皆様今日はテキスタイルアドバイザーについてお伝えします。
別名:衣料管理士ともいいます。
衣類は普段生活の最も身近な一つで、ファッションではこだわって着飾ることもありますね。
その繊維製品の衣類について「材料」「加工・整理」「企画・設計・生産」「流通・消費」と色々な分野のことを学び衣類業界で活躍できる資格の一つがこの衣料管理士です。
テキスタイルアドバイザーの意味はテキスタイルは織物(衣類)、アドバイザーは助言者という意味です。
衣料をはじめとする繊維製品に関して助言を与えることができる専門知識を持った人という意味合いの職業です。
元々栄養士のような決まった法律に基づくようなものではありません。
ですので、衣料管理士という決まった職種ではありませんが、その分限定された仕事ではなく幅広く知識や経験を活用できるお仕事です。
この資格は衣料管理士認定校にて指定された単位を取得することが条件ですから、今そういった服飾関係や繊維関連の学問を学んでいる方は、是非読んで将来の仕事の一つにしませんか。
Contents
適用する仕事
テキスタイルアドバイザーというのは、繊維製品について素材や生産・流通・消費などの分野を体系的に学んで、そうした知識を活かして商品企画や設計、販売、品質保証、消費者対応といった仕事で活躍できます。
- 百貨店や専門店、通信販売会社、アパレルメーカーに勤務してお客様にアドバイスを含めた接客や販売や営業
- 素材加工や染色加工をする会社に勤務して生産工程や品質管理
- クリーニング店などでは知識を活かして素材をあまり傷つけないクリーニングを施す
他にも検査やクレームなどの品質保証や、新製品の開発と製作など幅広い分野で活躍できます。
もちろん、服飾だけでなく、インテリア用品や寝具などの日用品を扱った職場でもその知識が活かせます。
素材に対して詳しい知識もそうですが、高いデザインセンスがあると新製品の開発で活躍できるでしょう。
生産や管理の現場では注意力が大事ですし、接客・商売の場合はある程度のコミニュケーション能力が求められます。
おおよその年収とキャリアパス
テキスタイルアドバイザーとしての平均年収は250万円~400万円です。
もちろん業種や職種によってある程度上下します。
大手の企業や勤続年数を重ねると高くなる傾向にあります。
ですが、高くても500万円ぐらいでそれ以上は企業だと望みにくいです。
また、フリーランスの方も存在しております。
その場合は実力次第では500万円以上伸ばす事も十分可能です。
キャリアパスでは大学や短期大学で教養をつけてそのままテキスタイルアドバイザー(衣料管理士)の資格を取ります。
公式認可団体の紹介にありますが、様々な業種に就職しており中には大手企業もあります。
特にアパレルやスポーツ衣料、肌着関連の企業へは就業率が62.1%と高いです。
テキスタイルアドバイザーには2級と1級がありますが、やはり1級の方が就職率も良く仕事に就いてからの活かし方も具合が良いです。
もっと言うなら、他の資格を取って更なるキャリアアップを目指して、そのまま勤続されて管理部門に回る方や途中から独立・起業される方もいます。
認可団体
一般社団法人 日本衣料管理協会
〒105-0011 東京都港区芝公園2-11-13-205
電話:03-3437-6416
FAX:03-3437-3194
E-mail:jasta@mtb.biglobe.ne.jp
沿革 | |
昭和46年12月6日 | 衣料管理士(テキスタアドバイザー)養成教育にあたる13校の大学・短期大学ならびに学識者で発足 日本私立大学協会内に事務局を開設 |
昭和48年3月31日 | 第1期衣料管理士の設定・登録 |
昭和51年4月1日 | 独立事務局の開設 |
昭和51年8月5日 | 社団法人の設立許可(通商産業省) |
昭和57年4月1日 | 第1回通商産業大臣認定「繊維製品品質管理士試験」の実施要項の発表 |
昭和57年11月1日 | 第1期通商産業大臣認定「繊維製品品質管理士」の認定・登録 |
平成23年4月1日 | 一般社団法人への移行 |
