今回はXMLマスター試験についての記事です。
XMLマスターとはXMLのスキルに関するベンダーニュートラルな認定資格の名称です。
気になる方は是非ご覧ください。
Contents
適用する仕事
適用する仕事はシステムエンジニアです。
一体XMLマスターを取得したらどういったメリットがあるか考えてみましょう。
XMLマスター試験に合格したら、まずXMLマスター(ベーシック)の認定を貰えます。
これはXMLの基礎の知識は把握しているという認定になります。
一般のベンダー認定試験と同じく、資格をアピールするためのアイテムに認定証が送られ、XMLマスターのロゴ印刷かシールを名刺に貼るのが可能になります。
ITベンダー企業ならば、社内規定に基づいて、一時報酬金や受験料の還付を得られる場合があります。
XMLマスター試験はまだまだ始まってそう年月が経っていませんが、幾つかの人材派遣企業やベンダー企業は、XMLマスターを合格者への優遇措置をする試験対象にするつもりだと答えています。
エンジニアを評価する側は少なくとも、XMLマスターを評価対象として見ているのです。
IT系資格は、経験があるエンジニア程資格を得ても現実の開発プロジェクトの成功と無関係と感じています。
実績も技術も持っている売れっ子のエンジニア程、実は全く資格を持ってないということもよくあります。
資格があっても実戦で活躍できないエンジニアもいます。
実際資格より実績の方がエンジニアの能力査定で重要視されます。
中途採用、人材派遣企業でエンジニアを判断する際は、多数の資格より成功実績を持った人の方が能力の証明に説得力があり、より確実な判断基準であると見る企業が多いのも事実です。
では、本当に資格は要らないのでしょうか。
エンジニアに資格は必ずしも必要ではありません。
ですが、自分にメリットを与える手段となります。
資格も使いようで、XMLマスターも同じです。
資格を取得すること、そのための努力は決して無駄になりません。
少なくとも取得すればメリットはそれなりにあります。
有効活用すれば、自分のキャリアや生活が有利になります。
自分の自由時間と他との優先度、将来の目標も含め取得した方が得かどうか判断するといいと思います。
おおよその年収とキャリアパス
大体の年収は企業によって違います。
XMLマスターを取得すれば、転職先によって資格手当を出す場所もあります。
実際給料を上げるため転職を考える人も多いと思います。
転職先で給料を上げたいと考える人は、XMLマスターベーシックを取得したら資格手当がもらえるようなところに転職してみましょう。
XMLは、1998年に発表されている文書やデータの構造を定義するマークアップ言語です。
マークアップ言語はHTML言語みたいに、タグにより文書を記述する言語なのですが、HTMLは、例えば見出しタグ(H1)やテーブルタグ(TABLE)等、予め用意された決められたタグしか使えないのですが、XMLはこういったタグを自分で定義し使える特徴があります。
そのことでEC(電子商取引)などコンピュータ間の情報交換も活用でき、人が閲覧できるのです。
認可団体
認可団体はXML技術者育成推進委員会
XML技術者育成推進委員会は「XMLマスター」がベンダーニュートラルな資格であり、かつ出題範囲・レベルとコース認定基準が公正かつ適切であるかどうか審査する組織です。
受験条件
認定の種類 | 認定条件 |
XMLマスター:ベーシック | 「XMLマスター:ベーシック V2試験」【試験番号:I10-001】の合格 |
XMLマスター:プロフェッショナル(アプリケーション開発) | 「XMLマスター:ベーシック」認定の取得及び、「XMLマスター:プロフェッショナル(アプリケーション開発)試験」【試験番号:I10-002】の合格 |
XMLマスター:プロフェッショナル(データベース) | 「XMLマスター:ベーシック」認定の取得及び、「XMLマスター:プロフェッショナル(データベース)試験」【試験番号:I10-003】の合格 |
合格率
XMLマスターベーシックの正式な合格率は公表されていません。
しかし、合格率は大体60%前後であると言われています。
難易度 | |
ベーシック | 「C」 やや易 |
プロフェッショナル | 「A」 難関 |
1年当たりの試験実施回数
全国約100箇所のプロメトリック公認テストセンター(APTC)で受験が可能です。
受験日は毎週月曜日から日曜日までの好きな日時を選択することができます。
試験科目
試験は3種類あります。
XMLマスター | ベーシックV2 試験【試験番号:I10-001】 |
プロフェッショナル(アプリケーション開発)試験【試験番号:I10-002】 | |
プロフェッショナル(データベース)試験【試験番号:I10-003】 |
XMLマスター:ベーシックV2 試験【試験番号:I10-001】
- XML概要
- XML文書の作成(文法や要素・属性・実体、特殊な文字など)
- DTD(基礎や内容モデルなど)
- XML Schema(基礎やデータ型など)
- XSLT, XPath(基礎や各要素やテンプレートなど)
