突然ですが、あなたの移動手段は乗用車と自転車であればどちらでしょう?
2019年の自転車産業振興協会の統計では、日本の自転車保有台数は約6870万台でした。
乗用車とほぼ同じ、約2人に1人が自転車を持っている今、自転車のメンテナンスに頭を悩ませている方も多くいることでしょう。
愛用している自転車は、できるだけ長持ちさせたいですよね。
今回は長く愛用するための自転車掃除を解説していきます。
Contents
中性洗剤を使ったほうがいい?アルカリ性洗剤ってどこに使える?
中性洗剤とアルカリ性洗剤というのは聞いたことがある方も多いでしょう。
この2つの洗剤の性質は以下のとおりです。
種類 | pH(ペーハ) | 対応できる汚れ | 注意点 |
中性洗剤 | 6~8 |
|
頑固な汚れには効かない |
アルカリ性洗剤 | 9~14 |
|
アルミ・樹脂などを変質させる |
自転車を綺麗に保つには走行後に毎回丸洗いするのが一番ですが、実際に行うのは難しいでしょう。
ですので、以下にこれだけはしておいたほうが良いという点を挙げます。
- こまめに簡単な掃除をする
- スポンジに中性洗剤を染み込ませて洗車
- チェーンの洗浄と注油
簡単な掃除は、自転車に乗ったあとに雑巾などでサッと拭くだけで十分です。
また、自転車は普通に保管していてもホコリや砂、屋外の場合は雨で汚れてしまうため、月1回程度で洗車するのが好ましいです。
チェーンの洗浄と注油については後述します。
これらを踏まえたうえで、自転車に付着する汚れと落とし方を見ていきましょう。
自転車の汚れの種類と場所
自転車の汚れは、オイル、ホコリや砂・泥、塵やゴミがメインです。
汚れる箇所はハンドル・サドル・ペダルといった樹脂パーツ、フレーム・チェーン・ギア・ホイールなどの金属パーツとさまざまです。
とはいえ金属パーツの割合が多いため、当然サビなども発生してきます。
掃除には中性洗剤で洗う
自転車掃除には中性洗剤を使いましょう。
自転車の基本的な汚れは中性洗剤でカバーできます。
逆にアルカリ性の洗剤は使わないようにします。
先述のとおり、樹脂や金属などのパーツを変質・腐食してしまうおそれがあるためです。
特に頑固なサビにはアルカリ性洗剤を使いたくなりますが、絶対にやめておきましょう。
自転車の掃除の仕方
ここからは自転車掃除(洗車)の手順をご紹介します。
パーツを取り外す
パーツを取り外してから全体的に上から水を軽くかけます。
以下のような濡れると故障したり寿命を縮めたりするおそれがあるパーツは、洗車の際には取り外した方が良いです。
- ライト
- ベル
- サイクルコンピューター
- サドルバッグ
- ボトルケージ
ライトはフロントだけでなくリアのものも取り外しましょう。
サイクルコンピューターなどの電気製品は、水浸しにすると故障する危険性が高いので取り外しましょう。
水洗いしてからブラシと中性洗剤で掃除
水をかけて砂やホコリといった細かな汚れを洗い流します。
砂などが残っていると、掃除中に粒子が擦れてフレームなどを傷つけるおそれがあります。
そのあとに中性洗剤を使ってカーブラシでゴシゴシ洗い、水で流します。
最後は乾拭きをして、陰干しをして完全に乾燥させれば完了です。
直射日光はタイヤなどを劣化させるため、日陰で干すようにしましょう。
汚れを落としたら注油を忘れないようにする?チェーン汚れから出た廃液は下水に流してはいけない?
