キッチンスペシャリスト試験について

皆様こんにちは。今日は「キッチンスペシャリスト試験」についてお伝えします。

キッチンに関する設備、機能、仕様、ガス、電気、水道、防災対策、構造、設置においての法律や兼ね合いなどの知識を用いてお客さま一人ひとりにとって最適なキッチンを提案するのがキッチンスペシャリストです。

今回はキッチンに関する造詣（ぞうけい）を深める「キッチンスペシャリスト試験」についてご紹介します。

適用する仕事

適用する仕事はさまざまあります。
キッチンに関する知識を活かして、キッチン空間の設計、製造、施工、販売に携われます。

住宅メーカーで働く

代表的なのは住宅設備メーカーで働くのに役立ちます。

インターホン、証明、コンセント、LAN、CATV、換気扇、冷暖房、洗面台や浴室の給排水衛生設備、壁紙、クロスといった電気設備、空調設備、交換のできる建材などをひとくくりに「住宅設備」といいます。

住宅設備メーカーとは、住宅設備を提案したりメンテナンスしたりします。

住宅設備メーカーのおもな取引先は、住宅メーカー、工務店です。
キッチンスペシャリストとして携わる場合、水道工事業者とも関わるでしょう。
キッチンに関する商品、商材を現場に届けたり、設置工事を手伝ったりします。

お客さまからの依頼で、お客さまのご自宅の住宅設備を修理、メンテナンス、リフォームをすることもあります。
また、オンラインショップで自社製品をお客さまに直接販売する住宅設備メーカーもあります。

その他の職業では

キッチンショールームアドバイザー

キッチンスペシャリストの知識を活かせる職業は住宅設備系が多いので、お客さまとの折衝（顧客折衝）や意見、注文をまとめ上げるための高いコミュニケーション能力が挙げられます。
立場によっては管理スキルも求められます。

ショールームコーディネーター

ぼんやりとした希望や何と言ったらいいか分からない問題を抱えたお客さまにニーズの合った商品を理論的に提案するのが、ショールームコーディネーターです。
キッチンスペシャリスト試験の豊富な知識を活かす場面も出てくるでしょう。

インテリアコーディネーター

インテリアコーディネーターを目指す方も取得しておいて損はないそうです。

壁紙、家具、照明器具といった内装のデザインをコーディネートするのがインテリアコーディネーターです。
プロフェッショナルとしてのセンスやアイデアを活かし、ときにはキッチンのデザインも提案し、お客さまにより快適な空間を提案します。

個人宅ほか、オフィス、店舗、公共施設の内装デザインを手がけることもあります。

おおよその年収とキャリアパス

キャリアパスについてですが、キッチンスペシャリスト試験資格単体が決め手となって、直接内定につながるとは一概には言えません。
本人の個性、経歴、ビジョンといった要素も総合的な判断材料として加味されることでしょう。

しかし、前項目で「適する職業」を挙げたわけですから、ここでは「住宅メーカー勤務」のキャリアパスを紹介しようと思います。
これは一例になります。

キャリアパス１：住宅営業社員の場合

まず初級社員の一般職から始まります。
主に展示場来場者や訪問営業によるお客様への提案やキャンペーンなどの実施補助の仕事して、営業活動方法を取得し、一人で業務をこなせるように成長します。

それからやがて中堅社員となり、お客様からの紹介や展示場来場者への提案やキャンペーンなどの企画・実施を行い、徐々に営業のプロフェッショナルになっていきます。

そして、会社にも役職がありますから主任・係長・店長・出張所長などに昇格していきます。

キャリアパス２：住宅系設計の社員の場合

まずここでも初級社員の一般職として始められ、実施設計業務や比較的シンプルな建物（分譲物件など）の基本設計業務を遂行したり、先輩が担当している賃貸併用住宅、店舗併用住宅、高額物件などの建物の業務補佐および設計補佐を行います。

