Javaプログラミング検定は、プログラミング言語の1つ・Javaの基礎知識や、オブジェクト指向に基づいたアプレットおよびアプリケーションプログラムの作成能力を認定する試験です。
入門者向けの3級から本格実技のある1級までが実施されています。
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適用する仕事
Javaは”Write once, run anywhere(一度書けばどこでも実行できる)”をスローガンに開発された、OSに依存しないプログラミング言語です。
そのため、システム開発の現場では重宝されており、アメリカTIOBE社調べで世界で2番目シェアだといいます。
※2021年2月現在で、シェア率1位はC言語、3位はPythonです。
システムエンジニアとして就職すると高確率で触ることになるため、幅広いIT企業で通用するでしょう。
その中でも主にこのような仕事でよく使われています。
また、AndroidそのものもJavaで開発されています。
エンジニアの中には自作アプリをストアに販売する人もおり、Javaを習得することで個人でも副業としてアプリ開発が行えるようになります。
家電製品には以下のような多くのシステムが組み込まれています。
- セットしたタイマーが終わると自動停止する電子レンジ
- 設定温度に達すると風量が低下するエアコン
- 複雑な行程で洗浄・すすぎ・脱水を行う洗濯機 など
これらにもJavaが多く使われており、最近はJavaを用いたAI(人工知能)搭載の家電も売り出されています。
Javaプログラミング技術を活用した高度な家電は今後も発展していくでしょう。
おおよその年収とキャリアパス
Javaエンジニアの仕事の平均年収は約506万円と、日本の平均年収より少し高めの傾向です。
月給換算すると42万円(初任給は21万円)が相場のようです。
また、派遣社員の平均時給は2,142円となっています。
就職や転職活動を行う際には、応募資格として定められている企業も存在します。
ですが、2級以上からが即戦力として考えられているためか、3級を対象とした求人は比較的少なめです。
逆に、1級の評価は非常に高いためキャリアアップを狙う際には有利となるでしょう。
1級・2級・3級のすべてを取得することも可能です。
すべての級を取得しておくことで、就職・転職時の評価はさらに大きく上がるでしょう。
認可団体
Javaプログラミング能力検定試験は、ビジネス能力認定「株式会社サーティファイ」の「サーティファイ情報処理能力認定委員会」が運営しています。
サーティファイ情報処理能力認定委員会は1983年に生まれた民間団体です。
もとは日本情報処理教育普及協会という名で独立しており、2001年設立の株式会社サーティファイに、2002年に統合・組織改編されたときに現在の名称になったとのことです。
ちなみに、Javaプログラミング能力認定試験は2000年に始まりました。
サーティファイ情報処理能力認定委員会は他にも「C言語プログラミング能力認定試験」「AI検定」など、多くのIT関連の試験を実施しています。
受験条件
Javaプログラミング能力検定試験は学歴・年齢に制限がなく、ほぼどなたでも受験できます。
合格率
当試験の2019年度平均合格率は64.7%でした。
級種ごとの合格率は非公開ですが、しっかりと勉強して臨めばそこまで難しい試験ではないでしょう。
できるだけ一発合格を狙いたいですね。
1年あたりの試験実施回数
級種によって実施回数が異なるため注意が必要です。
1級は年に1回のみ、2級は2回、3級は3回となっています。
また、試験地が札幌・東京・名古屋・大阪・福岡の5か所のみであるのも要注意です。
*2021年度の試験日
受験受付 | 受験日 | 対象級種 |
2021年2月1日(月) ~ 5月30日(日) | 2021年6月20日(日) | 1級・2級・3級 |
2021年6月21日(月) ~ 8月22日(日) | 2021年9月12日(日) | 3級 |
2021年9月13日(月) ~ 2022年1月9日(日) | 2022年1月30日(日) | 2級・3級 |
試験科目
試験内容・問題数・制限時間などは級によって異なります。
1級 | 実技試験 (PC使用) 2問:150分 |
