この資格は「NPO法人日本ネイリスト協会」が普及を始めました。
今ではジェルネイルが主流となった今日、ネイリストがお客様に施術する際にジェルネイルの正しい知識と理論を持って、お客様が安心・安全なサービスを受けられる事を目的とした検定です。
Contents
適用する仕事
特に資格がなくとも「私はネイリストです」と言ってしまえば、実は誰でもなれる職種の一つではあります。
ただ、日々の日常生活において、何事にも興味を持っている人に向いている仕事だと思います。
例えば、朝起きようとしたら、愛猫が自分の顔に乗っていて、その可愛らしい寝顔を見て「私の爪に表現したい!!」と思う感性の豊かさも必要だと思います。
また、美的センスが問われる仕事でもありますよね。
この「JNAジェルネイル技能検定」はジェルネイリストの方々には欠かせない「ジェルネイリスト」であるという証明であり、私はこれだけの技術を持っているという目安になります。
この他にも「JNECネイリスト技能検定」という資格もあり、こちらはジェルネイル以外の技術(ケア、カラーリング、アクリルスカルプチェアなど)の正しい技術と知識の向上を目的とした、実践に役立つ検定であります。
よくどちらの試験を受けるべきかと言う方もいますが、「ネイリスト」として働くとなれば、両方受験し、両方取得しておくに越したことはありません。
おおよその年収とキャリアパス
おおよその年収は、初任給で17万円前後が多く、手取りにすると社会保険など差し引き13万円ほどになります。
年収は200万円~300万円ほどですが、未経験者歓迎の求人も多々ありますので、未経験で雇用しその人に合わせた経験やスキルに合わせて徐々に給料が上がっていくタイプが多いようです。
ジェルネイリストして収入を上げるためには色々な経験を積み、各種資格を取得して仕事の出来る幅を増やすと、任せられる仕事も増えていくと思われます。
勤続年数が増えていくほど、平均月収は18万円~22万円前後まで上がります。
人によってはお店から独立してサロンを開業したり、そのままサロンに残り固定のお客様を見つけて働き、収入を増やす人もいます。
例えば、サロンで最も高いところだと月収80万で、年収が900万円前後で働いている方もいらっしゃるそうです。
それだけ技術だけではなく、お客様のニーズに合わせた、柔軟な能力・話題性・トーク力など、トータルに渡り”美”に敏感な人に向いているのかもしれません。
認可団体
ネイルに関する技能研修や資格認定などを通じてネイルの技能向上に努め2006年4月には、それまでの20年の歴史を礎に「非営利活動法人(NPO法人)日本ネイリスト協会」として新たなスタートを切りました。
また、JNA公式サイトによると「サロンのメニューの60%以上がジェルネイル」であることから、「全国で10万人以上が取得している”プロネイリスト”必携」の資格といえます。
特にジェルネイル施術の技術取得のための検定試験で、ジェルネイルに特化した検定になっており「ジェルネイルの技能」を問う内容になっています。
初級→中級→上級の3段階あり、一番下の初級は「ネイルケアのベーシックマスターとジェイルネイルを施術するために必要な基礎知識と技術の習得」を目指し、技能を証明する目的があります。
受験条件
受験資格は「義務教育を終了している」のみです。
但し、これは初級であって、次の中級を受ける場合は初級合格者したものに限られます。
飛び級で試験を受けたり、同日に複数の試験を受けることは出来ません。
また、試験で筆記試験のみに限り合格となった方は、次回試験に限り筆記試験を免除となります。
筆記試験免除適用するには、申込み時に所定の手続きをしてください。
合格率
合格率はレベル別に初級は70%ほど・中級は60%・上級は45%ほどの確率です。
中級以上がプロとして認められるスタートラインであるからこそ、初級合格者の方々は是非ともステップアップとして、中級を受験して頂きたいです。
1年当たりの試験実施回数
試験の時期としては、大まかに6月と12月の年2回行われていて、受験会場としては札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡の各地区に分かれて複数の会場で実施されることになります。
また、試験は午前・午後の1日2回試験が行われますが、どちらかになるかは、受験票が届いてからになります。
基本的には申込みした地区での受験となりますが、申込み状況によっては、登録した近隣の試験会場へと振替があるかもしれないので、覚えておきましょう。
