ビアテイスターについて

ビアテイスターについて

皆様こんにちは。今日は「ビアテイスター」についてお伝えします。

ビアテイスターというのはいわば、ビールのアルコール度数、甘み(モルト)・苦味(ビタリング)・香り(ホップ)・コク(ボディ)といったテイスティング(官能評価)、オフフレーバー(余計な味)、SRMやEBC(色度数)など、質の細部に至るまで客観的な鑑定と論理的な評価を行なえる証明となる資格のことです。

どんなふうに資格を取得するのか、今回はクラフトビアの造詣(ぞうけい)を深めるビアテイスターを解説していきます。

適用する仕事

ビアテイスターの適用するビールに関連した仕事はさまざまあります。

ビール醸造所(ブルワリー)

麦芽粉砕、糖化(ホップを加えるなど)、煮沸、ワールプールによる不純物除去、発酵、熟成、瓶詰め、保管といった一連の流れも、ビアテイスターであらかじめ理解を深めておけば覚えやすくなり、不注意も少なくなるはずです。

また、ビアテイスターの知識があれば、ビールの、正しい保管方法と劣化具合がわかります。
居酒屋、酒類卸売業、酒類販売店で、ビールを取り扱う場合に、ビアテイスター資格が役立つかもしれません。

ビール4

バーテンダー

バーテンダーは、ビールも取り扱います。
お酒づくりだけでなく、接客もします。
ビールに関する話題で話を盛り上げられれば、固定の上客を獲得できるかもしれません。

ビールに限った話ではありませんが、オーダーを受けるとき、お酒に関する知識を深めておけば速やかに取りやすくなるでしょう。
グラスを空けたビール好きなお客さまにおすすめビールについて語れば、注文してくれるかもしれません。

また、バーは競合が多い業界です。
他店との差別化を図るために、ビールメニューを豊富にする必要性が出てくるかもしれません。

このように、ビアテイスターはビールの資格ですが、バーテンダーにも適用するときがあります。

ビアガーデン

なぜ、ビアガーデンで働くことを希望するのか、その志望動機をアピールするとき、ビアテイスターの資格が役立つかもしれません。

ビアガーデンでは、20代前半の方が多いものの、中年、高齢者の方も活躍しています。
他の従業員とビールの話題で盛り上がれれば、コミュニケーションが円滑になるでしょう。

ビアテイスターを取得しておけば、オーダーを取るとき、複雑なビールのメニューを頭で覚えやすくなるでしょう。

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高級ホテルバーテンダー

高級ホテルのバーテンダーとしてビールを提供するときに、接客の一環としてそのビールの魅力をお客さまに伝えるなら、ビアテイスターで得られる知識が役立つでしょう。
ホテルのバーテンダーはほとんど、併設されているバーラウンジやレストランに従事しています。
ハイエンドやラグジュアリーといった客単価の高い高級ホテルに併設されることが多いです。

そのため、ホテルのバーテンダーは上質な接客を求められます。
ビールに関する深い知識があれば、高級ホテルの看板に恥じない接客ができるでしょう。

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おおよその年収とキャリアパス

おおよその年収の参考として、いくつかの求人情報を紹介します。

  • 月給18万 酒類販売における総合職 正社員
  • 月給21万 酒類の配送・倉庫管理・ルートセールス 正社員
  • 月給22万 居酒屋のキッチンスタッフ 正社員

正社員が目立ちます。
では、参考までに、適用する仕事として先ほど紹介したホテルバーテンダーのキャリアパスを解説します。

ホテルバーテンダーのキャリアパス
バーテンダーとしてでなく、「ホテル従業員」としてカウントされます。ホテル従業員と同様の給与と福利厚生が保障されます。バーテンダーとしてホテルに貢献し、働きぶりが評価されれば、チーフバーテンダー、マネージャーといった役職を任されるでしょう。

管理職になれば、ビールの仕入れや保管などで、ビアテイスターの知識が役立つかもしれません。
また、結婚式や宴会といった、ホテルで催されるイベントにバーテンダーとして出向く場合があります。

認可団体

CBA クラフトビアアソシエーション
日本地ビール協会です。
ロゴ

受験条件

試験を受けるには、公式セミナーを受講する必要があります。
公式セミナーを受講する条件はありません。
つまり、受験条件も特筆することはありません。

合格率

およそ80%といわれています。

1年当たりの試験実施回数

先ほども申したとおり、試験を受けるには公式セミナーを受講する必要があります。

2022年1月15日(土)には、東京都港区芝浦三丁目4‐1のグランパークカンファレンスのプラザ棟3Fにある303中会議室

2022年1月23日(日)には、大阪府大阪市中央区谷町二丁目2‐20の大手前類第一ビル2Fにある市民活動スクエア・CANVAS谷町の大会議室

2022年4月23日(土)には同じく、市民活動スクエア・CANVAS谷町の大会議室にて、実施される予定です。

試験科目

試験科目は、試験範囲と言い換えることができるでしょう。
セミナーで学ぶ内容がそのまま試験範囲になるといえます。

試験科目
セミナーでは、ビアテイスターの意義とミッション、ビールの基本的な知識、テイスティングの法則と手順、雑味(オフフレーバー)、アメリカ、ドイツ、オーストリア、チェコ、ベルギー、アイルランド、イギリスの、それぞれ発祥のビアスタイルを学びます。

また、セミナー中、約40種類のビールを試飲する機会があり、実践的な経験となります。

採点方式と合格基準

筆記試験とテイスティング(官能評価)試験の2種類があります。
両方とも、75点以上で合格となります。
片方が74点以下の場合、不合格となります。

取得に必要な勉強などの費用

取得に必要な勉強などの費用

正式にビアテイスター資格認定されるには、クラフトビアアソシエーションに入会する必要があります。
研究会員、個人正会員の、二種類の会員形態があります。

研究会員は、入会金10,000円(税込)、年会費12,000円(税込)です。
個人正会員は、入会金20,000円(税込)、年会費18,000円(税込)です。

受験料

17,000円(税込)です。

受験申込方法

受験申込方法

公式のセミナー申込フォームに、名前、フリガナ、性別、生年月日、電話番号、メールアドレス、郵便番号、住所、建物名(アパート、マンションの方)を入力してください。

詳しくは「ビアテイスター」の公式サイトを一読ください。

まとめ

ビールラスト1994年当時の細川政権で、酒税法改正により2,000キロリッターから大幅に60キロリッターまで引き下げられるという、大胆な規制緩和による経済活性化を図られ、日本の地ビール、クラフトビールが次々と誕生します。

2021年になった今も、東京都品川区の『Far Yeast Tokyo Brewery & Grill』や、埼玉県川口市の『麦酒処ぬとり』など、ブルワリーがいくつか発売・開店しています。

また、東京都江東区の『CITABRIA BAYPARK Grill&Bar』にて開催された『ベルギービールウィークエンドTOYOSU』と、沼津市大手町の中央公園にて開催された『静岡クラフトビアジャンボリー』が、クラフトビールの過熱ぶりを表しているでしょう。

アメリカのブルックリンラガー、グースアイランドのIPA、バドライト、ドイツのケルシュ、ヴァイツェンビア、ヘレス、イギリスのペールエール、スコッチエール、ロンドンプライドなど、ビールの世界は広くて深いです。

ビアテイスターは、仕事でビールの専門知識を要している方にはもちろん、ビールが趣味でこれまでよりいっそう深くビールを楽しみたいと考えている方にもおすすめな資格ですよ。

皆様も、ビアテイスター取得を目指してみてはいかがでしょうか。