す
擦りすぎるとフィルターに傷がつくので要注意です。
クエン酸のニオイが気になる場合は、1のお湯に重曹を入れて中和させましょう。
クエン酸は100円ショップなどで手に入りますが、ない場合はレモン汁で代用可能です。
フィルターはメーカーに問い合わせれば新品と交換できます。
汚れが落ちない場合や傷がついている場合、早めに交換を検討しましょう。
ケトルの使い方を再確認。水道水は煮沸させる必要がある?ミネラルウォーターは使っていい?
電気ケトルの使い方はシンプルですが、念のため確認しておきましょう。
- 必要な量の水を入れてふたを閉める
- 電気ケトル本体をプレート(台座)にセットする
- スイッチを入れる
電気ケトル本体に入れられるのは水だけです。
故障や火災などの原因になるので、食材やジュースなどは入れないようにしましょう。
水道水は煮沸すべき?
浄水器を通さずに水道水を飲むと、カルキ臭が残っていて美味しくないということもありますね。
また、水道水を沸騰させてすぐではトリハロメタンという有害物質も増えてしまいます。
煮沸することで除去できるため、よく煮沸するのが好ましいでしょう。
水道水の煮沸はケトルで簡単に行えます。
- ケトルで水を沸騰させる
- ふたを開けて2分ほど蒸気を逃がす
- 1と2を3~4回繰り返す
沸騰するごとにふたを開けることで気化したトリハロメタンなどを除去できます。
ケトルは沸騰すると自動で電源がオフになるので、再沸騰を繰り返す必要があるのです。
ミネラルウォーターは使っていい?
ミネラルウォーターをケトルに使用するのは問題ありません。
ただし、硬度の高いミネラルウォーターを使った際、水面に汚れが浮いてしまうこともあります。
ミネラル成分なので人体に害はありませんが、気にする方は軟水を選びましょう。
また、ミネラルウォーターに含まれるミネラル成分が電気ケトルに付着して汚れやすくなるという欠点もあります。
細菌が繁殖する原因にもなるので、水アカはこまめに掃除しましょう。
雑菌や有害物質などをほとんど除去でき、コスパもいいのでオススメです。
電気ケトル掃除のおすすめグッズ・洗剤、おすすめの電気ケトル
電気ケトルを洗浄するにあたっては、内側と外側を分けて考えます。
内側のアルカリ性汚れにはクエン酸洗浄剤がいいでしょう。
電気ケトルに洗浄剤を入れて数時間おくだけのつけ置きタイプは、忙しい方・掃除が苦手な方にもオススメです。
電気ケトルの外側の酸性汚れには重曹が有効でしたね。
重曹をぬるま湯に溶かして重曹水を作り、それを布巾などに含ませて拭きます。
ここで、オススメの掃除用クエン酸と重曹、最後に電気ケトルをご紹介します。
電気ケトル洗浄中(3包入)
- メーカー名:小林製薬
- 商 品 名:電気ケトル洗浄中(3包入)
- 価 格:307円(税込)
大さじ1杯分(15g)のクエン酸が3つ、個包装になっています。
満水の水に入れて沸騰させ、1時間放置するだけという手軽さが人気です。
銀加工が施されたケトルには使用できないため要注意です。
自然にやさしい重曹500g〔キッチン用洗剤〕
- メーカー名:マルフクケミファ
- 商 品 名:自然にやさしい重曹500g〔キッチン用洗剤〕
- 価 格:201円(税込)
500gというたっぷりサイズでかなりの低価格を実現している商品です。
電気ケトルだけでなく食器やフライパンの汚れにも使えます。
アプレシア プラス コンパクトモデル0.8L
- メーカー名:T-fal(ティファール)
- 商 品 名:アプレシア プラス コンパクトモデル0.8L
- 価 格:4,680円(税込)
カップ1杯分(140ml)のお湯が約50秒、満水(0.8L)は約4分で沸きます。
商品重量は750gと軽めで、女性やご年配の方でも楽に持ち運べます。
注ぎ口にカバーがついているため、ほこりの侵入を防げるのもポイントです。
まとめ
電気ケトルの汚れと落とし方について見てきました。
電気ケトルは短い時間でお湯を沸かせて便利ですが、安心して使うためにもメンテナンスはこまめに行いたいものです。
ケトル内部にできるカルキ汚れはアルカリ性なのでクエン酸が有効です。
同じく、フィルター掃除もクエン酸洗浄剤を使うとあっという間です。
外側の汚れは主に酸性のため、重曹水を使うと効率よく落とせます。
汚れの性質と対応している洗剤を把握すると、ケトル以外の掃除にも役立ちますよ。
まずは電子ケトルをキレイにして美味しいお茶を飲みながら、次の掃除のプランを立ててみてくださいね。
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【用意するもの】
【汚れの取り方】
感電防止のため掃除の際は電源を抜きましょう。
重曹は冷たい水には溶けにくいため、ぬるま湯に溶かします。
びちゃびちゃに浸すと故障の原因になるので注意です。
目立った汚れのある部分は、少し力を入れて拭くのがいいでしょう。