皆様こんにちは。今日は「スパイス&ハーブ検定」についてお伝えします。
スパイスとハーブの別称、産地、用途とコツ、まつわるエピソード、ちょっとした豆知識を学べるのが「スパイス&ハーブ検定」です。
今回は、香辛料の造詣(ぞうけい)を深める検定を解説していきます。
Contents
適用する仕事
適用する仕事は複数あります。
飲食店の調理スタッフ
おもな業務は、決まったレシピの調理です。
レシピが決まっているとはいえ、「スパイス&ハーブ検定」の知識を有していれば、レシピが覚えやすくなるでしょう。
そのほか、下処理、盛りつけ、食器類・器具類の洗浄、厨房の清掃なども調理スタッフの業務内容です。
そういった、厨房での雑務がおもな業務であるイメージの調理スタッフですが、経験やスキルによっては「食材・材料の選定と仕入れ」「メニューの発案」も任される場合があるそうです。
食材・材料のなかには、スパイスやハーブが含まれる場合もあるでしょう。
調理スタッフであっても「スパイス&ハーブ検定」の知識が生かせるチャンスがあります。
スパイス・ハーブ専門店
スパイス専門店で、スパイスやハーブの味や香りの特長・産地・歴史に込められたメッセージ、マッチする料理や食べ方などを解説するとき「スパイス&ハーブ検定」の知識がそのまま生かせます。
また、専門店に来店するからには、スパイスやハーブに詳しいお客さまである可能性もあります。
そういったお客さまとスパイスやハーブに関する話題で盛り上がれば、固定客の獲得も期待できます。
エスニック食品専門店
エスニックとは、欧米では民族を意味する言葉です。
日本では、エスニック食品といえば、タイ、ベトナム、インドなど、スパイシーな料理全般を広く一般的に指します。
スパイシーな料理ですから、エスニック食品専門店では「スパイス&ハーブ検定」の知識が生かせるでしょう。
食品メーカーのスパイス製造・工場生産
「スパイス&ハーブ検定」で学ぶ、スパイス・ハーブ・調味料を保存する場所と方法を知っておくと仕事に生かしやすいです。
居酒屋チェーン、全国チェーンのカレー専門店、台湾料理店、学校給食のカレーなどに用いられる、ブラックペッパー、カレースパイス、中華調味料、ガーリックフライチップなどを製造します。
スパイスやハーブが好きな方も求められるでしょう。
スパイス、ハーブに関するブロガー、ライター
スパイスやハーブに関するブログ記事を書くとき「スパイス&ハーブ検定取得者」であることも一緒に書けば、その記事に一定の権威が生まれます。
また、編集プロダクション、食に関するポータルサイトなどの運営者の目に留まれば、執筆の依頼も期待できるかもしれません。
アーユルヴェーダサロン
アーユルヴェーダとはインドの伝統医学で、心理療法のリラクゼーション技法に近いです。
アーユルヴェーダには、スパイスやハーブを用いた食事療法があります。
「スパイス&ハーブ検定」で得られる知識をアーユルヴェーダサロンに生かしましょう。
おおよその年収とキャリアパス
「スパイス&ハーブ検定」に関する求人情報をおおよその年収の参考とし、具体的な求人情報の内容からキャリアパスを推測してみましょう。
月給17万 スパイス製品 製造スタッフのキャリアパス
原材料の粒の大きさの選定をしたのち、指定されたサイズに粉砕、さらに指定レシピに従い調合するのがスパイス製造スタッフの役目です。
これらの作業を複数人で分担して行います。
このうち一つの作業がきちんと一人でできるようになるまで、3ヶ月はかかるほど複雑な工程といわれています。
月給25万 飲食店 総括マネージャーのキャリアパス
厨房でのさまざまな雑務を総括します。担当を決め、マニュアルを作成します。
調理、材料の下処理、美しい盛りつけ、食器類・調理器具類の徹底した洗浄、厨房の徹底した清掃と後片づけなどといった全ての工程を分担させて管理します。
カレー専門店や町中華であれば「スパイス&ハーブ検定」の知識が生かせるかもしれません。
また、仕入れルートの確保はマネージャーの責務といわれています。
専門の業者から仕入れるとなると、少ない仕入れ数(小ロット)に対応していない場合もあるため注意が必要です。
「スパイス&ハーブ検定」の知識を生かして仕入れルートを考えることで、ほかの人がなかなか手を出さないスパイスやハーブに着目すると、他店との差別化が図れるかもしれません。
ちなみに、「スパイス&ハーブ検定」を生かした飲食店総括マネージャーを目指したい場合、併せて取得しておきたい資格は「食品衛生責任者」です。
認可団体
公益財団法人 山崎香辛料振興財団です。
受験条件
3級と2級はありません。
1級は、2級合格者である必要があります。
合格率