- 名前空間(XML名前空間)
XMLマスター:プロフェッショナル(アプリケーション開発)試験【試験番号:I10-002】
DOM/SAX | DOM Level2の目的と種類、特徴 DOMの各インターフェイス SAXの目的と種類、特徴 SAXのイベントとインターフェイス |
DOM/SAXプログラミング | DOMプログラミング SAXプログラミング |
XSLT | XSLTスタイルシートの処理 XSLTスタイルシートの記述 |
XML Schema | XML Schemaの設計 |
XML処理システム構築技術 | XMLデータ通信 XMLのセキュリティ XMLとシステム連携 |
XML要素技術の活用 | サンプルシステムの構築 |
XMLマスター:プロフェッショナル(データベース)試験【試験番号:I10-003】
XMLデータのDB化に関する概要 | ― |
XQuery、XPath式 | ― |
XMLDBの操作 | XMLDB操作時の考慮点 XQueryインジェクション |
XMLデータ構造の設計など | XMLDBのサイジング XML固有のセキュリティ(DBMS側のセキュリティ、インターネットセキュリティ) |
採点方式と合格基準
採点方式は一般的です。
合格基準 | ||
XMLマスター | ベーシックV2 試験【試験番号:I10-001】 | 70%以上 |
XMLマスター:プロフェッショナル(アプリケーション開発)試験【試験番号:I10-002】 | 80%以上 | |
XMLマスター:プロフェッショナル(データベース)試験【試験番号:I10-003】 | 80%以上 |
取得に必要な勉強など
参考までに基本的な勉強方法をご紹介させていただきます。
XMLマスターベーシックの勉強方法
取得に必要な勉強などの費用はテキスト代となります。
通販サイトには、XMLマスターベーシック専用のテキストが販売されています。
勉強の方法は人によって違いますが、できれば教科書と問題集の2つはXMLマスターベーシックの勉強に活用した方が良いです。
実際に2冊だけ勉強して、XMLマスターベーシックに合格した人も少なくないです。
それほどXMLマスターベーシックの勉強に重要なテキストなので、特に勉強方法で悩む人は利用してみましょう。
- 出版社名:翔泳社
- 商品名:XMLマスター教科書ベーシック V2
- 価格:¥3,520(税込)
XMLマスター プロフェッショナル(アプリケーション開発)の勉強方法
ベーシックと同様に教科書が販売されています。
教科書を活用することで、どのような出題傾向があるかなどを把握することができます。
試験合格を狙うならば問題集で、出題されやすいポイントなどをつかむことも重要になってきます。
公式サイトにサンプル問題も存在しています。
具体的な勉強目安は100時間以上です。
- 出版社名:翔泳社
- 商品名:XMLマスター教科書 プロフェッショナルV2
- 価格:¥4,400(税込)
XMLマスター プロフェッショナル(データベース)の勉強方法
こちらも参考書を使用した勉強がおすすめです。
リファレンス本を辞書代わりに使うと良いと思います。
ただし、テキストのみの勉強では合格は難しいでしょう。
実際に手を動かし体感することが合格への近道となります。
こちらも試験対策には問題集は必須です。
- 出版社名:翔泳社
- 商品名:XMLマスター教科書 プロフェッショナル(データベース)
- 価格:¥4,950(税込)
XMLマスターベーシックの公式サイトから気軽に申し込むことができます。
研修ですので分からない部分があったら講師に質問することもできますし、合格するための勉強方法を詳しく教えてくれますよ。
受験料
ベーシック・プロフェッショナル共に、15,750円(税込)
受験申込方法
申し込みの際は「XMLマスター」のサイトを開き、「お問い合わせ先」欄をクリックしてください。
「試験会場・試験予約に関するお問い合わせ先」に書かれているURLで、お申し込みいただけます。
もしくはXML技術者認定試験申込書をダウンロードし、必要事項を記入の上、ファックスまたは郵送で申し込み可能です。
まとめ
以上、XMLマスター試験についての記事でした。
いかがでしたか?
XMLマスター気になってきましたか。
是非取得資格に役立ててみて下さい。
この記事が読んで下さった方の役に立てたなら嬉しいです。
ベーシックだと、ある程度基礎知識は必要なのですが、きちんと勉強すれば合格できる初心者向けの試験ですので、難易度はP検2級より難しく、CCDAより易しいレベルと考えた方が良いです。
実務経験はなくても基礎知識がある程度あるならば、独学で1ヵ月間集中し勉強すれば合格できます。プロフェッショナルですと、この試験分野で実務経験もあって、ある程度知識がある人もかなり難解な上級者向けの試験です。
ベーシックと比較して難易度はかなり上がり、PMPや旧のセキュアドレベルの難関資格と言えます。
実務経験が3年以上あって、この試験分野の知識がある程度あるならば、独学で3~4ヵ月間集中し勉強すれば合格できますが、実務経験がない人は6ヵ月以上勉強する必要があります。