オリエンテーリング・インストラクター試験について

オリエンテーリング・インストラクター試験について

オリエンテーリングとは、専用に作られた地図を使って、大自然の中に設置されたいくつかのチェックポイントを通過しながら可能な限り短時間で走破し、そのタイムを競います。
とてもチャレンジングなアウトドアスポーツです。

オリエンテーリング・インストラクターは、そのオリエンテーリングの指導員としての技能を認定する民間資格です。

オリエンテーリングに興味のある方はもちろん、大自然の中でスポーツを楽しみたいという方にお勧めの資格です。

適用する仕事

仕事内容と向いている人について考えてみたいと思います。

仕事内容

オリエンテーリング・インストラクター試験 マークオリエンテーリングインストラクターは、オリエンテーリングの活動を指導してサポートするための仕事です。

オリエンテーリングは、大自然を舞台にして行われることが多いスポーツです。
山野を利用した競技で、コース面積は広範囲に及びます。
そのため、競技の企画には専門的な知識が必要になります。

詳しく見ていくと、オリエンテーリング・アウトドア活動の身体的リスクと対処法、地図の読み方やコンパスの使い方の指導、大会競技の地図調査や作図、コース設定などがあり、仲間みんなで作業をします。

初心者の方やお子様にもオリエンテーリングを楽しんでもらえるよう手助けしつつ、競技者の安全を守っていくことも重要な役目となります。

オリエンテーリングの実施のためには必要不可欠な存在なのです。
また、オリエンテーリングの普及活動にも協力します。

向いている人

自然が好きで野山を歩くことが楽しいアウトドア派の人です。

主に子供たちにオリエンテーリングの楽しさや自然の中で行動する面白さ、それに伴う危険性などについて指導者として教える必要があるので、コミュニケーション能力も重要となってきます。

競技の準備はひとりでは行えませんので、リーダーの立場でチームワークを統率する能力も大切になってきます。

自然の中でボランティアがしたい人にもおすすめです。

おおよその年収とキャリアパス

オリエンテーリング・インストラクターは、基本的にボランティアという立場と考えて頂きたいため、資格取得が直接の収入に結びつくことは難しいと思われます。
実費程度の収入にはなるかもしれませんが、十分に稼ぐことは困難かもしれません。

オリエンテーリングのスペシャリストとして、ビジネス展開をしたいのであれば、インストラクターの上級資格となるオリエンテーリング・ディレクターを取得するべきでしょう。

どういった仕事があるかといえば、オリエンテーリング教室や講座の開設、及び企業や自治体そして学校と連携した取り組みなどです。

このオリエンテーリング・ディレクター資格へのステップアップのために必要となるのがオリエンテーリング・インストラクター資格です。
オリエンテーリング・ディレクターの資格を持つことで指導をすることが可能になります。

認可団体

オリエンテーリング・インストラクター試験 ロゴ

公益社団法人 日本オリエンテーリング協会(Japan Orienteering Association)
住所
〒160-0013
東京都新宿区霞ヶ丘町4番2号 JAPAN SPORT OLYMPIC SQUARE 4階電話:03-5843-1907
Fax:03-5843-1913

オリエンテーリングインストラクターの資格を取得するためには「公益社団法人 日本オリエンテーリング協会」が主催する講習会の受講が必要になります。
もしくは各都道府県協会などが主催するインストラクター養成講習会を受講します。

受験条件

オリエンテーリング・インストラクター試験 コース2受講資格のために必要なのが、受講年度の4月1日現在において、満18歳以上の方で、オリエンテーリングの経験を有する方です。(冒頭参照)
気をつけて頂きたいのは、全くのオリエンテーリング未経験者の方は資格取得の受講ができません

合格率

合格率は80%から90%ほどです。

1年当たりの試験実施回数

開催時期、受講場所などは各講習会によりことなります。
開催時期は、おおむね秋~冬が多いようです。
受講場所は全国各地となりますが、講習会の開催回数は少ないです。

受講する際にはタイミングを逃さないように主催者のホームページなどにより事前に確認をする必要があります。

試験科目

受講内容です。

基礎知識(4時間)