次はチェーンの洗浄と注油の方法です。
チェーンの汚れは放置するほど厄介になるので、しっかり行いましょう。
チェーンの洗浄
チェーンにウエスを添えて、泡が飛び散らないようにクリーナーを塗布します。
ペダルを回しながらチェーン全体にクリーナーを馴染ませましょう。
ある程度馴染んだらウエスで拭き取って、洗浄はOKです。
チェーンへの注油
チェーンへの注油はボトルタイプのものを使うのがオススメです。
スプレータイプで広範囲にオイルが飛び散ると新たな汚れの原因になってしまうことがあります。
チェーンを一周させながら、注油を行いましょう。
もし注油を行なってもサビが酷く出てしまう場合は、チェーンを交換したほうが良いでしょう。
黒い廃液はどうする?
チェーン汚れから出た黒い廃液は金属を含んでいます。
水質汚染に繋がってしまうので下水などに流してはいけません。
廃液はウエスやティッシュなどで吸い取って、燃えるごみに出すようにしましょう。
白いサドルにはメラミンスポンジが使える?
白いサドルは非常に汚れが目立ちます。
その汚れを落とすには中性洗剤とメラミンスポンジが有効です。
メラミンスポンジに水や中性洗剤を染み込ませると、サドルを軽く擦るだけで汚れが落ちていきます。
仕上げにウェットティッシュなどで洗剤を拭き取り、乾いたウエスで水気を取っていきます。
サドルに文字などがプリントされている場合、色落ちしてしまう可能性があるので注意が必要です。
自転車掃除おすすめグッズ、洗剤、メラミンスポンジなど
自転車掃除を丁寧に行うには、さまざまな道具が必要になってきます。
ここからは自転車掃除に使えるおすすめグッズをご紹介していきます。
日本製紙クレシア ワイプオールX70
- メーカー名:ミスミ
- 商 品 名:日本製紙クレシア ワイプオールX70
- 価 格:¥836(税込)
自転車掃除によく使うのがウエスです。
チェーンだけでなく、自転車全体の掃除にも使えます。
ワイプオールX70は50枚入りで、布のような丈夫さと吸水性が特徴です。
糸くずも出ないため、自転車掃除にはうってつけでしょう。
キュキュット 240ml
- メーカー名:花王
- 商 品 名:キュキュット 240ml
- 価 格:¥160(税込)
自転車掃除に使用する中性洗剤は台所洗剤で問題ありません。
キュキュットは泡持ちと除菌・ウイルス除去に優れています。
手にも優しく、こちらの写真のものはオレンジの香りがします。
EVERS 自転車丸洗いクリーナー
- メーカー名:宝商
- 商 品 名:EVERS 自転車丸洗いクリーナー
- 価 格:¥850(税込)
チェーンクリーナーは泡タイプがオススメとお伝えしました。
その中にはチェーンだけでなく、ハンドル・サドル・ホイール・タイヤなど、自転車のほぼすべてのパーツを洗えるものもあります。
この商品は汚れのある部分に泡を吹きかけ、ウエスなどで拭き取って使います。
水洗いが不要なので、屋内・ベランダ・遠征先でも使用できます。
激落ちくん
- メーカー名:レック
- 商 品 名:激落ちくん
- 価 格:¥180(税込)
台所掃除などでよく使われるメラミンスポンジは、研磨剤のように表面を磨きながら汚れを落とします。
水をつけて軽く擦るだけで使える手軽さで、掃除をうんと楽にしてくれるでしょう。
ただし、擦りすぎると自転車の塗装まで削れてしまうため注意しつつ使いましょう。
まとめ
今回は自転車を長持ちさせる掃除方法について見てきました。
日頃から簡単な手入れを怠らないのが自転車を長持ちさせるコツです。
洗剤を使って掃除をする場合は中性洗剤を使います。
チェーンなどはクリーナーを使い、パーツが劣化する前に綺麗にしたいものです。
乗用車と同じくらい大事な移動手段である自転車、せっかくですから気持ちよく乗りたいですよね。
自転車を綺麗に保って、快適なサイクルライフを送ってみませんか?