ケータイ実務検定試験(スマートフォン・モバイル実務検定)について

ケータイ実務検定試験(スマートフォン・モバイル実務検定)について

ケータイ実務検定は現在、スマートフォン・モバイル実務検定という資格名になっています。
スマートフォン・モバイル実務検定とはMCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)が行っている認定試験のことです。
より広いモバイルを含ませるために、名称変更されました。

現在、さまざまな携帯電話が出回っており様々なサービスが提供されていますが、携帯電話の機能が使いこなせていないという方も多く見られます。

「スマートフォン・モバイル実務検定」はユーザー保護の観点から設けられた検定試験で、合格すればお客様にとって有効な携帯電話をオススメしたり、携帯電話に関する相談も受け付けることができるようになります。

今回は「スマートフォン・モバイル実務検定」についてご紹介しましょう。

適用する仕事

スマートフォン・モバイル実務検定資格は、モバイル機器の販売員やその他モバイル関連の仕事に従事する人を想定して作られた試験です。そのため、勉強して身に付けた知識は実践で生かすことができます。

想定されている仕事として最も多いのが、携帯ショップスタッフ携帯販売員です。

携帯電話販売においては、携帯電話は個人個人が使用し、さらに公共性も高い商品・サービスであるため、それを販売する者は、スマートフォン・モバイルの基礎知識・法知識だけでなく、サービスや緊急時の対応など様々な事柄を理解している必要があります。

携帯女性

したがって、資格取得は給料アップへの近道にもなります。また、産休中・育休中の方もその間に資格を取得できれば、再就職をするときに有利になります。

おおよその年収とキャリアパス

携帯キャリア

携帯販売の仕事の平均年収は約329万円。日本の平均年収と比較すると低い傾向にあります。

月給で換算すると27万円、初任給は20万円程度が相場のようで、派遣社員やアルバイト・パートでは平均時給がそれぞれ1,347円、1,299円となっています。

正社員の給料分布を見てみるとボリュームが多いのは289〜346万円の水準で、平均年収の329万円もこのゾーンに含まれています。全体の給与幅としては289〜741万円と比較的広いため、勤務先や経験・求められるスキルによっても大きな差があると見受けられます。特に、資格手当によって大きく収入を伸ばすことが目指せます。

各携帯会社は業界内の競争激化により、創意工夫を凝らした営業活動が求められており、同時にキャリアの選択肢が増加していることにより転職は比較的しやすくなっています。

ただ、携帯電話の需要はなくなることはありませんが、今後はオンライン販売がメインとなり、店頭に立つ販売員が淘汰されていく可能性はあります。

認可団体

MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)

モバイルコンピューティングの本格的かつ健全な発展のためには、通信キャリア、コンピュータハードメーカ・ソフトメーカ、システムインテグレータ等の関係者が連携し、技術的課題、標準化の課題および制度的、運用上の課題等、従来の枠組みを越えて協調して推進することが重要となっています。 ケータイロゴ

それらの課題を解消するため、モバイルコンピューティング推進コンソーシアムは設立されました。

通信キャリア、コンピュータハードメーカ・ソフトメーカ、システムインテグレータ等が一体となってモバイルコンピューティングシステムの環境整備を進めています。

受験条件

満16歳以上であれば、どなたでも受検することができます。

受験条件

  • スマートフォン等のモバイル端末の販売員(説明員、アドバイザー)
  • 人材派遣会社登録者
  • 消費者相談窓口の相談員
  • 大学・短大・専門学校の情報・通信関連学科の学生
  • IT・モバイル関連企業の非技術系社員等

合格率

*合格率は非公開となっています。(70~80%の予想)
なお、検定試験合格者全員に合格証(無期限)が発行されますが 、携帯電話消費者対応等を行う方(販売員等)には「ケータイアドバイザー」のMCPC認定カードを所属する法人を通じ有料(2,100円)で発行。認定カードは有効期間2年の更新制となります。