ちなみに、こちらでは仕事内容を簡単に解説紹介したDVDを配布しています。
衣料管理士のDVDを希望する方・興味のある方は問い合わせてみてください。
無料で配布しています。
受験条件
- 1級:4年制大学で43単位以上
- 2級:おもに短期大学で28単位以上
テキスタイルアドバイザーになるために必要な5つの専門分野とおもな科目はこちらです。
Ⅰ:材料・品質の分野
被服繊維学、被服材料学、機能材料学、機器測定法、高分子化学、繊維製品試験法、繊維学実験、材料学実験、テキスタイル基礎科学、インテリア繊維製品、品質管理、統計学
Ⅱ:加工・整理の分野
被服整理学、被服整理学実験、染色加工学、染色加工学実験、繊維加工論、工芸染色実習
Ⅲ:企画・造形の分野
アパレル企画論(同演習)、アパレルデザイン論、アパレルデザイン表現演習、アパレル設計・生産論、アパレル生産実習、アパレルCAD演習、テキスタイルデザイン、ビジュアルデザイン、バ-チャル・ファッション・コ-ディネ-ト演習、被服造形料学、色彩学(同演習)
Ⅳ:流通・消費・消費者問題などの分野
生活行動論、消費科学、消費生活論、消費者経済学、インタ-ンシップ(1級は必修)、ファッションビジネス論、ファッション販売論、ファッションリテ-ル演習、ファッション商品論、マ-ケティング論、衣生活文化論、被服心理学、インテリアコ-ディネ-ト概論、インテリアコ-ディネ-ト実習、情報処理演習、ケ-ススタディ
Ⅴ:衣環境の分野
衣環境学、衣環境学実験、被服機構学、衣生活健康論
日本衣料管理協会が認定した大学や短大に進んで、所定の科目を勉強すると取れる見込みです。
認定校に通っていない人は受験することができません。
合格率
1級・2級とも98%前後と極めて高い合格率です。
しっかりと大学の勉強をしていれば大丈夫です。
一年当たりの試験実施回数
年に一度です。10月の中旬ごろに行われます。
学校で勉強していれば当たり前のように取れるほど難易度は優しめですが、万が一というのもあるのでしっかりと予習・復習をしておきましょう。
試験科目
2級と1級分けてお伝えします。
2級
一般試験
- 消費科学Ⅱ
- 論文
専門試験
- 衣料学Ⅱ
- 衣料学実験Ⅱ
- 衣服試験法Ⅱ
- 被服構成学Ⅱ
- 被服デザインⅡ
- 被服衛生学Ⅱ
- 被服整理学Ⅱ
- 染色加工学Ⅱ
1級
一般試験
- 消費科学Ⅰ
- 論文
専門試験
- 衣料学Ⅰ
- 衣料学実験Ⅰ
- 衣料試験法Ⅰ
- 被服構成学Ⅰ
- 被服デザインⅠ
- 被服衛生学Ⅰ
- 被服整理学Ⅰ
- 染色加工学実験Ⅰ
- 染色加工学Ⅰ
採点方式と合格基準
詳しい記述がないため不明です。
取得に必要な勉強などの費用
大学や短期大学で資格認定されるので当たり前ですが学費がかかります。
特別に他に出費があるわけでもないのでしっかりと勉強してください。
- A大学 家政学群の学費(4年間):4,421,800円
- B専門学校 テキスタイル学科:計800,000円
受験料
各5,250円
※合格者の方は別途に認定料として1級9,450円、2級7,350円が必要です。
受験申込方法
申込期間は例年9月上旬~中旬です。
それ以上のことは不明ですので、在籍している学校やお伝えした認可団体に尋ねてみてくださいね。
まとめ
以上がテキスタイルアドバイザーの資格についてでした。
この資格は昭和46年から存在しており、長く衣類業界で貢献しています。
また、これとは別に繊維製品品質管理士(TES)という資格もあります。
こちらは一般の人向けの資格となっております。
大学で専門に学んでいない方はこちらの資格をお勧めしますが、難易度はやや高めです。
ですので、認可団体である「日本衣料管理協会」が認定した大学・短大で学ばれている方は資格取得にとても有利に働きます。
テキスタイルアドバイザーの受験条件を満たしている方・無事に資格を取得した方は是非仕事に役立ててみて下さいね。
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