  • オリエンテーリングの特性
  • 対象や目的に応じた指導内容と指導技術
  • 大会の計画・運営

基礎実技(10時間)

  • 年齢や技術に応じた大会運営法
  • 初心者対象等の大会・教室の計画・運営

応用実技(4時間)

  • 実習

指導実習(2時間)

  • 基礎実技の指導

採点方法と合格基準

オリエンテーリング・インストラクター試験 地図基本的に講習を受ければ合格できるので、試験としては簡単です。
講習時間は各講習会により多少異なります。
修了試験は実技試験のみを実施します。

講習を受講し、修了試験に合格してインストラクター資格が取得できます。

取得に必要な勉強などの費用

受講資格にオリエンテーリングの経験を有する者とあります。これは実戦経験をレポートの形で提出します。
全くの初心者の方にはオリエンテーリングの経験を言葉にして書くのも大変だと思います。
そんな方のヒントになるための本をご紹介します。

本のご紹介

オリエンテーリング:地図を片手に大地を駆ける

オリエンテーリング:地図を片手に大地を駆ける
created by Rinker
  • 出版社名:大修館書店
  • 商品名:オリエンテーリング:地図を片手に大地を駆ける
  • 価格:¥2,200(税込)

日本オリエンテーリング協会の著書です。
オリエンテーリングとはスポーツとしての一面を持つ一方で、子供から高齢者まで楽しむことのできるレクリエーションスポーツでもあります。

そのような魅力のあるオリエンテーリングについて、競技者・指導者が基礎から中級まで丁寧にビジュアルに解説した、競技者・野外教育関係者にお勧めの本です。

最新読図術 ~道迷い遭難を防ぐ

最新読図術 ~道迷い遭難を防ぐ
created by Rinker
  • 出版社名:山と渓谷社
  • 商品名:最新読図術 ~道迷い遭難を防ぐ
  • 価格:¥1,870(税込)

オリエンテーリングについて書かれた本ではなく、地図とコンパスの使い方についての本です。
一般の登山道で道に迷うケースをいくつか取り上げ、その心理的背景を分析するとともに、目的地に間違いなく行けるノウハウをやさしく教えます。

家族や友人とオリエンテーリングを実際に体験してみるのも良いと思います。

実際のコースの検索方法

各都道府県のオリエンテーリング協会のホームページに紹介されています。
多くのコースはいつでも好きな時に利用することができます。
ただし、地図は事前にパソコン等で、入手しておく必要がある場合がありますので注意して下さい。オリエンテーリング・インストラクター試験 コース1

受験料

参加費も各講習会により異なります。
1泊2日で10,000円程度となっています。
宿泊費は含まれています。

受験申込方法

受験申込および更新について述べます。

受験申込

願書申し込みや受付期間については実施先までお問い合わせください。
受講の日程についても、最新の情報は大会・講習会予定をネットで検索して下さい。

受講の申し込み、問い合わせは認可団体に記載した「公益社団法人 日本オリエンテーリング協会」になります。

登録更新

毎年12月末から1月初旬に送られてくる登録更新に関する案内に従って、2月末までに登録料を納付します。
登録更新された方には新しい登録証が送られます。
インストラクター資格の登録料は5,000円です。

認定更新

4年に1度、登録更新の案内とともに資格更新審査申請書が送られてきます。
資格更新審査申請書に過去4年間の実績を申請書類に記入して返送します。
協会で内容を審査して、合格者には新しい認定書が送付されます。

インストラクター資格の更新料は5,000円になります。

まとめ

オリエンテーリング・インストラクター試験 コース3地図やコンパスを片手に宝探し感覚で大自然を駆けめぐるアウトドアで、世界中で行われている人気の高いスポーツです。

オリエンテーリングには自らの足を使うものから、マウンテンバイクやスキーなどを用いて行うオリエンテーリングも存在しています。
このようなオリエンテーリングの楽しさを広める人材養成も目的として実施されている試験でもあります。

オリエンテーリングは気軽に始められるスポーツですが、詳しくご存じない方が多いと思います。
この記事を読んでオリエンテーリングに興味を持っていただけたら幸いです。
読んでいただき、ありがとうございました。