だんだんキャリアを積んでいくと一般的な注文住宅から二世帯住宅などの難易度のやや高い物件の設計業務全般（お客様との打ち合わせや提案を含む）を手掛けられるようになります。

そして、ここでも主任や係長クラスへと昇進していき、少人数のチームのリーダーになって、メンバーに設計業務の指導や支援を行う力が付いてくるようになります。

認可団体

「公益社団法人 インテリア産業協会」が運営しています。
この協会は昭和58年6月に通商産業省（今の経済産業省）の許可を得て、インテリア産業界で唯一の横断的組織として設立されました。

受験条件

ありません。

合格率

2020年12月6日（日）に実施された試験データによると

• 受験者数614名
• 合格者数175名
• 合格率28.5%

1年当たりの試験実施回数

2020年度の試験日は、12月6日（日）でした。

2021年度の試験日は、12月5日（日）となっております。

このことから、一年に一度の試験実施と推測されます。

試験科目

学科試験と実技試験があります。

学科試験はマークシート方式です。
実技試験は記述式です。

学科試験の実施時刻は、事前説明が9時半から9時45分の15分、実施時間が9時45分から11時45分の120分となっております。

実技試験の実施時刻は、事前説明が12時45分から13時ちょうどまでの15分間、実施時間が13時ちょうどから15時半までの150分となっております。

採点方式と合格基準

基本知識、能力を有しているとみなされれば合格だそうです。
すなわち、採点方式と合格基準はあいまいであると推測されます。

取得に必要な勉強などの費用

試験対策書籍がございます。

キッチンスペシャリストハンドブック

キッチンスペシャリストハンドブック

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• 楽天市場

• 発行元：インテリア産業協会
• 商品名：キッチンスペシャリストハンドブック
• 価格：￥5,500（税込）

協会が発行しているテキストです。

レビューもおおむね好評のようです。

キッチンスペシャリスト実技試験 完全対策第2版

• 出版社名：ハウジングエージェンシー
• 商品名：キッチンスペシャリスト実技試験 完全対策第2版
• 価格：￥3,520（税込）

こちらは実技試験の対策が詰まっている参考書です。
実技試験に必要な基礎知識と製図テクニックが1冊で身に付くようになっています。
過去問題を含めた練習問題を模範解答と詳細な解説付きで収録されています。

受験料

14,300円（税込）となっております。

あるいは、学科試験か実技試験のどちらか一方だけを先に受験できるコースもございます。

どちらか一方だけを先に受験する場合の受験料は、11,000円（税込）となります。
どちらか一方だけを先に受験した場合、かつ過去三年以内に合格した方のみ、合格した試験が免除された状態でもう一方の試験を受けられます。

免除された状態で受験なさる場合、受験料は11,000円（税込）となります。

受験申込方法

お申し込みはWeb（キッチンスペシャリスト試験公式サイトの受験申込ページ）からの申し込み、または「キッチンスペシャリスト資格試験運営事務局」に必要書類を請求し、郵送での申し込みとなります。

キッチンスペシャリスト資格試験運営事務局
TEL：03-6380-8997

※インテリア産業協会の本部事務局とは異なります。

今年度の受験申込期間は、9月14日（火）～10月22日（金）までとなっております。

詳しくは公式サイトをご一読ください。

まとめ

以上、キッチンスペシャリスト試験についてでした。
住宅設備であるキッチンについて詳しく知って、お客さまに素敵なキッチンを提案したいですよね。

もっといえば、キッチンスペシャリスト試験だけでは限定的となってしまうので、この資格以外にも建築設計、インテリアデザインに関する資格の取得も併せて考えてみるのもおすすめです。

思いっきり料理を楽しんでも汚れが落ちやすいがゆえ美しさが保てるキッチン、快適さと節水を両立するキッチン、そんなお客さまに寄り添うキッチンを提案するためにも「キッチンスペシャリスト試験」取得を目指してみてはいかがでしょうか。