事前に公開しているテーマプログラムに対する仕様変更・仕様追加に対応したプログラムの作成(コーディング・入力・コンパイル・デバッグ含む)、および仕様変更書の作成 |
2級 | 筆記試験 (選択式) 7問:90分 |
Javaプログラミングに必要なプログラミング知識・技能の確認 |
3級 | 筆記試験 (選択式) 6問:60分 |
Javaプログラミングに必要なプログラミング知識・技能の確認 |
採点方式と合格基準
Javaプログラミング能力認定試験の採点方式は明かされていません。
合格基準はどの級種でも60%以上の得点となっています。
取得に必要な勉強などの費用
まず、Javaプログラミング能力検定試験の合格に必要な、勉強時間の目安を見ておきましょう。
JavaやIT関連の知識がそれなりにある方で以下のようになります。
- 3級:約70時間
- 2級:約90時間
- 1級:約100時間
社会人の方ですと1日にとれる勉強時間は多くて2~3時間程度だと思います。
簡単に計算して、最低1ヶ月以上は余裕をもって取り組んだほうがいいでしょう。
まったく知識がなく初めて勉強する場合は、倍程度の時間がほしいところです。
それを踏まえて、勉強のために必要な参考書・関連書籍とその費用を見ていきます。
初めて認定試験を受ける方が大多数だと思いますので、3級受験向けの書籍を挙げます。
やさしいJava
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- 出版社:SBクリエイティブ
- 商品名:やさしいJava
- 価 格:2,838円(税込)
タイトルに「やさしい」が入っているのと違わず、プログラミングに関してわかりやすく説明している一冊です。
パソコンを使うのには慣れていて、初めてプログラミングに触れるという方にオススメです。
スッキリわかるJava入門 第3版
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- 出版社:株式会社フレアリンク
- 商品名:スッキリわかるJava入門 第3版
- 価 格:3,300円(税込)
初めてプログラミングをやる方、Javaを初めて触る方など初心者に大人気の一冊です。
わかりやすい手順で飽きずに続けられると非常に好評です。
Javaの知識をある程度身につけたら挑戦してみましょう。
試験問題のレベルを確認して、繰り返し解くことで合格はぐっと近づきますよ。
受験料
受験料は全て税込みで以下の通りです。
- 1級:7,800円
- 2級:6,400円
- 3級:5,200円
受験申込方法
受験の申し込みはサーティファイ公式サイトから、主にオンラインで行います。
詳しい手順を見ていきましょう。
- 受験者情報の登録
オンラインでの申し込みには「CERTIFY ONLINE」への登録が必要です。
メールアドレスとパスワードを登録することで完了となります。 - CERTIFY ONLINEの「マイページ」にログイン
登録したメールアドレス、パスワードで「マイページ」にログインします。
登録に使用したアドレスとパスワードは忘れないようにしましょう。 - 受験の申し込み
希望する試験名・級種・受験地・受験票の取得方法などを選びます。
受験票はオンライン表示か直接郵送が選択できます。 - 受験料の支払い
クレジットカード決済・コンビニ決済・銀行振込・ゆうちょ振替から支払方法を選択します。
級種ごとに決められた受験料を支払えば申し込みは完了です。
※「郵送による受験申込書の送付」でも申込みは可能ですが、情報不足のため掲載していません。
まとめ
以上がJavaプログラミング能力認定試験の情報でした。
Javaに限らずプログラミングができる人材は、社会で多く必要とされ重宝されています。
初めてプログラミングを触る方にも、基礎固めとしてオススメされているのがJavaです。
Javaを身につけて認定試験に合格し、ステップアップを目指してみませんか?
大企業の業務システムともなると、膨大な人事データなどを取り扱って全従業員の給与や企業の収支管理などの計算処理が大規模で行われます。
その負荷に耐えられるように複雑かつ緻密に作られるのですが、Javaはこれに非常に適しているのです。