JHFハンググライディング技能証について

JHFハンググライディング技能証について

JHFハンググライディング技能証はハンググライダーパイロットの技能を認定する資格のことです。
日本各地のフライトエリアで飛ぶためには技能証の所持が義務付けられています。
レジャーの範囲でもハンググライダーはできますが、もっと広い地域を飛びたいとか大会に出たいとなれば技能証という資格が必要になります。
今回はこのハンググライディングに関する資格について存分にお伝えしていきましょう。

適用する仕事

ハンググライダーの技能証は階級があり、A級からパイロット証まであります。
当然順にステップアップしていくのですから、階級が上がるごとに上級・達人レベルになれます。

そうしたレベルまで合格していけば、ハンググライダーの名人として人に教えることもできます。
また、ハンググライダーの選手としても活躍できることと思われます。

選手として各地で開かれる大会やクロスカントリーフライト、日本選手権、国際競技会などに出場という感じですかね。

パラグライダーとの違いは?
同様にパラグライダーというスポーツもありますね。
しかし、ハンググライダーの方が硬い骨組みの器具が必要になります。
それにハンググライダーの方が要求される技術が高めですが、その分空を飛ぶ際のスピード感や自由度は上です。

おおよその年収とキャリアパス

JHFハンググライディング技能証 パラグライダーでは、具体的な将来性について見ていきます。

ハンググライダー関係の年収は?

実のところ、日本ハングライディング技能証を取得してそれを生業としている方の年収ははっきり言って分かっていません。

しかし、ハンググライディングに携わっているといろいろお金が掛かります。
仕事に使う道具を揃えるだけで約80万円、さらに交通費や飛ぶエリアの使用料や保険料、スクールの講習費もありますね。

それでもこういった支出はあるものの、それを超える金額の収入はあると見込まれます。

ちなみに、パラグライディング技能証を取得した方への年収や給料相場は月収18万~40万、年収に換算すると216万~480万くらいです。
一般的なサラリーマンと比べると少ない傾向ではありますね。

ハンググライダーの将来性は?

ハンググライディングといったスカイスポーツは失敗すると大事故につながる恐れがあります。
もし、そのような事故が無くなるような何かが開発されれば、もっと競技人口は増えるだろうと思われます。

国内のハンググライディング愛好者は約5000人いるそうです。

階級で段階的にキャリアパス

JHFハンググライディング技能証 グライダー先ほどハンググライディングには階級があるとお伝えしました。
ここではその内容を紹介していきます。

なお、その際ハンググライディングのことを略して「HG」と呼びます。

HG A級パイロット技能証(A証)

教員の指導の下で補助を受けずに低高度での安全な離陸、安定した直線飛行そして安全な着陸ができる技能を持つことを示すレベル

HG B級パイロット技能証(B証)

教員や助教員、または教員の委託を受けたパイロット技能証を保持している者の監督の下で、補助を受けずに安全な離陸や安定した高高度フライト、そして安定した180度旋回や安全な着陸ができる技能を持っているというレベル

HG C級パイロット技能証(C証)

エリア管理者の承認を得た場合に、穏やかな上昇風を利用し管理された空域の範囲内で、自分の判断と責任においてソアリングフライト(大空を自由に飛ぶこと)が出来る技能を持ち合わせているレベル

HGパイロット技能証(P証)

管理された空域においてハンググライダーによる競技飛行、記録飛行、検定飛行、その他全ての飛行を自分の判断と責任において行う技能のレベル

HGクロスカントリー技能証(XC証)

HGパイロット技能証所有者が、航空法などあらゆる関連法規を遵守し、クロスカントリーフライト(5km以上の距離を飛ぶこと)による競技飛行、記録飛行、検定飛行、その他全ての飛行を自分の判断と責任において行う技能のレベル