1年あたりの試験実施回数

年2回(1月・7月)実施されています。
合否通知は試験日の約1ヶ月後、「試験結果通知書」にて通知されます。

試験科目

携帯勉強【 試験科目(4者択一形式:60問/60分)】

  • スマートフォン等のモバイル端末の市場に関する知識
  •  商品/サービス等の知識
  •  コンテンツとアプリケーションに関する知識
  • モバイル関連技術・サービスの将来
  •  消費者保護に関する知識
  • 有害情報対策、紛失/盗難時のセキュリティなど)
  • 個人情報保護に関する知識
  • 関係法令及びガイドラインに関する知識

出題範囲としては、市販されている「モバイル基礎テキスト」のほか、新聞などで取り上げられているニュースなどからも出題されることがあります。
MCPCのサイトにはサンプルの問題も掲載されています。
問題の難易度としては基礎的でやさしいものです。

取得に必要な勉強などの費用

試験のほとんどは「モバイル基礎テキストの内容から出題されるので、このテキスト一冊あれば事足りるでしょう。

また、試験の約1割は時事問題が出題されるので、少しで良いのでネットニュースや新聞などを見ておいてください。

勉強方法は、テキストを繰り返し読んでポイントとなるキーワードを中心に覚える勉強をする方法が効果が上がりやすいので、テキストに出てくる個人情報保護やセキュリティなどの法律も含めて、キーワードとなる名前と内容を把握することが大切です。

全体的には、モバイル基礎テキストを十分読んで内容を理解していれば、まず問題ありません。

モバイル基礎テキスト 第8版
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出版社名:リックテレコム
商品名: モバイル基礎テキスト 第8版
価格:2,420円

[第8版改訂のポイント]
第8版では、スマートフォンを利用するモバイルサービスの仕組み、に加えて、話題の5G(ローカル5Gを含む)やIoTなどに代表されるモバイルサービス(技術)の最新動向、AIの基礎知識について、平易でわかりやすく、しかもハイレベルで解説をしました。

受験料

8,800円(税込)

受験申込方法

◆平成28年度より、E-mailをIDとして、お申込み/受講履歴を管理するシステムへと変更されています。
必ず一度新規ユーザ登録をし、今後MCPCの検定を申込みをする際は 必ずそのユーザ登録時に登録したE-mail(ID)/パスワードを使用してください。

◆検定試験の申込み
【試験申込み】からご希望の試験会場での申込みができます。

◆マイページ
【マイページ】から受検票や合否判定通知書のダウンロードができます。
また、登録された基本情報の変更や申込み内容の確認でもできます。

*CBTとは「Computer Based Testing(コンピュータ ベースド テスティング)」の略称で、コンピュータを使った試験方式のことです。従来の紙試験に比べて受験者の利便性や公平性が大きく向上しています。

①個人申込
・クレジットカード決済
・コンビニエンスストア決済

②団体申込
請求書発行(詳細はMCPC検定事務局までお問い合わせください。)

携帯ラスト

まとめ

今回ご紹介した「MCPCスマートフォン・モバイル実務検定」は、試験によって販売ショップの店員の商品知識を高めて、スマートフォン・モバイルアドバイザー資格取得者を育成するために生まれた試験です。

スマートフォンの技術的な専門知識よりも商品の知識、消費者保護に関する知識などの基礎知識を試す試験になっていますので、技術、サービス、法律などを幅広く学習する必要があります。

ただ、知識が中心の試験であるため難易度は高くなく、受験対策ではきちんとテキストの内容を把握して単語や意味をできるだけ覚えていけば合格できます。

公式テキストの巻末に掲載されている想定問題集を見れば、実際の試験の難易度も把握することもできます。

この試験の受検者は、20代の若者がとても多いようです。

スマートフォン・モバイル実務検定の合格が最終目標でない人は、合格後さらに上位のモバイルシステム技術資格検定2級、1級や、IoTシステム技術検定中級などの資格の取得へとステップアップし、将来はモバイルシステムやIoTシステムの設計や構築などの技術者にチャレンジしてみるのもいいかもしれませんね。