実技試験では、ジェルネイル施術の技能、筆記試験ではネイルやネイルケアに関する知識が問われます。
また、この他にJNAジェル技能検定試験をJNA認定校の在学生が受験出来る「自校開催制度」が設けられています。
JNA認定校によっては、年4回~6回検定を開催するスクールもありますので、在学生は資格取得が有利と言えます。
試験科目
JNAジェルネイル技能検定には、初級、中級、上級の3つの検定があります。
先程述べた様に必ず基礎となる初級から受けなければなりません。
初級では
初級の試験内容は、実技試験と筆記試験で構成されています。
実技試験は、第一課題とポリッシュカラーリングやジェルカラーリング、ジェルアートの第2課題に分けられます。
筆記試験は、ネイルに関する基礎知識・衛生と消毒、爪の構造(皮膚科学)、爪の病気とトラブル(爪の生理解剖学)、ネイルケアの手順など、そして、ジェイルネイルに関する基礎知識が問われます。
中級では
中級も実技試験と筆記試験があります。
第1課題で、ポリッシュカラーリング、ジェルカラーリングなどを施し、第2課題は、ジェルオフ、ジェルグラデーション、ジェルイクステンション(短い爪をジェルを使って造形し、伸ばす技術やシルバーの台紙を爪に装着して、その上からジェルで形を作っていくる技術)などを施しておきます。
筆記試験は、ネイルに関する基礎知識・衛生と消毒、爪の衛生、爪の構造(皮膚科学)、爪の病気とトラブル(爪の生理解剖学)、ネイルケア・ジェルネイルの手順、その他実践的施術全般、プロフェッショナリズム、ジェルネイルに関する基礎知識が問われます。
上級では
上級は85分間の実技試験により合否が決定します。
それぞれ指定された指に、ジェルクリアスカルプチェア(爪の長さを出したり、弱った爪を補強する技術)ジェルを使って爪を一つ一つ造形していくので、事前に作られたチップよりも地爪に近く、自然な形を作る事が出来ます。
ジェルチップオーバーレイなどを施していき、その出来具合で判定がされます。
採点方式と合格基準
合格基準 | |
初級 | 筆記試験・実技試験ともに100点満点のうち80点以上で合格。 |
中級 | 筆記試験は、80点以上。実技試験は、100点満点のうち70点以上で合格。 |
上級 | 実技試験のみで、100点満点で70点以上以上で合格となります。 |
取得に必要な勉強などの費用
ネイル専門スクールは種類も多く、特色も様々なので一概には言えませんが、週5日間平日昼間の進学スタイルの場合には、入学金と合わせて年間100万円程です。
2年制の学校が多いため、2年間で200万円前後となります。
夜間や週1~2回などの通学スタイルの場合、中には集中的に講義を行う夜間コースや週1~2回コースに対応しているスクールもあります。
この場合の費用は、年間30万~50万円が相場と言われています。
通信での相場は材料込みのものと、材料なしとでも違ってきます。
各社によっても違いますので、見比べて見るのも良いと思います。
受験料
初級(¥9,900) | 義務教育を終了した方であれば。男女問わず、どなたでも受験できます。 |
中級(¥13,200) | ジェルネイル技能検定試験初級合格者のみ。 |
上級(¥16,500) | ジェルネイル技能検定試験中級取得者のみ。 |
受験申込方法
試験申し込みは、インターネットからのみです。
まとめ
これまでジェルネイルの資格取得の仕組みについてお話をさせて頂ましたが、平成初期にはネイルが流行しました。
それからは皆さんがご存知の様に、もっと手先にも関心を集め、艶やかさを求めジェルネイルへと変化していきました。
ある種、爪もファッションの一部となったのです。
ネイルリストの人達は、いち早く流行を採り入れる存在なんですね。
日本ではネイルを施す人を”ネイリスト”といいますが、これは和製英語なんですよ。
世界的にはマニキュアリスト(manicurist),もしくは、各国の公的資格者としてのネイルテクニシャン(nail technician)と呼ばれ、足の爪のみに特化したサービスを行う職業の場合はペディキュアリスト(pedicurist)と呼ばれています。
アルファベット綴りでの”nailist”という単語は、一部の東南アジアや東アジアで通じる場合もありますが、英国圏全体では稀にしか使われないそうです。
ネイルは世界共通のもので、いつの時代でも手先を彩ってきたんですね。
ネイルの一つで、気持ちの持ちようも変わったりしますよね。
この記事を読んで、少しでもネイルやジェルネイルに関心を持っていただけたら嬉しいです。
ジェルネイル初級のコースで