ハンググライダー選手のキャリアパス

日本にはハンググライダー選手として「鈴木由路(ゆうじ)」さんという方がいます。
れっきとした選手ですので、その人の経歴とキャリアパスを追ってみましょう。

まず、鈴木氏はすでに大学時代からハンググライダーが出来るサークルに所属していました。
そして、大学1年生でライセンスを取得します。

その後は大会三昧だといっても過言ではないでしょう。
「池田山カップ」に出場したり、数々のハンググライディング日本選手権で順位を収めてきています。

日本はもちろん世界選手権もです。
2019年には世界選手権で12位の成績になりました。
これは日本人1位/歴代2番目の成績です。

現在、選手としての本業の他に数々の普及活動や中学・高校などといった講演活動も行なっています。

認可団体

JHFハンググライディング技能証 ロゴJHFハンググライディング技能証を認定している団体は「日本ハング・パラグライディング連盟」というところです。
英語では「Japan Hang&Paragliding Federation」になり、略称は「JHF」です。

このJHFで行なわれている活動は次の通りです。

  • 技能証の発行
  • 普及振興事業の推進
  • 指導員の養成
  • 各種競技会の主催や後援
  • 選手の海外派遣
  • 安全性に関する指導
  • 情報の提供
  • 教本の発行
  • 協議記録に関する認定
  • 「村おこし事業」への協力(公益的事業)
  • 他団体活動への参加協力

受験条件

各ランクで定められている教育課程を修了すれば、試験を受けることが出来ます。
なお、JHFフライヤー会員登録が条件です。

練習生A級 ハンググライダーA級の教育課程を修了すること
練習生B級 ハンググライダーB級の教育課程を修了すること
練習生C級 14歳以上でハンググライダーC級の教育・実技を修了すること
パイロット 16歳以上でハンググライダーパイロットの教育課程を修了していること

合格率

合格率は分かりませんが「パイロット級」に近づくにつれ、低くなると思います。
しかし、スクールの教育課程を受けてからの試験になりますから、真面目に受講して教えられたことがある程度頭に入っていればクリアできると思われます。

1年当たりの試験実施回数

試験は生徒が筆記と実技のそれぞれの科目で全て習い終えたときに行うので、1年当たりの試験実施回数というのは決まっていません。
もしも不合格になってしまっても、再度教育を受ければその後にもう一度試験が受けられます。

試験科目

ハンググライダーの講習を受けている光景実技試験と学科試験を行います。
実技試験は科目からランダムに出題されます。

学科試験はJHF出題の学科検定試験問題から出題されます。
それぞれの級によって、内容が同じ物もあれば違う物もあります。

採点方式と合格基準

  • 学科試験は正解率70%以上
  • 実技試験は試験科目を実演し、単独にて安全に安定した飛行が出来ることが合格基準

取得に必要な勉強などの費用

JHFハンググライディング技能証の勉強法は全国各地で開かれるハンググライダースクールに参加して、ハンググライディングの飛び方・降り方などを学ぶ必要があります。

一例になりますが、ハンググライダーのスクール料金で資格のことを考えると以下のとおりになります。

A・B級マスターコース ¥24,000(1年間有効) ¥1,000/1日基本受講料(施設料込み)
C級マスターコース(B級取得者) ¥12,000(1年間有効) ¥1,000/1日基本受講料(施設料込み)
P級マスターコース(C級取得者) ¥12,000(1年間有効) オプション料金のみ

受験料

各スクールによって異なりますが、以下に記すとこうなります。

申請料
練習生A級 1,000円
練習生B級 3,000円
練習生C級 5,000円
パイロット 5,000円

受験申込方法

こちらはスクールの課程修了段階で試験が行われますので、担当教員を通して申請してください。
(A級からパイロットまで全て)

まとめ

JHFハンググライディング技能証 空ハンググライダーに関する資格、お分かりになりましたでしょうか。
広い地域を飛び回りたいとか、ちゃんとした大会に出たいとなったらライセンスを取らなくてはいけません。

まずは受講出来るスクールを探してみてください。
まだまだこの資格は聞きなれていないかもしれませんが、ハンググライダーの愛好者は国内で5,000人いると思われます。

高所恐怖症じゃない方、風向きや天候などから大体の予想が出来る方、そしてご興味がある方は目指してみてはいかがですか。

ただし、事故にはくれぐれも注意してくださいね。