模様替えやリフォームなどの機会に、自分の暮らしにぴったりだと思えるものを見つけられると嬉しいですよね。
とはいえ、納得いく品を自分ひとりの力で探すのはなかなか骨の折れることです。
こんなとき、リビングスタイリストが活躍する店舗を訪ねれば解決するかもしれません。
Contents
適用する仕事
リビングスタイリストとは、暮らしに関わるさまざまな商品の知識を有し、お客様のライフスタイルに沿って提案するスキルを持つ専門家のことです。
主に住生活商品を販売する場でその力を発揮しています。
近年、暮らしの形はますます多様化し、ユニークなものや人とは違うものを求める人も増えています。
幅広い知識と接客技術を持つリビングスタイリストには以下のように多くの活躍の場があります。
- インテリア業界
- リフォーム業界
- 百貨店
- 家具メーカー
- 雑貨メーカー
おおよその年収とキャリアパス
リビングスタイリストの年収は350万円から600万円ほどのようです。
資格を歓迎する企業や取得を支援する企業もあります。
リビングスタイリストは民間資格なので、この資格そのものが年収が大きく上がる要因にはなりませんが、資格を取るにあたって得た知識や技術は道を拓くことに役立ちます。
キャリアパスとしては、インテリアデザイナーなどほかの資格を取得することで更に知識の幅を広げて社内でのステップアップを目指すのが順当ですが、経験を積み、より有利な条件を提示した企業に転職することもできるでしょう。
また、人脈を得てスキルを磨き、独立することも夢ではありません。
認可団体
リビングスタイリストは、「一般社団法人日本ライフスタイル協会」が認定しています。
日本ライフスタイル協会は、住生活産業界の発展に寄与することを目的に2003年3月25日に設立され、広く人材育成に係わる人たちと共に人づくりを通して、人づくりの共同責任者としての学校、企業、行政とのパートナーシップの確立をめざしています。
また、リビングスタイリスト資格試験は平成25年9月に文部科学省後援事業として認定されました。
受験条件
リビングスタイリストには特別な受験条件はなく、3級から1級まで誰でも受験することが可能です。
ただし、1級を受験する場合には2級に合格している必要があります。
また、個人で試験を受ける場合の会場は東京、名古屋、大阪、福岡に限られています。
全国受験が可能なのは団体申込をした場合のみです。
合格率
令和3年7月のリビングスタイリストの合格率は、3級が84.8%、2級が73.0%、1級が60.0%です。
1年当たりの試験実施回数
3級・2級のリビングスタイリスト資格試験は夏期(7月)と秋期(11月)の2回実施されています。
夏期に関しては3級・2級の併願受験が可能です。
1級の試験のみ冬期(2月)に実施されます。
1級に関しては会場に行く必要がなく、事前に出題された課題の回答を答案用紙に記入して郵送で提出します。
試験科目
3級・2級はマークシート方式で出題されます。
3級の試験科目は以下のとおりです。
- リビングスタイリストの仕事
リビングスタイリストの仕事の内容、必要な能力等に関する基礎知識を有していること。 - 流通
流通のしくみ、小売業の役割、小売業の分類等に関する基礎知識を有していること。 - 接客販売
接客販売の仕事、接客販売の事務、購買心理等、接客販売に関する基礎知識を有していること。 - ビジネスマナー
社会人の基本、職場の人間関係、ビジネス用語等に関する基礎知識を有していること。
- 家具
いす、テーブル、収納家具等に関する基礎知識を有していること。 - 窓装飾
カーテン、シェード、ブラインド等に関する基礎知識を有していること。 - 照明
光源、照明器具等に関する基礎知識を有していること。 - 住生活アクセサリー
グリーン、テーブル等に関する基礎知識を有していること。
2級の試験科目は以下のとおりです。
- リビングスタイリストの仕事
リビングスタイリストの仕事の内容、必要な能力等に関する知識を有していること。 - 流通
流通のしくみ、小売業の役割、小売業の分類等に関する知識を有していること。 - 情報
情報の集め方、情報の活用等に関する知識を有していること。 - マーケティング
マーケティングに関する基礎知識を有していること。 - 接客販売
接客販売の仕事、接客販売の事務、購買心理等、接客販売に関する知識を有していること。 - ビジネスマナー
社会人の基本、職場の人間関係、ビジネス用語等に関する知識を有していること。 - 法規
住生活商品に関する知識を有していること。
- 家具
いす、テーブル、収納家具等に関する知識を有していること。 - 窓装飾
カーテン、シェード、ブラインド等に関する知識を有していること。 - 照明
光源、照明器具等に関する基礎知識を有していること。 - 設備
キッチン、バス、トイレ等に関する知識を有していること。 - 住生活アクセサリー
グリーン、テーブル等に関する知識を有していること。
1級は3級および2級の内容のほか、時事問題が出題されます。
課題についての問題点のとらえ方や判断力のほか、実務能力等を有しているかどうかを見る記述式の試験です。
採点方式と合格基準
採点方式については公式サイトに詳細な情報がなく、割愛します。
各級ともに合格基準は正答率70%以上です。
問題の難易度によっては調整が入る場合もあるので、合格基準を余裕をもって上回るように勉強しておくと安心です。
取得に必要な勉強などの費用
リビングスタイリストの資格試験対策には、公式テキストがおすすめです。
リビングスタイリスト資格試験3級公式テキスト
発行元:一般社団法人日本ライフスタイル協会
商品名:リビングスタイリスト資格試験3級公式テキスト
価格:1,980円(税込)
3級の試験で出題される内容をカバーした1冊。商品知識や販売の基礎など、リビングスタイリストとしての基本を学ぶことができます。
1級・2級リビングスタイリスト資格試験公式テキスト
発行元:一般社団法人日本ライフスタイル協会
商品名:1級・2級リビングスタイリスト資格試験公式テキスト
価格:2,640円(税込)
図やイラストが多用されたわかりやすいつくりになっています。また、キーワードの補足説明なども豊富なので知識の幅が広がります。
既に住生活商品の販売に携わっている人のスキルアップにも活用できる内容です。
リビングスタイリスト資格試験 過去問題集2022
発行元:HIPS合格対策プロジェクト
商品名:リビングスタイリスト資格試験 過去問題集2022
価格:2,420円(税込)
2019年から2021年に実施された3級から1級の試験の問題が全て収録されています。
本試験を受ける前に実際の試験と同じ形式で問題を解いておきたい方におすすめです。
解説付きなので、正誤を問わず理解を深めることにも役立ちます。
受験料
リビングスタイリスト資格試験の受験料は以下のとおりです。
- 3級: 4,800円(税込)
- 2級 :6,600円(税込)
- 1級:11,200円(税込)
3級・2級を併願受験する場合はどちらの受験料も必要です。忘れずに支払いましょう。
受験申込方法
一般社団法人日本ライフスタイル協会の公式サイトから申込ページにアクセスできます。
日本ライフスタイル協会の資格・検定を担当するハウジングエージェンシーという団体のサイトに遷移するので、説明に沿って申し込みをすすめましょう。
インターネットと払込取扱票の2通りの申込方法があります。
払込取扱票で申し込む場合は、先に受験要項を請求する必要があります。余裕をもって請求しましょう。
まとめ
今回は「リビングスタイリスト」という資格を紹介しました。
さまざまな家族、個人がそれぞれの暮らしをかたちづくる時代が到来し、リビングスタイリストのニーズは更に高まることが予想されます。
既に住生活商品の販売に携わっている方、就職先として魅力を感じている方はこの資格の取得を検討してみてはいかがでしょうか。
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