公表されていません。
1年当たりの試験実施回数
年1回です。
試験はCBT方式で実施されます。
試験科目
級ごとに紹介します。
3級
スパイス戦争といったスパイスにまつわる歴史、日本カレーの浸透の軌跡、スパイスの定義と分類、それぞれの保存法、料理における働き、使うタイミングと使用量、心身の健康、美容への利用、ハウスキーピングへの活用などを学びます。
登場するスパイスとハーブは、七味唐辛子、カレー粉、ガラムマサラ、わさび、ローレル、ローズマリー、ミント、マスタード、パセリ、バジル、ナツメグ、唐辛子、タイム、ターメリック、セージ、しょうが、シナモン、山椒、サフラン、コリアンダー、こしょう、クローブ、クミン、ガーリック、オレガノのどこかで耳にしたことのある25種です。
2級
3級で登場した全ての範囲に加えて
ハーブティーの淹(い)れ方、ハーブティーによく用いられるハーブ、コーヒー豆を使わない代替コーヒー、ハーブの育て方と収穫のやり方、繁殖に関する注意点、中国医学、アーユルヴェーダ、ギリシャ医学と、ハーブとのそれぞれの関係、スパイスとハーブの減塩効果などを学びます。
登場するスパイスとハーブは、チリパウダー、エルブ・ド・プロヴァンス、五香粉、レモングラス、ルッコラ、マジョラム、ホースラディッシュ、フェンネル、パプリカ、バニラ、ディル、チャービル、チャイブ、タラゴン、スターアニス、くちなし、キャラウェイ、カルダモン、オールスパイス、アニスの通好みな20種です。
1級
2級で登場した全ての範囲に加えて
お手製の調味料、オリジナルのハーブペースト、自分で作ったドレッシング、オリジナルのビネガー、といった、本格的なレシピについて学びます。
登場するスパイスは、ラセラヌー、パンチフォロン、チャットマサラ、デュカ、ザーター、カトルエピス、ロングペッパー、三つ葉、マンゴーパウダー、マーシュ、フェヌグリーク、ニゲラ、ニオイタコノキ、ドクダミ、タマリンド、ヤナギタデ、ソレル、セルリー、スマック、シソ、セイボリー、サフラワー、サッサフラス、ポピーシード、ケイパー、クレソン、グレインズ・オブ・パラダイス、クベバ、カンゾウ、カフェライムリーフ、カレーリーフ、ガランガル、アジョワン、アサフェティダ、ヘンプシードのあまり聞かない35種です。
採点方式と合格基準
3級と2級は択一式です。
1級は択一式、複数選択式(採点方法は完全一致)、単語記述式(短答式)です。
全級一律で正答率80%で合格です。
3級は50問、2級と1級は60問です。
取得に必要な勉強などの費用
役に立つ参考書をご紹介します。
スパイス&ハーブの使いこなし事典 最新版 ~スパイス&ハーブ検定1級・2級・3級公式テキスト~
- 出版社名:主婦の友社
- 商品名:スパイス&ハーブの使いこなし事典 最新版 ~スパイス&ハーブ検定1級・2級・3級公式テキスト~
- 価格:¥1,650(税込)
公式テキストで全級網羅しているので、これ一冊で試験対策はほとんどできるでしょう。
いちばんやさしいスパイスの教科書
- 出版社名:パイインターナショナル
- 商品名:いちばんやさしいスパイスの教科書
- 価格:¥2,750(税込)
イラストでわかりやすく解説されているので、スパイス&ハーブ入門者におすすめです。
スパイスの科学大図鑑 香りの効果的な引き出し方や相性を徹底解明
- 出版社名:誠文堂新光社
- 商品名:スパイスの科学大図鑑 香りの効果的な引き出し方や相性を徹底解明
- 価格:¥4,950(税込)
香りを引き出す効果的な方法や異なるスパイス同士の相性が学べます。
また、唐辛子と八角風味のサーモンの中華風蒸し煮、7種のスパイスが効いたナスとチキンのビリヤニ、ダーバンマサラを使ったウエストアフリカンピーナッツカレーといったレシピも豊富に記載されているので、1級の短答式問題対策を万全にするのにおすすめです。
受験料
3級と2級は4,900円(税込)です。
1級は5,900円(税込)です。
受験申込方法
「スパイス&ハーブ検定」の公式サイトを検索していただき、「スパイス&ハーブ検定についての詳細情報はこちら」をクリックすれば、お申し込みページに入れます。
詳しくは公式サイトをご一読ください。
まとめ
以上が、「スパイス&ハーブ検定」についてでした。
トマトと玉ねぎに加えて絶妙な配合でスパイスを効かせたグレイビーソースに、砂糖とハーブを使ってコーディアルを作ったりと楽しみ方もさまざまあります。
皆様も、仕事だけでなく趣味にも生かせる「スパイス&ハーブ検定」の取得を目指してみてはいかがでしょうか。
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